カテゴリー別アーカイブ: 都商研ニュース

アズナス、2019年8月からH2Oリテイリング傘下に-阪急系コンビニ、屋号は変わらず

阪急阪神東宝グループに属する流通大手「H2Oリテイリング」(阪急阪神百貨店)は、同じく阪急阪神東宝グループに属する「阪急阪神HD」の完全子会社「エキ・リテール・サービス阪急阪神」からアズナス(asnas)事業を、2019年8月1日を目処に取得することを発表した。

H2Oリテイリング傘下の阪急阪神百貨店・うめだ阪急。

事業再編進める阪急阪神、asnasをH2Oに運営移管

アズナスは1995年4月に阪急電鉄グループの「阪急リテールズ」(現エキ・リテール・サービス阪急阪神)により、「日本初の駅ホーム上のコンビニエンスストア」として阪急十三駅構内で創業。店名の由来は「As soon as」から採られている。
創業以来、従来型の駅売店「ラガールショップ」や阪神ステーションネットが運営する「アンスリー」を業態転換するなど多店舗化を推進、2019年5月28日現在は阪急阪神沿線を中心にコンビニエンスストア「アズナス」(asnas)「アズナスエクスプレス」(asnas exp)53店舗、駅売店「アズナス エクスプレス・ビー」(asnas exp-b)47店舗を運営する。
同店は阪急電車オリジナルグッズや阪急そば監修カップ麺、宝塚ホテル監修ドーナツの販売など、阪急阪神ならではの品揃えに定評があった。

asnas十三店。(asnas1号店)

7&iと資本業務提携関係にあるH2O、asnasの屋号は維持

H2Oリテイリングは2018年6月、同社主導の共通ポイントサービス「Sポイント」を阪急阪神HD(阪急・阪神・北大阪急行)の駅ナカ店舗に導入。2019年4月にも阪急阪神HD傘下の「阪急阪神レストランズ」から阪急電車駅構内カフェ「フレッズカフェ」を取得するなど、駅ナカ事業の強化をすすめていた。
同社は流通大手「セブン&アイHD」と資本業務提携関係にあるが、アズナスの屋号は維持される。

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コストコ熊本御船店(仮称)、2021年春開業-御船インター近くに

会員制の倉庫型卸売スーパー「コストコ」(Costco)を展開するコストコホールセールジャパン(川崎市)は、熊本県上益城郡御船町の九州自動車道御船インターチェンジ近くに「コストコ熊本御船倉庫店」(仮称)を2021年に出店する。

御船インターチェンジ。

コストコ九州3店目、熊本初出店

コストコは1983年に米国シアトルで創業。
会員制の倉庫型大型スーパーとして知られ、日本国内では26店舗(26倉庫)を、九州では福岡県に2店舗(2倉庫、うち久山倉庫店は日本1号店)を展開する。
とくに近年は地方での店舗展開を進めている。

コストコの店舗(高雄店)。

コストコの出店は熊本県御船町の誘致によるもの。
出店先は御船インターチェンジ東側の現在は農地になっている場所で、イオンモール熊本(旧・クレア)から3キロメートルほどの場所となる。

イオンモール熊本近くへの出店となる。

御船町は熊本地震で被災しており、大型店舗の誘致により復興にも弾みを付けたい考え。今後、2021年春の開業を目指して工事が進められる見込みとなっている。
一方で、コストコには格安給油所が併設されるため熊本県石油商業組合などからの反対運動も起きているという。

コストコ併設の給油所(富谷店)。

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ニコキッチン六本松店、2019年5月24日開店-イオン九州の新業態小型店

福岡市中央区の地下鉄六本松駅ちかくにイオン九州の新業態小型店1号店となる「ニコキッチン六本松店」が2019年5月24日に開店した。

ニコキッチン六本松店。

イオン九州の新業態「狭小店」

ニコキッチン(nico kitchen)はイオン九州の新業態小型店で、2019年1月からイオン(ダイエー)二日市店内に実験的な店舗を出店していた。六本松店は単独店舗1号店となった。
ニコキッチン六本松店が出店したのは地下鉄六本松駅近く、六本松交差点前に新築された「六本松SKビル」の1階。なお、同ビルの2~3階には医療モールがある。
向かいには官民による再開発ビル「六本松421」が所在する。

