カテゴリー別アーカイブ: 都商研ニュース

平和堂石山店、2018年8月19日閉店-築48年の平和堂4号店、跡地に新店舗建設へ

滋賀県大津市石山駅前の総合スーパー「平和堂石山店」が、8月19日をもって一旦閉店し、48年の歴史に幕を下ろす。
平和堂石山店。

大津市内初の平和堂としてオープン

平和堂石山店(平和堂石山ショッパーズスクエア)は1970年9月に開店。地上5階建、売場面積は8,159㎡。
平和堂としては創業地の彦根、草津、長浜に次ぐ平和堂4号店(大津市1号店)であり、当時の流行に合わせて5階はボウリング場となっていたが、のちに閉店している。
テナントとしては平和堂グループの書店「平和書店」(旧・ABCブックセンター)、100円ショップ「ダイソー」、雑貨店「ママイクコ」、ゲームセンター「ナムコランド」、文化教室「JEUGIA カルチャーセンター」などが入居していたが、閉店に先駆けて多くの店舗が営業を終了している。
当初はボウリング場も併設されていた(閉店済)。

建て替えの方針-当面仮設店舗で食料品など販売継続

平和堂石山店の閉店は建物の老朽化によるもの。築48年が経過しているため建物は解体されるが、平和堂は解体後の跡地に新しい店舗を建設する方針を示している。
同店の駐車場では、仮設店舗の建設が進められており、工事期間中も食料品と日用雑貨の販売が行われる。
なお、平和堂石山店から瀬田川を挟んで徒歩5~6分ほどの三洋電機跡には同社運営のショッピングセンター「フレンドタウン瀬田川」(平和堂フレンドマート瀬田川店)が2012年に開店しており、建て替え後は現在よりも小規模な店舗になることが予想される。
追記:仮設店舗は8月26日に営業を開始する。

外部リンク:株式会社 平和堂-「地域社会へ尽くす」企業を目指します-
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ドン・キホーテ大垣インター店、2018年7月27日開店-創業者の出身地に初出店、ユニー・ピアゴ浅草店跡に

岐阜県大垣市の国道258号線沿いに、ディスカウントストア「ドン・キホーテ大垣インター店」が7月27日に開店する。

ドン・キホーテ大垣インター店。

大垣市初となるドンキ、ユニー跡に出店

ドン・キホーテ大垣インター店は、岐阜県内5店舗目となるドンキ店舗として出店。地上2階建で売場面積は3,183㎡。(ドンキの営業フロアは1階)
ドンキは東海地方での出店を強化しているが、ドン・キホーテ創業者である安田隆夫氏の出身地である岐阜県大垣市には、今まで店舗が存在しなかった。
大垣インター店は、ドンキと提携関係にあるユニーの総合スーパー「ピアゴ浅草店」跡(2018年2月閉店)への出店で、テナントとして100円ショップ「ダイソー」など6店舗が出店する。
ピアゴ跡への出店ということもあり、売場中央に位置する幅2.5mの通路を境界にして、売場を「時短型エリア」と「時間消費型エリア」にゾーニングする。時短型エリアでは「日用消耗品」「日配品」を中心に、普段使いしやすい利便性を追求した売場づくりを行う一方、時間消費型エリアでは「衣料品」「パーティグッズ」「ブランド品」などを揃えたドンキらしい売場づくりを行うなど「顧客の目的に対応した店舗を目指す」としている。

ドン・キホーテ大垣インター店

住所:岐阜県大垣市浅草4-65-2
営業時間:午前9 時~翌午前2時

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イオンスタイル仙台卸町、2018年9月15日開業-東北最大級の「食」フロアなど約70店

仙台市若林区卸町のショッピングセンター「イオンスタイル仙台卸町」が、9月15日にグランドオープンする。

イオンスタイル仙台卸町。

地下鉄東西線卸町駅前に出店

イオンスタイルは仙台市地下鉄東西線卸町駅のすぐそばで、2016年までは地元の酒類卸売・小売業「カネサ藤原屋」の本部があった場所に出店。
建物は地上6階建て(売場は1階〜3階)で、延床面積は約46,434㎡、SC面積は約18,458㎡。
同名の総合スーパー「イオンスタイル仙台卸町」を核に、約70店舗の専門店が出店する。
すぐそばには東西線卸町駅がある。

