カテゴリー別アーカイブ: 都商研ニュース

BiTO AKIBA、2019年11月20日開業-ダイビルの新商業ビルブランド、秋葉原駅前に

東京都千代田区のJR秋葉原駅前に、ダイビルの「BiTO AKIBA(ビト アキバ)」が2019年11月20日に開業する。

BiTO AKIBA。

ダイビルの新ブランド、秋葉原初のテナントも多数出店

ダイビルは1923年10月に大阪商船系(現:商船三井・フェリーさんふらわあ)の「大阪ビルヂング」として創業した商船三井傘下の不動産ディベロッパー。1945年10月に大阪建物へ社名変更したのち、1992年1月に同社のビルブランド「ダイビル」を前面に打ち出した現在の社名となった。
同社は2002年3月にバスケットコートとして暫定利用されていた秋葉原駅前の都有地を駅前再開発事業「秋葉原クロスフィールド」の一環で取得し、2005年3月に「秋葉原ダイビル」(地上31階地下2階建、延床面積約50,289㎡)を開業、2010年に隣接する飲食専門ビル「秋葉原駅前プラザビル(現・秋葉原ダイビル駅前プラザ)」を取得、2015年に都有地であった秋葉原駅付近土地区画整理事業保留地及び隣地を取得し「(仮称)秋葉原プロジェクト」を発足するなど、秋葉原地域の再開発事業に関与し続けていた。

秋葉原ダイビルの全景。秋葉原で最も高い建物。

BiTO AKIBAは(仮称)秋葉原プロジェクトとして2017年11月に着工、2019年7月に竣工したもので、建物は地上11階建地下2階塔屋2階建、延床面積は4,948㎡。
同施設は、ダイビルの2018年~2022年度中期経営計画「“Design100”プロジェクト Phase-Ⅱ」の一環として、「美しい都」「ビルに集う人々」という意味を込めて新規設立した商業ビルブランド1施設目。外観デザインは、江戸時代の工芸品「ガラスの重箱」をモチーフにしたものとする。

BiTO ロゴデザイン。

テナントとして、イオングループのドラッグストア「ウエルシア」や大手回転寿司チェーン「スシロー」、銀だこのハイボール酒場業態「ギンダコ秋葉横丁」、北海道滝川市に本店を置くジンギスカン専門店「松尾ジンギスカン」の都内4号店など、秋葉原初となる店舗が多数出店する。

隣接する秋葉原ダイビル駅前プラザ(左)。

今回のBiTO AKIBA開業に合わせて、同社が運営する「秋葉原ダイビル駅前プラザ」は「BiTO AKIBA PLAZA」に改称、BiTOは2館体制となる。なお、秋葉原ダイビル(本館)は改称されない。

BiTO AKIBAのテナント一覧
テナント名
11階 Bee(ダーツバー)
10階 大衆酒場ちばチャン(居酒屋)
9階 北海道(居酒屋)
8階 BIG ECHO(カラオケ)
7階 BIG ECHO(カラオケ)じぶんどき(居酒屋)
6階 かまどか(居酒屋)
5階 東京串焼倶楽部(焼き鳥)松尾ジンギスカン(ジンギスカン)
4階 ギンダコ秋葉横丁(居酒屋)大戸屋ごはん処(定食屋)
3階 東京焼肉平城苑ベジしゃぶ(焼肉しゃぶしゃぶ)
2階 ウエルシア(ドラッグストア)
1階 ウエルシア(ドラッグストア)
地階 スシロー(寿司)

 

BiTO AKIBA

住所:東京都千代田区外神田1-18-19
営業時間:店舗によって異なる

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誠品書店敦南店、2020年5月31日閉店-誠品の旗艦店、再開発で

