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丸井、2018年春から「テニプリ」と提携-「女性向けアニメコラボ」強化するエポスカード

ファッションビルを展開する丸井(中野区)は、2018年春より漫画・アニメ「新テニスの王子様」(テニプリ)とコラボレーションすることを発表した。

マルイ×テニプリのキービジュアル(ニュースリリースより)。

「テニヌ」との提携は丸井初-提携カードも発行

これまでも数々の漫画やアニメとコラボしている丸井だが、テニプリとの提携は初めて。
テニプリと提携した特別デザイン(3種類)の丸井グループのクレジットカード「エポスカード」を発行するほか、3月からは「新宿マルイ アネックス」「京都マルイ」「博多マルイ」、そしてネット店舗「マルイウェブチャネル」で期間限定イベントショップを展開。
イベント用に描き下しイラストを使用したグッズの販売や、等身大スタンディフォトスポットの設置、エポスカード会員限定の抽選会など、さまざまな企画を予定しているという。

提携エポスカードを発行(ニュースリリースより)。

カードの申し込みは、マルイ・モディ店頭では3月20日(火)から、エポスカードのホームページからは、4月3日(火)からとなる。
コラボレーションイベントの日程は以下の通りだが、期間が延長されることやマルイ・モディ他店での展開も考えられる。

  • 新宿マルイアネックス:3月29日(木)~4月17日(火)
  • 京都マルイ:3月29日(木)~4月10日(火)  
  • 博多マルイ:4月6日(金)~4月22日(日)    
  • マルイウェブチャネル :3月29日(木)~6月30日(土)

「サブカルコラボ」で人気の丸井、アパレル中心から「多様化」

丸井は1931年に創業。1960年には日本初のクレジットカード(エポスカードの前身)を発行したことでも知られる。
かつては「赤いカード」の名で長年に亘ってクレジットカード事業を百貨店業とともに収益の柱としてきた丸井だが、百貨店事業は郊外店との競争に加えて消費者志向の変化で利益率が低下。一方、クレジットカード事業は利益率が高いものの、カード業界も多くのカードが乱立するなか競争は激しさを増している。
そこで丸井が取り組んでいるのが「サブカルコラボ」だ。
とくに近年は「ラブライブ!」「カールズ&パンツァー」「ご注文はうさぎですか?」など数々の人気アニメとコラボすることで話題を呼んでおり、そうした取り組みは新たな顧客の獲得に繋がっている。売場でも、アパレル比率を低下させるとともに、サブカル系ショップや書店・CD店の導入も進めており、今や丸井といえば「アニメコラボ」や「アイドルイベント」を連想する人も少なくない。
gochiusa1「ごちうさ」コラボは多くの客を集め、会期延長となった。
シャロちゃんが一番かわいい(個人的見解)。

丸井各店では、3月中も「メルヘンメドヘン」(渋谷マルイ)、「文豪ストレイドッグス」(マルイシティ横浜)、「学園ベビーシッターズ」(京都マルイ)、「エロマンガ先生」(博多マルイ)などとのコラボイベントを開催する予定となっている。

「エポスカード提携アニメ」は「オトメイト」など女性向け中心

コラボする漫画やアニメ、ゲームは男性向け・女性向けを問わない丸井だが、一方で「エポスカード」との提携は女性向けアニメが中心だ。
丸井グループでは、現在テニプリ以外に「オトメイト」「銀魂」などのコラボカードも発行中。アパレル比率が下がったといえども、丸井の本業である小売業は「女性向け」が主であり、カードを持ったついでにショッピングでも丸井を訪れて欲しいという思いが見て取れる。

外部リンク:「新テニスの王子様エポスカード」の発行をスタートマルイ店舗でのイベントも開催
外部リンク:マルイノアニメ
関連記事:渋谷マルイで「ご注文はOIOIですか??」開催-サブカル系コンテンツに注力する丸井

関連記事:丸井錦糸町店に有料の休憩スペース「コインスペース」、2月28日開設
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ひろでん会館、2018年3月31日閉館-マダムジョイ己斐店なども閉店、再開発へ

