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キオラスクエア、2020年7月23日開業-ペアシティ東館・三原天満屋跡、フレスタ・図書館・ホテルルートイン等の複合施設に

広島県三原市のJR三原駅前に、大型複合施設「キオラスクエア(KIA ORA SQUARE)」が2020年7月23日に開業した。

キオラスクエアとペアシティ三原西館。

元天満屋+ニチイのペアシティ、跡地が課題だった

キオラスクエアの前身となる再開発ビル「ペアシティ三原」は1981年に開業。もともとこの場所は三原城址の敷地内だった。開業当初は天満屋・福屋・ニチイ・ジャスコなどが出店候補となっており、開業時には東館に中国地方の地場大手百貨店「天満屋」(屋上遊園地を併設)・専門店街が、西館には大手総合スーパー「ニチイ」・地場食品スーパー「三原スーパー(後のパルディ)」・「三原国際ホテル」・専門店街などが出店。正面には新幹線が停車する国鉄三原駅が、裏側には瀬戸内の交通拠点となっていた三原港があり、交通結節点にふさわしい2館体制の複合商業施設であった。

ニチイ撤退後のペアシティ三原西館。

しかし、1989年7月にすぐ近くにあるジャスコ(旧・やまてや、現・イオン)が増床リニューアルを実施したこともあり、1996年に西館のニチイが撤退した。

JR三原駅とイオン(旧やまてや・ジャスコ)。


イオン三原店。

その後、1998年10月には三原市役所そばにフジグランが開業、さらに西瀬戸自動車道(瀬戸内しまなみ海道)の段階的な開通によって三原港(船便)の利用客が激減したことにより、2006年には東館の天満屋が撤退、ペアシティ2館ともに核店舗が消滅することとなった。

商店街は三原港の利用者減等で空き店舗が目立つ。

ペアシティ三原東館は、2007年2月に不動産再生を手掛ける「ライフコート」(東京都千代田区)が天満屋所有床を取得し、マンションと商業施設の開発計画を発表。
同年6月から2008年2月にかけて施設の解体工事を実施したが、2009年3月に同社が経営破綻したため、同年6月に三原市が東館跡地を取得することとなった。

天満屋撤退後のペアシティ三原東館、三原港側から。
(現・キオラスクエア)

西館についてもニチイの撤退を機に三原市が公共施設を移設。2015年9月の食品スーパー「パルディ」(2013年フレスタ傘下入り)撤退後は、2016年11月から2019年9月まで三原城築城450年を記念した歴史資料館「みはら歴史館」を新設、あわせて耐震・長寿命化改修を実施するなど、公共施設主体の施設として刷新していた。

ペアシティ三原、再び「ペア」に

キオラスクエアは、三原市が「三原市駅前東館跡地(にぎわい交流拠点)活用事業」の一環として、2008年に解体された旧ペアシティ三原東館跡地を再・再開発する複合施設。商業フロアや図書館、ホテル、立体駐車場、駅前広場を一体的に整備するなど、駅前の新たな賑わい創出拠点としての役割を担う。
施設名称は、ニュージーランド(NZ)の公用語(マオリ語)で使われる挨拶「Kia Ora」が元となっている。これは、三原市とNZパーマストン・ノース市が姉妹都市提携を締結していることに由来するもので、公募により市内在住の中学生による案が採用された。

中核施設は図書館とホテル

キオラスクエアは商業/駐車場棟図書館棟ホテル棟の3棟により構成される。
商業棟の建物は5階6層(商業フロアは1階のみ)、延床面積は6,754 ㎡(商業752㎡/駐車場6,002㎡)。
図書館棟の建物は地上3階建、建築面積1,066㎡、延床面積3,090㎡。
ホテル棟の建物は10階建、建築面積は585㎡、延床面積4,929㎡。
中核施設となる図書館棟には「三原市立中央図書館」が三原市役所そばから移転。旧・中央図書館(地上2階一部4階建、延床面積約1,929㎡)から1.6倍ほど増床、座席数や開館時間を拡大するなど利便性を高める。蔵書数は約24万冊となっている。
また、図書館棟前にはイベント広場も設けられている。

三原市立中央図書館。

隣接するホテル棟には「ホテルルートイン三原駅前」が7月3日に開店。朝食レストラン「和み」やラジウム人工温泉大浴場「旅人の湯」を導入している。

商業施設は小規模-「フレスタ」はミニスーパー

商業/駐車場棟の1階には核テナントとして広島市に本社を置く地場大手食品スーパー「フレスタおかず工房三原駅前店」が7月3日に開店。フレスタおかず工房の売場面積は320㎡、初年度売上目標は4.2億円。同社の三原市内5店舗目となる。
店舗コンセプト・テーマは「Healthy・Easy・Small・Region」。コンビニ程度の面積でありながら健康関連商品や冷凍食品・惣菜・寿司など即食需要に対応した商品を拡充。さらに、旅行客・観光客向けに地元商品やお土産品の品揃えも充実させた。

