北海道恵庭市のJR恵み野駅前にあるショッピングセンター「イトーヨーカドー恵庭店」が、2019年9月29日に閉店する。

イトーヨーカドー恵庭店。
37年の歴史に幕-近隣に7&iと提携の「ダイイチ」が出店
イトーヨーカドー恵庭店は1982年3月に大都ビルの核テナントとして開業。1階が売場、2階は駐車場で売場面積は8,492㎡。
恵庭市のニュータウン「恵み野」のタウンセンターとしての開業で、ほぼ同時期に国鉄恵み野駅、市立恵み野小学校が開設された。
2019年現在、テナントとして書店「アイブック」、100円ショップ「キャンドゥ」、時計「クロックハウス」、フードコート(ポッポなどが出店)、銘菓店などが出店する。

JR恵み野駅とヨーカドー。
永年、恵み野地区で最大の商業施設となっていたイトーヨーカドーであったが、2015年11月に駅西口(裏口)に大和リースのオープンモール型ショッピングセンター「フレスポ恵み野」が開業。
こちらには核テナントとして帯広市に本社を置く食品スーパー「ダイイチ」が出店しているが、2013年からはダイイチもセブン&アイHDと資本業務提携関係を結んでいる。
フレスポ開業後に建物売却-跡地は未定
イトーヨーカドー恵庭店が出店する大都ビルは道内企業からドイツ銀行グループのドイチェ信託の所有となっていたが、3年前に別の道内企業に売却されている。売却はフレスポ開業の影響もあったであろう。
賃貸物件であるため、後継テナントを募集する可能性もあるが、8月現在今後の方針については発表されていない。
(撮影:ウイングベイ小樽を応援してる人)
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三宮ビブレ、2019年8月23日から全館「オーパ」に-地階のオーパ、ビブレを飲み込む
兵庫県神戸市の三宮センター街にあるファッションビル「三宮ビブレ」が2019年8月23日に「三宮オーパ」に改称する。
同店は2018年4月に下層階に「オーパ」が移転してきており、今回の改名により全館がオーパとなる。

三宮VIVRE。
センター街のビブレ、全館オーパに
オーパはもともとダイエー系のファッションビルで、名前は1号店の「新神戸オリエンタルパークアベニュー」に由来する。「三宮オーパ」は阪神大震災で被災し休業となったJR三ノ宮駅ビルのダイエー系百貨店「プランタン三宮」を全面改装・業態転換する形で1995年に開業。しかし、再開発のため2018年2月に閉館していた。
ビブレはもともとマイカル(ニチイ系)のファッションビル。「三宮ビブレ」は、総合スーパー「ニチイ三宮店」として1969年に開業。のちにファッションビルとなり「ビブレ21」、その後「ビブレ」に改名。現在はダイエー、マイカルのいずれもイオンとなっているため、2016年3月をもってビブレ全店とともに「OPA」に運営が移管されていた。
詳しい経緯は前の記事を参照

三宮ターミナルビル・旧三宮OPA。(2018年2月閉館)
新たな三宮オーパの売場面積は6,049㎡。すでにオーパとなっている地階にはヤングレディスを中心としたアパレル店が、ビブレ部分には「GU」「FOREVER21」「スーパースピンズ」「HMV」「島村楽器」「ムラサキスポーツ」などの大型テナントのほか、以前から定評のあったゴスロリ・甘ロリ系の店舗なども出店している。
今回の改名に伴う大型改装などは現時点で予定されていないとみられるものの、同館は今年で築50年を迎えており、近い将来の再開発も予想される。
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東宝ツインタワービル、2019年12月閉館-日比谷のランドマーク、建て替えへ
東京都千代田区の日比谷駅前にある複合ビル「東宝ツインタワービル」が、再開発のため2019年12月末に閉館する。
東宝ツインタワービル。
日比谷のツインタワー、50年の歴史に幕
東宝ツインタワービルは東京宝塚創業の地に1969年5月開業。
地上9階、地下4階建て。すぐ近くには東京宝塚ビル(宝塚劇場)、東宝日比谷ビル、阪急メンズ東京(有楽町阪急)など阪急東宝系の施設が数多く集積する。
ツインタワーの由来は屋上にある2つの塔で、また東芝製垂直落下手すりエスカレーターがあることも特徴であった。
下層階には物販店、医院、ディスコなど多くのテナントが入居。
9階にはレストラン街、7階には東宝ダンスホールがあるほか、阪急東宝系のオフィスが数多く入居する。
東宝、11階建ての新ビル建設
新たなビルは地上11階、地下2階建て。現在と同様に商業施設とオフィスなどが入居する。
建て替えは2023年春に完了する予定で、総工費は約90億円を見込んでいる。

