カテゴリー別アーカイブ: 都商研ニュース

新潟アルタ、2019年3月閉店-旧・新潟三越エレガンス

新潟市中心部の「万代シテイ」にある三越伊勢丹グループの専門店街(ファッションビル)「新潟アルタ」が2019年3月に閉店する。

新潟アルタ。

旧三越エレガンス、アルタ転換は2002年

新潟アルタは三越の小型店「新潟三越エレガンス」として1975年11月に開業。古町の「小林百貨店」が三越グループ入り後、現在の「新潟三越」に転換したのが1980年であるため、三越にとってはエレガンスが「新潟初進出」の店舗だった。
その後、古町の新潟三越との区別化で「新潟三越万代店」に改称、さらに新潟駅前の「三越ブラザービル」にも小型店を出店し3館体制となったが、自社競合や同じ万代地区の「新潟伊勢丹」(1984年開業)との競合もあり、2002年に若者向け専門店街「新潟アルタ」に業態転換した。

古町の新潟三越。

アルタは新潟交通系の宿泊施設「万代シルバーホテルビル」(地下1階、地上10階建て)の地下1階〜地上2階に展開。売場面積は1,871㎡で、運営は三越伊勢丹プロマティ・デザイン。
アルタ転換当初は紀伊國屋書店を核に、高校生から大学生をターゲットとしたファッションテナントがメインであったが、現在は「マウジー」、「スーツセレクト」、「ダイソー」など20店が出店。また、路面店形式の別館「新潟アルタⅡ」には全床アパレルの「ウィゴー」が出店している。店舗入口の連絡橋前はNGT48「青春時計」のMVロケ地としても知られる。

築43年で老朽化、ビルの今後に向けた動きはあるか?

新潟アルタ閉店の理由について、施設を運営する三越伊勢丹HDや土地・建物を所有する新潟交通グループから公式なアナウンスはない。(8月6日現在)
しかし、アルタが出店する万代シルバーホテルビルは築年数約43年で、自治体のよる耐震診断が義務付けられる「要緊急安全確認大規模建築物」に指定されていた。(診断結果は「震度6強以上の地震に対し倒壊する危険性が低い」)
また、万代シテイ一帯の土地を所有する新潟交通グループは、隣接する「万代シテイバスセンタービル」(1973年開業)の大規模改修工事と「レインボータワー」の撤去を予定しており、同じく築年数の長いシルバーホテルビルでも、ビルの今後を左右する大きな動きがあるかもしれない。
万代バスセンターと
解体予定のレインボータワー。

新潟アルタの閉館後、アルタは東京都内の店舗のみとなる。

外部リンク:新潟アルタ 営業終了のお知らせ(アルタ公式サイト)
関連記事:新潟レインボータワー、8月末解体-万代シテイのランドマーク、45年の歴史に幕
関連記事:イトーヨーカドー丸大柏崎店、8月19日閉店-37年の歴史に幕
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イオンモール川口、2018年8月31日閉店-「新しいイオンモール」に建て替えへ

埼玉県川口市のショッピングセンター「イオンモール川口」が8月31日をもって閉店する。
施設は閉店後に「新しいイオンモール」に建て替えられる見通しだ。

イオンモール川口。

かつての「グリジャ」、34年の歴史に“一旦”幕降ろす

イオンモール川口はジャスコと三菱商事の合弁会社「ダイヤモンドシティ」が手がけたショッピングセンター「川口グリーンシティ」(イオンモール川口グリーンシティ、通称グリジャ→2011年に現名称に変更)として1984年に開業。1990年には3階建ての既存棟南側に6階建て(売場は3階まで)の新棟を増床した。
売場面積は34,000㎡で、施設所有者はサイボー(旧 埼玉紡績)株式会社。
総合スーパー「イオン川口店」を核に「ユニクロ」、鉄道模型店「ポポンデッタ」など約70の専門店が営業している。
イオンモール川口の館内。

3階では「メモリアル展」を実施中

イオンモール川口では8月31日の閉店を前に売り尽くしセールを実施中で、3階特設コーナーでは「イオンモール川口メモリアル展」が開かれている。
メモリアル展ではイオンモール川口の歴史を振り返るパネルや昔の商品広告・グッズなどが展示され、利用客の寄せ書きや新施設に関するアンケートボックス(後述)も設けられている。
3階ではメモリアル展を実施。

