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MEGAドン・キホーテUNY名張店、2019年9月3日開店-アピタ跡

三重県名張市の国道422号線沿いに、総合ディスカウントストア「MEGAドン・キホーテUNY名張店」が2019年9月3日午前8時に開店する。

MEGAドン・キホーテUNY名張店。

名張市内有数の大型店だった「アピタ名張店」

MEGAドン・キホーテUNY名張店の前身となる「アピタ名張店」は1998年10月に開店。売場面積は15,416㎡。
名張市ではイオン名張ショッピングセンター(リバーナ)に次ぐ売場面積を持つ大型店で、ファイブフォックスの「コムサイズム」や元ユニー系の呉服店「さが美」など30以上の専門店が出店していたが、ドンキへの業態転換のため2019年6月9日をもってユニー直営売場及び一部専門店が閉店していた。8月現在は一部専門店のみが営業を継続している。

精肉売場を拡大、忍者をイメージした装飾も

MEGAドン・キホーテUNY名張店の建物は地上5階建、営業フロアは1~2階、直営売場面積は9,074㎡。ユニーの100%子会社として設立された「UDリテール」が運営する。
ドンキとしては三重県内8店舗目で、ユニー・ドンキ双方のブランドを冠したダブルネーム店舗としては三重県内3店舗目となる。
アピタ時代と同様に生鮮食品売場をフルラインで展開するほか、精肉売場の拡大(従来比約1.5倍)や試食販売員による献立提案を新たに実施。
名張市内には総合ディスカウント店や若者を対象とした店舗が少ないことから、ドンキが強みを持つスマホパーツや化粧品、カラーコンタクトなどトレンド性の高い商品を拡充する。
また、観光協会と連携し「忍者」をイメージした館内装飾を施すほか、自治体と定期的なイベントの開催を行うという。

MEGAドン・キホーテUNY名張店のテナント一覧
1階
  • ティー・ジェイ(宝飾)
  • クレイジーダンス(靴下・インナー)
  • ハニーズ(レディス)
  • ジュエリー 田村(メガネ・時計・ジュエリー・補聴器)
  • 東京靴流通センター(靴)
  • BOOKS ARUDE(書籍)
  • モンタボー(インストアベーカリー)
  • 御菓子司さわ田(和菓子・銘店)
  • まつりちゃんキッチン(フードコート)
  • スガキヤ(ラーメン)
  • 瑞福祥(中華)
  • サーティワン アイスクリーム
  • ルビー(クリーニング)
  • ジングヘア(美容室)
  • 三重旅行サービス(トラベル)
  • アップル歯科(クリニック)
  • サンリペア(リペア・合かぎ)
  • イベント(イベント)
  • フロール(整体・リラクゼーション)
  • ほけん選科
2階
  • ラスコリナス(レディス)
  • ジュアン(レディス)
  • ザ・ダイソー(100均)
  • カップ・オブ・ティ(喫茶)
  • サンリフォーム(リフォーム)
別棟1階
  • チャンスセンター(宝くじ)
MEGAドン・キホーテUNY名張店

住所:三重県名張市下比奈知字黒田3100番地1
営業時間:午前8時~翌午前0時

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イトーヨーカドー・イズミ・ライフ・東急ストアなど「PayPay」導入-2019年9月の 「スーパーマーケット大還元祭」に合わせて

大手スーパーのイトーヨーカドーヨークマートイズミ(ゆめタウン)、ライフなどがスマホQRコード決済サービス「PayPay」を導入することを発表した。

9月の「スーパーマーケット大還元祭」でPayPay拡大

今回の導入は9月1日から9月30日までのあいだ、PayPayに加盟するスーパーの食品を中心とした売場で毎日10時~14時の間にPayPayで支払うと、最大10%のPayPayボーナスが戻ってくるという「10時~14時がおトク!家計を応援!スーパーマーケット大還元祭」に合わせたもの。
イトーヨーカ堂とヨークマート(本社:いずれも千代田区)は、9月1日から「イトーヨーカドー」約150店舗の食料品売場レジ、「ヨークマート」79店舗でPayPayを導入する。
イトーヨーカドーが国内大手QRコード決済を導入するのはPayPayが初となる。