フレスタを核店舗にケーブルテレビ、保育園などが入居。
奥はホテル棟。サンルートが核。

このほか、下層階には三原テレビ放送が運営するサテライトスタジオ&レンタルスペース「SATELLACE(サテラス)」や「さんさんぽーと保育園」も設けられる。

サテラスと図書館棟。

なお、ペアシティ三原西館1階の商業施設「ニコニコモール」には2020年現在6店舗が出店している。さらに、図書館の開業と前後して西館中層階の公共施設についても順次更新・再配置されている。
一方で、2019年9月まで歴史資料館「みはら歴史館」となっていたスーパー「パルディ」跡はテナント募集中のままとなっている。東館と高層階の再整備により、駅利用者や図書館利用者、そして地域住民の生活に便利な店舗の出店が望まれる。

西館ニコニコモール。
右側のパルディ跡は空き店舗のままで、活性化が期待される。

7月23日に開業式典を実施-図書館は当面「規制入場」

図書館の開業当日となった23日は図書館棟前の広場で開業記念式典が開かれ、大西副市長らによるテープカットとくす玉割りがおこなわれた。
初日とあって多くの人が訪れたが、図書館では新型コロナウイルスの感染拡大防止のため7月末(予定)まで入館者を1時間100人までに制限しており、整理券による規制入場となった。

開業記念式典のようす。
(撮影:だいにちさん)

商業テナント一覧(公共施設を除く/2020年7月現在)
館名 店舗名 業種
キオラ商業駐車場棟 フレスタおかず工房
三原駅前店
ミニスーパー
キオラ商業駐車場棟 三原テレビ放送
サテラス
ケーブルテレビ
レンタルスペース
キオラ商業駐車場棟 さんさんぽーと保育園 保育園
キオラ ホテル棟 ルートイン三原駅前 ホテル
西館 三原国際ホテル ホテル
西館 寺田外科クリニック 医院
西館ニコニコモール たこせん えびす家 銘菓
西館ニコニコモール マミー 化粧品
西館ニコニコモール なかがわ バッグ
西館ニコニコモール レムロードイマイ 婦人服
西館ニコニコモール Horence/KINGDUM 婦人服/紳士服
西館ニコニコモール マツヤ 宝飾品

(西館にはこのほかに複数の外向き店舗がある)

キオラスクエア

住所:広島県三原市城町一丁目610番
営業時間:午前9時~午後9時(フレスタ)
営業時間:午前9時30分~午後8時(図書館)

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めいのはまマルシェ、2020年7月16日開業-地下鉄姪浜駅にJR九州フードサービス初の商業施設

福岡県福岡市西区の姪浜駅に、JR九州フードサービスの商業施設「めいのはまMarché(めいのはまマルシェ)」が2020年7月16日に開業した。

めいのはまマルシェ。

姪浜駅にJR九州フードサービスの食特化商業施設

めいのはまマルシェは、福岡市地下鉄が2019年9月に実施した「福岡市地下鉄姪浜駅・西新駅構内店舗事業者公募」の一環として、地下鉄管理区画内に開業するもので、施設総面積は168.25㎡。JR九州フードサービス初の商業施設となる。

めいのはまマルシェ ロゴマーク。

めいのはまマルシェは飲食店関連のテナント構成となる。
テナントとして、四川料理・華都飯店総料理長監修の担々麺専門店「担々麺 一路發(イロハ) 」やたい焼き専門店「甘党屋」、有名クロワッサン専門店「ミニヨン」、JR九州ファーム直営農場の青果店「八百屋の九ちゃん」の4店舗が出店。
駅直結ということもあって開店当初から多くの人が詰めかけており、他駅でも知名度が高い「ミニヨン」などは時間帯によっては行列ができるほどの人気となっている。

めいのはまマルシェ。

姪浜駅には、1984年12月よりJR九州グループの「JR九州ビルマネジメント」が運営する駅ビル「えきマチ1丁目姪浜(旧・姪浜デイトス)」が営業している。
一方で、マルシェに出店する店舗は、いずれも駅構内や駅ビルに従来不足していた業態の店舗であり、えきマチ1丁目の食品部門を補完・増強する役割を担うことになった。

