カテゴリー別アーカイブ: 都商研ニュース

イオンモール熊本、2018年7月20日増床リニューアル-地震後2年ぶり全面復旧

増床工事をおこなっていた熊本県上益城郡嘉島町の大型ショッピングモール「イオンモール熊本」が、2018年7月20日にリニューアルオープンする。

イオンモール熊本。(増床リニューアル後のイメージ)

熊本県内最大規模のモール、震災2年目で悲願の全館再開

イオンモール熊本は、九州地場大手流通グループ「寿屋」(2002年廃業)の出店予定地を買収するかたちで、2005年10月に「ダイヤモンドシティ・クレア」として開業。運営会社の経営統合によるブランド整理の一環として、2011年に「イオンモール熊本」に改称したもの、地元民からは現在も「クレア」の名前で親しまれている。

イオンモール熊本。(熊本地震以前に撮影)

開業以来、イオン九州が運営する総合スーパー「イオン」を核に、シネマコンプレックス「イオンシネマ熊本」、約160の専門店が入居するなど、熊本都市圏最大級のショッピングモールとして営業を続けていた。しかし、2017年4月14日から16日にかけて発生した熊本地震の影響により、専門店街部分を中心に「施設の液状化」「天井の崩落」などの深刻な被害を受けたことから、施設の縮小営業を強いられていた。
2016年7月20日には、地震による被害が比較的少なかった核店舗の「イオンスタイル化」と東側(イオン側)専門店街約90店舗の暫定的な営業再開を行い、同年9月28日には、仮設コンテナモール「link garden – HARE BARE」を3番駐車場に開設したが、施設の全館再開は2018年1月の増床リニューアル発表まで不透明な状態にあった。

仮設コンテナモール「link garden – HARE BARE」。

“県内初”が多数進出、ファストファッションや雑貨を拡充

リニューアル後のイオンモール熊本の延床面積は約120,000㎡。専門店数は約200店舗となる。

増床棟「ウエストスクエア」のイメージ。

コンセプトに~元気発信・地域No.1ショッピングモール~「お客さまに寄り添うモール」を掲げ、アダストリアの生活提案型ブランド「LAKOLE」が九州初出店するほか、ファストファッション「H&M」、西鉄グループの大型雑貨専門店「雑貨屋インキューブ」、原宿・表参道初の低価格雑貨店「オーサムストアー」など9店舗が熊本初出店する。
その他、「ZARA」「GU」、雑貨店「ニトリデコホーム」、手芸用品店「クラフトハートトーカイ」、家電量販店「エディオン」、100円ショップ「セリア」、「おもちゃのあおき」、「シアトルズベストコーヒー」などのテナントが新規出店。
コンテナモールで暫定営業を続けていたゲームセンター「楽市楽座」、イオングループの「スポーツオーソリティ」ペットショップ「イオンペット・Petemo」も移転営業再開する。

雑貨屋インキューブ イオンモール熊本店。

施設面でも、外壁に「熊本城の石垣」をモチーフにしたデザインパネルや伝統色を取り入れ、フードコートやキッズスペースに熊本特産の「小国杉」を採用するなど、改装前より買物客の快適性を高める施策を提案する。また、地震対策として天井や壁、照明器具に「軽量素材」や「耐震性能の高い器具」を採用するなど、安全性を向上させるとしている。
追記:ZARAは8月24日、GUは9月14日開店となった。

(イメージ画像はリリースより)
外部リンク:~熊本とともに新たなスタートを~ 「イオンモール熊本」 7月20日(金)AM9:00 増床グランドオープン
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MEGAドン・キホーテ伊勢上地店、2018年6月13日開店-三重県内最大のドンキ、ユニー・ピアゴ跡に

三重県伊勢市上地町に、大型ディスカウントストア「MEGAドン・キホーテ伊勢上地店」が2018年6月13日に開店する。

MEGAドン・キホーテ伊勢上地店。

三重最大のドンキ、ユニー跡にオープン-運営は長崎屋

MEGAドン・キホーテ伊勢上地店は、三重県内5店舗目となるドンキ店舗として出店。建物は地上2階建てで、売場面積は6,844㎡。
ドンキと資本業務提携関係にあるユニーの総合スーパー「ピアゴ上地店」跡(2017年11月閉店)への出店であるが、ユニーは店舗運営に携わらず、ドンキの100%子会社「長崎屋」が店舗運営を行う。
三重県内最大のドンキ店舗として、生鮮4品(青果・鮮魚・精肉・惣菜)をフルラインで展開するほか、店内調理の拡充やイートインの併設など、食品部門の強化を図る。非食品部門でも、ベーシック衣料やミセス衣料、白物家電を充実させるなど、地域住民が普段使いしやすい店舗づくりを目指すという。