イトーヨーカドー(丸大新潟店)。

また、イズミ(本社:広島市)は8月29日から「ゆめタウン」「ゆめマート」「LECT」のあわせて103店舗でPayPayを導入する(食品以外も含む)。
このほか、8月上旬にはライフコーポレーション(本社:大阪市)も9月2日より「ライフ」約270店舗でPayPayを導入することを発表している。
これら大手スーパーのPayPay導入はイオン、西友(サニー含む)に続くもの。
なお、8月時点ではイオンは主に首都圏の店舗のみでの導入に留まっている。

ライフ(猿江店)。

東急ストア、原信、ナルス、とりせんもPayPay導入

大手各社以外でもPayPayの導入は進んでおり、8月22日からは東急ストア(本社:東京都)全店でPayPayが導入されたほか、9月1日からはアクシアルリテイリング(本社:新潟県長岡市)傘下の原信ナルスや、とりせん(本社:群馬県館林市)でもPayPayが導入される。

東急ストア(中央林間東急スクエア)。

PayPayは、百貨店では阪急百貨店、阪神百貨店、博多大丸、佐賀玉屋、藤丸、矢尾百貨店などが、スーパーマーケットではコープさっぽろ、イトーチェーン、ギガマート、京北、ボン・ヴィサージュ、OKストア、ロピア、ハニーグループ、マルハチ、フレスタ、ニシムタなどがすでに導入、もしくは9月までの導入開始を発表しており、流通業界のスマホQRコード決済サービスはPayPayが覇権を握ることとなりそうだ。

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ローソン、ウーバーイーツを導入-2019年8月29日から11月末まで、都内一部直営店で

大手コンビニの「ローソン」(東京都品川区)は、オンライン出前サービス「Uber Eatsウーバーイーツ)」を利用した商品配達の実証実験を2019年8月29日から東京都内で開始する。

ローソン。

大手コンビニ初「ウーバーイーツ」-11月末まで実験

ウーバーイーツはアメリカ・カリフォルニア州サンフランシスコ市で2014年に開始されたオンラインフードデリバリー(出前)サービス。日本国内では2016年に開始。2019年現在は3大都市圏周辺と福岡市周辺で展開されている。
コンビニエンスストアがウーバーイーツに加盟するのは初のことで、取り扱い品目は弁当、おにぎり、「からあげクン」などの
フライドフーズ、日用品など約100品目となる。ウーバーイーツでの日用品取り扱いは日本で初となる。
当初は4店舗で開始、9月末までに都内直営店13店舗へ拡大し、まずは11月末まで実証実験をおこなうことになる。

8月29日から開始される店舗
  • ローソンゲートシティ大崎アトリウム
  • ローソン代々木八幡駅北
  • ローソン新宿靖国通
  • ローソン新宿若松町

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ウオロク中央店、2019年8月31日閉店-ウオロク本店、57年の歴史に幕

新潟県新発田市のショッピング中町商店街にあるウオロク中央店が2019年8月31日午後6時をもって閉店する。
同店は新潟県の地場大手スーパー「ウオロク」(本社:新潟市)の本店(スーパーマーケット1号店)であった。

ウオロク中央店。

ウオロクの「スーパーマーケット1号店」閉店へ

ウオロクは江戸時代に中央店現店舗の西寄り近辺で魚屋として創業。
ウオロク中央店は同社のスーパーマーケット1号店として上町一番街に1962年11月に開店した。近くには新発田市役所もある繁華街だ。
しかし、現在の標準店舗と比べて店舗が非常に狭いうえに専用駐車場がなく、老朽化も進んでいることから閉店することになったとみられる。
ウオロク中央店閉店のお知らせ。

ウオロクがある新発田市中心部では、1989年にダイエーグループ(現:イオングループ)の総合スーパー「ダイエーカネダイ新発田店」とジャスコグループ(現:イオングループ)の百貨店「ハヤカワ新発田店」が相次ぎ閉店、1996年9月には駅前の「ジャスコ新発田店」が閉店したため、ウオロクは新発田市中心部で唯一のスーパーとなっていた。