「えきマチ1丁目」側。

これまでは「JR九州フードサービス」は「JR九州ビルマネジメント」などJR九州の駅ビルテナントとしての出店が目立っていた。
今後は双方の相乗効果を狙うかたちで「JR九州フードサービス」主導による新規出店がなされる可能性もあろう。

めいのはまマルシェ

住所:福岡県福岡市西区姪の浜4丁目8-1
営業時間:テナントにより異なる

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MISUGIYA+ドーチカ店、2020年7月10日開店-三杉屋のテイクアウト特化業態、堂島地下センターのダイソー跡に

大阪府大阪市北区の堂島地下センター(ドーチカ)に、三杉屋の高級食品スーパー「MISUGIYA+ドーチカ店」が2020年7月10日午前8時に開店した。

MISUGIYA+ DOTICA.

青果店から高級スーパーまで幅広く手掛ける三杉屋

三杉屋は1995年5月に個人経営の青果店として創業。創業当初はエース新鮮館(現・北野エース)や業務スーパーなど、スーパー各社の生鮮部門に特化した経営を行っていた。
同社は、2000年代に直営食品スーパー「ミスギヤ」とC&Cエンドが展開する「業務用食品館」FC店舗の展開を本格化、広島地盤の地場大手スーパー「ユアーズ」が県内東部(備後)エリアで展開する店舗の青果部門を引き受けるなど、事業領域の拡大を図った。2010年代からはJR西日本グループの駅ビルや京都ヨドバシの食品フロアに高級業態「MISUGIYA」として出店するなど、立地特性に応じた柔軟な店舗モデルを打ち出している。

「テークアウト特化型」で梅田・堂島エリアに初進出

MISUGIYA+ドーチカ店は、ダイソー堂島地下街店跡に出店するもので、同社地下街店舗としては2012年10月に開店したMISUGIYAゼスト御池店、MISUGIYA+クリスタ長堀店に次ぐ3店舗目となる。
ドーチカ店は従来の同社店舗と異なる「お惣菜、お寿司などテークアウト商品に特化したお店」として、生鮮3品を取扱わず、近隣店舗(MISUGIYA+福島店)から配送した弁当・惣菜・寿司や飲料・ご当地食品などグロサリー中心の売場を展開する。
充実の惣菜・寿司売場。

オフィスワーカーに便利な店舗に

堂島地下センター(ドーチカ)は、大手企業各社のオフィスが集積する立地特性もあり、平日は多くのビジネスパーソンで活況を呈している。堂島ではダイエーfoodiumやピーコックストア、KOHYOなど競合となりえる食品スーパーも多く営業する。
しかし、それらはいずれもドーチカから距離があるため、惣菜や寿司に特化した三杉屋はドーチカ利用客のランチタイム需要や仕事帰りのちょい買い需要を満たす店となっており、訪問時も多くの客が訪れていた。

三杉屋 MISUGIYA+ ドーチカ店

住所:大阪府大阪市北区堂島1堂島地下街8号
営業時間:午前8時~午後9時
※上記営業時間は同社公式発表によるもの
※7月現在営業時間の大幅短縮、曜日による臨時休業など実施

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JR飯田橋駅、2020年7月12日移設リニューアル-「エキュートエディション飯田橋」は8月25日開業

東京都千代田区のJR中央本線(中央・総武線)「飯田橋駅」が移設リニューアルし、2020年7月12日に開業を迎えた。
西口の新駅舎内には商業施設「エキュートエディション飯田橋(ecute edition 飯田橋)」が8月25日に開業する。

生まれ変わった飯田橋駅・西口新駅舎。

飯田橋駅、ホームの隙間を埋めるために移設

JR飯田橋駅は1894年に甲武鐵道の牛込駅として開業。関東大震災後の整備によって1928年に現在地に移設され、飯田町駅(1895年開業)・牛込駅が統合された。
しかし、駅が曲線半径300mのカーブ地点にあるため電車とホームの隙間が広い部分があり、危険性があるとして、ホームの移設工事と西口新駅舎の建設工事が進められていた。

飯田橋駅東口とホーム(2019年)。


旧ホーム(2019年)。

新宿寄りに移設・改良

新たな飯田橋駅は従来の駅より約200メートル新宿側に移設。この場所は関東大震災まで旧牛込駅があった場所の近くとなる。
直線に近い場所(曲線半径900m)へと移設されたことで、電車とホームの間の隙間は狭くなり、安全性が向上することとなった。
今後はホームドアの設置も進められる予定となっている。