地元の名店など東北最大級の「食」を展開-1階

1階はイオンスタイルの食品売場と飲食専門店を中心に構成される東北最大級の“食”のフロア。
イオンスタイル直営売場では、近くの仙台市中央卸売市場から仕入れた新鮮でお値打ちな青果、女川や石巻、塩釜といった地元漁港から仕入れた地獲れ・朝獲れ鮮魚、東北初のマグロ専門コーナー「まぐろのすべて。」などを展開する。

東北初展開の「まぐろのすべて。」

約700席を備えたフードコート「杜のオアシス」には、生パスタ&ナポリピッツァ専門店「ハミングバード」(県内6店舗)の新業態「モッチーズパスタ」、「らーめんくろく識」(榴岡)、ステーキ専門店「ミートヒバチ」(北仙台)、「中華麺飯 玄武」(柏木)、オムライス・洋食の「カンティーヌ・ルポゼ」(榴岡)、地元の海鮮卸問屋が運営する「丸福魚類」(卸町・ゆりが丘)、「ミルメルシークレープ」(仙台ロフト内)など、仙台・宮城で愛される名店が数多く出店。隣接するイオン直営のグローサラント型惣菜売場「リワードキッチン」、「ピッツァソリデラ」、「サンドウィッチショップ」の商品も持ち込むことができる。
フードコートには地元飲食店が数多く出店。

その他にも、ワッフル専門店「R.L」、「食とコト」のセレクトショップ「こととや」、パンケーキの「gram」、旭川のシュークリーム店「UMEYA」といった県外のショップをはじめ、「ずんだシェイク」が有名な「菓匠三全・ずんだ茶寮」、富谷市のケーキショップ「マッフェン」、農家レストランを展開する「六丁目農園」など県内の有名ショップも出店する。
なお、1階には認可保育園「ビックママランド卸町園(仮称)」が2019年春開園予定となっている。

宮城初のキッズリパブリックを展開-2階・3階

2階にはイオンスタイルの直営衣料品売場で、美と健康のコーナー「グラムビューティーク」、「イオン薬局」のほか、フィットネススタジオ「カーブス」(10月開業)など20の専門店が出店。
3階は宮城初となるベビー・キッズの専門店「キッズリパブリック」、家具・インテリアの「ホームコーディ」、「宮脇書店」、100円ショップ「セリア」など13店舗が出店する。

仙台エリアで怒涛の攻勢見せるイオン

イオングループは今回のイオンスタイルの他にも、東北大学キャンパス雨宮キャンパス跡地(仙台市青葉区雨宮)への「イオンモール(名称未定)」の出店を計画中。
さらには「イオンモール利府」(利府町)の新棟建設や、東北最大の商業施設「イオンモール名取」(名取市)の増床、イオンタウンによるあすと長町地区(仙台市太白区)での用地取得など、仙台エリアでの大型開発を相次いで予定している。
その一方で、仙台市中心部やその外縁エリアではミニスーパー「イオンエクスプレス」の出店ペースを加速。2020年には50店舗の展開を目指している。仙台市内で出店ペースを加速中のイオンエクスプレス。

「大」から「小」まで、仙台エリアで怒涛の出店・開発ラッシュを見せるイオン。イオンスタイル仙台卸町の出店は、あくまでも攻勢の「序章」に過ぎない。

イオンスタイル仙台卸町

住所:宮城県仙台市若林区卸町1-1-1
営業時間:1階は8:00-23:00、2階・3階は9:00-22:00

外部リンク:9月15日(土)「イオンスタイル仙台卸町」グランドオープン(イオン公式サイト)
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佐賀駅近くに「Cygames佐賀ビル(仮称)」、2019年12月開設-創業者の出身地に自社ビル

サイバーエージェント傘下のスマートフォン向けゲーム会社大手「Cygames」は、佐賀県及び佐賀市と三者間立地協定を締結し、JR佐賀駅近くに自社ビル「Cygames佐賀ビル(仮称)」を2019年12月を目処に開設する。

