ヤマダ電機グループのProjectWhiteは、総合PC専門店「ツクモ(TSUKUMO)」首都圏店舗の半数超を、2020年5月中旬から6月上旬にかけて閉店することを2020年5月14日に発表した。
ツクモ・TSUKUMO eX.。
秋葉原を代表するPC専門店だった「ツクモ」
ツクモ(旧・九十九電機)は1947年3月に東京・秋葉原で創業。
創業以来長らく、秋葉原に本社を置く家電量販店「石丸電気」「サトームセン」とともに電気街のシンボル的存在として親しまれていたが、2008年10月の民事再生法適用に伴う経営再建の一環として、2009年3月からはヤマダ電機の完全子会社「ProjectWhite」による経営となった。
ツクモはヤマダ電機の傘下となって以降、屋号を維持したまま2014年12月には同じくヤマダ電機傘下の大手家電量販店「ベスト電器」の本店8階に九州1号店となる「ツクモ福岡店」を出店。2016年1月からはヤマダ電機の都市型店舗「LABI」に相次ぎ新規出店するなど店舗網を拡大。2020年に入ってからも、1月には秋葉原駅前のヤマダ電機LABI秋葉原パソコン館(旧・サトームセン駅前1号店)を譲受し「ツクモ秋葉原駅前店」として営業開始、2月には関西2号店「ツクモ日本橋店」を出店していた。
日本橋店。
ヤマダ内店舗は全店閉鎖、都内のツクモは秋葉原のみに
今回閉鎖対象となった6店舗は、ヤマダ電機がFC契約を結び運営する「ツクモ池袋店」「ツクモ吉祥寺店」「ツクモ新橋店」「ツクモ新宿西口店」、ツクモが直営店舗として運営する「ツクモDOS/Vパソコン館」「ツクモ12号店」。
そのうちDOS/Vパソコン館(5月15日閉店)のみ業態変更・改装後に再オープンを予定しているが、他5店舗の売場跡地利用については未定となっている。
ツクモ吉祥寺店(ヤマダ電機LABI吉祥寺内、5月17日閉店)。
ProjectWhiteは、店舗統廃合の理由を「オンライン・B2Bビジネス強化の為」「好調なWEB販売部門、法人営業部門及びオリジナルPC開発部門への人的リソース投入」としているが、新型コロナウイルスの感染拡大による実店舗での売り上げ低下などが影響している可能性もある。また、開店したばかりである大型店・ツクモ秋葉原駅前店へ店舗の集約をおこなうことで店側・顧客側双方の利便性の向上を図るねらいもあると思われる。
秋葉原駅前店(旧サトームセン)。
今後、同社の首都圏店舗は「ツクモパソコン本店(1・2・3)」「TSUKUMO eX.」「ツクモ秋葉原駅前店(旧・LABI秋葉原パソコン館、サトームセン駅前1号店)」「DOS/Vパソコン館跡」の秋葉原エリアのみとなる見込み。
ツクモ閉鎖対象6店の閉店スケジュール
FC契約を結んでいる各地区ヤマダ電機LABI内インショップ4店舗
- ツクモ池袋店(6月上旬閉店予定)
- ツクモ吉祥寺店(5月17日閉店)
- ツクモ新橋店(5月下旬~6月上旬閉店予定)
- ツクモ新宿西口店(6月上旬閉店予定)
ツクモ直営2店舗
- ツクモDOS/Vパソコン館(秋葉原、5月15日閉店)
- ツクモ12号店(秋葉原、5月15日閉店)
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