台北市大安区の忠孝敦化駅前にある台湾を代表する大型複合書店「誠品書店敦南店」が、再開発のため2020年5月31日に閉店する。

誠品書店敦南店。

誠品書店1号店、30年の歴史に幕

誠品書店敦化店は同社の1号店として1989年に開業。
現在の店舗は1995年に開業したもので、1999年からは24時間営業を開始した。
蔵書数は約23万冊で、文着や雑貨を販売するほか飲食街も設置されており、台湾を代表する大型書店として25年に亘って親しまれてきた。

閉店は再開発のため

閉店は近い将来に再開発がおこなわれるためで、再開発後はホテルなどになる計画だという。
同地に再出店するか、もしくは近隣に移転するかどうか、また他支店を24時間営業とするかなどについては、現時点では発表されていない。
誠品書店敦南店では閉館まで様々なイベントが開催される予定となっている。
追記:24時間営業は信義店が引き継ぐ。

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ファミマ、ドンキ(PPIH)株を追加取得-2021年8月迄に1000億円以上を投じ持分法適用会社化

コンビニエンスストア大手の「ファミリーマート」(注)(東京都豊島区、以下「ファミマ」)は、ドン・キホーテ、ユニー、長崎屋などを傘下に持つ「パン・パシフィック・インターナショナルHD」(東京都目黒区、PPIH)の株式を持分法適用会社化すべく追加取得することを2019年8月16日に発表した。
(注:「ユニー・ファミリマートHD」は9月1日に「ファミリーマート」に社名を変更

ファミリーマート。

ファミマ、ドンキ株を追加取得-1000億円以上投入か

ファミマとPPIH(当時はドンキHD)は2017年8月に資本業務提携を締結。2019年8月現在、ファミマはPPIHの株式の約4.88パーセントを保有している。
ファミマは、PPIHを持分法適用会社化すべく、2021年8月までを目途に最大15%(議決権ベース)まで取得するという。

PPIHの傘下であるユニーの店舗。

株式の取得額は公表されていないものの、PPIHの株式時価総額は2019年に1兆円を突破しているため、ファミマは今回の株式取得に1000億円以上を投じることになるものとみられる。

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ヨコハマハンマーヘッド、2019年10月31日開業-モアーズとインターコンチの複合施設

神奈川県横浜市中区のみなとみらい21新港地区で計画が進められている大型複合客船ターミナル「新港ふ頭客船ターミナル」と併設の複合商業施設「YOKOHAMA HAMMERHEAD」(ヨコハマ ハンマーヘッド )(旧・新港地区客船ターミナル(仮称)等整備事業)の商業ゾーン「ハンマーヘッド ショップ&レストラン」が、2019年10月31日に開業する。

YOKOHAMA HAMMERHEAD PROJECT。

「ハンマーヘッド」の商業ゾーンはモアーズ運営

新港ふ頭客船ターミナルの建物は、地上5階建てで延床面積は約30,290 ㎡。「ハンマーヘッド」の名称は1914年に竣工した英国製の「ハンマーヘッドクレーン」にちなんだもの。
神奈川県内でファッションビル「岡田屋モアーズ」を手掛ける「横浜岡田屋」を中心に、野村不動産、横浜グランドインターコンチネンタルホテルなど8社で構成されるグループが開発するもので、構成企業各社の実績・ノウハウを生かした事業運営が行われる。

商業施設は岡田屋モアーズが運営。

「食」テーマに25店舗-高層階はインターコンチ

新港ふ頭客船ターミナルの施設コンセプトは「ヨコハマウミエキ」。
1階から2階は岡田屋モアーズが中心となって運営する商業ゾーン「ハンマーヘッド SHOP&RESTAURANT 」となる。
商業ゾーンはコンセプトに「FOOD MUSEUM」を掲げ、25店舗が出店。ラーメン店6店が出店する「ジャパンラーメンフードホール」や「ピーターラビットカフェ」も設けられる。
殆どのテナントが飲食店であるが、それ以外としては化粧品中心のドラッグストア「アインズトルペ」、コンビニ「セブン-イレブン」、ラジオスタジオ「横浜マリンFM HAMMERHEAD STUDIO」が出店する。アインズトルペは「アインズアンドトルペ ビューティー ファクトリー」として「フード」「ギフト」を強化した新業態となる。
また、1階には国際旅客のためのCIQ施設(税関、出入国管理、検疫)が設けられる。大型複合客船ターミナル「新港ふ頭客船ターミナル」は11月4日に開業する。