六本松421。

ニコキッチンの店内は一般的なコンビニより少し広い程度で、スーパーマーケットで見られるような明るい木目調の内装が特徴。
取扱商品は加工食品・冷凍食品・インスタント食品を中心とした食品、衛生用品などの日用雑貨となる。開店時には生鮮食品、酒類は販売されていなかった。
テナントとして大手惣菜店「クック・チャム」(愛媛県)、阪急系の100円ベーカリー「阪急ベーカリー」(大阪市)が出店するほか、イートインが併設されている。銀行ATMなどは設置されていない。

店舗ロゴ。テナントは2店舗。

新業態のターゲットはいかに…?

イオン九州の都市型新業態ということで注目された「ニコキッチン」であるが、系列他社の「まいばすけっと」「イオンエクスプレス」などの小型スーパーとは大きく異なった趣となった。

人口密集地のビル1階に出店。2~3階は医療モール。

一方で、人口密集地の駅チカにあり通勤・通学需要が見込める立地であるものの、開店時間は朝8時からとその需要を満たすには遅く、また銀行ATMが無いなど、「スーパーとしても」「コンビニとしても」少し不便・中途半端に思う点も少なくない。
今度は他地域にも店舗網を広げていくことになるのだろうか。

ニコキッチン六本松店

住所:福岡市中央区六本松2-3-6
六本松SKビル1F
営業時間:8:00~21:00

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イオンモール座間シネマ棟「イオンシネマ座間」、2020年春開業-座間市民待望の映画館

神奈川県座間市のショッピングセンター「イオンモール座間」に、シネマコンプレックス「イオンシネマ座間」が2020年春に開業する。
イオンシネマ座間。

シネコンなしのイオンモール座間に「イオンシネマ」進出

イオンモール座間は2018年3月に日産自動車座間事業所(旧座間工場)」跡地の一部に出店。建物は地上3階建で、総賃貸面積は約50,000㎡。
イオンモール座間は座間市内最大規模の商業施設として、コンセプトに「MY LIVING FACTORY」を掲げ、イオンの総合スーパー「イオンスタイル座間」を核にファストファッションブランド「H&M」「ユニクロ」、スポーツ用品店「スポーツオーソリティー」、家電量販店「ノジマ」、「紀伊國屋書店」など約160の専門店が出店するが、近隣商業施設との兼ね合いのためか、開業時点での映画館導入が発表されていなかった。

神奈川県央ではシネコン撤退が相次いでいた

今回開業する「イオンモール座間シネマ棟」の建物は地上2階建、総賃貸面積は約5,000㎡。
イオンシネマ座間運営のシネマコンプレックス「(仮称)イオンシネマ座間」(10スクリーン、約1,500席)が出店する。
座間市周辺では2017年2月に南町田駅前の「109シネマズグランベリーモール」が再開発のため閉館、2018年2月にイオンつきみ野店の「イオンシネマつきみ野」が建替えのため閉館するなど、シネマコンプレックスの撤退が相次いでおり、半径10km圏内の映画館はビナウォークの「TOHOシネマズ海老名」、イオン海老名ショッピングセンター別館の「イオンシネマ海老名」2施設のみとなっていた。(米軍基地内を除く)
イオンモール座間のイオンシネマ導入により、施設の集客力拡大のみならず、旬の映画を求める座間市民の市外流出に歯止めがかかることが期待される。

イオンモール座間シネマ棟(イオンシネマ座間)

住所:神奈川県座間市広野台2-10-4

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ローソン、ポプラとの合弁会社「ローソン山陰」を2019年中に完全子会社化-「ポプ弁」山陰のローソンにも販売拡大

コンビニエンスストア大手「ローソン」(東京都品川区)は、山陰地区の地域子会社「ローソン山陰」(鳥取県米子市)を完全子会社化することを2019年5月21日に発表した。
ポプラから業態転換された「ローソン・ポプラ」(鳥取市)