新ビルの完成予想イメージ(リリースより)。
東宝は「映画・演劇を中心とした上質なエンタテインメントの街『日比谷ブロードウェイ』の玄関口に相応しいビルの再生を目指します」としている。
ニュースリリース:東宝ツインタワービル 再開発計画の概要
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アヴァンモール菊陽、2020年3月開業-福岡地所系、ザ・ビッグを核にハンズマンと一体開発
熊本県菊池郡菊陽町の国道57号線(菊陽バイパス)に、福岡地所系の「九州リースサービス」、九州地場大手ホームセンター「ハンズマン」、阿蘇製薬グループの「アソインターナショナル」の3社が開発するショッピングセンター「Avant Mall菊陽」(アヴァンモール菊陽)が2020年3月末を目処に開業する。

Avant Mall菊陽。
菊陽に「ザ・ビッグ」核のショッピングセンターが進出
アヴァンモール菊陽の敷地面積は24,927㎡、延床面積は約7,769㎡。土地は阿蘇製薬グループ(アソインターナショナル)が所有する。
九州リースサービスが開発する商業施設は「クロス21UTO」(熊本県宇土市、2013年11月開業)に次いで2施設目。施設名の「Avant」は「Avant-garde(アヴァンギャルド)」の略でフランス語で「前衛的」を意味する。
基本コンセプトに「あらゆる世代のお客様が楽しめる」「一日いても飽きない新しさがある」「親しみがあり、地域のお客様に永く愛される」を掲げ、イオングループのマックスバリュ九州が運営する食品ディスカウント「ザ・ビッグ」を核に、ニューコ・ワンの複合書店「TSUTAYA」、総合衣料品店「サンキ」、ベビー服・ベビー用品店「西松屋」、そのほか飲食店複数店舗が出店する。

Avant Mall菊陽。
九州リースサービスは、アヴァンモールの地権者であり隣接地に店舗を構える「ハンズマン」とともに「地域の方々に新しい衣・食・住が集うコラボスペースを提供し、永く支持される施設を目指してまいります。」とコメントしており、ハンズマンも商業施設の開発・運営の一部に関与する形での開発を目指す。
近隣ではイオン菊陽が撤退発表済
イオングループは近隣のショッピングセンター「サンリー菊陽」に総合スーパー「イオン菊陽店」(旧・サンリー菊陽寿屋)を出店しているが、2020年2月末を目処に撤退を予定しているため、アヴァンモールの核テナントである「ザ・ビッグ」がイオングループ系スーパーの事実上の後継店となるとみられる。
熊本県内有数のロードサイド型商業施設集積地でもある「菊陽バイパス」には、サンリー菊陽のほかにもディスカウントストア「MEGAドン・キホーテ菊陽店」やコーナングループのホームセンター「HIヒロセ菊陽店」など大型店が数多く立地しており、アヴァンモールに進出予定のニューコワンも近隣に「TSUTAYA AVクラブ菊陽店」を出店していることから、店舗の統廃合が想定される。

サンリー菊陽ショッピングセンター・アスパ。
菊陽バイパス周辺では、光の森駅前の大型ショッピングセンター「ゆめタウン光の森」が2019年6月に増床リニューアルを実施。セブン&アイHDの大型雑貨店「ロフト」及びベビー服・ベビー用品店「アカチャンホンポ」の導入に踏み切るなど、施設間競争が激化している。
アヴァンモール菊陽の進出は、イオン撤退後の施設再生が喫緊の課題となる「サンリー菊陽」にも少なからず影響を及ぼすことになろう。
Avant Mall菊陽(アヴァンモール菊陽)
住所:熊本県菊池郡菊陽町大字津久礼平ノ上
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サントムーン柿田川オアシス館、2020年3月開業-大東紡織三島100年記念事業、3館を「連絡通路で接続」
静岡県駿東郡清水町の「大東紡スクエア」にあるダイトウボウグループの大型ショッピングセンター「サントムーン柿田川」が増床リニューアルし、新館「サントムーンオアシス」(オアシス館)が2020年3月中旬にグランドオープンを迎える。