ハヤカワ新発田店。

商店街には他にスーパーマーケットが所在しておらず、閉店に反対する署名活動も行われているという。

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無印良品山科、2019年11月1日開店-大丸山科店跡、無印良品旗艦店に

JR・京阪山科駅前の再開発ビル「ラクト山科」にあった百貨店「大丸山科店」(やましなみせ)跡に無印良品の大型旗艦店「無印良品山科」が2019年11月1日に開店する。

ラクト山科。

山科大丸跡、3フロア・約4000㎡の巨大無印良品に

大丸山科店は1998年10月に再開発ビル「ラクト山科」の核店舗として開店。ラクト山科の売場面積は14,458㎡で、大丸は当初は地階から地上4階までの9,460㎡に出店した。
大丸は2011年に3階と4階の売場を閉鎖、その2フロアにはニトリが出店したものの、大丸は経営不振から2019年3月31日で閉店していた。ラクト専門店街とニトリは大丸閉店後も継続して営業している。
無印良品は大丸跡の3フロア、3,934㎡に出店。「食べる・見つける・買う」をコンセプトにした「情報編集型店舗」として、食品をフルラインで展開することが特徴だという。

店内イメージ(ニュースリリースより)。

そのほか、一般の無印良品大型店と同様に衣・食・住全般を取り扱うとみられる。

堺北花田に続く「京阪×MUJI」の関西旗艦店

ラクト山科を運営する第三セクター「京都シティ開発」と京阪グループの「京阪流通システムズ」は、大丸跡について当初は地下1階は「ハイセンスデイリーを追求したグロサリー、精肉、鮮魚、青果、惣菜など食の専門店フロア」、1階は「生活雑貨やカフェを中心としたフロア」、2階は「各種ファッション・インテリア雑貨を中心としたフロア」にするとしていたが、それらすべてを無印良品が運営することとなった。

売場イメージ(写真は有楽町店)。

京阪グループは無印良品(良品計画)との関係を強めており、2018年3月に開店した無印良品の旗艦店「無印良品堺北花田」では食品売場の一部などを京阪百貨店が運営。さらに、2018年5月には京阪枚方駅を無印良品プロデュースのデザインに改め、京阪百貨店ひらかた店の2階全床に無印良品の大型店を出店させている。
今回の山科も無印×京阪のコラボであることから、堺北花田と同様に百貨店らしい生鮮売場やベーカリー、そして「Cafe & Meal MUJI」の導入が予想される。

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名古屋モゾオーパ、2019年10月18日開店-ワンダーシティビブレ跡

愛知県名古屋市西区にあるイオンモール運営のショッピングセンター「mozoワンダーシティ」にあった「名古屋ワンダーシティビブレ」跡に「名古屋モゾオーパ」(mozo OPA)が2019年10月18日に開業する。

モゾオーパ。

4月に閉店していたワンダーシティビブレ

mozoワンダーシティは1994年に開業、2009年に建替えリニューアル。売場面積は73,446㎡で、本館にはイオンを核店舗に東急ハンズ、ユニクロ、ZARAなどが、シネマ棟にはイオンシネマ、エディオンなどが出店する。
旧マイカル系のファッションビル「ビブレ」は2009年の建替え後に出店したが、2019年4月15日に閉店していた。

止まり木がコンセプト-ファッションテナント出店せず

名古屋モゾオーパのコンセプトは「tomarigi」(とまりぎ)で、入口には木のオブジェが設置される。
延床面積は約3,500㎡で紀伊國屋書店、新星堂、島村楽器などが出店。ファッションテナントは出店しない。
館内にはコワーキングスペースも設けられる。

モゾオーパ・全テナント一覧
  • 紀伊國屋書店(書店)
  • 新星堂(CD・DVD)
  • 島村楽器(楽器)
  • スターバックスコーヒー(喫茶)
  • ココウォーク(雑貨)
  • スタジオアリス(写真館)
  • 保険見直し本舗/あそラボ(保険)
  • 小学館ドラキッズ(幼児教室)
  • enicia share ability space(コワーキングスペース)

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遠鉄百貨店、2019年10月までに改装リニューアル-東急ハンズは9月13日開店