商業ゾーンの館内イメージ。

3階から5階はインターコンチネンタルホテルが出店し「インターコンチネンタル横浜 Pier8」となる。客室は173室で、2019年11月に開業する。
このほか、屋外には公園「ハンマーヘッドパーク」が2020年3月に開設される。

ヨコハマハンマーヘッド

神奈川県横浜市中区新港2丁目14番1

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高島屋港南台店、2020年8月16日閉店-相鉄港南台バーズの核、36年の歴史に幕

神奈川県横浜市港南区のJR根岸線港南台駅前で営業する百貨店「高島屋港南台店」が、2020年8月16日をもって閉店する。

高島屋港南台店。

港南台の地域密着百貨店、36年の歴史に幕

高島屋港南台店は、相鉄グループの日本市街地開発(当時)が開発を主導する商業施設「港南台バーズ」の百貨店核「横浜高島屋港南台店」として1983年10月1日に開業。高島屋グループの運営会社再編に伴い、1995年9月に高島屋の直営店舗となった。
営業フロアは地上5階地下1階、売場面積は8,214㎡、売上高は79億7900万円(2019年2月期)。
開業以来、ペデストリアンデッキを通じて直結する総合スーパー「ダイエー港南台店(イオンフードスタイル港南台)」や港南台バーズの専門店街とともに、港南台の商業核としての役割を担っており、2013年9月には地階の直営グロサリー売場を高級食品スーパー「明治屋港南台ストアー」に転換、2016年9月には高島屋直営売場を地下1階~地上3階に集約し、高島屋グループでは初となる大型家具・インテリア専門店「ニトリ」(約3,800㎡)を導入するなど、商環境や消費者ニーズの変化を意識した改装に取組んでいた。
しかし、「地域における経営環境の変化や今後の不透明な消費環境を予測する中、今後の営業継続は困難」との理由から営業終了が決定したという。

大型店集まる港南台、百貨店跡地の活用方法は未定

高島屋が出店する港南台バーズには、相鉄グループの食品スーパー「相鉄ローゼン」及びグロサリー専門店「北野エース」、銘店街を中心とした食品フロアやファッション・雑貨・飲食フロアが存在しており、隣接するダイエーにも大規模フードコートや大型専門店が多数導入されている。
そのため、これらと差別化が可能な後継店舗の誘致が求められる。

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タカシマヤスタイルメゾンららぽーと海老名店、2020年2月16日閉店-高島屋の生活提案型ショップ、わずか4年で

神奈川県海老名市の「タカシマヤスタイルメゾンららぽーと海老名店」が、2020年2月16日をもって閉店する。

TAKASHIMAYA Style Masion.

タカシマヤフードメゾンに次ぐ商業施設向け業態だった

タカシマヤスタイルメゾンは、三井不動産グループが手掛ける海老名駅直結のショッピングセンター「三井ショッピングパークららぽーと海老名」の開業に合わせて2015年10月に開店。売場面積は725㎡。