サントムーンオアシス。
大東紡跡、「静岡東部最大級」のショッピングセンター
大東紡スクエアの前身となる毛織工場「東京モスリン紡織沼津工場」は1918年に操業開始。1936年の社名変更後も「大東紡織三島工場」として約60年間操業を続けていたが、紡績需要低下に伴う事業整理の一環により、1981年4月をもって三島工場を閉鎖、工場用地の一部を家電大手「ソニー」に売却していた。
その後、ダイトウボウにより1981年12月に総合スーパー「ユニー」を核とするショッピングセンター「サンテラス駿東」(現・サントムーンアネックス)が開業、1997年4月には「サントムーン柿田川」が開業し、静岡県東部において最大となる商業ゾーンが形成されることとなった。
「SUN TO MOON」は恐らく「駿東」にかけた命名だと思われる。

ジャンボエンチョーホームアシスト。
サントムーン柿田川(本館)は1997年4月に第1期開業。当施設は当初、ユニーサンテラス駿東増床の一環として計画された施設であったが、既存店との棲み分け、バブル経済崩壊に伴う消費の冷え込みを受けて専門店街となった。
その後、ダイトウボウは2005年頃にソニーグループから工場用地を買い戻し、2007年に既存施設の再編と立体駐車場建設を伴う第2期開業及び大和ハウス工業の分譲住宅地造成を実施。2008年5月にはユニー跡をサントムーン柿田川アネックス棟「サントムーンアネックス」として第3期開業(増床)を実施している。

工事中のサントムーン柿田川。
サントムーン、第4期開業では新棟と連絡通路を建設
サントムーン柿田川本館の建物は地上3階建、売場面積は15,416㎡、アネックス棟の売場面積は10,722㎡、全館の敷地面積は108,325㎡、延床面積は119,284㎡。ダイトウボウグループの「大東紡エステート」が運営する。
核店舗はジャンボエンチョーの旗艦店「ホームアシスト」と九州地盤の食品スーパー「フードウェイ」(つるかめランド跡)を中心とする生鮮・惣菜6店舗により構成される「サントムーン生鮮館」で、そのほかにドラッグストア「ウエルシア」、ファストファッション「ユニクロ」、雑貨店「無印良品」、修善寺に本店を置く「長倉書店」、家電量販店「エディオン」、映画館「シネプラザサントムーン」(12スクリーン2,004席)など120以上の専門店が出店している。

楽しいが交差する「新・ジャンクション」。
第4期開業となる今回の増床は「大東紡織三島100年記念事業」の一環として整備が進められるもの。
開発テーマに「Happy New Junction」を掲げ、本館とアネックス棟の間に新棟「サントムーンオアシス」を建設する。3棟は増床に合わせて建設される連絡通路で結ばれることとなり、建物間の回遊性が大幅に向上することになる。
オアシス館の建設予定地には従来、ジャンボエンチョーグループのアウトドア用品店・雑貨店「SWEN」「casa」が出店する建物「スウェン・カーサ棟」があったが、両店舗ともに解体されて2018年末までに敷地内の別の場所へと移転している。また、本館にあるボウリング場「柿田川パークレーンズ」の一部も商業施設床に転用されている。

移転したSWENとcasa。既に新しい建物で営業。
オアシス館には31店舗が出店
サントムーンオアシスは3階建て、賃貸面積は約7000㎡で、コンセプトは「Bridge to a Brighter Life ── もっと輝く暮らしへ」。

オアシス館のロゴ。
1Fは「ライブラリーカフェ&セレクトフード」。
書籍・CD販売「TSUTAYA BOOKSTORE」、江戸時代から続く沼津の老舗ホームリビングショップ「わたやす」のほか、「Una casita」(オナカスイタ、グロサリー)、「麦豚工房石塚」などのフードセレクトショップ、大手ジェラート店「ヨゴリーノ」、沼津のケーキ店「シェ・ワタナベ」などといった喫茶・洋菓子・銘菓店、花店などが出店する。
2Fは「レストランストリート&セレクトグッズ」。
「大戸屋」、「しゃぶ葉」といった大手店や、「ステーキDADA」(富士市)、「アールヌーヴォー」(沼津市)といった地元の店舗など10店からなるレストラン街が誕生。ネイルサロン、美容室なども出店する。
3Fは「キッズ&バラエティー」。
アパレル大手「マックハウス」、ゲームセンター「SEGA」などが出店する。