飯田橋駅の新ホーム。

これに合わせて、早稲田通りに面する西口には新駅舎が設置された。
なお、これまであった東口側の2つの階段のうち、東京寄りの階段・エスカレーターは閉鎖されている。

飯田橋駅の構内図(JR東日本)。

エキュートエディション飯田橋、8月25日開業

8月25日には西口新駅舎の商業施設が開業する。新駅舎は鉄骨造・2階建てで、延床面積は約2,200㎡。
商業施設名は「エキュートエディション飯田橋」で、ベーカリー「Le Grenier à Pain」(ル・グルニエ・ア・パン)など5店舗が出店、2階には展望スペースも設けられる予定。
そのうち、7月12日には1階の「NewDays」が、8月25日までに1階部分全体(合計3店舗)が開業する。

飯田橋駅・西口新駅舎の改札前。

JR飯田橋駅西口附近では再開発計画も進められており、近い将来、駅周辺は大きく姿を変えることとなる。
(写真提供:れめさん

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ラオックス道頓堀店、2020年7月4日全面開業-LaOX「食」新業態、中国大手「奈雪の茶」日本初出店

大阪府大阪市中央区道頓堀のパルコが運営する商業ビル「道頓堀ゼロゲート」に、大手総合免税店「ラオックス」の食特化型新業態「ラオックス道頓堀店」が2020年7月4日に全面開業した。

ラオックス道頓堀店。

世界の食や雑貨を集めたラオックス新業態

ラオックス道頓堀店は、パルコが運営する大型専門店ビル「道頓堀ゼロゲート」の核店舗「FOREVER21大阪道頓堀店」跡に出店するもので、建物は地上3階建、延床面積は約3,800㎡。2019年12月より一部開業していたが、新型コロナの影響により全面開業が遅れ、それに合わせて開業済みの売場もコロナ禍に合わせた業態に改装を進めていた。
コンセプトに「」を掲げた新業態1号店として、1階には食品専門フロア「Laox Food Market」、2階には化粧品や雑貨・理美容家電・時計売場、3階には大阪土産売場や展示スペース、ポップアップストアを展開する。

Laox Food Market.

1階食品専門フロアでは、日本・中国・韓国・台湾・東南アジアなど世界の食が揃うグロサリーゾーンに加え、希少銘柄の日本酒やおつまみなどを取扱う「本氣の日本酒酒屋 JANOME」や中国・深圳発祥のフルーツティ・ベーカリーカフェ「奈雪の茶」、代官山に本店を構えるりんご飴専門店カフェ「キャンディーアップル」、心斎橋に本店を構えるいちごスイーツの専門店「ストロベリーマニア」といったブランドが出店する。

「奈雪の茶」は日本初出店

テナントであるフルーツティ・ベーカリーカフェ「奈雪の茶」(中国でも同名・日本読みで展開)は中国大手の日本風・茶スイーツ・ベーカリー店で、2015年に中国・深圳で創業。2020年時点では中国の約50都市とシンガポールにチェーン展開する。

シンガポールの店舗。(写真提供:れめさん

道頓堀店は日本初出店で、日本人客のほか、地元に住む中国人と思われる客も多く見かけられた。同店では「たこ焼きパン」など店舗限定商品の販売もおこなわれる(取材時は完売)。

Nayuki Tea &Bakery.

3階には催事スペース

3階展示スペース・ポップアップフロアでは、7月23日から現代ホスト界の帝王と呼ばれるカリスマホスト・ROLANDの展覧会「Ro LAND~俺か、俺以外か~」(主催:ラオックス)が開催。9月17日からは劇場新作の公開が予定されている人気アニメ作品の展覧会「エヴァンゲリオン展in道頓堀」(監修:庵野秀明・カラー)といったイベントも開催される。

POPUP FLOOR.

アフターコロナを見据えた食特化型新業態、成功なるか

ラオックスは、2006年に「ラオックスDUTY FREE大阪」を出店して以降、2014年6月に「ラオックス大阪道頓堀店」(初代店舗・道頓堀法善寺ビル)、2015年3月に「ラオックス大丸心斎橋店」「ラオックス心斎橋オーパ店」、同年9月には「ラオックス心斎橋筋店」(イズミヤFISMY心斎橋・CECIL McBEE跡)を出店するなど、訪日外国人観光客の増加によるインバウンド需要拡大を受けて、大阪・ミナミでの新規出店・増床リニューアルを相次ぎ打ち出していた。
しかし、2019年に発生した新型コロナの感染拡大を受け、2020年3月から大型免税店舗の大半を休業、その後大丸心斎橋店を除く全店舗を完全閉店した。
ラオックス関西1号店「ラオックス大阪日本橋店」。
(現在は閉店)