Cygames佐賀ビル(仮称)。

Cygames、創業者の出身地で地域との連携すすめる

Cygamesは、佐賀県出身の渡邊耕一氏により2011年5月に設立。
美麗系イラストが特徴のカードバトル「神撃のバハムート」、独自性の強い世界観が特徴の空を旅するRPG「グランブルーファンタジー」(グラブル)、きらりんロボをにょわっと起動させるためハピネシウムを集めるリズムゲーム「アイドルマスター シンデレラガールズ スターライトステージ」(デレステ)、人気ラノベ作家の日日日氏がシナリオを手掛ける「プリンセスコネクト!Re:Dive」(プリコネ)など、ソーシャルゲーム作品の開発・運営を手掛けている。
同社は2015年7月、佐賀県鳥栖市に本拠地を置く「サガン鳥栖」とスポンサー契約を締結。2017年4月には佐賀県及び佐賀市と三者間進出協定を締結し、同年7月には佐賀共同ビル(iスクエアビル)内に「佐賀デバックセンター」を設立していた。
また、地元放送局の番組スポンサーとなるなど、地域経済との関係を強めている。

生まれ変わる予定のベアスタ(鳥栖市)。

2018年7月10日には、佐賀県鳥栖市と共同で企業版ふるさと納税によりJ1「サガン鳥栖」のホームスタジアム「ベストアメニティスタジアム」(通称:ベアスタ)のリニューアルも発表している。

自社ビル建設で佐賀駅前の賑わい・雇用創出めざす

今回建設される「Cygames佐賀ビル」(仮称)は地上4階建、延床面積は約4,655㎡。建設予定地は佐賀駅北東側(栄町5番)となる。館内にはゲームの不具合検証などを行う「佐賀デバックセンター」を核に、店舗、駐車場などが併設される予定。
建物は「Cygamesの頭文字の『C』を繋ぎ合わせたかたち」をデザインコンセプトとしており、佐賀駅周辺の活性化、佐賀のランドマークとなるような施設を目指すという。
佐賀デバッグセンターは2017年4月の開設以来、県内在住者の積極的な採用や専門学校、大学との連携を強めており、雇用創出に大きな役割を果たしているとされる。センターには2018年現在約60名ほどが所属しているが、2020年を目処に120名強まで人員を増加する予定だ。

ICTに注力する佐賀、サイゲ進出で再開発に弾みつくか?

佐賀県では2011年以降、県内教育機関に情報端末の導入やネットワークの構築を進める「先進的ICT利活用教育推進事業」を実施。2015年からは、人気アニメ・ゲームとのコラボによる観光集客イベント「サガプライズ」を展開しており、今回の三者間協定は地域との親和性が高い取り組みといえる。
JR佐賀駅前では、2018年3月に大型総合スーパー「西友佐賀店」が撤退、駅前からスーパーマーケットが消滅するなど、地盤沈下が続いている。

西友佐賀店。

難易度MASTER+級の課題を抱える佐賀駅前において、久々の明るい話題となったCygamesのオフィス建設。
佐賀駅エリアでは近く駅周辺の再整備も検討されているといい、我々の砕いた石によって地域活性化に弾みが付き、西友跡地問題とともにフルコンボでクリアすることが出来るかどうか注目される。
(画像はニュースリリースより)

外部リンク:株式会社Cygames
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「うめきた2期」概要を発表-梅田貨物駅跡に「巨大な公園」、「北梅田駅」も

都市再生機構(UR都市機構)は、梅田貨物駅跡地(大阪市北区)で進められている「うめきた2期地区開発事業」の開発事業者を、「三菱地所」を中心に9社で構成されるグループに決定したことを7月12日に発表するとともに、再開発の詳しい概要も明らかになった。

うめきた2期地区の全景イメージ。

約90年の歴史を終えた梅田貨物駅

開発予定地にあった梅田駅(梅田貨物駅)は1928年に開業。
2000年より順次機能が縮小、近隣の吹田貨物ターミナル駅・百済貨物ターミナル駅に機能が移転されており、2013年に全面廃止された。
貨物駅の縮小後、地権者の都市再生機構(UR)が総合プロデュースをおこない、事業者を公募したうえで2期に分けて再開発されることとなった。
先行地区「うめきた1期」として開発された官民連携プロジェクト「グランフロント大阪」は「知的創造拠点」「新産業創出拠点」を掲げており、2013年4月に街開きが行われた。