ポプラ、ローソン山陰から撤退-今後はポプ弁供給に専念

ローソンは2014年12月に中国地方地盤の中堅コンビニ「ポプラ」(広島市安佐北区)と資本業務提携を締結して以降、2015年11月に鳥取県内のポプラ2店舗を両社のダブルブランド店舗「ローソン・ポプラ」に業態転換、2016年9月に両社の山陰地区運営店舗を引き継ぐ形で「ローソン山陰」(出資比率ローソン70%:ポプラ30%)を設立、2017年5月には第三者割当増資によりポプラ株18.24%を取得するなど提携強化を進めていた。
ローソンによる今回のローソン山陰完全子会社化は、ローソン及びポプラの役割分担明確化を目的としたもので、今後ローソンは店舗運営のバックアップに特化、ポプラは店内炊飯を特徴とした「ポプ弁」の供給に特化する。

ローソン山陰、ポプ弁販売店舗のさらなる拡大目指す

ローソン山陰が運営を手掛ける「ローソン・ポプラ」は、2015年11月の1号店開店以来、販売商品・各種サービスが店内炊飯弁当「ポプ弁」を除きローソンと共通化されており、今回の完全子会社化後も業態転換店舗では、従来と同様の売場形態が維持される。

ローソンから業態転換された「ローソン・ポプラ」(鳥取市)。

同社は旧ポプラ店舗のローソン・ポプラ化と並行して、旧ローソン店舗のローソン・ポプラ化を推進しており、今後は「ポプ弁」販売店舗のさらなる拡大が期待される。

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ザ・ビッグ境港店、2019年5月25日開店-マックスバリュ西日本、山陰初出店

鳥取県境港市の境港駅近くに、マックスバリュ西日本の総合ディスカウントスーパー「ザ・ビッグ境港店」が2019年5月25日午前9時に開店する。

ザ・ビッグ。

山陰初となる「ザ・ビッグ」、境港駅近くに出店

ザ・ビッグ境港店はパチンコ三共境港店跡地に出店。建物は平屋建で直営売場面積は約3,265㎡。取扱品目として生鮮食料品、衣料品、靴、スクール関連用品などを展開、境港市全域、島根県松江市(旧美保関町、旧八束町大根島)からの集客を目指す。
ザ・ビッグを運営するマックスバリュ西日本は2018年3月に、開発本部開発部に「山陰開発グループ」を新設する機構改革を実施しており、従来同社運営店舗が存在しなかった山陰地域への新規出店準備を進めていた。ザ・ビッグ境港店は同社山陰初の店舗となる。

大型店間の競争激しい境港、ビッグは支持を得られるか

山陰エリアでは1994年4月以来、イオングループの総合スーパー事業会社「イオンリテール」が食品スーパー業態の店舗を松江市に2店舗、鳥取市に1店舗展開しているが、2017年11月に開店した「イオンエクスプレス上乃木店」の出店以降、店舗新設は行われておらず、地場系の食品スーパーが依然として高い市場シェアを占めている。

イオンリテールが山陰で運営する食品スーパー。

境港店の徒歩圏内でも米子地盤の丸合が運営する総合スーパー「丸合境港ターミナル店」や大黒天物産の食品ディスカウント「ディオ境港店」といった競合店が出店、産業道路沿いにもスーパーセンター「PLANT-5境港店」や「ダイレックス境港店」が出店しており、ザ・ビッグが今後山陰エリアの顧客の支持を獲得できるか、店舗網の拡大が実現なるか注目していきたい。
大黒天物産ディオ境港店。

ザ・ビッグ境港店

住所:鳥取県境港市清水町790番地
営業時間:9時~21時

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コープ東北、スマホ決済「CooPay」(コープペイ)2019年7月22日から導入-将来的には東北6県の生協と日専連加盟店舗で利用可能に

コープ東北サンネット事業連合は、東北エリアの生協及び日専連加盟店で利用可能な独自スマホ決済サービス「CooPay」(コープペイ)を2019年7月から導入する。
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みやぎ生協の店舗。(宮城県仙台市)

東北最大の生協グループとして知られる「コープ東北」

コープ東北サンネット連合は1995年5月に宮城地盤の「みやぎ生協」、岩手地盤の「いわて生協」、山形地盤の「生協共立社」の3生協により設立。2019年現在は東北6県9生協が加盟、青森地盤の食品スーパー「よこまちストア」(私鉄系スーパー連合「八社会」にも加盟継続)と業務提携関係にあり、加盟生協間では商品調達、物流、販促、各種システムの共通化が進められている。