ラオックスは高額な家電製品から手頃感のある化粧品や医薬品にインバウンド需要がシフトしつつあったため、2016年2月に「千葉ポートタウン」を取得、2019年1月に兵庫県加古川市の地方百貨店「加古川ヤマトヤシキ」を完全子会社するなど、リスク分散を目的とした事業の多角化を推し進めていた。あわせて、中国資本傘下入り前から手掛けていたホビー専門店「アソビットシティ」を大幅縮小、旧・さくらや系の腕時計専門店「WATCH.」を廃止するなど、不採算事業からの撤退も行っていた。
同社が主力としていた総合免税店事業は、新型コロナの影響を受けた出入国規制を理由に、依然として先行き不透明な状況にある。
今後の状況次第では、中国傘下入りを機に家電量販店から総合免税店への業態転換を図ったように、日本人客も取り込めるような「食」を中心とした事業モデルを強化することも予想され、道頓堀店はラオックスの今後を占う試金石となるだろう。

ラオックス道頓堀店

住所:大阪市中央区道頓堀1-8-22
営業時間:10時~22時(2020年7月現在)奈雪の茶は11時〜20時

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高輪ゲートウェイ駅、2020年3月14日開業-JR常磐線も全通

JRグループのダイヤ改正が2020年3月14日に行われ、これに合わせて東京都港区にJR山手線でおよそ半世紀ぶりとなる新駅「高輪ゲートウェイ駅」が開業した。

開業当日朝の高輪ゲートウェイ駅。

「グローバルゲートウェイ品川」に因んだ命名

高輪ゲートウェイ駅は田町駅から約1.3km、品川駅から約0.9km付近の旧・田町車両センターの敷地の一部に建設された新駅で、山手線、京浜東北線が停車する。
JR山手線の新駅開業は1971年に開業した西日暮里駅以来となる。
JR東日本が主導する再開発プロジェクト「グローバルゲートウェイ品川」に因んだ特徴的な駅名は、決定時から大きな話題を呼ぶこととなった。
新駅の建築デザインは建築家の隈研吾氏で、ガラス張りの壁と折り紙をモチーフにした大屋根が特徴。照明デザインは、照明デザイナー・面出薫氏が手掛け、コンセプトに「街のランドマークとなる暖かな光の駅舎」を掲げ、照明により柔らかな光に包まれたコンコースをつくったという。

高輪ゲートウェイ駅の特徴的な屋根。

駅構内には、JR東日本の駅で初となる無人コンビニエンスストアを設置(23日開店)。また、警備などを行う自律移動型ロボット(3月下旬から稼働予定)が導入されている。

案内・清掃・警備など、様々な領域でロボットを導入する。


JR初導入のQRコード対応自動改札機(右)。
従来の改札機も導入されている。

このほか、改札外にはスターバックスコーヒーが出店。少人数向けの半個室があるなど、特徴的な内装となる。

スターバックスは改札外から。

「グローバルゲートウェイ」街びらきは2024年度

高輪ゲートウェイ駅周辺では、国家戦略特別区域の特定事業として国際ビジネス交流拠点の整備を目的とした品川開発プロジェクト「グローバルゲートウェイ品川」が進行している。

グローバルゲートウェイ品川・イメージ。

敷地面積は約13万㎡(そのうち1期面積は約7.2万㎡)で、超高層ビル4棟(最高層は45階建て)などが建設され、オフィス、商業施設、ホテル、文化ホールなどが整備される。
街びらきは2024年度となる予定で、新たな東京の玄関口としての役割が期待される。

追記:無人コンビニ「TOUCH TO GO」。

常磐線も復旧-東日本大震災によるJR不通区間、全解消

また、3月14日にはJR常磐線で不通となっていた富岡駅-浪江駅間(20.8km)の営業が再開。東京都内と仙台駅を常磐線経由で結ぶ特急列車の運行が9年ぶりに復活した。

常磐線全線運転再開を祝うJR上野駅の駅員。

JR上野駅。

これにより、JR東日本の路線の東日本大震災による不通区間は全てが解消されることになる。
上野駅を出発する仙台行の特急ひたち3号仙台行き。

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ミツコシマエ ヒロバス、2020年2月22日開業-栄バスターミナル噴水南のりば跡地に