閉店後は「新しいイオンモール」に建て替えへ

施設を所有するサイボーは、イオンモールとの共同で「周辺まちなみ景観に配慮した新たなコミュニティ空間の創出」を掲げた土地利用を検討していくと発表していた。
館内特設コーナーには『新しいイオンモール川口に「あったらいいね!」大募集』と題したアンケートボックスが設けられており、施設は「新しいイオンモール」に建て替えられるものとみられる。
館内特設コーナーでは新施設に対するアンケートを実施。

至近では、同じくサイボー所有の「イオンモール川口前川」(旧ダイヤモンドシティ・キャラ」が立地している。
そのため、イオンモール川口跡に誕生する「新しいイオンモール」は、既存店(川口前川)と「被らない」施設像が求められそうだ。

外部リンク:イオンモール川口
関連記事(古い記事):イオンモール川口、2018年9月までに閉館へ-旧グリーンシティ、建替えも視野か
関連記事:川口銀座商店街の大型再開発、2019年度に着工-ザ・プライスも閉店へ

西友リヴィン・ザ・モール春日井、2019年3月までに閉店-大和ハウスが新施設を建設

米ウォルマート傘下の「西友」(東京都北区)は、愛知県春日井市のショッピングセンター「西友リヴィン・ザ・モール春日井」(THE MALL春日井)の本館「Part1」を大和ハウス工業(大阪市北区)に7月27日付で売却したことを8月2日に発表した。
大和ハウス工業は新たな商業施設を建設する意向を示しており、西友は2019年3月末までに閉店、ザ・モール本館「Part1」の建物は解体される。

ザ・モール春日井(春日井市ウェブサイトより)。

THE MALL1号店、歴史に幕-ステンドグラスも見納め

ザ・モール春日井は、西友の百貨店業態「春日井西武」を核とする「西武春日井ショッピングセンター」として1977年6月開業。売場面積は24,321㎡。建物は西友が所有する。
西武春日井SCは1992年の増床を機に、同社初となる新たな商業施設ブランド「ザ・モール」に改称。さらに、2000年12月には、核テナントの春日井西武の屋号が「LIVIN春日井店」に改称されたほか、隣接地に大型専門店が中心の新館「ザ・モール春日井Part2」(売場面積13,147㎡)を新設した。
本館「Part1」のテナントとしては、旧西武セゾングループだったアミューズメント施設「アミュージアム」、雑貨店「無印良品」が出店。かつては書店「リブロ」も出店していた。そのほか、「ABC-MART」、「Right-on」、「スターバックスコーヒー」など約80店舗が出店する。
本館「Part1」の建物には巨大なステンドグラスが設置(増床部分)されているほか、敷地内に噴水が設置されるなど、セゾングループらしい非常に豪華で華やかな施設となっていることが特徴であった。また、かつてはパーキングシアターも設置されていた。
なお、新館「Part2」のテナントとしては、ファストファッション「GU」、家電量販店「エディオン」、子供・ベビー用品店「アカチャンホンポ」、家具雑貨店「ニトリ」、100円ショップ「セリア」といった大型専門店が出店するが、こちらは売却されず、今後も営業を継続する。

本館は大和ハウスに売却、解体-西友は小型店出店検討

大和ハウスは本館「ザ・モール春日井Part1」を解体。跡地に新たな商業施設を建設する方針だという。
西友は「将来にわたり、ベストなサービスをお客様に提供するためには、より新しく近代的なショッピングモールが必要である」としており、大和ハウス工業が建設する新たな商業施設に食品スーパー「西友」として再出店することを検討しているという。
先述の通り、ザ・モール春日井の閉店・解体後も新館「ザ・モール春日井Part2」は西友所有のまま営業を継続する。
今後、Part1は大和ハウス社の系列ショッピングセンターで良くみられるようなオープンモール型・専門店中心の施設に生まれ変わることが予想されるが、永年地域のシンボルとして親しまれた華やかなステンドグラスが消えることを惜しむ声も少なくないであろう。

