カテゴリー別アーカイブ: 都商研ニュース

セブン&アイHD、米コンビニ・スピードウェイを買収-2021年目処に、約2兆円で

セブン&アイ・ホールディングス(東京都千代田区)は、セブン-イレブンの米国子会社が米・石油精製会社マラソン・ペトロリアム(本社:オハイオ州)のコンビニエンスストア併設型ガソリンスタンド「スピードウェイ」を買収すると2020年8月3日に発表した。

セブン、米コンビニ・GS大手を2兆円で買収

スピードウェイは米国でコンビニ・ガソリンスタンドを約3,900店展開している。買収額は210億ドル(約2兆2000億円)で、2021年第1四半期の取得を目指すという。買収後、スピードウェイの店舗はセブン-イレブンになると思われる。
セブン-イレブンは米国発祥の企業であるが、米法人は経営難に陥ったため1991年からイトーヨーカドー傘下に、2005年からはセブン&アイHDの完全子会社になっており、2017年にも北米でコンビニエンスストア併設型ガソリンスタンドを運営する「スノコ」(Sunoco LP、テキサス州)を買収するなど経営規模の拡大をおこなっていた。
合併後のセブン-イレブンの北米店舗は約1万4000店ほどになる見込みだ。

関連記事:コンフォートマーケット、2020年5月31日全店舗閉店-セブン&アイの都市型スーパー、2年で消滅
関連記事:セブン&アイHD、2020年6月に「ヨークマート」「食品館」「プライス」等を新会社「ヨーク」に統合

ブルックスブラザーズ、2020年8月31日までに国内15店閉店-米法人は7月8日倒産

米国名門紳士服ブランド「Brooks Brothers(ブルックスブラザーズ)」が、日本の民事再生法に相当する連邦破産法11条の適用を申請し、2020年7月8日に経営破綻した。
日本法人は米国法人破綻の影響を受けず営業を継続するとしている一方、新型コロナの影響などにより国内15店舗を2020年8月31日まで閉店させた。

Brooks Brothers丸の内店。
(東京都千代田区丸の内、丸の内ブリックスクエア)

米国大統領も愛用した名門紳士服ブランド

ブルックスブラザーズは、1818年4月に米国ニューヨーク・マンハッタンで創業。1850年に現在のブランド名に改称した。
同社は「世界最古の紳士服・既製スーツブランド」として、米国大統領45人中41人が愛用していたという逸話がある名門紳士服ブランドであったが、ワークスタイルの変化によるオフィスカジュアルの浸透や新型コロナの感染拡大もあり、2020年7月の連邦連邦破産法11条適用に至った。同法に基づき立案された再建計画により、米国法人は250店舗中51店舗を閉鎖する方針を決定している。

日本法人、業績好調だったが-9月に「表参道新店」も

ブルックスブラザーズの日本法人「ブルックスブラザーズ・ジャパン」は、1979年2月に米国法人と大同毛織(現・ダイドーリミテッド)の合弁事業として設立。同年8月の日本1号店「ブルックスブラザーズ青山本店」出店を皮切りに、店舗網を日本国内各地の百貨店やアウトレットモールに拡大、2019年11月時点では国内73拠点80店舗を展開していた。

Brooks Brothers大阪店。
(大阪市北区梅田、ハービスPLAZA ENT)

日本法人は、2020年2月に新宿伊勢丹店・大阪高島屋店をリニューアル、3月には東京大丸ウィメンズ店・博多阪急ウィメンズ店を新規出店、6月4日には横浜ベイサイドアウトレット店を新規出店。6月には青山地区再開発の一環として青山本店を8月30日付で一時閉店、9月4日に代替店舗として「ブルックスブラザーズ表参道店」を出店、再開発後を目処に新・青山店を出店する方針を打ち出すなど、コロナ禍においても積極的な新規出店、既存店のリニューアルを推し進めていた。

閉店セール中のBrooks Brothers青山本店。建替をめざす。

新型コロナで時短・臨時休業、レナウン破綻の影響も?

日本法人は2020年7月時点において、米国法人が60%、ダイドー社が40%を出資するが、米国法人と異なり日本法人の業績は好調に推移しており、取扱商品に関しても大半がダイドー社もしくは、大手アパレル「レナウン」(2020年5月民事再生法適用)がライセンス契約(2019年秋冬シーズン以降)に基づき製造する日本独自企画の商品であるため、米国法人の経営破綻後も通常営業を続けていた。
しかしながら、日本法人も新型コロナ感染症により路面店の臨時休業、百貨店内店舗の営業時間短縮による影響を受けており、15店舗の閉店が決定したものとみられる。日本法人の主要取引先であるレナウンも自社主要ブランドの大幅縮小を打ち出しており、日本法人の今後の事業展開にも少なからず影響を及ぼすとみられる。