僅か2km先にもドンキが…

新店舗の南東2kmほどの距離には、既にドン・キホーテ伊勢店が営業している。こちらは2016年4月の開店で、売場面積2,401㎡と比較的大型だ。
今回の店舗は長崎屋が運営する総合スーパー業態であるといえども、10万都市にドンキの大型店が2店出店するのは珍しい。
ドンキ社は、伊勢市内における2店舗体制構築により地域密着を強化するとしている。

MEGAドン・キホーテ伊勢上地店

住所:三重県伊勢市上地町字川西3118番地1
営業時間:午前8時~午後11時

新店舗の近隣にはドン・キホーテ伊勢店が位置する
画像は公式サイトより。

ニュースリリース:2018年6月13日(水)『MEGAドン・キホーテ伊勢上地店』オープン!~県内最大店舗誕生!伊勢市2店舗体制により地域密着を強化~ (ドン・キホーテ公式サイト)
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ドン・キホーテ新大久保駅前店、2018年6月8日開店-「多国籍の街」に対応した品揃えに

東京都新宿区百人町のJR大久保駅・JR新大久保駅前に、ディスカウントストア「ドン・キホーテ新大久保駅前店」が6月8日に開店する。

ドン・キホーテ新大久保駅前店。

新大久保にドンキ新店舗-新宿エリアのドミナント強める

ドン・キホーテ新大久保駅前店の建物は、地上5階地下1階建てで、ドン・キホーテはパチンコ店「エスパス日拓」などの跡に出店する。売場は地上1階〜地下1階で、売場面積は936㎡。
店舗周辺には「コリアンタウン」「イスラム横丁」が形成されるなど、多国籍化が顕著な地域であり、韓国・朝鮮人やイスラム教徒向けの飲食店も多数集積することから、韓国料理やエスニック料理向けの食材、調味料の品揃えを拡充させるなど、近隣飲食店の仕入れ需要にも対応する。
また、生鮮食品(青果・精肉)や日用消耗品の販売を行うなど、地域住民が普段使いしやすい店舗づくりも目指す。

ドン・キホーテ新大久保駅前店

住所:東京都新宿区百人町 2-17-1
営業時間:24時間

新店舗から約500m南東にはドン・キホーテ新宿店が位置する
(画像は公式サイトより)

ニュースリリース:2018年6月8日(金)『ドン・キホーテ新大久保駅前店』オープン~多種多様なニーズに24時間お応えする“地域密着型店舗”~ (ドン・キホーテ公式サイト)
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ヤマダ電機テックランド茅ヶ崎店、2018年7月22日閉店・建替えへ-旧ダイクマのディスカウント1号店、近く閉店か

神奈川県茅ヶ崎市のJR茅ケ崎駅前にある家電量販店「ヤマダ電機テックランド茅ヶ崎店」(旧ダイクマ茅ヶ崎店)が、老朽化のため近く閉店し、建て替えられる見通しであることがわかった。
追記:ヤマダ電機(ダイクマ)は7月22日閉店。建て替え中のあいだイトーヨーカドー内に仮店舗を出店する。
ヤマダ電機テックランド茅ヶ崎店。

築50年で老朽化、8階建て店舗に建て替えへ

ヤマダ電機テックランド茅ヶ崎店はかつて首都圏で展開していた小売チェーン「ダイクマ」のディスカウントストア1号店として1968年に開業。
建物は地上4階建てで、店舗面積は9,867㎡。建物所有者はヤマダ電機。
大型ディスカウントストアだった名残から、生活雑貨や書籍売場が充実している。
茅ヶ崎市への5月25日の届け出によると、ヤマダ電機は築50年と老朽化した現店舗を解体し、地上8階建て、延床面積29,701㎡の店舗を新築する計画だという。
着工は2019年7月1日、工事完了は2020年4月30日をそれぞれ予定しているが、現店舗の閉店日や建て替え後の詳しい施設概要はわかっていない。(6月4日現在)