関連記事:西友リヴィン・ザ・モール姫路、2018年5月から7月にかけて閉店-イズミが取得、「ゆめタウン姫路」秋ごろ開店
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セーブオン、2018年8月31日で「完全消滅」-ローソンに転換で

ベイシアグループの中堅コンビニエンスストア「セーブオン」(SAVE ON、本社:前橋市)は、同社がメガフランチャイズ契約を結ぶ「ローソン」へ転換するため、群馬県内で最後まで残る店舗が8月31日朝に一斉閉店する。
これにより、セーブオンの店舗名は完全消滅する。

群馬県内の全店舗、ローソン転換で「完全消滅」

セーブオンは伊勢崎市に本社を置く大手スーパー「いせや」(現:ベイシア)のコンビニエンスストア部門として1983年に誕生。かつての展開エリアは群馬県を中心とする関東、東北、北陸で、全盛期には約600店舗を展開していた。
2012年からは富山、長野といった遠隔地の一部店舗をローソンに譲渡。2016年以降は、既存のセーブオン店舗を「ローソン」へと転換後、株式会社セーブオンがその店舗をFC展開する「メガフランチャイズ契約」の締結によって、群馬県を除く各地の店舗がセーブオン運営のローソンへと生まれ変わっていった。

セーブオンの店舗(新潟市)。

2018年7月までに群馬県を除くセーブオン店舗の「ローソン」への転換が完了したが、残っていた群馬県内の159店舗もローソンへの転換のため8月31日朝までの全店閉店が決定。
これにより、35年続いた「セーブオン」のブランドは完全消滅する。
なお、近隣にローソンがあるなどの理由でローソン化されない店舗は残存せずにそのまま8月中に完全閉店となる可能性もある。
群馬県外の店舗は既にローソンへ転換していた。(熊谷市)

今年の夏休みは最後の「セーブオン」に会うために、群馬へと出かけてみてはいかがだろうか。

ニュースリリース:群馬県内セーブオン店舗 閉店のお知らせ (セーブオン公式サイト)
関連記事:セーブオン、2018年中に全店舗をローソンに転換-屋号消滅へ
関連記事:ローソン銀行、2018年秋ごろ開業へ-進む大手小売チェーンの「銀行化」

イオン原ショッピングセンター、2019年1月31日閉店-閉店止まらぬイオン九州

福岡県福岡市早良区にある大型ショッピングセンター「イオン原ショッピングセンター」(イオン原店)が2019年1月31日に閉店する。

イオン原ショッピングセンター。

ダイエー原店→原サティ、契約終了で閉店-再出店検討

イオン原ショッピングセンターは1976年10月に「ダイエー原店」として開店。2005年10月の閉店後、全面改装をおこない2007年3月に「原サティ」となった。マイカル九州は2007年8月にイオン九州と合併しており、最後の新規出店となった。2011年3月のサティ屋号の廃止に伴い、イオン原ショッピングセンターに改称された。

マイカル九州・原サティ。

売場面積は17,143㎡。建物は福岡リート投資法人が所有していたが、2016年8月に売却されている。それ以前は三井住友信託銀行が所有していた。
同店の賃貸契約は2019年2月までとなっており、閉店はそれに伴うものだという。
テナントとしては「ハニーズ」、「シューラルー」、「ラパックス」、「カメラのキタムラ」、「未来屋書店」、「ミーツ」などが出店するほか銘店街やフードコートも設置されており、福岡市近郊のショッピングセンターとして幅広い世代に一定の集客力があった。

フロア案内。

契約の満了に伴う閉店ということで、イオン九州は将来的な再出店も検討しているという。

経営状態芳しくないイオン九州、今後も閉店続くか

以前の記事でも紹介した通り、イオン九州は2015年9月に九州のダイエー店舗の多くを継承したものの閉店が相次いでおり、これまでに旧ユニード店舗のうち西新店、水巻店、銅座店を、旧ダイエー店舗のうち城野店、鹿児島谷山店を閉店している。