愛知県名古屋市中区の名古屋三越栄本店前に、オープンイベントスペース「ミツコシマエ ヒロバス」が2020年2月22日に開業した。

ミツコシマエヒロバス。

栄に「オープンイベントスペース」

ミツコシマエ ヒロバスは2019年3月に閉鎖された栄バスターミナル噴水南のりば跡地に開業。敷地面積は約4,000㎡で、本格的開発がおこなわれる2023年までの暫定活用となる。
なお、名称については隣接する名古屋三越がネーミングライツを取得。ヒロバスは「広場+バス」による造語が由来となる。

隣接地には名古屋三越本店がある。

広場は競技場をモチーフとした造りで、1周70メートルの陸上トラックを設置。
店舗ゾーンにはイタリアン「トウキョウメルカート」(2月28日開店)、コンビニ「ファミリーマート」が出店する。
なお、2月22日には開店記念式典のほか、開業後には様々なイベントの実施が計画されていたが、一部は肺炎対策のため規模縮小・中止されている。開店後も比較的閑散とした状態が続いており、今後も影響は続くものとみられる。

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遠東百貨店信義A13、2019年12月25日開業-信義地区「12店目」のデパート

台湾・台北市信義区に遠東百貨店(台北市)の新店舗「遠東百貨 信義A13(遠百信義A13)」が、2019年12月25日午前11時(現地時間)に開業した。

Far Eastern Department Store Xinyi A13。

世界有数のデパート密集地に「遠東」も

遠百信義A13は地上14階地下5階建、営業面積は約13,000㎡。
設計は誠品書店などの設計で知られる台北の建築家・姚仁喜氏がおこなった。
信義地区には「統一時代百貨(旧・統一阪急)」、「新光三越」4店舗、「微風南山(アトレ)」、「誠品生活」、「BELLAVITA」、「台北101」、「ATT 4 FUN」など10以上の百貨店・ファッションビルがひしめき合っており、世界でも有数のデパート密集地帯となる。

新光三越・信義新天地、遠東百貨、公主連結(プリコネ):Re。

テーマは「煥然一心」-別館には「Apple Store」

遠東信義店のキャッチフレーズは「煥然一心 Refresh Your Experience」(「煥然一新」にかけたもの)。遠東百貨店は台湾各地にあるが、徒歩圏に既存の百貨店が複数あることから、最新技術の充実に力を入れるなど「智慧型」(スマートタイプ)の百貨店を目指したという。
その象徴的存在であるのが、1階の広場部分(別棟)に出店した「Apple Store」の旗艦店だ(6月に開業済)。信義区のアップルストアは台北101店に続き2店舗目で、遠東百貨の地階にも売場が設けられる。
同店ではオリジナルロゴをあしらった限定商品も販売されている。

開業当日の朝。400人近い買物客が列を作った。

古い街並みを模したレストラン街、シネコンも

本館の建物のうち、地下4階から5階は駐車場、地下1階はオートバイ駐車場となる。
地下3階「淘點新食界」には、遠東系列の生鮮食品スーパー「city’ super」や「辻利茶舗」(暖簾分けである北九州の小倉辻利系)、「ミスタードーナツ」、「アントステラ(ステラおばさん)のクッキー」、「杉養蜂園」、「不二家」など国内外の銘菓銘店が出店するほか、フードコート「美食街」が設けられる。

city’super。


辻利茶舗。

地下2階「美潮裳頻道」には、英国発のカジュアルブランド「極度乾燥(しなさい)」やカナダ発のカジュアルブランド「Roots」、agnes b.(アニエスベー)のカジュアルライン「SPORT b.」、ARMANIのカジュアルライン「A|X ARMANI EXCHANGE」など国内外の高級カジュアルファッションブランドや、大手ドラッグストア「日薬本舗」が出店。高級チョコレートブランド「ゴディバ」もカフェ併設店舗を展開する。

GODIVA CAFE。


極度乾燥(しなさい)。

1階「極緻精品廊」には、「Dior」「クロエ」「GUCCI」などのラグジュアリーブランドや「資生堂」「SK-Ⅱ」などの化粧品ブランド、地元の人気中華・台湾料理店「鼎泰豊」、ニューヨーク発祥のスイーツ店「Lady M」が出店する。鼎泰豊は徒歩圏の新光三越、台北101にも店舗を構えているが、混雑することが多くあった。

鼎泰豊。


LADY M。

2階「輕奢名品閣」には、「Samantha Thavasa」「POLO RALPH LAUREN」など国内外のファッションブランドや宝飾品、香水ブランドが出店する。