三井ショッピングパークららぽーと海老名。

高島屋の商業施設向け業態としては、2007年から展開中の食品特化型編集ショップ「タカシマヤフードメゾン」に次ぐもので、メゾンを冠した店舗は新横浜、流山おおたかの森、イオンモール岡山に次ぎ4店舗目であった。
タカシマヤスタイルメゾンは開業当初、コンセプトに「日常の「ハレ」カジュアルストア。」を掲げ、化粧品や婦人カジュアル衣料、各種雑貨など約140ブランドを取扱っていた。近年は比較的好調な和洋菓子の取扱いブランド数を倍増し、ベビー・子供関連売場を全廃、衣料品関連売場に関しても取扱ブランドを低価格帯に変更し大幅縮小するなど店舗戦略の見直しを進めていた。
しかし、依然として開業初年度の売上目標約7億円と比較し、2019年2月期の売上高は3億6500万円と目標に達しておらず、経営不振状態にあったため、「地域における経営環境の変化や今後の不透明な消費環境を予測する中、今後の営業継続は困難」との理由から営業終了が決定した。
高島屋の神奈川県内での店舗閉鎖は、2017年1月に閉店した「高島屋ローズショップ平塚」(1990年開店)以来となる。
2019年10月現在、タカシマヤスタイルメゾン跡地の後継店舗は発表されていないが、海老名駅とペデストリアンデッキを通じて直結する商業施設の2階正面玄関口にあるため、早期の新店誘致が行われるとみられる。

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グッドブレスガーデン、2019年11月22日開業-米子高島屋東館をジョイアーバン社が複合施設化、本館も同社運営に

鳥取県米子市中心部にある百貨店「米子高島屋」の東館が、複合施設「グッドブレスガーデン」(GOOD BLESS GARDEN)として生まれ変わり、2019年11月22日に開業する。

米子高島屋・東館。

米子高島屋、東館を「無償譲渡」で再生はかる

米子高島屋は1964年4月に開業。米子高島屋東館(以下、東館)は1994年に開業しており、本館と連絡通路で接続されている。
2館合わせた売場面積は14,980㎡で、建物は日本生命と高島屋が所有する。

米子高島屋。

米子高島屋は山陰唯一の高島屋として広域的な集客がある一方、近年は郊外店との競争に加えて隣接する商業施設「やよいデパート」の閉店もあり、客足が伸び悩んでいた。

やよいデパート。高島屋向かいにあったが現在は平面駐車場。

高島屋では、今後も継続して営業をおこなうために東館を閉鎖し、営業時間を18時までに短縮して効率化を図るとともに、中心市街地活性化のために東館と高島屋第一駐車場(土地含む)を米子市に無償譲渡することを決めた。
2017年に東館は米子高島屋から米子市に無償譲渡され、その後は米子市が公募型プロポーサルを実施。米子市の審査の結果、ジョイアーバンによって再生されることとなった。

「巨大漫画喫茶」核に宿泊施設、飲食店などが出店

米子高島屋東館の新名称は「グッドブレスガーデン」(GOOD BLESS GARDEN)。英語圏でくしゃみした人に言われる「God bless you!」(神の祝福あれ)という台詞からくしゃみを「うわさ」ととらえ、米子の人々、日本全国の人々からうわさされる施設となるよう思いを込めて命名したという。

グッドブレスガーデンのイメージ(出典:ニュースリリース)。

核となるのは、直営の巨大漫画喫茶「まんがミュージアム」で、低層階には飲食街とフィットネスクラブが、高層階には宿泊施設と温浴施設が入居する。
詳しいフロアは以下の通り。なお、テナントの具体的な名称については9月時点では一部のみしか発表されていない。

7階 温浴施設、サウナ
6階 宿泊施設(女性)、岩盤浴、チムジルバン
5階 宿泊施設(男性)、保育園
4階 まんがミュージアム・エステ・マッサージ
3階 まんがミュージアム
2階 フィットネスジム
1階 創作四川中華料理店、カフェ&レストラン

「グッドブレスガーデン」フロア構成。

える・もーる駐車場も改装-試される再生手腕

トイボックスは、高島屋近くにある商店街駐車場「える・もーる駐車場」を取得し「イースティプレイス」(YEASTY PLACE)として運営をおこなうことを発表している。