館内イメージ。
大東紡が「第2の故郷」と位置付ける大東紡スクエア・サントムーン。
近隣では「ららぽーと沼津」が2019年10月4日の開業を目指して工事すすめているが、サントムーンも「オアシス館増床」により迎え撃つ体制を整えつつある。
サントムーン柿田川
住所:静岡県駿東郡清水町玉川61-2
営業時間:10:00~20:00(生鮮館)など
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7Pay、2019年9月30日廃止-問題相次ぎ僅か3ヶ月で終了、nanacoポイント還元率見直しも検討
セブン&アイHDは、自社グループ独自のスマホ決済サービス「7pay」を2019年9月30日に廃止することを発表した。

セブン-イレブン。
セブン&アイHD共通スマホ決済を目指した7Pay
7Payは、セブン&アイHDの金融統括会社「セブン・フィナンシャルサービス」と「セブン銀行」の共同出資により設立された「セブンペイ」により、2019年7月1日に傘下のコンビニ「セブン-イレブン」でサービスを開始。7Payはセブン-イレブン利用客を対象とした「セブン-イレブンアプリ」と一体的なサービスの展開、多様なチャージ手段の提供、7payでの支払いに応じた「nanacoポイント」「バッジ」「マイル」の付与を特徴として打ち出し、当初は将来的なグループ横断的ロイヤリティプログラムの実施も検討していた。
不正利用でサービス停止の7Pay、3ヶ月で完全廃止に
7Payはサービス開始に際して、店頭でのチラシ配布や7Pay登録者を対象に「税込160円未満のおにぎり」を1個配布する大規模販促イベントを実施していたが、7月1日のサービス開始直後より一部ユーザーのアカウントで、第三者による7Payアカウントでの不正アクセス(多額のチャージ、支払など)が行われる問題が生じていた。
セブン&アイHDは、上記の不正アクセス問題を受けて、7月3日より新規登録受付及び外部IDによるログインサービスの停止、段階的な7Pay残高チャージ機能の停止、海外IPを経由したアクセスの遮断、システムの改修や二段階認証提供の検討を進めるセキュリティ対策プロジェクトの設置を相次ぎ打ち出したが、サービスの全面再開に相応の期間が必要であること、利用客の不安を理由に7Payのサービス廃止に至った。
混乱続くセブン&アイ、今後は外部サービス中心に方針転換
セブン&アイHDが自社グループ共通スマホ決済として普及を目指した7Payであるが、発表当初からスマホ決済導入による集客力向上、買物客の利便性向上に結び付く効果については疑問視されていた。同社は2007年以来、自社グループ共通電子マネー「nanaco」を軸とした販促を実施していたが、今回の7Pay導入にあたりポイント付与率を「100円1ポイント」から「200円1ポイント」に半減、「セブンマイルプログラム」(2019年9月開始予定)との併用を必要とする複雑なサービス体系に変更したことで、買物客にとっては事実上従来のポイント数と同等のポイントが獲得可能であるが、nanaco1枚で決済・ポイント交換可能という利便性が損なわれる結果となった。
セブン&アイHDの7Pay普及に向けた取組みは、系列外企業のスマホ決済を導入しつつ既存自社グループ共通電子マネーの還元率増額を打ち出した「イオングループ」(WAON)や自社スマホ決済の導入に加え既存自社系クレジットの特典を大幅拡充した「ファミリーマート」(ファミペイ・ファミマTカード)と対照的な顧客視点やユーザビリティを軽視した施策であった。
さらに同社が7月30日に実施した「7iDパスワード」の強制リセットにより、7Pay利用者に加えて、セブン&アイHDの総合通販サイト「omni7」利用者にもさらなる混乱を引き起こしており、キャッシュレス決済のみならずインターネットサービスに対する信頼性を大きく毀損するものとなった。
セブン&アイHDは、7Pay廃止後のキャッシュ化への対応に関して「グループ外部の様々な決済サービスとの連携を積極的に推進する」とコメントしており、今後はPayPayやLINEPay、メルペイなど系列外企業のサービスを軸としたサービス提案を行っていくものとみられる。また、7Pay開始に伴いポイント還元率を半減したnanacoについても還元率の見直しを表明している。同社によるキャッシュレス決済の信頼性回復に向けた新たな取組みに期待したい。
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サンリー菊陽ショッピングセンター、2020年2月29日閉館-菊陽寿屋から33年の歴史に幕
熊本県菊陽町のJR三里木駅近くにあるショッピングセンター「サンリー菊陽ショッピングセンター」(菊陽ショッピングプラザ)・イオン菊陽店が2020年2月29日に閉店する。