グランフロント大阪とうめきた2期地区。左奥は新梅田シティ。

グランフロントと同じ三菱・オリックス連合が開発

うめきた2期地区開発事業は「三菱地所」「オリックス不動産」「阪急電鉄」など、9社で構成されるグループにより開発が進められる。同グループは「グランフロント大阪」の運営・開発実績を持つ。
開発コンセプトは「希望の杜-Osaka“MIDORI”LIFE 2070 の創造-」。「知的創造拠点」「新産業創出拠点」に加え「国際交流拠点」「憩いの空間」となることを掲げ、「『みどり』と融合した生命力と活力あふれる都市空間、 ひらめきや創造につながる多様で寛容な場づくり、 新たな価値がうめきたから関西へ、国内外へと拡がるマネジメントの構築」を目指すとしている。

現在は暫定的にイベント施設として活用されている。

「複合施設」と「都市公園」を融合-最高層は51階建

うめきた2期地区のうち、北街区は地上28階地下2階建(高さ150m)、地上47階地下2階建(高さ176m)の2施設で構成される。敷地面積は15,726㎡、延床面積は146,900㎡。
また、南街区は地上39階建地下3階建(高さ182m)、地上51階建地下2階建(高さ185m)の2施設で構成される。敷地面積は30,429㎡、延床面積は374,660㎡。
両街区とも、グランフロント大阪と同様に商業施設やホテル、知的創造拠点(ナレッジキャピタル)、分譲住宅、オフィスなどが整備されるほか、MICE施設(会議・コンベンション機能)、都市型スパも導入される。

北街区のオフィス・ホテル・イノベーション施設

これらの施設は、ペデストリアンデッキや公園内立体通路、地下通路を通じて大阪駅ノースゲートビルディング「ルクアイーレ」や先行開発区域「グランフロント大阪」などの周辺施設とも接続される。

うめきた2期の土地利用計画図、周辺施設との接続も重視された。

目玉施設は中央部分の、敷地面積45,000㎡にも及ぶ「都市公園」だ。
公園内には10,000人規模のイベントに対応する「リフレクション広場」や憩いの空間「うめきたの森」、道路と公園が一体となった「ステッププラザ」、ミュージアム、体験型学習施設、飲食店などが設けられる。
これらの公園・緑地は、オフィス部分に進出する企業の研究開発にも活用したい考えだという。

公園と歩行者デッキ「ひらめきの道」。

開業は2024年以降-地下には「北梅田駅」

うめきた2期地区は2024年夏以降の段階的な開業・まちびらきを目指して工事が進められる。
また、うめきた2期の地下には、JR西日本により「北梅田駅」(仮称)が建設される。こちらは2023年春の開業を目指す。
さらに、2031年にはJR西日本と南海電鉄により、新大阪駅と難波方面を結ぶ新路線「なにわ筋線」が開業し、北梅田駅への乗り入れが開始される予定だ。

関西経済の起爆剤として期待

梅田駅周辺では、2000年代からJR西日本や阪急阪神HD、大丸、ヨドバシカメラなどによる駅ビルや商業施設の建て替え、再整備が行われてきた。

ヨドバシカメラマルチメディア梅田。

うめきた再開発はこれら民間主導の施設と異なり、「グランフロント大阪」は「官民連携プロジェクト」として「知的創造拠点」「新産業創出拠点」の役割も担うことになった。1期よりも広い面積を持つ2期地区は都市公園やイベント施設、コンベンション施設も併設されており「憩いの空間」「国際交流拠点」としての機能も兼ね備えることとなる。
西日本最大規模の再開発プロジェクト(延床面積521,560㎡)として注目を浴びるうめきた2期。大阪駅に隣接する一等地の再開発だけに、関西経済発展の起爆剤として期待される。

(イメージイラストは都市再生機構開示資料より)
外部リンク: うめきた2期地区開発事業者募集における開発事業者の決定について
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ウォルマート、西友を売却へ

小売世界大手「ウォルマート」(米国)は、傘下の大手スーパー「西友」(東京都北区)を売却する方針を固めたことが分かった。

西友本社(東京都北区)。

西武セゾングループから米国資本へ

西友は1956年に西武鉄道傘下の西武ストアーとして営業を開始。
現在の西友は1963年に西友ストアーとして設立されたものである。その後、西武セゾングループの成長と共に店舗網を全国へと拡大した。
また、1973年にはファミリーマート、1980年には無印良品を開発。両社はセゾングループの成長とともに独立している。