える・もーる駐車場と米子の街並み。

イースティプレイスは現在と変わらず駐車場として運営されるが、新たに縦幅10メートルの巨大街頭ビジョン「ワイワイビジョン」が設置される。

イースティプレイスのイメージ(出典:ニュースリリース)。

再生が決まった東館であるが、物販施設ではなく「巨大漫画喫茶」と「宿泊施設」が核となるため、連絡通路で接続される高島屋や商店街との相乗効果を実現することができるかどうかは未知数だ。また、米子市中心部には書店が少ないため、トイボックスがFC展開する「ツタヤ」などが出店しないことを残念に思う人もいるであろう。
とくに漫画喫茶については中国地方でも最大級のものになることは確実であり、果たして計画通りに集客できるかどうか、その「再生手腕」が試されることになる。

追記:米子高島屋、ジョイアーバン社の運営に

追記:ジョイアーバン社は米子高島屋の全株式を取得。米子高島屋は2020年3月からジョイアーバンの運営となるが、今後も高島屋のフランチャイズ店舗「米子高島屋」(JU 米子髙島屋)として営業を行う。

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そごう・西武、2021年2月までに店舗網大幅縮小-川口そごう・岡崎西武・大津西武・西神そごう・徳島そごう閉店、2店縮小

流通大手「セブン&アイホールディングス」(東京都千代田区)は「そごう・西武」5店舗の閉店と2店舗の規模縮小を発表した。
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川口そごう。

そごう・西武、店舗網大幅縮小へ

西武大津店」(滋賀県大津市)、「西武岡崎店」(愛知県岡崎市)、「そごう徳島店」(徳島県徳島市)、「そごう西神店」(兵庫県神戸市西区)は2020年8月末までに閉店。「そごう川口店」(埼玉県川口市)は2021年2月末までに閉店する。

西武大津ショッピングセンター。

このほかロフトなどが出店する「西武福井店」(福井県福井市)の新館、「西武秋田店」(秋田県秋田市)の別館的存在であるフォンテ秋田地下1階「ザ・ガーデン自由が丘・西武秋田店」も2021年2月に閉店する。
なお、福井西武の新館高層階は多くがテナントであるため、テナントは残留する可能性もあろう。

セブンアイ傘下後、近年続く閉店-改装も一部に留まる

そごう・西武はセブンアンドアイホールディングス傘下になって以降、近年はとくに店舗の閉鎖・譲渡を加速させているが、閉店した店舗のなかには他社では閉店しなかったと思われる店舗、立地を考えるとセブンアイが都心店並みの資金を投入してフロアやテナント構成を見直す、ファッションビル的なテナントを導入するなどといった抜本的な店舗改革を行なえば十分黒字化できた可能性のある店舗も少なくない。
今回閉店する店舗は築年数が比較的浅い物件も少なくないものの百貨店業態の終了などではなく完全閉店であるとみられ、地域への影響が甚大である一方、それぞれについての後継店舗などについては一切発表されていない。

2016年に閉店したそごう柏店。閉店が相次いでいる。

今回の閉店により、そごうは創業地である関西からは完全撤退となり、引き継ぐ企業が無ければ川口市、岡崎市、大津市、徳島市からは百貨店が消滅する。
また徳島県については、日本で唯一の百貨店が1店舗も存在しない県となる。百貨店が存在しない県、また百貨店が存在しない県庁所在地ができるのは1976年(滋賀県、大津西武が開店)以降は初めてのこととなる。

旧そごう神戸店。10月より阪急が経営を引き継いだ。

セブンアイは併せて2022年度末までに約3,000人の人員を削減することを発表したほか、イトーヨーカドーの大量閉店も示唆している。

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ララオカヤ、2021年度を目処に閉館-岡谷駅前のイトーヨーカドー跡、解体へ