広島電鉄西広島駅の駅ビル「ひろでん会館」が2018年3月31日に閉館する。

ひろでん会館。

「ズッコケ三人組」にも登場する西広島駅ビル

ひろでん会館は1964年に開業。広電西広島駅(当時、市内線は「己斐電停」)の駅ビルとして誕生した。
建物は地上6階、地下1階建てで売場面積は2,856㎡。広島電鉄が所有する。
開業当初より核店舗として「広電ストア」(店名は「ショッピングセンターひろでん」→「マダムジョイ己斐店」)が出店しているほか、テナントとしてミスタードーナツ、100円ショップmeets.などが出店する。

マダムジョイ(広電ストア)。

西広島・己斐駅周辺は「ズッコケ三人組」の舞台「ミドリ市」のモデルであり、当ビルも「花山デパート」として作中にたびたび登場している。

「ズッコケ三人組」の舞台。

築53年で老朽化-再開発へ

ひろでん会館の閉館は老朽化によるもの。
建物は築53年が経過しており、耐震性が低いという。
一部テナントは既に閉店しており、核店舗のマダムジョイなど商業テナントの多くは3月31日で閉店する。
広島電鉄は2018年度末までに解体に着手し、跡地を再開発する予定だ。 
ひろでん会館(左)とJR西広島駅。

同地はJRと広電の乗り換え駅であるほか、2027年ごろにはアストラムラインの延伸乗入れも予定されており、一大交通結節点に相応しい大型再開発になると思われる。

外部リンク:マダムジョイ己斐店
関連記事:エキエ、10月29日第1期開業-広島駅の新商業施設、全面開業は2019年春
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船橋西武・小田原西武が閉店-2018年2月28日

千葉県船橋市の船橋駅前にある西武百貨店船橋店、神奈川県小田原市のショッピングセンター「ダイナシティ」にある西武百貨店小田原店の西武百貨店2店が、2018年2月28日に閉店した。

2月28日に西武2店が同時に閉店した。

西武百貨店船橋店閉店ー船橋ロフトも

千葉県船橋市の船橋駅前にある百貨店「西武百貨店船橋店」が2月28日午後8時に閉店し、50年の歴史に幕を下ろした。

西武百貨店船橋店。

西武船橋店は1967年9月開店。売場面積は38,311㎡。建物は地上10階地下2階建(地下2階は事務所)で食品卸会社「ユアサ・フナショク」が所有する。
閉店セール期間中の2月9日には隣接するJR船橋駅に新駅ビル「シャポー船橋南館」が開業、ペデストリアンデッキで接続されたこともあり、両店の間や昨年改装された東武百貨店を買い回る客も多く見られた。

隣接地にはシャポーが開業(右)。

利用客の多い駅前ということもあり、閉店セールには多くの客が詰めかけ混雑した。市内本町二丁目に住む女性は「家から歩いて5分だったから50年ぐらい来てたのよー」と残念そう。地階の店員は「いつもこうだったらよかったんですよねぇ。」と淋しげに話した。

賑わう閉店セール。

「ふなっしー」梨神様神社、ららぽに移転

西武船橋店閉店に伴い別館で営業する船橋ロフト(1998年8月開店)も営業を終了した。
千葉県内では千葉ロフト(そごう千葉店8階)と並ぶ大型店で、船橋市非公認ゆるキャラ「ふなっしー」を祀った「梨神様神社」も設置されていたことからふなっしーファンに根強い支持があったが、ららぽーとTOKYO-BAY内のふなっしーLAND船橋本店に移設されている。

船橋ロフトも閉店した。

船橋ロフトの営業最終日には商品を税込1,080円以上購入した先着2000名に「『ありがとう』のおふきん」がプレゼントされた。西武百貨店閉店に伴うロフト閉店は2016年9月の旭川以来1年半ぶりとなった。

閉店に伴う写真展も開催された。

西武百貨店小田原店閉店ー旧ロビンソン

神奈川県小田原市のショッピングセンター「ダイナシティウエスト」にある百貨店「西武百貨店小田原店」が2月28日午後8時に閉店し、ロビンソン百貨店から17年の歴史に幕を下ろした。