初期は西武沿線への出店が主であった(西友久米川店)。

西武セゾングループの崩壊後、2000年にはサミットを運営する住友商事と業務資本提携を締結。
食品スーパーの出店を拡大するとともに、2001年には百貨店「岩田屋」(福岡市)傘下のスーパー「サニー」を買収、九州の店舗を大幅に増やした。それらは現在も多くがサニーの屋号で運営されている。

サニーの店舗(サニーみいまち店)

西友は2002年に住友商事の仲介により「ウォルマート」の傘下となった。
その後はウォルマート流の経営改革により、プライベートブランド「グレートバリュー」の導入、スーパーセンターの出店、テナントの直営化、折り込み広告の廃止とEDLPへの取り組み、沖縄からの撤退(リウボウとの資本提携解消)など大幅なリストラを行ったものの経営が悪化。
2008年の完全子会社化を経て、現在は西友主導のプライベートブランド「みなさまのお墨付き」を導入、テナントの導入、広告を復活させるなど、再び「日本流」の経営となりつつある。
2018年には、旗艦店であったザ・モール周南(山口)、ザ・モール姫路(兵庫)を閉店し、イズミ(広島)に経営譲渡している。
2018年7月現在の店舗数は、北は北海道から南は熊本まで全国335店舗。

ショッピングセンター業態の「ザ・モール」(西友長町店)。

ウォルマートは1962年に米国アーカンソー州ロヂャーズで創業したディスカウントスーパーマーケット。
アジアでは中国、インドなどで店舗展開しているが、韓国からは2006年に撤退している。

売却先はどこに?

現在、日本においてほぼ全県に出店しているスーパーマーケットはイオングループ、ドン・キホーテなど数社しか存在しない。
売却先によっては、大手商社や投資ファンドの仲介や、地域ごとによる更なる分割譲渡も予想される。
日本における外資系スーパーは、2000年にカルフール(仏)が、
カルフールジャパンを設立して進出、また2003年にテスコ(英)がつるかめランド(社名:シートゥーネットワーク)を買収して進出したものの、前者は2005年にイオン傘下、2010年にイオンリテールに統合(なお、同時にマレーシアの店舗もイオンとなった)、後者は2013年にイオン傘下、2014年にマックスバリュに統合されており、いずれもイオングループの店舗となっている。

関連記事:西友「みなさまのお墨付き」海外進出ーまずは中国で
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天神ビブレホール、福岡よしもと専用劇場に-2018年9月開館

福岡市中央区の天神ビブレ8階にある老舗音楽ホール「ビブレホール」(天神ビブレホール)が、2018年9月から福岡吉本専用劇場「よしもと天神ビブレホール」として生まれ変わる。

天神ビブレ。

地元と共に育った人気ライブホールだった

天神ビブレは西鉄街・因幡町商店街などを再開発して生まれた「ニチイ天神ショッピングデパート」として1976年11月に開業。
1982年3月に「天神ビブレ21」(のちの天神ビブレ)に業態転換した。現在はイオン傘下のダイエー系ファッションビル「オーパ」が運営する。
ビブレホールは1982年3月の天神ビブレ21開業時に開館。収容人員は250名(オールスタンディングの場合)。
地元・九州出身の福山雅治、椎名林檎(正確には埼玉県生まれ福岡育ち)など有名アーティストの公演が数多く行われてきたほか、近年はその立地の良さから九州を拠点とするアイドルグループの公演・対バンも頻繁に開催されており、地域と共に育ってきた人気ライブハウスであった。

福岡吉本専用劇場としては3代目

福岡よしもと(よしもとクリエイティブ・エージェンシー福岡支社・吉本興業福岡事務所)は1989年に発足。
専用劇場としては1999年に「博多駅交通センタービル」に吉本111劇場(吉本ゴールデン劇場)を開設したものの2003年に閉館、続いて2012年に「あるあるシティ小倉」にあるあるYY劇場を開設したものの2015年に閉館している。今回の専用劇場は3代目となる。
福岡よしもとはよしもとビブレホールの開館に先駆けて、寿一実を座長として「九州新喜劇」を立ち上げている。
なお、吉本興業による外部へのホール貸し出しも可能であることから、これまでと同様に一部の音楽ライブ公演も実施される可能性が高いものの、これまでよりも大幅に縮小されることになるとみられる。