2017年1月に閉店したイオン城野店。

9月に閉店するイオン福重店、そして1月の原店の閉店により、僅か3年間で7店が閉店したことになる。
このほか、イオン九州はかつて旗艦店であったイオン上峰ショッピングセンターの閉店発表、イオンスーパーセンター佐賀店の食品売場以外からの撤退などもおこなっている。

閉店を発表したイオン上峰ショッピングセンター。
 
イオン九州は、7月に発表された2019年2月期第1四半期決算によると売上高は544億6800万円で前期比3.4%減、営業損失11億9800万円、経常損失10億3100万円、当期損失8億2100万円となっており、イオングループの流通企業のなかでは最も経営状態が芳しくない企業の1つだ。
今回の閉店は賃貸契約の終了が大きな要因だとしているものの、地場スーパー、スーパードラッグとの競争が続き業績の改善策が見いだせないなか、経営規模の縮小が続くことも予想される。

(一部撮影:@tyario_lalala

外部リンク:イオン原店閉店についてのお知らせ
関連記事:イオン福重店、9月30日閉店-旧・ユニードダイエー福重アピロス

関連記事:イオン水巻店、2017年3月31日閉店-旧・ユニードダイエー水巻アピロス
関連記事:イオン上峰店、2019年2月28日閉店-旧・上峰サティ、かつての「地域一番店」
関連記事:三井不動産、博多区の青果市場跡に大型商業施設出店へ-九州初「ららぽーと」級、キッザニアも
関連記事:筥崎宮の大鳥居、4月末までに解体-老朽化で

サンリブシーモール店、2018年7月31日閉店-改装進める「下関の顔」、新店舗誘致へ

山口県下関市のJR下関駅前にある大型ショッピングセンター「シーモール下関」の核店舗の1つ「サンリブシーモールエスト店」が、7月31日午後8時をもって閉店した。

シーモール下関(公式サイトより)

下関の顔「シーモール」のサンリブ、7年で閉店

シーモール下関は1977年10月開業。売場面積は54,052㎡。市内に本社があるサンデン交通、山口銀行、下関信金、下関大丸などの共同出資による「下関商業開発」が保有・運営する。
当初は百貨店「下関大丸」と総合スーパー「ダイエー下関店」、そして専門店街の2核1モール型ショッピングセンターとして、山口県内のみならず、北九州エリアからも多くの買物客を呼び込んだ。2018年現在も館内ではほぼ毎月有名芸能人や地元アイドルを招いたステージが行われるなど山口県最大の商業施設として支持を集めており、北九州市内でも広告看板を見かけることがある。

JR小倉駅に設置される広告看板。

サンリブシーモールエスト店」は、2010年9月に閉店したダイエー跡に設けられた専門店街「シーモールエスト」の核テナントとして2010年11月に開店。食料品や家庭用品、日用雑貨、ペット用品に特化した店舗であった。なお、直営衣料売場が設置されていない代わりにユニクロ、しまむらなどが出店している。
サンリブは北九州市に本社を置く大手スーパーだが、下関市でスーパーマーケット1号店を出店した過去がある(創業地は別府市)。

改装進める「シーモール」、新たな店舗の誘致へ

シーモールは2014年のJR下関駅ビル「リピエ下関」開業と周辺整備に合わせて、映画館「シネマサンシャイン下関」(8スクリーン)の導入や大丸の駅直結玄関の新設を含む改装を行っていた。
開業40周年を迎えた2017年からも「ちょっと先の未来」をテーマに段階的リニューアルを進めており、2018年3月にはロゴマークを一新。「シーモール専門店街」と「エスト専門店街」が一体化され、ファストファッション「H&M」や紳士服店「洋服の青山」、子供・ベビー用品店「西松屋」、子供向け屋内遊園地「Kid’sUS.LAND」、フードコート「KITCHEN448」などを新たに導入、屋上エリアには医療モールも開設された。

新たなロゴタイプ。

また、大丸も2017年より改装を進めており、ロクシタンや地元質店の導入をおこなったほか、シャネル、クリスチャンディオール、資生堂などをリニューアル。大丸の屋上広告塔も建て替えられた。
今回のサンリブ撤退もリニューアルの一環とされており、今後は新たな店舗を誘致する予定だという。
下関の玄関に相応しいテナントが期待される。