電子マネー「MiiCA」とともに東北全域への普及目指す

みやぎ生協は2012年5月に国内生協初となるプリペイドギフトカード「MiiCA」(ミイカ)の発行を開始、2016年11月からは宮城地盤の金融事業者「日専連ライフサービス」との提携により、プリペイドギフトカードを会員証が搭載可能な独自電子マネー「日専連プリペイドカードMiiCA」に刷新し、みやぎ生協店舗に加えて宮城県内の日専連加盟店舗(約1,300店舗)でも利用可能、将来的に東北6県への拡大を目指すとするなど、MiiCA事業の強化を進めていた。
CooPayはMiiCAと異なり、銀行口座登録による「チャージ不要の後払い方式」であり、コープペイクーポンや各種プレゼント企画、キャンペーン情報、ポイントの割増といった特典サービスの提供を行う。
CooPayは2019年7月22日以降、みやぎ生協5店舗及びいわて生協1店舗でサービスを開始、8月21日に両生協全店舗に導入店舗を拡大する。みやぎ生協と経営統合した福島地盤の「コープふくしま」についても、11月1日を目処にCooPayを導入するとしており、将来的に東北6県へのサービス拡大を実施する予定となっている。
地域生協の試みであるものの、「CooPay」という名前を採用しただけに、他生協へも広がりを見せるのかが注目される。

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MEGAドン・キホーテUNY一宮大和店、2019年5月28日開店-ピアゴ大和店跡に

愛知県一宮市の名鉄観音寺駅近くに、総合ディスカウントストア「MEGAドン・キホーテUNY一宮大和店」が2019年5月28日午前8時に開店する。
MEGAドン・キホーテUNY一宮大和店。

一宮市の元ユーストア、生鮮導入のMEGAドンキUNYに

MEGAドン・キホーテUNY一宮大和店の前身となる「ユーストア大和店」は1995年10月に開店。運営会社の経営統合及び店舗ブランド再編に伴い、2009年2月に店舗名を「ピアゴ大和店」に改称していた。その後、ドンキへの業態転換のため2019年3月をもってユニー直営売場を閉店し、100円ショップ「Seria」、「モーリーファンタジー」などの一部専門店も撤退している。

ドンキは愛知県24店舗目

MEGAドン・キホーテUNY一宮大和店の建物は地上2階建、直営売場面積は6,035㎡、全館では7,712㎡。ユニーの100%子会社として設立された「UDリテール」が運営する。
ドンキとしては愛知県内24店舗目で、ユニー・ドンキ双方のブランドを冠したダブルネーム店舗としては愛知県内6店舗目となる。

スポーツ・健康関連用品も拡充、七夕にちなんだ装飾も

ピアゴ時代と同様に生鮮食品を取扱うほか、店舗近隣に若年層、ファミリー層が多く在住するという立地特性に合わせ、自転車やスポーツウェアなどスポーツ・健康関連商品を拡充、「日本三大七夕祭り」に数えられる「おりもの感謝祭 一宮七夕まつり」が開催される一宮市に因んだ売場演出も展開する。
また、テナントとしてラーメン・甘味専門店「スガキヤ」、たこ焼き・お好み焼き専門店「タコヤキ工房」、コンディショニングジム「くすのきPLUS」など9店舗が営業を継続する。

MEGAドン・キホーテUNY一宮大和店

住所:愛知県一宮市大和町毛受一本松19番地
営業時間:午前8時~翌午前0時

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大阪・福島ふくまる通り57、2019年5月15日開業-JR西日本と阪神電鉄、複合商業施設で初コラボ