外部リンク:福岡よしもと
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マルト、ドムドムハンバーガー運営から2018年7月中に撤退-東北のドムドム、残り2店舗に

福島県いわき市に本社を置く食品スーパー「マルト」は、いわき市周辺で展開してきた「ドムドムハンバーガー」のFC運営から完全撤退する。

ドムドムハンバーガーの店舗。

福島県から完全撤退-東北は残り2店

マルトは1964年に設立、福島県いわき市と茨城県日立市、水戸市などに37店舗を構える食品スーパー。小名浜やいわきニュータウンなどいわき市周辺で複数のドムドムハンバーガーを展開していたが、2000年代以降は規模を縮小していた。
ドムドムが新会社へと継承された2017年には3店舗(高坂店、中岡店、城東店)が存続していたものの、2018年4月22日にドムドム高坂店が閉店すると、6月25日に中岡店も閉店。最後に残った城東店も7月18日での閉店が決定し、ドムドムはマルトのフードコートから撤退することとなった。

マルトの店舗。(いわき市)

城東店の閉店によりドムドムは福島県から完全撤退。東北地方に残るドムドムは江釣子店(岩手県北上市)、山交ビルFC店(山形県山形市、旧ダイエー)の2店舗となる。
残り少ない東北での「ドムドム巡り」はお早めに。

関連コラム:再出発のドムドムハンバーガー、旧店舗大量閉店でフードコートが「ドムドムロス」に!――閉鎖店への再出店は?(ハーバー・ビジネス・オンライン公式サイト)
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西日本豪雨で営業休止中の主な大型店(10月更新)

7月5日頃から続く大雨、水害被害により、西日本の一部のショッピングセンター、食品スーパーでは営業休止状態が続いている。
複数日に亘って営業休止中の主な大型店は以下の通り(7月12日現在、順次更新)
※一部売場、駐車場などで営業再開している場合もあります。
※物流の寸断により西日本各地で食品の欠品が発生しています。買占めは避けましょう。

イオングループ(イオン・マックスバリュ・マルナカ)
  • イオン小郡ショッピングセンター(福岡県小郡市):当面休業→9月末に一部再開
  • マックスバリュ本郷店(広島県三原市本郷町):7日から休業
  • マルナカ真備店(岡山県倉敷市真備町):当面休業→2019年春ごろまで仮設店舗予定、建替えへ
  • マルナカ矢掛店(岡山県矢掛町):当面休業→再開
  • マルナカ大洲店(愛媛県大洲市):当面休業→再開
    :8日から休業中
    :10日~12日まで店頭で青空市開催(午前9時~午後4時)
    :飲料・缶詰 ・菓子パン ・紳士婦人衣料・肌着 ・生活雑貨等
  • ホームワイド小郡店(福岡県小郡店):当面休業
    (7月11日現在休業中)
イズミグループ(ゆめタウン・ゆめマート・ユアーズ)
  • ゆめタウン平島(岡山市東区):当面休業→再開
  • ゆめマート安浦(広島県呉市安浦町):当面休業→再開
  • ユアーズアクロスプラザ高陽(広島市安佐北区):7月7日から休業中・当面休業→再開
    (7月11日現在休業中)