静岡県浜松市のJR浜松駅前にある「遠鉄百貨店」が2019年10月までにリニューアルされ、目玉として新館に大手雑貨店「東急ハンズ」が2019年9月13日に開店する。

遠鉄百貨店。

2019年春に続く改装-全面リニューアル完成

遠鉄百貨店は1988年に浜松駅前に開業。2011年には文化施設「フォルテ」跡地に新館が開業している。
今回改装されるのは、本館2階・8階、新館1~3階・5階・6階。
なお、2019年4月には新館4階に「無印良品」が出店するなど、これ以外の一部フロアでも先行して改装がおこなわれていた。

「東急ハンズ浜松店」9月13日開店

2019年秋の各改装フロアにおいてはブランドの刷新・テナント入れ替えがおこなわれており、イスラエルのボディケアブランド「サボン」、ジェラートピケなどを取り扱う「スウィートルームプラス」、ゴルフウェア「バーリーゲイツ」などが出店。各店は9月4日から14日にかけて順次開業する。
新館5階には「東急ハンズ」が9月13日に開店。売場面積は約1,800㎡で、5階ワンフロアの全てを占める。東急ハンズは以前同店に「トラックマーケット」として期間限定出店していた。

店頭に設置された告知。メイワンにはロフトが出店中。

浜松駅前では「メイワン」にロフトが出店しており、先述した無印良品と合わせて大手雑貨店が三つ巴の争いを繰り広げることとなる。

レストラン街「えんてつダイニング」に「さわやか」

本館8階のレストラン街は増床され「えんてつダイニング」として10月19日にリニューアルオープンする。
静岡県の味である「炭焼きレストランさわやか」、「うなぎ徳」、「浜松餃子 錦華」をはじめとして、台湾料理「鼎’s」、そば店「越後 叶家」、焼肉「牛兵衛草庵」などが新規出店。全9店舗体制となる。

今回の改装は客層の若返りを狙ったものであると思われ、浜松で人気の「名店」が出店することにより観光客の取り込みにも期待がかかる。

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玉屋マルタマ住吉店、2019年8月31日閉店-かつての九州大手、最後の店舗

長崎県長崎市の長崎電気軌道若葉町電停前にある百貨店系スーパー「マルタマ住吉店」が8月31日閉店する。
同店はかつて九州大手だったスーパー「マルタマ」最後の店舗だった。

かつて九州大手だったマルタマ

マルタマはかつて九州大手であった百貨店「玉屋」傘下の百貨店系スーパーとして創業。
佐世保玉屋系の店舗と福岡玉屋系の店舗があったが、福岡マルタマの店舗は経営不振のため「寿屋」(熊本市)に譲渡されて「寿屋」や同社の小型店「Kコンビ」となり、寿屋倒産により現在は全店閉店している。

マルタマ住吉店、54年の歴史に幕

マルタマ住吉店は1965年に開店。建物は平屋で売場面積は964㎡。当初は佐世保玉屋の子会社「滑石玉屋百貨店」が運営していたが、近年は住吉店のみとなっていた。

マルタマ住吉店。

佐世保玉屋は数年前まで系列企業も併せて長崎・佐賀・福岡県内に多数の百貨店・専門店・ギフトサロンなどを運営していたが、同社系列の店舗は佐世保市内のみとなる(佐賀県・福岡県内にある玉屋ショップは佐賀玉屋系列もしくは提携店)。

佐世保玉屋。

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そごう徳島店、レストランの閉店相次ぐ-旧そごう商事「ファミリーレストラン」「まるかつ亭」「京まいこ」は2019年8月21日閉店

徳島県徳島市のJR徳島駅前にある百貨店「そごう徳島店」9階レストラン街の飲食店の閉店が相次いでいる。
2017年4月のイオンモール徳島開店に前後してイタリアン「ディアー」、「コーヒーハウスアンカー」など複数店が閉店していたが、2019年8月21日には直営レストラン的存在であった「そごう徳島店ファミリーレストラン」「とんかつ ○かつ亭(とんかつまるかつ亭)」「京風ラーメン 京まいこ」も閉店。残る店舗は2店舗のみとなった。