Samantha Thavasa。

3階「優雅風尚間」には、ブロックの「レゴ®ショップ」や宝飾品ブランド、カフェが出店する。

LEGO Certified Store。


平溪線をレゴブロックで。

4階「懷舊食光埕」は、台湾の老街(日本統治時代からの古い街並み)をテーマとしたレストラン街「懐旧台湾餐庁街」となり、「度小月」「春水堂」など台湾の人気レストランや「ハーゲンダッツ」のスイーツ店などが出店する。

懐旧台湾餐庁街。天燈の装飾も。

5階は大型玩具量販店「funbox」や子供服・インナー、6階・7階はスポーツ用品など、8階は家電など。7階には「しゃぶ葉」、8階には「SONYストア」も出店する。
9階・14階はレストラン街、10階から13階は「威秀影城」のシネマコンプレックス(12月31日開業)となる。

HOOTERS。

レストラン街のうち、9階は和風居食屋「旭集 和食集錦」が出店。14階は午前2時まで営業となり、アメリカ大手レストラン「フーターズ」、火鍋チェーン「新馬辣Plus+」など7店が出店する。

競争激しい信義地区

信義区はかつて松山区の一部であったが、「信義計画区」と呼ばれる再開発計画にともない1990年に松山区から分区。1994年には台北市庁舎が移転し、その後は三越、誠品書店、バスターミナルなどが相次ぎ開業。2004年には台湾のランドマークとなる台北101が開業すると、台湾随一の商業地区へと成長を遂げた。
遠東は台湾大手の百貨店でありながら信義地区では最後発となった。それゆえ、今後はより個性的な店づくりがと求められることとなる。
世界中の資本が集まる競争激しい信義において、地元で永年親しまれる遠東がどれだけ顧客を集め、地域の人々に無くてはならない店となることができるのかが注目される。

遠東百貨 信義A13

住所(地址):台北市信義區松仁路58號
営業時間:11時~22時
4階レストラン街:24時まで
14階レストラン街:26時まで

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太平洋百貨店潮州驛站商場、2020年10月17日一期開業-台鐵潮州駅の高架下に

台湾・屏東県潮州鎮の台鐵屏東線潮州駅に、太平洋百貨店の新店舗「太平洋百貨 潮州驛站商場(太平洋百貨店 潮州駅ショッピングセンター)」が2019年10月17日に一部先行開業した。

太平洋百貨 潮州驛站商場。

潮州駅にアパレル・飲食・娯楽施設が揃う百貨店が誕生

太平洋百貨潮州驛站商場は台鐵屏東線潮州駅高架下北側に出店。営業フロアは1階で延床面積は約6,611㎡。
潮州駅は1920年に台湾総督府鉄道の駅として開業。現在の駅舎は複線化・電化にともない2015年にグランドオープンしたもの。高雄都市圏の台鐵捷運化(運行本数増加政策)により当駅の始発列車も多く設定されるようになり、同年以降に利用客が大幅増加、1日の乗降客は7,000人ほどとなっている。
同店は太平洋建設グループで「太平洋百貨屏東店」「日光廣場(Sunny Park)」を展開する豊屏興業が開発・運営を手掛けるもので、台鐵高架下への出店は2018年12月に開業した「太平洋百貨屏東驛站商場」に次ぎ2店舗目となる。
太平洋百貨屏東店。

太平洋百貨潮州驛站にはテナントとして、レディスカジュアル「Pink New Girl」、女性下着「思薇爾(SWEAR)」、「ケンタッキーフライドチキン(KFC)」、ベーカリーカフェ「多麥綠烘焙美食(Domalie)」「馬徳里(ROYAL MADRID)」、世界各地の粥料理が楽しめる「粥BAR 聯合國粥品 FRESH to go!」、コンビニエンスストア「萊爾富(Hi-Life)」、玩具量販店「TOYWORLD」、電話ボックス型個室カラオケ「K-HOUSE」、アミューズメント施設「快樂100遊樂(HAPPY100)」、「ガシャポン」など1期開業時点で20近い専門店が出店する。
(一部専門店は開店準備中)

KFC 屏東潮州店。


2019年12月現在、館内の半数近くが工事中となっている。


Happy100遊樂館潮州驛站。

大型商業施設不在の潮州、太平洋百貨の進出で便利に

潮州鎮(鎮は日本の「町」にあたる自治体)は人口約5万人の地方都市でありながら、中心市街地には、以前より大手ディスカウント「光南大批發」「小北百貨(SHOWBA)」や食品スーパー「814生鮮超市」「潮州鎮農会生鮮超市」などが営業しているほか、2019年8月には寶雅の新業態「寶家五金百貨(POYA HOME)」と台湾ファストファッション最大手「NET」の複合店舗が新規出店するなど、小都市としてはかなり規模の大きな商業集積が見られていたものの、地域内には百貨店や大型ショッピングセンターは存在しなかった。
今回開業した太平洋百貨潮州驛站商場は、従来地域に存在しなかったアパレルブランドや飲食店、アミューズメント施設が出店しており、潮州鎮地域住民の生活利便性向上に繋がるだろう。