ダイナシティウエスト・西武小田原店

西武小田原店はロビンソン百貨店4号店「ロビンソン百貨店小田原店」として2000年9月28日開店。開業当時の売場面積は31,182㎡。
大同毛織(現・ダイドーリミテッド)工場跡に開業したショッピングセンター「ダイナシティ」の核店舗としての出店であり、ロビンソン百貨店ブランドとして開店した最後の店舗だった。

かつてはロビンソン百貨店だった。

セブン&アイHDの百貨店事業整理の一環として2013年3月に現在の店舗名(西武小田原店)に改称されており、アンリシャルパンティエなど有力デパ地下ブランド29店舗を導入した「西武食品館」の開設や、そごう・西武PB「リミテッド・エディション」の導入が行われるなど店舗改革が進められていた。
最終閉店売りつくしセールが行われる西武食品館。

しかし西武小田原店の売上高は減少傾向にあり、2016年には西武直営売場の多くをダイナシティ専門店街に転換・縮小し、1階と2階の一部のみでの営業となっていた。

西武小田原店1階では閉店に伴い特別展示企画「西武小田原店17年のあゆみ」が開催されており、小田原市の名所や特産品をデザインした「オリジナル記念グッズ」(個数限定)の販売も行われており、「ロビンソンがなくなったときも悲しかったですけどまさか西武もなくなってしまうなんて…」と淋しげに語る店員も居た。

ダイナシティウエスト、改装へ

ダイナシティウエスト専門店街(小田原ロフトなど)は西武撤退後も営業を継続する。今後はダイナシティの運営会社であるダイドーフォワードにより新たなテナントが誘致される予定。西武閉店後も一部のテナントは営業を続ける。

ヨーカドーと差別可能な専門店の誘致が期待される。

外部リンク:西武船橋店トップ|西武・そごう
外部リンク:西武小田原店トップ|西武・そごう
関連記事:西武百貨店船橋店・小田原店、2018年2月28日閉店

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ヤマトヤシキ姫路本店が閉店-2018年2月28日

兵庫県姫路市の姫路城近くにある百貨店「ヤマトヤシキ姫路本店」が2月28日午後6時に閉店し、111年半の歴史に幕を下ろした。

閉店直前のヤマトヤシキ本店。

ラオックス傘下となるヤマトヤシキ、店舗整理で再建はかる

ヤマトヤシキは1906年に姫路市で「米田まけん堂」として創業。戦後に播磨地方初の百貨店となり「ヤマトヤシキ」に改称した。現在の本店の建物は名建築家・村野藤吾によるもの。
2001年には加古川そごう跡に「ヤマトヤシキ加古川店」を出店(同社としては再出店)している。

ヤマトヤシキ加古川店。

2017年8月末に、中国企業・蘇寧電器の傘下で免税店大手の「ラオックス」(港区)がヤマトヤシキの新株予約権7億円の取得を発表、今後、ヤマトヤシキは同社の傘下となるため、姫路本店の閉店はそれに伴う店舗整理であると考えられる。ヤマトヤシキ姫路本店の売場面積は17,051㎡。
なお、ヤマトヤシキは高島屋系列の仕入機構「ハイランドグループ」に加盟している。

多くの人で賑わった最終営業日

最終営業日は平日ということもあり静かな幕開けとなった。
店内の一部は改装が行われたばかりで耐震補強も進めていた最中であり、綺麗なレストラン街などは閉店がいかに急であったかを表すものとなった。