サンリー菊陽ショッピングセンター・アスパ。
サンリー、33年の歴史に幕
サンリー菊陽ショッピングセンターは1987年3月に開業。売場面積は17,205㎡で、当時は熊本県で最大の大型ショッピングセンターであった。サンリーの名前の由来は所在地の「三里木」に因むもの。開店日には豊肥本線三里木駅まで臨時列車が運行され、九州出身の人気タレント・宮尾すすむ氏が来店した。
サンリーはカナダのショッピングセンター「ウエストエドモントンモール」にヒントを得たもので、キャッチフレーズは「カナダ型ショッピングセンター誕生」。西側に寿屋の旗艦店となる総合スーパー「寿屋菊陽店」と寿屋の児童図書館、文化教室、サンリー菊陽専門店街(売場面積17,205㎡)を、東側に「サンリースポーツクラブアスパ」を配した。

サンリー菊陽とアスパ。
アスパは夏はプール、冬はスケートリンクとなることが特徴で、このほかに卓球場も設けられ、寿屋の卓球実業団チームの練習場にも使用されていた。
寿屋時代は絶大な人気を誇ったサンリーであったが、ラララグループ寿屋が倒産したため2002年に閉店(当初は一時休業予定)。その後、同年に核テナントがジャスコ菊陽店(のちに「イオン菊陽店」)、アスパは宮城県仙台市で「アイスリンク仙台」などを運営するスケートリンク大手「加藤商会」の運営となったが、アスパ部分は2019年2月で閉館していた。
現在も寿屋系所有-跡地はどうなる?
開業時は田んぼに囲まれていたサンリー菊陽であるが、現在サンリーの近隣には「ゆめタウン光の森」をはじめとしてダイレックス、ドン・キホーテ、ハンズマン、HIヒロセなど様々な業種の大型店が立ち並ぶ状況となっており、競合店の増加も閉店の一因であろう。
サンリーの建物は現在も寿屋の後継企業であるカリーノグループが所有するが、店舗跡の活用方法については2019年7月現在発表されていない。
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MEGAドン・キホーテUNY浜松泉町店、2019年8月6日開店-ピアゴ跡に
静岡県浜松市中区の国道257号線沿いに、総合ディスカウントストア「MEGAドン・キホーテUNY浜松泉町店」が2019年8月6日午前8時に開店する。

MEGAドン・キホーテUNY浜松泉町店。
2013年に建替えた浜松泉町のピアゴ、MEGAドンキに
MEGAドン・キホーテUNY浜松泉町店の前身となる「ユニー浜松泉町店」は1973年9月に開店。運営会社の経営統合及び店舗ブランド再編に伴い、2009年2月に店舗名を「ピアゴ浜松泉町店」に改称したが、施設の老朽化を理由とする建替えのため2012年5月をもって一時閉店していた。
その後、2013年4月に「高頻度来店型 上質日常生活便利店」を掲げた現店舗が開店したが、ドンキへの業態転換のため2019年6月2日をもってユニー直営売場を閉店。僅か6年の歴史に幕を下ろし、現在は一部専門店のみが営業を継続している。
遠州初となるドンキUNY、五感を刺激する地域密着店舗に
MEGAドン・キホーテUNY浜松泉町店の建物は地上2階建で、敷地面積は約12,820㎡、延床面積は約11,489㎡、直営売場面積は6,180 ㎡。当初、ユニーの100%子会社として設立された「UDリテール」が運営する。
ドンキとしては静岡県15店舗目で、ユニー・ドンキ双方のブランドを冠したダブルネーム店舗としては2019年4月に開店した富士中央店に次ぎ3店舗目、静岡県西部(遠州地方)では初となる。
ピアゴ時代と同様に生鮮食品を取扱うほか、店舗半径3km(商圏人口約13万人)にブラジル国籍を中心とした在日外国人も多く在住することから、テーマに「五感を刺激する」を掲げた地域最大級の食品売場を展開。各売場では実演・試食販売や地元の催事を開催するなど、体感・地域密着型店舗を目指すという。
MEGAドンキUNY浜松泉町店のテナント一覧
1階
- 蛸焼工房(焼物)
- Palette(ヘアカラー専門店)
- チャンスセンター(宝くじ)
- 浜松白洋舎(クリーニング)
- クイックカットBB(ヘアカット)
- げんき堂接骨院・鍼灸院(マッサージ)
MEGAドン・キホーテUNY浜松泉町店
住所:静岡県浜松市中区泉一丁目6番1号
営業時間:午前8時~翌午前0時