太平洋百貨 潮州驛站商場

住所:屏東縣潮州鎮信義路111號
営業時間:
平日11:00~21:30
土日祝 10:30~21:30

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TSUTAYA BOOKSTORE 南港店、2019年12月6日開業-ツタヤ「台湾最大」の大型旗艦店

台湾・台北市南港区の台鐵・高鐵(台湾新幹線)・ 台北捷運(台北MRT)南港駅に直結する潤泰グループ(RUENTEX GROUP)の大規模複合商業施設「CITYLINK南港店」に、TSUTAYAグループの台湾旗艦店「TSUTAYA BOOKSTORE 南港店」が2019年12月6日に開業した。
TSUTAYA BOOKSTORE 南港店。

南港に台湾TSUTAYA「最大」となる大型旗艦店

CITYLINK南港店(潤泰南港駅ビル)は、大手不動産ディベロッパー「三菱地所」と台湾大手企業グループ「潤泰グループ」との共同開発プロジェクト「南港駅前複合開発プロジェクト」の一環として2014年12月に開業。
建物は地上30階建(オフィス棟・ホテル棟)地上14階建(商業施設棟・駐車場棟)、敷地面積は約67,230㎡、店舗面積は約52,400㎡、延床面積は約196,790㎡。
三菱・潤泰系のショッピングセンター「CITYLINK」のほか、冠徳建設系のショッピングセンター「環球購物中心(グローバルモール)」、マリオット系のホテル「Courtyard by Marriott Taipei」が入居する。

CITY LINK南港店。

TSUTAYA BOOKSTORE 南港店は、CITYLINK南港A棟2階のファッション・カフェ関連フロア跡に出店するもので、売場面積は約1652.89㎡。TSUTAYAの地域子会社である臺灣蔦屋股份有限公司が運営する。
TSUTAYA BOOKSTORE(蔦屋書店)は2012年12月に台湾1号店を出店しており、南港店は台湾5店舗目となるが、同業態としては台湾最大規模の売場面積を有する「旗艦店」となる。
TSUTAYA BOOK STORE南港店。

台湾TSUTAYA初キッズエリア、日本コスメコーナーも

南港店ではコンセプトに「他にはない「子どもとの時間」を提案する生活提案型書店」を掲げ、台湾初となるキッズエリアを導入し、児童書の品揃えを拡充する。また、蔦屋書店限定のPB雑貨やTSUTAYAのPB文具ブランド「HEDERA(ヘデラ)」、日本全国のご当地コスメを取扱う「J47 日本選物 九州コスメ」、「MADE IN TAIWAN」のPOP UP売場を展開する。

WIRED CHAYAはWIRED CAFEによる「和」がテーマの新業態

テナントとしては、WIRED CAFEが展開する和スタイルのカフェ「WIRED CHAYA」や台湾地場大手カフェ「路易莎咖啡(LOUISA COFFEE)」、台湾地場ティーバッグ専門店「小草作」の3店舗が出店、日本のTSUTAYA BOOKSTORE(蔦屋書店)と同様にBOOK&CAFEスタイルの空間を構築する。

LOUISA COFFEEは「第三波咖啡(3rd Wave)」業態となる

TSUTAYA BOOKSTOREはこのほかに高雄市の大立百貨店に高雄市旗艦店を出店する計画を発表しており、台湾各地への展開拡大も予想される。

発展著しい南港、さらなる施設間競争の激化も?

高鐵(台湾新幹線)南港駅の開業以来、台北の新都心として開発が進む南港エリアでは、2021年を目処に三井不動産グループによる「(仮称)三井ショッピングパーク ららぽーと台湾南港」の開業が予定されている。
CITY LINKはTSUTAYAの導入に合わせて、台湾大手のスーパードラッグ+雑貨店「寶雅(POYA)」や全世界に4,000店舗を展開する雑貨店「MINISO 名創優品」を導入するリニューアルを行っており、今後も地域間・施設間競争のさらなる激化が見込まれる。

TSUTAYA BOOKSTORE 南港店

住所:台北市南港區忠孝東路七段369號 CITYLINK南港店 A棟 2階
営業時間:11:00~21:30(月~木曜日)
営業時間:8:30~22:00(金・土曜日)
営業時間:8:30~21:30(日曜日)

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