長野県岡谷市のJR岡谷駅前にある複合施設「ララオカヤ」が、2021年度を目処に閉館する。

ララオカヤ。

大型テナントが相次ぎ撤退していた「ララオカヤ」

ララオカヤは岡谷駅前第一種市街地再開発事業の一環として1984年3月に開業。延床面積は約17,248㎡。
開業当初は松本電鉄(現・アルピコ交通)傘下の諏訪バスと地元地権者が所有する複合商業施設として、大手総合スーパー「イトーヨーカドー岡谷店」と地場食品スーパー「松電ストア岡谷駅前店」(現・デリシア)を核に運営が行われていた。
しかし、岡谷市の商業求心力低下に伴い施設の核となる「イトーヨーカドー岡谷店」(2~3階)が2001年7月に、松電ストアから店名を変更した「アップルランド岡谷駅前店」(1階)が2002年6月に相次ぎ撤退したことから、1階に商業テナントを集約。
その後は、一部物販店舗と金融機関、バスセンター、岡谷市役所岡谷駅前出張所(2002年4月開設)が営業するのみとなっていた。

岡谷市取得後は公共施設主体の施設に転換していた

岡谷市中心部ではララオカヤの核テナント撤退と同時期に「おかや東急百貨店」(1997年9月開業)が売上目標の未達などにより2002年4月をもって閉店。地域商業への影響を危惧した岡谷市が2002年3月に百貨店建物を取得していた。
おかや東急跡は地場百貨店「カネジョウ」(日本百貨店協会非加盟)を核とする新たな商業施設「イルフプラザ」として2002年6月に先行開業、2003年3月に全面開業するなど早期再生が図られれたこともあり、ララオカヤの土地・建物の大部分を所有する諏訪バスは、岡谷市に対して自社所有床の取得を要請していた。

イルフプラザ。

それを受け岡谷市はララオカヤの諏訪バス所有床を2004年から2007年にかけて段階的に取得、1階の一部と2階の大部分をイベント会場「イベント広場」に転用し、3階に「信州大学大学院諏訪圏サテライトキャンパス」を誘致するなど公共施設主体の施設として刷新した。
岡谷市によるララオカヤの取得後は、市主導により隣接する産業振興拠点施設「テクノプラザおかや」と連携したイベントや観光物産関連イベントが行われていたほか、2009年からは人気同人作品「東方Project」に登場する神社のモデルとされる「洩矢神社」など複数の「聖地」が岡谷市内に存在することから、複数の運営主体により同人誌即売会が定期的に開催されるなど地域の文化・産業拠点としての役割を担っていた。

岡谷市が全床を取得、解体へ

岡谷市はララオカヤの大部分の床を所有しており、2021年中に全床を取得、その後は解体する方針を固めている。しかし、2020年時点で跡地の活用方法については決まっていない。
なお、地権者との交渉次第では2021年度以降も運営継続が行われる可能性もある。

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ダイエー成増店、2019年12月31日閉店

東京都板橋区の成増スキップ村商店街にある総合スーパー「ダイエー成増店」が2019年12月中旬に閉店する。
追記:閉店日は12月31日となった。

ダイエー成増店。

成増駅前のダイエー、31年の歴史に幕

ダイエー成増店は1988年6月に開業。売場面積は15,583㎡で、建物名は「成増名店街ビル」で明治安田生命が所有する。テナントとしてはアシーネ、ダイソー、ノジマなどが出店する。
当地にはもともと「成増名店街」があり、忠実屋傘下となっていたスーパー「シヅオカヤ」やマルイなどが出店していたが、忠実屋はのちにダイエーに合併されている。
一時は店舗の高層階にダイエーの本社機能の一部が置かれていたほか、グルメシティ関東の本社が置かれていたこともある。

ダイエー成増店のエントランス。

閉店は店頭掲示にて告知されたもの。
跡地の活用方法については2019年10月現在発表されていない。
建物は築31年ほどであり、好立地かつ賃貸物件であることから、当面なんらかの形で再活用される可能性もあろう。

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