ヨーカ堂と二枚看板、茅ヶ崎で愛されたダイクマ

ダイクマは1922年に秦野市で呉服店として創業。1978年にイトーヨーカドーの子会社となると、以降は首都圏でディスカウントストアを多店舗展開してきた。
1979年にはダイクマ茅ヶ崎店隣に「イトーヨーカドー茅ヶ崎店」 が開業。同じグループの大型店2店舗は茅ヶ崎駅前の象徴として、長年茅ヶ崎市民に愛されてきた。
イトーヨーカドー茅ヶ崎店(手前)とヤマダ電機(奥)。

「ダイナミック!ダイクマ!」のキャッチフレーズで親しまれたダイクマであったが、1990年代以降「ドン・キホーテ」など新たなディスカウントストアチェーンが台頭すると、ダイクマは経営不振に。2002年にはアイワイグループ(現7&iHD)から家電量販店のヤマダ電機(高崎市)に売却され、茅ヶ崎店でもヤマダ電機への業態転換が行われた。
今年4月25日には店舗前の角地でダイクマ時代から営業を続けていた鯛焼き店「みよしや」が閉店。茅ヶ崎市民思い出の場所が消えゆく中で、50年の歴史を持つ施設も終焉を迎えることとなりそうだ。

追記:ヤマダ電機(ダイクマ)は7月22日閉店。建て替え中のあいだイトーヨーカドー内に仮店舗を出店する。

外部リンク:30-2 新栄町地内 (仮称)ヤマダ電機茅ヶ崎店改築業務(茅ヶ崎公式サイト)
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ザ・パントリールクア大阪店、2018年5月31日閉店-高級食品スーパー間の競争激化続く梅田

大阪府大阪市北区梅田にある大阪駅ノースゲートビルディング「ルクア大阪」地下1階の高級食品スーパー「ザ・パントリー ルクア大阪店」が、5月31日に閉店した。

閉店後のザ・パントリー ルクア大阪店。

大近グループ、梅田エリアから全面撤退

ザ・パントリー ルクア大阪店は、関西を中心に高級食品スーパー「パントリー」「ラッキー」を運営する大近(大近グループ)により2011年5月開店。

営業当時のザ・パントリー ルクア大阪店。

大近の梅田エリア旗艦店として、コンセプトに「安心・安全」を掲げ、ルクア大阪の客層・立地特性を意識した店舗オリジナル商品「The Pantry」ブランドやオーガニック食品の充実、長時間営業(7時~23時)を行っていたことが店舗の特徴であった。

高級スーパーの競争激しい梅田

梅田では百貨店同士の競争が激化していることで知られるが、同様に高級スーパ同士での競争も激化している。
ザ・パントリーと同じJR大阪駅構内では、長らく関西地場資本の高級食品スーパー「いかりスーパーマーケット」が生鮮3品取扱いの大型店を出店、阪急梅田駅やWhityうめだでも「成城石井」(阪急阪神HDのFC店舗)が3店舗を営業していた。
2018年4月には、JR大阪三越伊勢丹地下食品売場「イセタンフードホール」(核店舗:北野エース)跡に「ルクア フードホール」が開業。阪急オアシスがグローサラント強化型新業態「キッチン&マーケット」を出店するなど、以前にも増して高級食品スーパー間の競争が激化していた。
近隣で営業する百貨店各社も、食品売場の充実化を進めていたため、ザ・パントリーは売場の差別化が難しくなっていた。

閉店後に掲示された案内。

ザ・パントリーの閉店に伴い、大近は梅田エリアから全面撤退する。
その一方、大近はJR高槻駅、JR尼崎駅への新規出店やJR新大阪駅構内店舗のリニューアルを進めており、今後も大都市近郊の駅構内での積極的な店舗出店を行うと考えられる。

外部リンク:ザ・パントリー ※5/31(木)をもって閉店いたします。(ルクア大阪)
外部リンク:ザ・パントリー ルクア大阪店 営業終了のお知らせ。(大近)
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阪神梅田本店「建て替え第1期棟」2018年6月1日開業-「食」の阪神、スナックパークも復活

大阪府大阪市北区梅田の百貨店「阪神梅田本店」の建て替え第1期棟が6月1日にグランドオープンした。

阪神百貨店梅田本店建て替え第一期棟。

「食」の阪神百貨店、創業85年を機に生まれ変わる

阪神百貨店は1933年に阪神マートとして創業、1940年に現在地に移転。1951年にターミナル百貨店「阪神百貨店」として開店した。当初は地上2階建てであったが、1957年、1963年に大規模な増築工事を行い、地上8階建てとなった。