近年改装が行われたばかりのレストラン街。


耐震補強も進めていたが…。

閉店が近づくと天気は雨となった。商品は少なくなったが夕方になると次第に閉店を惜しむ客が多く来店し、店内は混雑した。

商品は次第に少なくなった。

閉店を迎える午後6時ごろ、みゆき通り沿いに多くの買物客が集まった。 

商店街には多くの人が。

店長による簡単な挨拶が行われ、午後6時21分にシャッターが下ろされると拍手が上がり、ヤマトヤシキ本店は111年半の歴史に幕を下ろした。

6時21分にシャッターが下ろされた。

建物は今後解体されると思われるが、跡地の具体的な活用方法などについては発表されていない。

ヤマトヤシキは今後、加古川店のみでの営業となる。ヤマトヤシキ加古川店は駅前の好立地で、建物も新しく専門店街も併設されているとあって、現在は姫路本店を上回る業績を上げている。

2018年、すでに4百貨店が閉店に

この2月28日には西武百貨店船橋店、小田原店も閉店。
1月には十字屋山形店が閉店、さらに3月には伊勢丹松戸店が閉店することを決めており、2018年も「百貨店受難の時代」を象徴する幕開けとなった。

外部リンク:ヤマトヤシキ
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丸井錦糸町店に有料の休憩スペース「コインスペース」、2月28日開設

丸井(中野区)は、錦糸町駅前にある「丸井錦糸町店」(錦糸町マルイ)の3階に時間貸しの多目的スペース「コインスペース」を2月28日に開設する。

丸井錦糸町店。

ファッションビルに時間貸し座席の「新業態」

「コインスペース」は、カフェでも自習室でもコワーキングスペースでもない、会員登録不要な時間料金制スペース。
コンセプトは「居場所を提供する100円からの時間貸し」で、椅子と机に電源・Wi-Fiが完備されており、飲食持ち込み自由。
勉強や仕事、休憩や打ち合わせなどさまざまな用途で利用できるという。

コインスペースのロゴとイメージ(ニュースリリースより)。

利用料金は12分100円。オープニングキャンペーンの期間中は15分100円となる。

外部リンク(ニュースリリース):丸井錦糸町店に有料休憩スペース『コインスペース』がOPEN! 
関連記事:タワーレコード錦糸町店、2月12日閉店-「イベントの聖地」もついに陥落

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ポッポ、2018年2月末までに大量閉店-ヨーカドーでお馴染みのファストフード店、10年間で半分以下に

セブン&アイHDのファストフード店「ポッポ」が閉店ラッシュとなっている。
2018年2月末をもって「大井町店」や「小岩店」など全国11店舗が一斉に閉鎖。2017年度(17年3月〜18年2月末まで)は計20店舗が閉店する見通しとなった。閉店するポッポ上福岡東店。(埼玉県ふじみ野市)

ヨーカドーでお馴染みのファストフード店

ポッポは総合スーパー「イトーヨーカドー」やショッピングセンター「アリオ」のフードコート内を中心に出店するファストフード店。運営はセブン&アイHD傘下の外食部門を手がけるセブン&アイフードシステムで、2018年2月20日現在で全国76店舗を展開している。
看板商品の一つである「メガポテト」は、税込206円で買えるコストパフォーマンスの良さで人気となっている。

2月末に一斉11店舗閉店-10年間で約80店減に

2017年度は1月末までに「武蔵小杉店」など9店舗のポッポが閉店し、2月末には新たに全国11店舗(詳細下記)が一斉閉店。17年度は計20店舗が閉店する見通しとなった。
ポッポは2008年4月時点で全国145店舗を展開していたが、近年はイトーヨーカドー閉店などの影響もあり店舗数が激減。ここ10年間でおよそ80店舗が閉店し、3月以降は60店舗台にまで減ることとなる。
一方で、新規店舗として「南松本店」(松本市)が2月20日に出店していることから、必ずしも閉店一辺倒の店舗戦略ではないことが伺える。

2018年2月までに閉店した店舗(2017年度)

上大岡店(横浜市港南区)
広畑店(姫路市)
アリオ蘇我店(千葉市中央区)
アリオ上田店(上田市)
沼津店(沼津市)
横浜別所店(横浜市南区)
川口店(川口市)
アリオ松本店(松本市)
武蔵小杉店(川崎市中原区)

