大塚家具、ヤマダHDの完全子会社に-2021年8月に上場廃止

家電量販店最大手「ヤマダデンキ」を中核とする持株会社「ヤマダホールディングス」(群馬県高崎市)は、家具販売大手「大塚家具」(東京都江東区)を完全子会社化することを2021年6月9日に発表した。大塚家具は上場廃止となる。 ヤマダ電機本社。(群馬県高崎市)

ヤマダ電機、大塚家具との連携強化を推し進めていた

ヤマダ電機は2011年に住宅メーカー「エス・バイ・エル」を買収し住宅関連事業に本格参入して以降、2012年に旧日立化成系の住宅設備メーカー「ハウステック」を買収するなど関連事業の強化を推進、家電販売事業との相乗効果が期待される「スマートハウス」の拡販を目指している。
同社は2016年11月、東京都立川市に生活提案型業態「LABI LIFE SELECT」1号店を出店、2017年6月には群馬県前橋市の同社アウトレット店舗跡を業態転換する形で家具・インテリア専門店「インテリアリフォームYAMADA」を出店、同年9月からは家電製品と家具・インテリアの併売、直営カフェの併設を行う新業態「家電住まいる館YAMADA」を全国展開している。
ヤマダ電機家電住まいる館。(福岡市東区、再開発で閉店済み)

ヤマダ電機は2019年2月に大塚家具と資本業務提携を締結して以降、3月に人的交流を開始、5月にはヤマダ電機一部店舗での大塚家具商品の取扱いを開始、7月には群馬県前橋市のインテリアリフォームYAMADAを大塚家具とのコラボ店舗に転換するなど提携関係を強化。さらに12月30日付で家具販売大手「大塚家具」(東京都江東区)株の過半数となる51.74%(議決権比率)を第三者割当増資により取得し、子会社化していた。

「IDC OTSUKA×YAMADA」新宿ショールーム。(東京都新宿区)
(三越新宿ビル南館、旧・新宿三越)

大塚家具は上場廃止-大塚久美子社長は退任済み

大塚家具は2021年8月30日付でヤマダデンキの完全子会社となる予定。株式交換比率は、大塚家具株式1株に対してヤマダHDの普通株式0.58株を割当交付する。

IDC OTSUKA×YAMADA 大塚家具有明本社ショールーム。

大塚家具の店舗のうち一部旗艦店は、2020年6月より順次「IDC OTSUKA×YAMADA」に転換しているほか、創業家であり前社長であった大塚久美子氏は同年12月に退任しており、現在はヤマダHDの社長の三嶋恒夫氏が大塚家具の会長兼社長を務めている。

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