追記:サンリブ跡にはマックスバリュ西日本が出店する。

外部リンク:シーモール下関
外部リンク:サンリブシーモール | サンリブ グループ
関連記事:グループ統合決めた「マルショク・サンリブグループ」-その将来像は
関連記事:井筒屋、コレット井筒屋・黒崎井筒屋・宇部井筒屋・飯塚井筒屋の4店を閉店-2019年5月までに
関連記事:イオンモール、スペースワールド跡地の開発を発表-2021年開業、イオン最大級に
関連記事:ラオックス、リバーウォーク北九州に旗艦店-約1万㎡「購入」、2月開業めざす

井筒屋、コレット井筒屋・黒崎井筒屋・宇部井筒屋・飯塚井筒屋の4店を閉店-2019年5月までに

井筒屋(北九州市小倉北区)は、「コレット井筒屋」、「黒崎井筒屋」、「宇部井筒屋」の3店舗の閉店を7月31日に発表した。既に閉店を発表している「飯塚井筒屋」と合わせて、2019年5月までに4店舗を閉店することになる。

井筒屋小倉本店。

東証一部上場、北九州地盤の百貨店

井筒屋は1936年10月に現・小倉本店の建物で開店。九州本社の百貨店で唯一、東証一部に上場する。創業時の経緯から、現在も西日本鉄道が株式の1割程度を保有する。
1970年代には小倉本店のほかに、八幡、本城、若松、博多、久留米、浮羽、大牟田、中津に店舗を構え、大分市でも出店用地を確保(現:コンパルホール)していたが、営業規模を徐々に縮小。
近年は2007年3月に「博多井筒屋」を、2009年2月に「久留米井筒屋」を、2015年12月に「黒崎井筒屋ANNEX-1」(旧・八幡店)を閉店させていた。

久留米井筒屋。

その一方で、小型店の出店を増やしており、とくにかつて大型店を出店していた大牟田、中津や、百貨店が消滅した徳山などでは一定のシェアを集めている。

井筒屋中津店(ゆめタウン中津1階)。

かつて小倉、そして北九州市には玉屋、そごうなど多くの百貨店が出店していたがいずれも撤退しており、2018年現在は井筒屋が小倉唯一、北九州唯一の百貨店事業者となっている。

コレット井筒屋、2019年2月28日閉店-ロフト等も撤退か

コレットは旧「小倉そごう」のビルである「セントシティ北九州」に2008年4月に開店。伊勢丹と共同運営していた小倉伊勢丹の株式のうち、伊勢丹保有分を井筒屋が引き受けて経営を引き継いだ。井筒屋の子会社であるコレット井筒屋が運営する。

コレット。

井筒屋の売場面積は30,000㎡、全体の売場面積は46,282㎡。建物は北九州都心開発(セントシティ北九州、アイム専門店街を管理運営)が保有する。
コレット部分の年商は約103億円(2018年2月期、コレット井筒屋社の全体合計)であった。近年は1年半の間に社長が3度も変わっている。
館内のロフト、無印良品、ZARA、ニューヨークレボリューション(スーパー)などは井筒屋内に出店しているため、2月を以て閉店する可能性が高い。一方で、7階以上のフロアはセントシティ北九州がアイム専門店街として運営しており、営業を継続するものと思われる。

アイム専門店街。

黒崎井筒屋、2019年5月31日閉店-旧・黒崎そごう

黒崎井筒屋は八幡井筒屋として1959年11月に開店。「黒崎そごう」の閉店に伴い、2001年10月に現店舗へと移転した。旧店舗は「黒崎井筒屋ANNEX-1」となったが、2015年12月に閉店、解体されている。

黒崎井筒屋。

井筒屋の売場面積は25,026㎡、全体の売場面積は39,100㎡。建物はメイト黒崎(メイト専門店街を運営)が保有する。
黒崎井筒屋部分の年商は約129億円(2018年2月期)であった。
館内の無印良品、ABC-MARTなどは井筒屋内に出店しているため、5月を以て閉店する可能性が高い。一方で、メイト専門店街のベスト電器、レッドキャベツなどは営業を継続するとみられる。