旧・阪神百貨店、大阪神ビル。

同店は西日本一のデパ地下とも称される地階食品売場を持つことで知られており、建て替え前は200を超える和・洋菓子、総菜、ベーカリーブランドの集積や、後述する「スナックパーク」は人気を集めたが、それらは今回の建替工事のために大部分が閉店・休店状態であった。

客層の拡大を図る-「食」の阪神、1階にも食品拡大

阪神梅田本店建て替え第1期棟が出店する建物は地上13階建てで、百貨店は地上9階~地下1階部分で営業する。建替工事に伴う総投資額は530億円。
今回開業する部分の売場面積は約27,000㎡で、従来の阪神百貨店の半分の規模。今後の増築により、元の面積とほぼ同じ規模となる。売上目標(2018年度通期)は410億円。
コンセプトに「毎日が幸せになる百貨店」を掲げ、「暮らし」や「健康」分野に軸を置いた生活に密着した売場づくりを目指すなど、阪急うめだ本店や競合店との差別化が図られる。

窓が印象的な夜の姿。

従来、阪神梅田本店は近隣の百貨店と比べ、顧客の年齢層が高いことが特徴として挙げられていたが、建て替えを機に30~40代の女性(特に阪急阪神百貨店が「西梅田OL」と呼ぶ働く女性層)も新たにターゲットにするなど、客層の拡大・若返りを目指したという。

関西初となるハンバーガーレストラン「Shake Shack」など新たなテナントも迎え入れ、客層の拡大を目指す。

これまで婦人雑貨などが販売されていた1階には新たに食品売場が拡大・展開されており、人気のベーカリーを集めた「パンワールド」や、約400種類のワインの試飲もできる「リカーワールド」が設置されたことも特徴だ。

日替わりで毎日15種類の食パンも並ぶ「パンワールド」。

賑わうオープン当日、ハイタッチ隊による歓迎も

開業当日となった1日の朝、2階デッキには営業開始を待つ多くの買物客で長蛇の列となった。
パフォーマーによるパントマイムの披露や吹奏楽の演奏、ハイタッチ隊による歓迎もあり、9時55分に華々しいオープンを迎えた

ハイタッチ隊やパフォーマーが買物客を出迎えた。

食文化発信「スナックパーク」復活-ちょい飲み需要も

今回の建て替え第1期棟の開業に伴い、人気のフードコート街「スナックパーク」も約3年ぶりに完全復活した

新装なったスナックパーク。

新装「スナックパーク」の常設店舗は13店で、これ以外に催事店舗が2店出店する。(2018年6月現在)
建替前から営業していた「阪神名物いか焼き」「ちょぼ焼き」「うまかラーメン玉子丸」「御座候」の5店舗に加え、箕面船場の天丼専門店「天ぷらの山」、中華そばの名店「カドヤ食堂」といった新ブランドも出店した。
阪神百貨店近隣では、ルクア大阪の「ルクアフードホール」「バルチカ」、阪急三番街の「ウメダフードホー」など、改装を機に食物販ゾーンを拡充させる商業施設が増加していることもあり、380円のローストビーフの注文でワイン30分飲み放題が540円となる「ローマ軒」など、ちょい飲みに適した店舗も導入されている。

大阪の食文化が集まる「スナックパーク」のメニュー。

阪急と合わせて「大阪梅田ツインタワーズ」形成

阪神電鉄は、今後西側部分の建替工事を進め、今回開業した部分と合わせて2022年春に「大阪梅田ツインタワーズ・サウス」として全面開業させる予定。なお、阪神梅田本店部分は2021年秋にグランドオープンするほか、高層階はオフィスとなる。
また、2022年の全面開業時には阪急うめだ本店が入っている梅田阪急ビルを「大阪梅田ツインタワーズ・ノース」に改称、両ビルを「大阪梅田ツインタワーズ」と総称することになる。

阪急百貨店との連携も図られる。

外部リンク:TOP | 阪神梅田本店
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西新井トスカ西館・東武ストア西新井店、2018年7月1日閉店-築45年で老朽化、建替えか

東京都足立区の東武伊勢崎線西新井駅ビル「西新井トスカ 西館」と併設される総合スーパー「東武ストア西新井店」が、2018年7月1日に閉店する。
西新井トスカ西館(左)と東武ストア西新井店(右)。

西新井駅西口の駅ビル&総合スーパー

トスカ西館と東武ストアは1973年11月開業。売場面積は4,804㎡。
西新井駅では1981年4月には駅東口に「トスカ東館」が、1988年には東西館を結ぶ3階連絡通路に「トスカ ペアロード」が開業している。
トスカ西館は地下1階、地上4階建てで、6月1日現在のテナントは100円ショップ「シルク」、CD・DVD「新星堂」など。
東武ストアは地上3階建てで、1階と2階が東武ストアの直営売場、3階はドラッグストア「クリエイトエス・ディー」となっている。