そごう徳島店。

そごう商事の系譜を組む徳島そごうの飲食店、全店閉鎖

そごう徳島店は1983年10月に、徳島駅前再開発ビル「アミコ」の核テナント「徳島そごう」として開業。2002年9月からは旧そごうグループ経営破綻に伴う運営体制の変更、直営化により「そごう徳島店」として営業が行われている。
そごう徳島店9階レストラン街(名店食堂街)は「水の流れるレストラン街」として開業。開業以来長らく、そごう商事直営の飲食店「ファミリーレストラン」「双葉亭(現・まるかつ亭)」「京まいこ」に加え、赤坂四川飯店グループの中華料理店「徳島四川飯店」や杉並藪蕎麦系列の「徳島やぶそば」(神田藪蕎麦系列に移行した後閉店)など多くの飲食テナントが営業していたが、四川飯店や藪蕎麦は2015年までに閉店。レストラン街の名物であった「人工の川」についても経営合理化の一環で撤去されている。

そごう徳島店ファミリーレストラン。

そごうファミリーレストラン」「まるかつ亭(旧・双葉亭)」「京まいこ」の3店舗は、そごう商事直営飲食店として開店したものであったが、2001年10月に旧そごうグループ経営再建の一環により飲食事業を「西洋フードシステムズ(旧・レストラン西武)」に売却。2002年1月の英国コンパスグループ傘下入りに伴う「西洋フード・コンパスグループ」への経営体制変更、2007年8月のレストラン事業(西洋レストランシステムズ)分社化及び川中商事(現・アンドモワ)への事業売却後も、百貨店内店舗である3店舗は引続き西洋フード・コンパスグループによる運営が行われていた。

まるかつ亭(双葉亭)。

そごうファミリーレストランは最盛期、全国のそごうグループ百貨店各店舗で展開されていたが、親会社の経営破綻やレストラン街の改装に伴い国内唯一の店舗となっていたため、全店舗が姿を消すこととなった。

そごうレストラン街、2店舗のみ-ほぼ空き店舗に

先述したとおり、レストラン街ではここ数年間店舗撤退が相次いでいたため、残る店舗はうどん「鳴門舩本」、中華料理「大唐」の2店舗のみ。貼り紙が貼られた空き店舗が多く並ぶ状況となってしまっており、早期のリニューアルが望まれる。

閉店の貼り紙が並ぶ。
(撮影:スーパーで働くマンさん)

追記:そごう徳島店は閉店を発表した。

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ロッテ百貨店、地方で閉店相次ぐ-2019年だけで6店舗

韓国の大手百貨店「ロッテ百貨店」の閉店が相次いでおり、2019年中に6店(うち1店は小型店)が閉店することとなった。

韓国最大手・ロッテ百貨店

ロッテ百貨店は1979年にソウル市で設立。ロッテHD副会長の重光昭夫氏が会長を勤める。会長が日本育ちということもあってか、日本に対しては批判的な立場を採ることが比較的多いことでも知られる。
大型店には噴水とロッテ免税店が設けられていることが特徴で、2019年はじめには韓国全土で36店舗、中国に4店舗(大型店の総数)を構えていた。

ロッテ百貨店名物の噴水。

閉店したのは多くが「地方店舗」-競争激化が影響か

閉店となったのは、仁川店(仁川市、2月閉店)、ヤングプラザ大邱店(大邱市、2月閉店、「大邱店」は存続)、安養店(安養市、3月閉店)、天津店(中国・天津市、3月閉店)、富平店(仁川市、6月閉店)の大型店5店舗と、中型店であるエルキューブ梨大店(ソウル市麻浦区、5月閉店)。
なお、仁川店の閉店は、閉店した新世界百貨店跡にロッテ系列の新店舗が出店したことによる店舗統合の意味が大きいと思われる。

閉店となったロッテ百貨店ヤングプラザ大邱(大邱市中区)。
シネコンを備える。建物は売却予定。撮影:地理人研究所

今回閉店した韓国内の店舗の多くは地方に立地している。
韓国は比較的元気な百貨店が多いといえるが、日本以上に大都市への一極集中が激しく、また地方においても百貨店同士の競争が熾烈である。
今年になって閉店した店舗のほとんどには近隣に別の新たな百貨店やショッピングセンターが進出していた。

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