2018年2月末に閉店する店舗一覧

釧路店(釧路市)
福住店(札幌市豊平区)
函館店(函館市)
新田店(草加市)
上福岡東店(ふじみ野市)
大井町店(品川区)
小岩店(江戸川区)
姉崎店(市原市)
静岡店(静岡市駿河区)
尾張旭店(尾張旭市)
安城店(安城市)

外部リンク:ポッポ(公式サイト)
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イオンモール座間、2018年3月16日開業-日産座間工場跡地に

神奈川県座間市の日産座間工場跡地の一部に「イオンモール座間」が3月16日にグランドオープンする。

イオンモール座間。

日産座間工場跡、日産や座間市の広報施設も

イオンモール座間は、かつて日産の旗艦工場「日産自動車座間工場」(現:座間事業所)跡地の一部に出店。
コンセプトは「MY LIVING FACTORY」。総賃貸面積は約50,000㎡で、売場は1階から3階まで、約160の専門店が出店する。駐車場台数は約2,500台。
なお、工場時代の歴史を継承するものとして「NISSAN ZAMA INFORMATION SENTER」が1階に設けられるほか、2階には座間市のインフォメーションボードなどが設置される。

全体イメージ。

イオンスタイル、30~40代女性をターゲットに

核店舗は1階から3階に出店する総合スーパー「イオンスタイル座間」で、30代から40代の女性をメインターゲットに据える。

イオンスタイル(1階)。

1階の食品売場では生鮮、イオンリカーともに地物にこだわった商品を品揃えし、イートインを充実させるほか、人気の総菜コーナー「リワードキッチン」の進化業態である「リワードキッチンプラス」を導入。同コーナーでは鎌倉ハムなど地元の名産品を使った総菜も提供される。

リワードキッチンプラス。

2階のビューティーコーナーには「グラムビューティーク」、3階のキッズコーナーには「キッズリパブリック」を導入。3階のイオン中央には天然木を用いた遊び場コーナー「キッズフィールド」を設置するほか、ゲームコーナー「モーリーファンタジー」を導入する。

キッズフィールド。


モーリーファンタジー。

館内では親子参加型のイベントを実施し、地域とコラボした「ZAMAIRO project」を始動させる。
また、イオンの一部オンラインショッピングサイトで注文した商品を店舗(イオンスタイル座間)でも受け取れるサービスを開始する。

地域最大、約160の専門店が出店

専門店エリアには、大型テナントとして1階にはファストファッション「H&M」、スポーツ用品「スポーツオーソリティー」、ペットショップ「PeTeMo」が、2階にはファストファッション「ユニクロ」、「GU」が、3階には書店「紀伊國屋書店」、家電「ノジマ」、ゲームコーナー「ナムコ」が出店。ナムコには最新のVR技術を生かしたゲームも導入される。

ナムコ。

そのほかのファッション関連テナントとしては「earth music & ecology nature store」、「サマンサモスモスkeitto」、「グランドグローバル」、「タカキュー」、「ASBEE」、「オンデーズ」、「zoff」、「ハロー赤ちゃんコトリス」などが、リビング・雑貨関連テナントとしては「手芸の丸十」、「フランスベッドプレミアムプラザ」、「お仏壇のはせがわ」、「シルバニアファミリー森のお家」、「Seria」、サービス関連テナントとしてはJTB、郵便局、イオンゆめみらい保育園などが出店。
後述の食ゾーンも含めて総テナント数は約160店で、地域最大級となる。

充実の食コーナー、一方で「シネコン無し」

グルメゾーンとして、1階のイオンスタイルの隣接エリアは総菜や銘店コーナー「ZAMADELI」とし、「柿安口福堂」、「カルディーコーヒーファーム」、「北海道うまいもの館」などが出店する。

ZAMADELI。

2階には「いきなりステーキ」、「シェーキーズ」、「ミスタードーナツ」などが出店する大型のレストラン街「WONDER DINING」を、3階には「リンガーハット」、「丸亀製麺」、「築地銀だこ」などが出店する1000席規模のフードコート「FOOD FOREST」が設置されており、世代を問わず楽しめるモールとなりそうだ。

WONDER DINING。

モール内のサイネージでは、他店でも好評のAIを用いた対話型案内システムも導入される。

AIを用いた案内システム(イオン松本)。

なお、近隣モールとの兼ね合いのためか、当館にはイオンシネマなどのシネマコンプレックスは導入されない。

イオン密集地域、今後はどうなる?