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エピコット長岡、2019年7月28日閉店-旧・長岡サティ・ニックホビーショップ
京都府長岡京市のJR京都線長岡京駅・阪急京都線長岡天神駅近くにある商業施設「エピコット長岡」が、2019年7月28日18時に閉店した。

エコピット長岡。
ニチイとして開店、大型ホームセンターも営業していた
エピコット長岡は1971年7月に「ニュー長岡ショッピングセンター」として開業。建物は地上3階建、延床面積は約6,652㎡、2019年現在は関西地盤の不動産ディベロッパー「賛栄商事」のグループ会社が所有する。
当施設には長らく、ニチイ(後のマイカル)の総合スーパー「ニチイ長岡店」が核店舗として営業しており、1990年代には同社の生活百貨店業態「長岡サティ」に転換したが、競合する総合スーパー(西友、イズミヤなど)と比較し小規模だったこともあり、マイカルの経営破綻より前の1998年に閉店していた。その後、サティ跡は賛栄商事グループを始めとする複数の生鮮小売業者により構成される「エピコット生鮮館」となった。
1995年11月には京都地盤のホームセンター「ニック産業」(ダイニック傘下)の旗艦店「長岡ニックホビーショップ」がニチイと並ぶ核テナントとして出店したが、こちらも2003年のケーヨーデイツーとの経営統合に先駆けて閉店している。
閉店は老朽化が原因-48年の歴史に幕
近年は1階に業務用食品スーパー「卸売ひろばタカギ」、2階には総合衣料品店「オンセンド」100円ショップ「シルク」、3階にはオフィス池田が運営する地域唯一のカラオケボックス「カラオケレインボー」、女性専用岩盤浴「マナアイランド」が出店していたが、2018年8月に食品核であったタカギが施設の老朽化に伴い閉店して以降、専門店が段階的に撤退、2019年7月28日のカラオケレインボー営業終了をもって完全閉店した。

オンセンド(旧ニチイ衣料品フロア)。
跡地は未定
賛栄商事グループはエピコット長岡と同様に閉店した「じゃんぼスクエア富田林」(旧・西友富田林店)跡地に、新たな施設を2020年を目処に開設する方針を決めているが、当施設の建替えなどについては発表されていない。
店舗近隣には総合スーパー「イズミヤ長岡店」「西友長岡店」、食品スーパー「平和堂フレンドマート長岡京店」、公設市場が母体となった「リバティ長岡」、有機食品スーパー「ヘルプ長岡」など、複数のスーパーが営業しており、競合が激しいエリアとなっている。
(写真:浅葱さん)
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レマンショッピングセンター・イズミヤ宮崎店、2020年2月閉店
宮崎県宮崎市の南宮崎駅近くにあるショッピングセンター「レマン」が2020年2月に閉店する。

レマンショッピングセンター・イズミヤ宮崎店・レマンホテル。
九州唯一のイズミヤ、別館は2013年に閉館
レマンショッピングセンターは1972年10月開業。もともとこの地には宮崎県農業試験場などが立地していた。
売場面積は10,908㎡で、建物はイズミヤが所有する。核店舗の「イズミヤ宮崎店」は九州で唯一のイズミヤで、当初は「宮崎いづみや」の運営であった。宮交シティ(ダイエー宮崎店)、宮崎寿屋百貨店も同時期の開業だった。

宮交シティ。
現在はテナントとして「100円ショップミーツ」、「ヘルストロン」などが出店するほか、屋上に遊園地「レマンランド」があることでも知られる。

屋上のレマンランド。
近隣では、宮交シティ(旧ダイエー、現イオン)が近年複数回に亘る改装をおこなっている一方、イズミヤは老朽化が進んでおり、2013年には別館の「レマンホテル」と附属する飲食店街が閉館していた。
跡地はパチンコ店か?
跡地の活用方法については7月現在発表されていない一方、地元紙・宮崎日日新聞によると、宮崎県外のパチンコ店などを運営する企業に売却されることが有力視されているという。
なお、レマンホテルの跡にはマンションが建設されており、現在は商業施設の敷地にマンションがあるように見える状況となっている。
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