大手ファッションビル「丸井」は、2016年9月末付けで旧・「丸井新宿店ヤング館」(マルイカレン新宿、丸井新宿東口ビル)を約130億円で売却する。
丸井新宿東口ビル。
日本のファッションの発信基地だった「丸井ヤング館」
旧・丸井新宿店ヤング館(マルイカレン新宿)は1962年9月に「丸井新宿店」として開業。地上8階、地下2階、延床面積は6829㎡。
丸井新宿店の建物は、1977年に現・丸井新宿店本館が開業すると「丸井新宿店ヤング館」に業態転換。1980年代のDCブランドブーム時には、渋谷パルコや渋谷109などとともに、日本のヤングファッションの発信基地として話題を呼んだ。
※DCブランド=デザイナーズ&キャラクターズブランド。代表例としてコムデギャルソン、ニコル、コムサ、タケオキクチ、コシノヒロコなど。
しかし、2000年台に入るとデフレ化とファストファッションの台頭により売上が低下。2009年2月には「ユニクロ」を核店舗とし、「ローリーズファーム」や「ヴィレッジヴァンガード」、「サマンサベガ」などが出店する「マルイカレン」に業態転換したものの、2012年3月を以て閉店していた。なお、ユニクロは向かいの新宿三越ビル(旧・アルコット)に「ビックロ」として移転するかたちとなった。
マルイカレン閉店後のビルは丸井が専門店ビル「丸井新宿東口ビル」として引き続き運営。現在は紳士服店「ザ・スーツ・カンパニー」や、インテリア店「ケユカ」、古本店「ブックオフ」などが出店している。
テナントは当面営業継続
ビルの売却先に関しては現時点では明らかにされていない。売却により丸井グループは約120億円の特別利益を計上する。
なお、丸井新宿東口ビルに出店しているテナントについては、基本的に当面は営業を継続する方針だという。
外部リンク:マルイカレン
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