築45年、建て替え濃厚か

西新井トスカ西館と東武ストア西新井店のビルは築45年と老朽化しており、トスカ西館は地震時に倒壊の危険性がある「要緊急安全確認大規模建築物」に指定されている。
また、2017年3月15日に行われた足立区議会建設委員会では、東武鉄道がトスカ西館・東武ストアの建て替えを行う予定であるとの報告がなされており、閉館後のビル解体が濃厚と見られる。
なお、トスカ西館では新星堂など6店舗で閉館セールを実施している。

外部リンク:西館閉館およびペアロード継続のお知らせ(西新井トスカ公式フェイスブック)
外部リンク:東武ストア西新井店
関連記事:ドン・キホーテ西新井駅前店、3月2日開店-ドンキ集中出店の足立区、約1キロ圏内に3店舗

ドムドムベーカリー小平店、2018年5月31日閉店-ドムドム唯一の「ベーカリー」消滅

東京都小平市の総合スーパー「ダイエー小平店」内のハンバーガー店「ドムドムハンバーガー小平店」に併設されていた「ドムドムベーカリー」が2018年5月31日に閉店した。ドムドムベーカリー小平店。

ドムドムのベーカリー業態が消滅-一般型店舗に

ドムドムベーカリーはレンブラントHD(厚木市)が運営するハンバーガーチェーン「ドムドムハンバーガー」のベーカリー業態。
ベーカリーはダイエーグループ傘下の「オレンジフードコート」が運営していた時代から存在し、2018年5月現在で小平店が全国唯一の店舗だった。
小平店のロゴは「DOM²Special Taste&Bakery」で、ハンバーガーの注文カウンターにパン売場が隣接。夕方以降はパンの100円セールを行うなど、地元利用者に親しまれていた。
なお、小平店でのハンバーガー販売は継続、今後は「ドムドムハンバーガー」の一般型店舗として営業する。

関連コラム:再出発のドムドムハンバーガー、旧店舗大量閉店でフードコートが「ドムドムロス」に!――閉鎖店への再出店は?(ハーバー・ビジネス・オンライン公式サイト)
関連記事:ドムドムハンバーガー、2017年10月より「新ロゴ」に-大阪・京橋で記者会見、100店舗体制めざす

大分オーパ、2019年春開店-「全館食品」に落胆の声も

イオングループとオーパは、大分市中心部のファッションビル「大分フォーラス」(旧・ジャスコ大分店)跡地に建設される食品館「大分オーパ」(大分OPA)の概要を発表した。
追記:春の開業は延期される

建設中の大分オーパ。

東九州を代表するファッションビル「大分フォーラス」

大分オーパの前身「大分フォーラス」は1973年3月に「ジャスコ大分店」として開業。大分駅前の中央町商店街に立地し、売場面積は12,097㎡で、地下1階、地上8階建てだった。
大分フォーラス
大分フォーラス。

「ジャスコ大分店」は1993年10月に食品売場などを廃止し、ファッションビル「大分フォーラス」としてリニューアル。
その後、1995年1月にジュンク堂書店の関西外1号店「淳久堂書店大分店」が、2001年3月にはスターバックスコーヒー大分1号店が出店するなど大分市中心部を代表するファッションビルとして親しまれたが、建物の老朽化による耐震性不足が発覚したため、熊本地震後の2017年2月に閉館。イオングループとなった旧ダイエー系のファッションビル「オーパ」が跡地に出店することを発表していた。
セントポルタ中央町
イオン銀行看板の附近が大分フォーラス。
商店街の一等地に出店していた。

なお「オーパ」とは一号店だった「新神戸 Oriental Park Avenue」の略にちなむ。

全館「食品」-イオングループ最大級の食品館か

大分オーパは地上4階建て。コンセプトは、あたらしい“食”体験 「Wonder Food Experience」で、全館・全フロアが食品とそれに関連した売場となる。

大分オーパの完成予想図。

1階は「フードマルシェ」。2階は「フードマーケット」。3階は「フードマーケット」。4階は「フードホール/レストラン」。4階には屋外テラスも設置される。

4階 フードテラス/レストラン(食品・飲食店)
3階 フードマーケット(食品)
2階 フードマーケット(食品)
1階 フードマルシェ(生鮮食品)