フジ
  • 全店営業中
  • フジ熊野店(広島県熊野町)は、7月9日まで記録的豪雨によるシステム障害のためカード利用不可、日替わり商品、ギフト受付を中止。
天満屋グループ(天満屋、天満屋ハピータウンなど)
  • 天満屋福山店(広島県福山市):7月7日のみ休業
  • 天満屋ハピーズ真備店(岡山県倉敷市真備町):当面休業→10月再開予定
  • 天満屋ハピーズ金川店(岡山市北区):7月11日再開
両備ストア
大黒天物産(ラ・ムー、ディオ)
  • ラ・ムー中野東店(広島県安芸区)
  • ラ・ムー大洲店(愛媛県大洲市)
  • ラ・ムー久留米西店(福岡県久留米市)
  • ディオ岡山北店(岡山市北区津高)
  • ディオ真備店(岡山県倉敷市真備町)
  • など6店舗が7月9日現在休業中
フレスタ
  • フレスタパルディ本郷店(広島県三原市):一時閉店中→再開
  • WEB商品予約サービス「ご予約フレスタ」も「うなぎ」の予約を除きサービス休止中
ハローズ
  • ハローズ山手店(広島県福山市):7月8日21時営業再開
  • ハローズ花尻店(岡山市北区):7月8日21時営業再開
    2店舗とも店内復旧作業を続けながら営業
エブリイ
  • 鮮Do!エブリイ黒瀬店(広島県東広島市黒瀬町)
    :7月10日時点休業中
  • 広島県内11店舗も営業時間短縮中(7月9日時点)
    広島県内8店舗も営業時間短縮中(7月10日時点)
西條商事(ショージ)
  • ショージ白木店(広島市安佐北区白木町):営業再開
  • ショージ本郷店(広島県三原市本郷町):休業中→再開
  • ショージ豊栄店(広島県東広島市豊栄町):営業再開
  • ショージ志和店(広島県東広島市志和町):営業再開
マルアイ
  • マルアイ南網干店(兵庫県姫路市網干区):7月7日のみ休業
丸久
  • 丸久川西店(山口県岩国市):7月9日時点休業中→再開
サンリブグループ(サンリブ・マルショク)
  • 全店営業中
ミスターマックス
  • MrMax新神辺店(広島県福山市神辺町):7月11日営業再開
サンドラッグ
  • サンドラッグ東合川店(福岡県久留米市):7月11日時点休業中→7月中に再開
ディスカウントドラッグコスモス
  • コスモス高梁店(岡山県高梁市落合町):7月11日時点休業中
  • コスモス矢掛店(岡山県矢掛町):7月11日営業再開
  • コスモス真備店(岡山県倉敷市真備町):7月11日時点休業中
  • コスモス三原本郷店(広島県三原市):7月11日16時営業再開
  • コスモス山手店(広島県福山市山手町):7月11日時点休業中
  • コスモス宇和島北店(愛媛県宇和島市伊吹町):7月11日営業再開
  • コスモス伊予大洲店(愛媛県大洲市):7月8日営業再開
    いずれの店舗も7月7日から休業
ザグザグ
  • ザグザグ津高店(岡山市北区)
  • ザグザグ真備店(岡山県倉敷市真備町)→8月18日再開
  • ザグザグ矢掛店(岡山県矢掛町)
    :いずれの店舗も7月11日時点休業中→8月中に全店再開
ホームプラザナフコ
  • 本郷店(広島県三原市本郷町):7月11日店頭営業中
  • 安浦店(広島県呉市安浦町):営業再開
  • 高梁店(岡山県高梁市):7月11日店頭営業中
  • 矢掛店(岡山県矢掛町):7月11日時点休業中
ジュンテンドー
  • 真備店(岡山県倉敷市真備町):被害甚大
  • 矢掛店(岡山県矢掛町)
  • 落合店(岡山県真庭市下方)
  • 御津店(岡山市北区御津宇垣)
コメリ
  • 武儀店(岐阜県関市):10日営業再開
  • H&G野田川店(京都府与謝野町):13日再開予定
  • HC真備店(岡山県倉敷市真備町):休業中・被害甚大
  • H&G矢掛店(岡山県矢掛町):11日時点休業中
  • H&G岡山芳井店(岡山県井原市):17日再開予定
  • 蒲刈店(広島県下蒲刈町):9日営業再開
  • 西大洲店(愛媛県大洲市):11日時点休業中
DCMダイキ
  • 焼山店(広島県呉市):11日時点休業中
  • 大洲店(愛媛県大洲市)
    :7月13日以降「旧ダイキ大洲店」に移転(仮営業)
    愛媛県大洲市東大洲1220-6→愛媛県大洲市東大洲174
  • 保内店(愛媛県八幡浜市保内町):営業再開
ケーズデンキ
  • 久留米店(福岡県久留米市):営業再開
  • 小郡店(福岡県小郡市):11日時点休業中
ファッションセンターしまむら
  • しまむら野田川店(京都府与謝野町):11日時点休業中
  • しまむら西舞鶴店(京都府舞鶴市):7月9日営業再開
  • アベイル舞鶴店(京都府舞鶴市):7月9日営業再開
  • しまむらアクロスプラザ高陽店(広島市安佐北区):7月11日営業再開
  • しまむらフレスポ神辺 FM 店(広島県福山市神辺町):7月11日営業再開
  • ディバロフレスポ神辺 FM 店(広島県福山市神辺町):7月11日営業再開
  • しまむら真備店(岡山県倉敷市):11日時点休業中
  • しまむら高梁店(岡山県高梁市):11日時点休業中
  • しまむらフレスポ大洲店(愛媛県大洲市):11日時点休業中
  • しまむら宿毛店(高知県宿毛市):7月9日営業再開
    (7月11日現在)
手芸センタードリーム
  • 手芸センタードリーム高陽店(広島市安佐北区):当面休業
  • 手芸センタードリームくれ広店(広島県呉市)
    :断水のため11日から休業
  • 手芸センタードリーム福山蔵王店(広島県福山市):営業再開
  • 手芸センタードリームリムふくやま店(広島県福山市):営業再開
  • 手芸センタードリーム東岡山店(岡山市中区):営業再開
  • 手芸センタードリーム笹沖店(岡山県倉敷市):営業再開
その他
  • ピオレ姫路(兵庫県姫路市):7月7日のみ休業
  • クレド岡山(岡山市北区):7月7日のみ休業
  • フレスポ神辺モール(広島県福山市神辺町):被害甚大
  • 啓文社コア神辺店(広島県福山市神辺町):7月10日営業再開
  • 啓文社コア春日店(広島県福山市春日町):7月8日再開
  • 啓文社BOOKS PLUS 緑町(広島県福山市緑町):7月8日再開
  • メロンブックス広島店(広島市):7月7日のみ休業
  • 明治屋ジャンボ市久留米店(福岡県久留米市):7月7日休業