座間市周辺には旧サティ、ダイエーも含めて非常に多くのイオン系商業施設があるが、当モールはそのなかでも最大規模となる。
その一方、近隣の「イオンつきみ野店」(旧つきみ野サティ)が僅か18年の歴史に幕を下ろすことを決めており、今後も店舗の改装やスクラップアンドビルドが進められていくと思われる。

イオンモール座間

住所:神奈川県座間市広野台2-10-4
営業時間:
専門店 10時~21時
レストラン街 11時~22時
フードコート 10時~21時
イオンスタイル座間1F 8時~23時
イオンスタイル座間2F・3F 9時~22時

関連記事:イオンつきみ野店、2月28日閉店-旧サティ、建替えめざすも映画館は閉館に
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ココカラファイン心斎橋長堀通店、2018年2月24日開店-心斎橋の一等地に旗艦店

大阪府大阪市中央区の心斎橋筋商店街に大手ドラッグストア「ココカラファイン」(横浜市港北区)の旗艦店となる「ココカラファイン心斎橋長堀通店」が2月24日に開店した。

ココカラファイン心斎橋長堀通店。

ココカラファインの旗艦店、4フロアで展開

ココカラファインは2008年4月にセガミメディクス(大阪市)とセイジョー(横浜市)の経営統合により誕生。2018年現在は約1,300店舗を展開する。大阪市はセガミの本社が置かれていたことから、同社の重要な地盤の1つである。
今回、旗艦店を出店したのは、心斎橋筋商店街と長堀通りの交差点にある東急系の商業ビル「キュープラザ心斎橋」。ココカラファインは地階から3階の4フロアに亘って出店する。この場所には長らくZARAの旗艦店が出店していたが、2017年に閉店していた。売場面積は609.45 ㎡。
同店の周辺は外国人観光客が多いことから、免税対応や手荷物預かりサービスを実施。中国発のモバイル端末決済サービス「WeChat Payment」も導入されている。

ドラッグストアだらけの「超」激戦地帯、どう戦う?

「ココカラファイン心斎橋長堀通店」の並びには、ダイコクドラッグ、ツルハドラッグ、OSドラッグ、サンドラッグ、マツキヨなど多くの同業他社がひしめくドラッグストア激戦地帯。その殆どの店舗が免税対応やWeChatの導入をおこない、外国人観光客の獲得に注力している。

ドラッグストアの看板が並ぶ状況はまさに「オーバーストア」状態。

ココカラファインは大型旗艦店といえども、あまりの競合店の多さに厳しい戦いとなることは避けらないうえ、商店街という立地ゆえにパっと入って買い物することが難しい多層店舗は不利とも取れ、どのように他店と差別化し、どういった顧客獲得策を採っていくのか注目される。

リリース:大阪市・心斎橋筋に売場面積600 ㎡超!ミナミで最大級のドラッグストア「ココカラファイン心斎橋長堀通店」2 月24 日グランドオープン!
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会津若松・神明通り商店街、アーケード再設置-2018年3月中の完成めざす

会津若松市の中心部にある「神明通り商店街」のアーケードが再設置されることとなり、工事がほぼ完成を迎えた。

神明通り商店街(アーケード撤去時)。

会津の中心商店街、アーケード老朽化で撤去されていた

神明(しんめい)通りは会津地区の新たなメインストリートとして1940年代に整備されたもの。1950年代には東北初の交通信号機が設置され、アーケードも設置されるなど、会津の中心商店街として隆盛を極めた。
2018年現在は「リオンドール神明通り店」(本店、旧「長崎屋」跡に別館あり)が核店舗となっているほか、長年に亘って核店舗であった中合百貨店も、小型店となり近隣に出店する。