大阪府大阪市福島区のJR大阪環状線福島駅・阪神本線福島駅近くに、新たな商業ゾーン「ふくまる通り57」が2019年5月15日に開業した。
ふくまる通り57。

関西を代表する有力鉄道会社2社が商業施設で初のコラボ

ふくまる通り57は2017年5月からJR西日本グループの「JR西日本不動産開発」と阪急阪神HD傘下の「阪神電鉄」による共同開発プロジェクト「福島5丁目・7丁目共同開発計画」の一環として整備が進められてきた商業ゾーンの総称で、JR西日本不動産開発の高架下商業施設「福島3区高架下(飲食店15店舗出店)と駐車場跡地に建設された新施設により構成される。
ふくまる通り57一帯は以前より、関西を代表する一大商業集積地として知られる梅田エリアとも徒歩圏内にある好立地にあるが、阪神本線跡地という土地の形状を理由に有効活用が厳しく、長らく駐車場として暫定利用されていた。

ふくまる通り57整備に伴い建設された新施設。

今回の両社のコラボは土地の高度利用を目的としたもので、複合商業施設の共同開発は初の事例となる。

阪急オアシスとホテル阪神を核に複数の飲食店が新規出店

新施設の建物は地上12階建、敷地面積は2,584㎡(阪神所有分1,785㎡、JR西日本所有分799㎡)、延床面積は11,079㎡。
阪急オアシスのグローサラント強化型食品スーパー「阪急オアシスキッチン&マーケット」、阪急阪神ホテルズの宿泊主体型ホテル「ホテル阪神アネックス大阪(254室)を核に、十割そば専門店「蕎麦酒房ふくまる」が出店、医療機関3院が入居する「福島クリニックモール」も併設される。
食品核である「阪急オアシス福島ふくまる通り57店」では、ルクア大阪店に次ぐグローサラント強化型ゾーン「キッチン&マーケット」を導入し、南欧をイメージしたバル&カフェコーナーを店舗4ヶ所に配置、熟成肉やバイキングスタイルの寿司、店内手作りプリン、約25種類のドライフルーツ詰め放題といった高質食品専門館」という同社のコンセプトに相応しい商品、サービスが提供される。
阪急オアシス福島ふくまる通り57店。

広がりをみせる「梅田」、福島駅周辺の開発加速にも期待

福島駅周辺では近年、朝日放送旧本社・ホテルプラザ跡地で建設が進められる積水ハウスのタワーマンション「グランドメゾン新梅田タワー」(地上51階建)など、梅田エリアの大規模再開発事業と一体となった新規開発プロジェクトが数多くみられるようになった。
今回の「ふくまる通り57」整備といった遊休地の
集客施設化が今後も連鎖的に広がることにより、福島駅周辺の拠点性向上、開発加速、キタ全体の地域価値向上が期待される

ふくまる通り57

住所:大阪市福島区福島5丁目18-25
営業時間:10時~23時(阪急オアシス)

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H2O、ココカラファインと2020年に業務提携へ-解体進むイズミヤ、住居関連商品販売事業を合弁化

阪急阪神東宝グループの流通大手「H2Oリテイリング」(阪急阪神百貨店・イズミヤ、新会社は2020年4月をめどに設立とドラッグストア大手「ココカラファイン」は、合弁会社設立及び業務提携に関する基本合意書を2019年5月14日に締結した。

イズミヤの店舗(大阪市西成区)。

イズミヤとココカラ、商品共同調達や合弁化を推進

今回の両社による業務提携に伴い、H2O傘下の総合スーパー「イズミヤ」は「食品販売事業」「住居関連商品販売事業」の分社化を実施、前者ではココカラファインとの食品、ヘルス&ビューティケア関連商品群の相互供給を推進し、後者をココカラファインが51%、H2Oが49%を出資する合弁会社とする。新会社は2020年4月をめどに設立する計画だ。

ココカラファインの店舗。(大阪市中央区)

また、ココカラファインの関西地区店舗でH2Oのポイントサービス「Sポイント」を導入する。

解体進むイズミヤ、今後も抜本的な機構改革続くか

イズミヤは2016年7月に、旧法人をH2Oの不動産事業会社「H2Oアセットマネジメント」、新会社を小売事業会社「イズミヤ」に再編する機構改革を行って以降、H2O及び阪急オアシスとの生鮮食品加工販売事業(現・阪急フードプロセス)、惣菜製造販売事業(現・阪急デリカアイ)、金融事業の統廃合を進めてきた。
今回の業務提携以前にも、2017年10月にココカラファインへのイズミヤ直営調剤薬局事業の譲渡が行われており、今後も更なる機構改革が見込まれる。

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