西友リヴィン・ザ・モール姫路、2018年5月から7月にかけて閉店-イズミが取得、「ゆめタウン姫路」秋ごろ開店

姫路市の大規模ショッピングセンター「ザ・モール姫路」が5月~7月ごろに閉館し、閉館後の建物にイズミ(広島市)が「ゆめタウン姫路」として出店する。
追記:西友は5月15日に閉館、専門店街は7月末ごろ閉館予定とのこと(店内掲示より)。

ザ・モール姫路。

旧「姫路西武」、西日本唯一の「LIVIN」だった

ザ・モール姫路は1994年4月に開業。建物は地下1階、地上7階建てで、売場面積は18,488㎡。隣接する面白山と橋で接続されるというユニークな構造が特徴であった。

面白山に掛けられた陸橋。

核店舗は「西友リヴィン」(LIVIN、12,206㎡)で、開店当時は百貨店業態の「西友姫路西武店」(姫路西武)だったが、その後、西友が西武セゾングループから離脱したことに伴い「リヴィン」に改称していた。2006年のリヴィン宝塚店閉店以降は西日本で唯一のリヴィン業態となっていた。
テナントとしては無印良品、スポーツクラブNAS、JTBなどに加え、兵庫県発祥の喜久屋書店、西松屋、「姫路のえきそば」で知られるまねき食品など約55店舗が出店する。

フロア案内。

姫路はイオングループの基となった企業の1つである「フタギ」発祥の地であり、もともとイオングループの力が強い地域であった。
それだけにザ・モール姫路は激しい競争に晒されており、2017年には姫路市唯一のイトーヨーカドーであった「イトーヨーカドー広畑店」も撤退している。

2017年に閉店したイトーヨーカドー広畑店。

また、2015年の西友高砂店閉店以降は姫路市周辺に西友系列の店舗が無く(最寄は神戸市の新長田店)、物流面などからも非効率であったと思われる。

イズミに売却-「ゆめタウン姫路」に

「ザ・モール姫路」は経営権をイズミ(広島市)に売却。イズミは同店を改装し、2018年秋ごろより大型ショッピングセンター「ゆめタウン姫路」(仮称)として営業を開始する方針だ。改装期間が短いため、開店後も改装を進めていくという。
イズミは西日本最大の流通グループで、九州・中国・四国地方を中心にショッピングセンター「ゆめタウン」、スーパーマーケット「ゆめマート」、インポートショップ「エクセル」などを展開。兵庫県では2店目のゆめタウンで、姫路エリアは初出店となる。また、6階まである売場は、現在の同社の店舗において最高層となる。
イズミはあわせて「西友・ザ・モール周南」(山口県下松市)を購入し、「ゆめタウン下松」とすることも発表しており、大型店2店の開業は同社が目指す「1兆円企業」への大きな足掛かりとなるであろう。

ヤマトヤシキ閉店、メガドンキ出店-変わる姫路の商業地図

姫路市では、2016年1月にイオン系ファッションビル「姫路フォーラス」が老朽化のため閉店・解体、2017年3月に「イトーヨーカドー広畑店」が閉店、そして2018年2月には老舗百貨店「ヤマトヤシキ姫路本店」が閉店することが決まっている。

2年前に閉店した姫路フォーラス(解体済み)。
老朽化に加え駅ビル「ピオレ」開業の影響を受けたものだった。


ヤマトヤシキ本店は2月28日に閉館する。

また、2018年2月16日にはイトーヨーカドー跡にディスカウントストアの「メガ・ドン・キホーテ姫路広畑店」が開業することも決まっており、僅か数年間で市内の商業地図が一変することになる。

外部リンク:ザ・モール姫路(西友)
外部リンク:「ゆめタウン下松(仮称)」「ゆめタウン姫路(仮称)」新規出店に関するお知らせ(イズミ)
関連記事:ヤマトヤシキ姫路本店、2018年2月末閉店-ラオックス傘下入りに向けた店舗整理か
関連記事:MEGAドン・キホーテ姫路広畑店、2018年2月16日開店-イトーヨーカドー跡に
関連記事:姫路モノレールのレール、8月7日より販売開始-大将軍駅から切り出し
関連記事:西友・ザ・モール周南、2018年春~夏ごろ閉店-イズミが購入、「ゆめタウン下松」秋ごろ開店 
関連記事:西友・ザ・モール小倉、2015年8月31日閉店-小倉唯一の西友、20年の歴史に幕

このエントリーをはてなブックマークに追加