宇部井筒屋、2018年12月31日閉店

宇部井筒屋は1933年に開店。山口井筒屋と同じく「ちまきや」の運営であったが、1969年10月に井筒屋が資本参加した。現在は子会社の山口井筒屋が運営する。

宇部井筒屋。

売場面積は7,683㎡、建物は山口井筒屋が保有する。年商は約28億円(2018年2月期)であった。
宇部井筒屋は面積が狭く、無料駐車場もあるため近年も黒字を計上する年があるなど地方都市にしては比較的好調であったとされる。
しかし、建物の老朽化が進行しており、耐震性問題が閉店の大きな要因になったと思われる。
追記:井筒屋は2019年3月中にゆめタウン宇部にサテライトショップを出店する。

飯塚井筒屋、2018年10月閉店

1949年開設、現店舗は1965年10月開店。近年は営業面積を縮小していた。
4月に一足先に閉店が発表されている。詳しくは飯塚井筒屋、2018年10月末までに閉店-筑豊唯一の百貨店を参照。
追記:6日閉店、イオン穂波に移転することとなった。

飯塚井筒屋。

井筒屋、今後どうなる?

井筒屋は、今後は小倉本店、山口井筒屋の2店舗と小型サロンのみで営業を継続することとなる。

山口井筒屋。

井筒屋の2018年2月期の売上高(年商、連結)は783億400万円であるが、今回の4店舗閉店に伴い、その約4割にあたる300億円近くを失う見込みだ。
井筒屋は九州唯一の東証一部上場百貨店でもあるが、今後さらなるリストラ・債務整理をおこなったのち、提携する大手百貨店との関係を強化することも考えられよう。

ニュースリリース:当社および当社子会社の店舗営業終了および特別損失の計上ならびに業績予想の修正について 
関連記事:ラオックス、リバーウォーク北九州に旗艦店-約1万㎡「購入」、2月開業めざす

関連記事:飯塚井筒屋、2018年10月末までに閉店-筑豊唯一の百貨店
関連記事:久留米シティプラザ、4月27日グランドオープン-旧・井筒屋跡
関連記事:グループ統合決めた「マルショク・サンリブグループ」-その将来像は

長崎電気軌道、8月1日に13電停を改称へ

長崎電気軌道(長崎電鉄)の多くの電停名が8月1日付で改称され、新たな名称となる。

長崎電気軌道。

13電停を改称-利便性はかる

長崎電気軌道は1914年創業。長崎市内で路面電車5路線4系統を運行する。
電停の改称は、観光客などの利便性を図り、停留所の場所を明確化するため。同一名称ながら電停が離れているところは別停留場となった。
正覚寺下電停(崇福寺に改称)など、方向幕に表示される機会が多い電停も改称されているため、乗車時に注意が必要だ。

改称される浦上車庫前電停。

8月1日に改称される電停は以下の通り。

8月1日に改称される電停一覧
  • 長崎大学前 → 長崎大学(ながさきだいがく)
  • 浦上車庫前 → 浦上車庫(うらかみしゃこ)
  • 松山町 → 平和公園(へいわこうえん)
  • 浜口町 → 原爆資料館(げんばくしりょうかん)
  • 大学病院前 → 大学病院(だいがくびょういん)
  • 築町 → 新地中華街(しんちちゅうかがい)
  • 正覚寺下 → 崇福寺(そうふくじ)
  • 賑橋 → めがね橋(めがねばし)
  • 諏訪神社前 → 諏訪神社(すわじんじゃ)
  • 市民病院前 → メディカルセンター(めでぃかるせんたー)
  • 大浦天主堂下 → 大浦天主堂(おおうらてんしゅどう)
  • 西浜町(アーケード入口)→ 浜町アーケード(はまのまちあーけーど)
    ※築町寄り1・5系停留場は「西浜町」で変更なし
  • 公会堂前 → 市民会館(しみんかいかん)
    ※新市庁舎完成時に「市役所(仮称)」へ再改称予定

外部リンク:電停名称変更のお知らせ
関連記事:東急ハンズ長崎店、2016年4月21日開店-アミュプラザ長崎に
関連記事:京阪、大津線4駅の駅名を2018年3月に改称-浜大津など、大津市の街づくり計画で

