キオラスクエア、2020年7月23日開業-ペアシティ東館・三原天満屋跡、フレスタ・図書館・ホテルルートイン等の複合施設に

広島県三原市のJR三原駅前に、大型複合施設「キオラスクエア(KIA ORA SQUARE)」が2020年7月23日に開業した。

キオラスクエアとペアシティ三原西館。

元天満屋+ニチイのペアシティ、跡地が課題だった

キオラスクエアの前身となる再開発ビル「ペアシティ三原」は1981年に開業。もともとこの場所は三原城址の敷地内だった。開業当初は天満屋・福屋・ニチイ・ジャスコなどが出店候補となっており、開業時には東館に中国地方の地場大手百貨店「天満屋」(屋上遊園地を併設)・専門店街が、西館には大手総合スーパー「ニチイ」・地場食品スーパー「三原スーパー(後のパルディ)」・「三原国際ホテル」・専門店街などが出店。正面には新幹線が停車する国鉄三原駅が、裏側には瀬戸内の交通拠点となっていた三原港があり、交通結節点にふさわしい2館体制の複合商業施設であった。

ニチイ撤退後のペアシティ三原西館。

しかし、1989年7月にすぐ近くにあるジャスコ(旧・やまてや、現・イオン)が増床リニューアルを実施したこともあり、1996年に西館のニチイが撤退した。

JR三原駅とイオン(旧やまてや・ジャスコ)。


イオン三原店。

その後、1998年10月には三原市役所そばにフジグランが開業、さらに西瀬戸自動車道(瀬戸内しまなみ海道)の段階的な開通によって三原港(船便)の利用客が激減したことにより、2006年には東館の天満屋が撤退、ペアシティ2館ともに核店舗が消滅することとなった。

商店街は三原港の利用者減等で空き店舗が目立つ。

ペアシティ三原東館は、2007年2月に不動産再生を手掛ける「ライフコート」(東京都千代田区)が天満屋所有床を取得し、マンションと商業施設の開発計画を発表。
同年6月から2008年2月にかけて施設の解体工事を実施したが、2009年3月に同社が経営破綻したため、同年6月に三原市が東館跡地を取得することとなった。

天満屋撤退後のペアシティ三原東館、三原港側から。
(現・キオラスクエア)

西館についてもニチイの撤退を機に三原市が公共施設を移設。2015年9月の食品スーパー「パルディ」(2013年フレスタ傘下入り)撤退後は、2016年11月から2019年9月まで三原城築城450年を記念した歴史資料館「みはら歴史館」を新設、あわせて耐震・長寿命化改修を実施するなど、公共施設主体の施設として刷新していた。

ペアシティ三原、再び「ペア」に

キオラスクエアは、三原市が「三原市駅前東館跡地(にぎわい交流拠点)活用事業」の一環として、2008年に解体された旧ペアシティ三原東館跡地を再・再開発する複合施設。商業フロアや図書館、ホテル、立体駐車場、駅前広場を一体的に整備するなど、駅前の新たな賑わい創出拠点としての役割を担う。
施設名称は、ニュージーランド(NZ)の公用語(マオリ語)で使われる挨拶「Kia Ora」が元となっている。これは、三原市とNZパーマストン・ノース市が姉妹都市提携を締結していることに由来するもので、公募により市内在住の中学生による案が採用された。

中核施設は図書館とホテル

キオラスクエアは商業/駐車場棟図書館棟ホテル棟の3棟により構成される。
商業棟の建物は5階6層(商業フロアは1階のみ)、延床面積は6,754 ㎡(商業752㎡/駐車場6,002㎡)。
図書館棟の建物は地上3階建、建築面積1,066㎡、延床面積3,090㎡。
ホテル棟の建物は10階建、建築面積は585㎡、延床面積4,929㎡。
中核施設となる図書館棟には「三原市立中央図書館」が三原市役所そばから移転。旧・中央図書館(地上2階一部4階建、延床面積約1,929㎡)から1.6倍ほど増床、座席数や開館時間を拡大するなど利便性を高める。蔵書数は約24万冊となっている。
また、図書館棟前にはイベント広場も設けられている。

三原市立中央図書館。

隣接するホテル棟には「ホテルルートイン三原駅前」が7月3日に開店。朝食レストラン「和み」やラジウム人工温泉大浴場「旅人の湯」を導入している。

商業施設は小規模-「フレスタ」はミニスーパー

商業/駐車場棟の1階には核テナントとして広島市に本社を置く地場大手食品スーパー「フレスタおかず工房三原駅前店」が7月3日に開店。フレスタおかず工房の売場面積は320㎡、初年度売上目標は4.2億円。同社の三原市内5店舗目となる。
店舗コンセプト・テーマは「Healthy・Easy・Small・Region」。コンビニ程度の面積でありながら健康関連商品や冷凍食品・惣菜・寿司など即食需要に対応した商品を拡充。さらに、旅行客・観光客向けに地元商品やお土産品の品揃えも充実させた。

フレスタを核店舗にケーブルテレビ、保育園などが入居。
奥はホテル棟。サンルートが核。

このほか、下層階には三原テレビ放送が運営するサテライトスタジオ&レンタルスペース「SATELLACE(サテラス)」や「さんさんぽーと保育園」も設けられる。

サテラスと図書館棟。

なお、ペアシティ三原西館1階の商業施設「ニコニコモール」には2020年現在6店舗が出店している。さらに、図書館の開業と前後して西館中層階の公共施設についても順次更新・再配置されている。
一方で、2019年9月まで歴史資料館「みはら歴史館」となっていたスーパー「パルディ」跡はテナント募集中のままとなっている。東館と高層階の再整備により、駅利用者や図書館利用者、そして地域住民の生活に便利な店舗の出店が望まれる。

西館ニコニコモール。
右側のパルディ跡は空き店舗のままで、活性化が期待される。

7月23日に開業式典を実施-図書館は当面「規制入場」

図書館の開業当日となった23日は図書館棟前の広場で開業記念式典が開かれ、大西副市長らによるテープカットとくす玉割りがおこなわれた。
初日とあって多くの人が訪れたが、図書館では新型コロナウイルスの感染拡大防止のため7月末(予定)まで入館者を1時間100人までに制限しており、整理券による規制入場となった。

開業記念式典のようす。
(撮影:だいにちさん)

商業テナント一覧(公共施設を除く/2020年7月現在)
館名 店舗名 業種
キオラ商業駐車場棟 フレスタおかず工房
三原駅前店
ミニスーパー
キオラ商業駐車場棟 三原テレビ放送
サテラス
ケーブルテレビ
レンタルスペース
キオラ商業駐車場棟 さんさんぽーと保育園 保育園
キオラ ホテル棟 ルートイン三原駅前 ホテル
西館 三原国際ホテル ホテル
西館 寺田外科クリニック 医院
西館ニコニコモール たこせん えびす家 銘菓
西館ニコニコモール マミー 化粧品
西館ニコニコモール なかがわ バッグ
西館ニコニコモール レムロードイマイ 婦人服
西館ニコニコモール Horence/KINGDUM 婦人服/紳士服
西館ニコニコモール マツヤ 宝飾品

(西館にはこのほかに複数の外向き店舗がある)

キオラスクエア

住所:広島県三原市城町一丁目610番
営業時間:午前9時~午後9時(フレスタ)
営業時間:午前9時30分~午後8時(図書館)

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