茨城県日立市のJR常磐線日立駅前にある総合スーパー「イトーヨーカドー日立店」が2022年1月16日に閉店する。
イトーヨーカドー日立店。
日立駅前のヨーカドー、30年の歴史に幕
イトーヨーカドー日立店は日本鉱業(のちのジャパンエナジー、現・ENEOS)貨物駅・荷扱い所跡地に1991年10月30日開店。建物は地下1階、地上5階建てで延べ床面積は約24,000㎡、店舗面積は20,396㎡。
開店時は日立市内では「伊勢甚日立店」(→ボンベルタ伊勢甚日立店→さくらシティ日立、2008年閉店、店舗面積17,500㎡)と並ぶ規模の商業施設だった。
イトーヨーカドー日立店・エントランス。
イトーヨーカドーは、近年は日立市の人口減少や郊外型ショッピングセンターとの競争激化で売上が減少。2011年には水面下で閉店を検討していたが東日本大震災の復興需要により来店客が増加したため撤回、2015年にも閉店を検討したが地元の要望で営業を継続した。2018年に日立市に閉店の協議の申し入れをした際は市が協力を約束。それを受け、日立市は2019年2月に1億5,000万円をかけ4階に屋内型遊び場「Hiタッチらんど・ハレニコ!」を整備。2020年3月には書店「丸善」を誘致し、集客を図っていた。それ以降、イトーヨーカドーの営業フロアは地下1階~3階となっていた。
店内の吹き抜けにはダブルクロスエスカレーターが。
しかし、2020年10月にイトーヨーカ堂が閉店を決定。市は存続を要望するも叶わなかったといい、閉店の理由の1つには新型コロナウイルスの影響もあるとしている。
追記:丸善など一部テナントは営業を継続する。
一部フロアは営業継続、市は後継テナント誘致の考え
イトーヨーカドー日立店の建物は、ヨーカドー閉店後も4階と5階のみ営業を継続。市は後継の店舗を誘致する考えという。
イトーヨーカ堂は近年不採算店舗の閉鎖を進めており、北関東でも2019年2月に古河店(茨城県古河市)が閉店(店舗跡には2020年7月、あかやまJOYが開業)。2021年2月には小山店(栃木県小山市)と伊勢崎店(群馬県伊勢崎市)が閉店し、群馬県からは完全撤退していた。
日立店の閉店後、北関東のイトーヨーカドーは竜ヶ崎店(茨城県龍ケ崎市)と宇都宮店(栃木県宇都宮市)の2店のみとなる。
(撮影:アイビスさん)