館内構成(計画案)。

全館食品関連売場のオーパは史上初で、イオングループ全体においても最大級の食品館になると思われる。1階のフードマルシェは食品スーパー業態とみられるが、生鮮食品売場の運営主体はイオン九州、マックスバリュ九州のどちらになるかなどは発表されていない。
オーパは「大分の地域風土が培ってきた魅力と世界のトレンドや多様なスタイルを融合。新鮮な食材や、旬の味覚を楽しむことはもちろん、食にまつわる様々な知恵や体験を通して今までにない感動をご提供します。」としている。

70万人都市圏の中心が食品館―地元から「落胆の声」

当初は「ファッションビル」になると思われた大分オーパであるが、全館「食品」となるため、フォーラス時代よりも商圏が非常に狭いものとなることは想像に難くない。また、すぐ近くには以前から食品スーパー、百貨店もあるほか、周辺徒歩圏には複数のスーパーに加えて非常に多くの飲食店があるため、開店してすぐ厳しい競争に晒されることも確実だ。
大分フォーラスはアパレルのみならず、雑貨店やサブカル系店舗なども入居していたが、フォーラス時代にあったテナントの多くは大分市中心部から消滅してしまった。
とくにタワーレコード、島村楽器、ゴスロリ系ブランドを扱う店舗などを惜しむ声は多いが、今回の発表によりそれらの「復活」は絶望的なものとなったため「オーパやねーで大きなスーパーやん」という声も聞かれるなど「落胆の声」ばかりが目立つ結果となった。
開店まで1年を切った大分オーパ。果たして70万人都市圏の中心に相応しい店舗となるのか…勝算やいかに…。

追記:テナント一覧はこちら大分オーパ、2019年6月1日開業-旧フォーラス、食と健康を掲げた「食品館」に

外部リンク:「(仮称)大分オーパ」店舗概要決定!
関連記事:大分フォーラス、2017年2月閉店-建て替えで全面リニューアル「大分オーパ」に
関連記事:ジュンク堂書店大分店、ベスト電器大分ビルに2017年4月移転-コメダ珈琲店との複合店舗に
関連記事:JRおおいたシティ、1年間の入館者2500万人-予想の倍に

シダックス、カラオケ事業から撤退-カラオケ館に譲渡へ

カラオケ・給食事業大手の「シダックス」(渋谷区)が、長年に亘って主力事業としていたカラオケ事業から撤退し、同業大手の「カラオケ館」を運営する「B&V」(新宿区)にカラオケ子会社の株式の大部分を譲渡することを5月30日に発表した。

「レストランカラオケ」として人気、競合で赤字に

シダックスは1959年に創業、給食事業を発展させるかたちで1993年にカラオケ事業に本格参入、「レストランカラオケ」として全国に展開し人気を集めた。
しかし、近年は「パセラ」などの新たなレストランカラオケチェーンの台頭、また、比較的廉価な持ち込み可能業態である「まねきねこ」「ジャンカラ」などをはじめとした競合大手事業者との競争により業績が悪化、赤字となっていた。2016年には全店舗の約3割を閉店させたほか、旗艦店でありカラオケ店とシダックス本社、イベントホールなどが入居する「シダックスビレッジクラブ」(渋谷区)を閉鎖、その後売却していた。同館跡には現在ニトリが入居している。

営業当時のシダックス本社ビル。現在はニトリ(渋谷区)。

また、シダックスの閉鎖店舗の多くには「まねきねこ」などの競合他社が出店しており、他社にとっては事業拡大の「追い風」となっていた。

カラオケシダックス、「カラオケ館」運営企業に譲渡

シダックスはカラオケ大手「カラオケ館」などを運営するB&V(新宿区)と業務資本提携を締結、6月7日までにカラオケ事業を運営する子会社「シダックス・コミュニティー」の持ち株81%を売却し、同子会社に対する97億円分の債権も譲渡。カラオケ事業からは撤退する。
また、今回の提携により、シダックスがカラオケ館運営店舗への食材供給などをおこなうことも発表している。
今後、シダックスの残存店舗はカラオケ館の傘下の運営となり、長年親しまれた「レストランカラオケ・シダックス」の名称は将来的に消える可能性が高い。

ニュースリリース:資本業務提携締結に伴う 資本業務提携締結に伴う 提携締結に伴う債権譲渡に関するお知らせ
関連記事:ニトリ渋谷公園通り店、2017年6月30日開店-丸井・シダックス跡に「都心初」単独旗艦店