 

さとちょう弘前ヒロロ店、2018年8月7日開店-トラブルで閉店の「ルミエール」跡、新たな核店舗に

JR弘前駅前の複合商業施設「ヒロロ」の新たな核店舗として地場大手スーパー「さとちょう」(スーパー佐藤長)が8月7日に開店する。
これまで核店舗であった川善屋の食品スーパー「ルミエール弘前ヒロロ店」は、ヒロロ側とのトラブルなどもあり7月29日に閉店していた。

ヒロロ。(2016年7月撮影)

元ジョッパル・ダイエー、再出発から5年で核店舗交代

ヒロロは2013年7月に開業。建物は地下1階、地上7階建てで、売場面積は13,691㎡。運営会社は地元民間業者らが出資するマイタウンひろさき。
7月31日現在のテナントは「未来屋書店」(地下1階)、「フランフラン」(地上1階)、「アニメイト」(4階)など。3階は弘前市の公共フロアとなっているほか、4階には市民ホールも設置されている。
ヒロロはもともと「ダイエー弘前店」を核とする再開発ビル「ジョッパル」として1994年3月に開業したが、ダイエー本体の経営不振のために2005年10月に閉店。ダイエー撤退後は核店舗がない状態で営業を続けたが、運営会社の破綻により2009年10月に閉鎖れて、約4年近い空白期間を経て、2013年7月に「ヒロロ」として再出発を果たした。

ルミエール、3月には書類送検されていた

青森地場の食品スーパー「ルミエール」(地下1階、運営企業:川善屋、本社:つがる市木造)は、2013年よりヒロロの核店舗として集客を支えてきたが、7月29日をもって閉店した。
陸奥新報など複数の地元メディアによると、閉店理由は川善屋の家賃未納によるヒロロ側の契約解除だという。
また、同社は従業員を時給300円程度で働かせていたとして、3月に最低賃金法違反の容疑で青森地検五所川原支部に書類送検されていた。

地場大手の「さとちょう」8月7日開店

ルミエールの跡地には、新たな核店舗として、佐藤長(弘前市)が運営する地場大手食品スーパー「さとちょう」が8月7日に開店する。僅か10日ほどでのリニューアルとあって、そのほかの店舗は退店することもなく、以前と変わらず営業を継続する。
新規出店に際し、さとちょうは「普段の食卓からちょっと特別な『晴れの日』までご利用いただけるお買得商品満載でご来店をお待ちしております」としている。
なお、2017年8月20日には準核店舗級だった「コジマ×ビックカメラ」が閉店しているが、その跡地には室内型遊園地「Kid’s US.LAND」などが出店している。

外部リンク:ヒロロ
関連記事:ルネスアベニュー、3月31日閉店-弘前のファッションビル、道路拡幅後に再建へ
関連記事:アウガ商業フロア跡に「青森市役所駅前庁舎」、1月4日全面供用開始-ほぼ全フロアが公共施設に

トキハインダストリー南大分センター、2018年8月26日閉店-老朽化で、跡地に新店舗建設へ

大分県大分市田中の百貨店系総合スーパー「トキハインダストリー南大分センター」が建て替えのため8月26日に閉店する。

トキハインダストリー南大分センター。

築46年、建て替えへ

トキハインダストリー南大分センターは1972年12月にトキハインダストリー2号店として開店。開店当時はエリアで初の大型スーパーであった。
4階建てで売場面積は5,646㎡。テナントとしてセリアなどが出店するほか、立体駐車場を備える。

エントランス。

閉店理由は築46年が経過し、老朽化により耐震性に問題があるため。4階のセリアは8月24日に閉店する。
トキハインダストリーは跡地に新店舗を建設し、再出店する。
営業再開時期や、建て替え後の店舗規模などは7月現在発表されていない。
追記:新店舗は食品スーパーとなる。

外部リンク:トキハインダストリー
関連記事:大分オーパ、2019年春開店-「全館食品」に落胆の声も
関連記事:インターコンチネンタルホテル、別府に進出へ-2019年目途に