イオンスーパーセンター佐賀店、2018年7月10日閉店ー全面改装し「イオン佐賀店」に7月18日業態転換

イオン九州は、佐賀県佐賀市東与賀町の「イオンスーパーセンター佐賀店」を7月10日に一旦閉店し、総合スーパー「イオン佐賀店」として7月18日に業態転換・新装開店させる。(追記あり)

イオンスーパーセンター佐賀店(佐賀市ウェブサイトより)。

イオン九州のスーパーセンター1号店、業態転換に

イオンスーパーセンター佐賀店は2005年4月開店。平屋建で商業施設面積は19,080㎡。
総合スーパー「ジャスコ佐賀南店」(2005年2月閉店、現・ヤマダ電機)の事実上の移転・後継店として、敷地内の専門店とともに「イオン佐賀ショッピングセンター」を形成していたが、クリークと田畑に囲まれた立地で周辺には住宅が少なく、競合する大型商業施設と比較しても競争力が低いため、2009年にはディスカウント志向の売場へと改装された。しかし、その後も飲食店が全面撤退、営業時間を短縮、別棟の一部施設が解体撤去されるなど苦戦を強いられていた。現在は本館に100円ショップ「ダイソー」、ゲームセンター「モーリーファンタジー」が出店。敷地内に紳士服「洋服の青山」、リサイクルショップ「ハードオフ」「オフハウス」が出店する。
また、近隣には競合店として「スーパーモリナガ」や「ドラッグストアモリ」が営業している。

不振続くイオン九州のスーパーセンター、現在は出店せず

イオン九州は、2008年のイオンスーパーセンター大木店(福岡県三潴郡大木町)の出店以降、同業態での新規出店を凍結しており、平屋建てスーパーや、ドラッグストア「ワイドマート フード&ドラッグ」での出店をメインとしている。

イオン九州は今回の屋号変更(業態転換)により、「真の地域で No.1の信頼されるお店をめざす」「佐賀南部エリアでの一番店を目指し、より地域に密着した魅力のあるお店づくりに取り組む」としているが、業態転換による具体的な経営改善策などは明らかにされておらず、改装後の「変貌」が注目される。

追記:核店舗に九州初「スーパービバホーム」

イオン佐賀店の核テナントとしてLIXIL系大手ホームセンター「ビバホーム」(さいたま市)が出店することが分かった。
ビバホームは九州初出店。また、衣料品売場は「エブリール」(熊本市)に転換され、直営衣料売場は廃止される。
直営売場はほぼ食品売場のみで、面積はビバホームよりも狭くなる。
イオン九州はホームセンター「ホームワイド」を運営しているため、他社ホームセンターとの共同店舗の出店は異例のことである。

外部リンク:「イオンスーパーセンター佐賀店」屋号変更に関するお知らせ
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