リオンドール附近のようす。

約60年間「アーケードのある商店街」として親しまれた神明通りであったが、アーケードは老朽化や震災による痛みが激しく、2014年に撤去されていた。しかし、会津若松は豪雪地帯であることから、買い物客や歩行者の安全通行の面からも再設置の要望が強かったという。
地元紙・福島民報によると、アーケードの再整備費約5億1000万円のうち、県と市が約3分の1ずつ補助し、残りを組合が負担することで再設置が決定した。

工事中の神明通り商店街(商店街FBより)。

工事はほぼ完成しており、2018年春中には新しいアーケードが全面完成する予定となっている。

完成予想図(商店街公式サイトより)。 

福島県内では2017年に福島駅前の片屋根式アーケードが撤去されたばかり。2つの類似形態の商店街で「片屋根式アーケード」の明暗が分かれることとなった。

外部リンク:会津若松 神明通り商店街
関連記事:福島駅前通り商店街、全面リニューアルへ-アーケード撤去、2018年春完成予定
関連記事:JR只見線、”上下分離”で復旧へ-豪雨被害で長期不通、JRと福島県が合意

延岡駅前複合商業施設「エンクロス」開業延期-開業直前、新市長の方針で

JR延岡駅前に建設中の複合商業施設「エンクロス」の開業が、新市長の方針で延期されることになった。

建設中のエンクロス。

市が設置、蔦屋書店など出店予定-市長「費用対効果検証」

「エンクロス」はJR延岡駅に隣接して建設されるビルに出店する複合商業施設で、延岡市が設置、TSUTAYAを運営するカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)が指定管理者となっている。
CCCは、核店舗として地域最大級の大型書店「蔦屋書店」を出店させるほか、カフェ「スターバックスコーヒー」、図書閲覧室(蔵書2万冊と小規模のもの)を開設。さらに、「NOBEOKA100マイルプロジェクト」と題した特産品販売施設、市民の活動スペースなども設けるとしており、2階建ての建物は4月1日の開業に向けてほぼ完成状態となっていた。
また、JR九州もこれに合わせて延岡駅舎の全面改装をおこない、駅舎内に新たにコンビニエンスストア「ファミリーマート」を開業させていた。

エンクロスのエントランス。

1月28日におこなわれた延岡市長選で初当選した読谷山洋司市長は、2月20日の記者会見で「エンクロス」の企画・運営に当たるCCCへの年間委託料が1億3500万円(光熱費除くと約1億円)であることを明らかにしたうえで、2月27日に開会する定例会に開館を延期する条例改正案を提案すると発表。費用対効果を検証して今後の方針を決めるとしている。
施設の開業時期については完全に未定だという。

東西連絡通路。こちらは予定通り供用開始される。

地域おこし、子育て拠点施設、博物館再整備も見直し

延岡市長はこのほかに、前市長時代からおこなわれてきた大分県佐伯市と共同でおこなう食をテーマとした観光振興策「東九州バスク化構想」、養護学校跡に子育て支援の拠点「子どもの城(仮称)」を作る計画、建て替えのため休館中の市立博物館「内藤記念館」を再整備する事業も見直しを含め検討するとしており、延岡市政は「事業見直し」「緊縮」へと大きく舵を切るかたちとなりそうだ。

佐伯市と延岡市は海産物が有名で、共同で観光振興策を行っていた。

待望の新ビル、当面は「ほとんど閉鎖」か

延岡駅前にはかつて「アヅマヤ百貨店」と「延岡寿屋百貨店」という2つの大型店があったものの、両店ともに経営破綻により閉店、民間再開発ビルの「ココレッタ」も空き店舗が目立つ状態で、さらに改装前のJR延岡駅は駅舎も古く、「駅を降りても休息する場所がない」と言われてきた。
それだけに、久々の新施設となる「エンクロス」に期待する市民は多かったものの、新駅は待合室など一部施設以外は閉鎖された状態での開業となる見込みだ。
(伊勢海老以外の写真は2017年12月に撮影したものです)

追記:4月13日に開業することが発表された。

外部リンク:エンクロス(延岡市)
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