ブルックスブラザーズ・ジャパンの閉鎖店舗
7月営業終了店舗
  • 7月28日:ブルックスブラザーズ博多阪急ウィメンズ店
    ※6階メンズ店は営業継続
  • 7月31日:ブルックスブラザーズ東京大丸ウィメンズ店
    ※8階メンズ店は営業継続
  • 7月31日:ブルックスブラザーズ札幌丸井今井ウィメンズ店
    ※一条館3階ウィメンズ店は営業継続
  • 7月31日:ブルックスブラザーズ新潟伊勢丹シューズコーナー
    メンズ館7階でシューズの取扱継続
8月営業終了予定店舗
  • 8月2日:ブルックスブラザーズ羽田空港第一ターミナル店
  • 8月2日:ブルックスブラザーズ柏高島屋ステーションモール店
  • 8月2日:ブルックスブラザーズ流山おおたかの森店
  • 8月2日:ブルックスブラザーズ金沢アトリオ店
  • 8月24日:ブルックスブラザーズ熊本鶴屋店
  • 8月25日:ブルックスブラザーズ宇都宮東武店
  • 8月30日:ブルックスブラザーズ青山本店(※建替えのため)
  • 8月31日:ブルックスブラザーズ盛岡川徳店
  • 8月31日:ブルックスブラザーズ岡崎西武店
  • 8月31日:ブルックスブラザーズ大宮そごう店

関連記事:レナウン、2020年7月末前後に多くの店舗が閉店-シンプルライフ・アーノルドパーマーなど人気店も、今後の状況は不明
関連記事:セシルマクビー、2021年2月までに全店閉店-「109系」人気ブランド、新型コロナ影響か
関連記事:米・MUJI USA、2020年7月9日倒産-米国で無印良品を展開する良品計画子会社、再建めざす
関連記事:米・JCペニー、2020年5月15日倒産-米国の大手大衆百貨店、新型コロナ影響でさらなる店舗閉鎖も
関連記事:レナウン、2020年5月15日民事再生手続き申請-大手アパレル、新型コロナ影響で倒産
関連記事:米・ニーマン・マーカス、2020年5月7日倒産-米国大手高級百貨店初となる新型コロナ関連破綻
関連記事:アイ・ティ・オージャパン、2020年5月7日倒産・全店閉店-百貨店メンズアパレル「バジエ」など展開
関連記事:米・Jクルー、2020年5月4日倒産-米大手小売初となる新型コロナ関連破綻

セガ秋葉原2号館(GiGO)、2020年8月30日閉館-アキバの巨大ゲーセン、17年の歴史に幕

東京都千代田区のJR秋葉原駅近くにある大型ゲームセンター「SEGA秋葉原2号館(GiGO)」が2020年8月30日に閉館する。

セガ秋葉原2号館。
8月1日時点では「艦これ」のラッピングがなされている。

GiGO、17年の歴史に幕-大手家電店「第一家電」跡

セガ秋葉原店2号館がある「半田ビル」(旧第一半田ビル)は1984年3月に開業。地下2階・地上8階(高層階は太陽光パネル)で、当初は大手家電量販店の「第一家庭電器秋葉原本店」として利用された。
しかし、同社が2002年に倒産したことにより閉店。2003年10月にセガの秋葉原2号店「SEGA秋葉原GiGO(ギーゴ)」となり、2017年には現在の「SEGA秋葉原2号館」に改称されていた。

GiGO時代。

セガ、2019年7月に新店が開業していた-実質移転か

閉館は店舗整理・統合のためであると考えられる。秋葉原駅近くでは2019年7月に総武線高架沿いのパチンコ店「アイオン」跡に「セガ秋葉原5号館」が開業したばかり。半田ビルにある2号館は都心一等地の大型店だけに、家賃負担も大きかったであろう。

SEGA秋葉原5号館。

半田ビルはオフィス部分と飲食店部分を除いて大部分が空き店舗になるが、9月以降の活用方法などについては8月時点はまだ発表されていない。

店頭の閉店告知(8月1日撮影)。

関連記事:ブシロードJR秋葉原駅構内TCGステーション、2020年6月30日閉店-同社直営店は全店閉店、7月7日に提携店新設
関連記事:ツクモ、2020年6月中までに首都圏店舗の大半を閉店-ヤマダ内は全店閉鎖、都内は秋葉原各店のみに
関連記事:セガ福岡天神、2019年11月1日開店-約10年ぶりの復活

イズミヤ茨木店、2020年8月2日閉店-茨木ショップタウンの衣料スーパー、再開発を前に

大阪府茨木市のJR茨木駅西口にペデストリアンデッキを通じて直結する「茨木ショップタウン」の核店舗「イズミヤ茨木店(fratto茨木店)」が、2020年8月2日午後6時をもって閉店する。

イズミヤ茨木店。

茨木駅前の「衣料品専門イズミヤ」、50年の歴史に幕

茨木ショップタウンは、1970年3月に住友商事グループが大阪万博に合わせて整備した複合商業施設として国鉄茨木駅(当時)駅前に開業。建物は地上10階地下2階建、店舗面積は2,900㎡。
核店舗のイズミヤ茨木店は1974年8月に別館(地上4階地下1階建)を新設するなど、長らく駅前随一の規模を持つ総合スーパーだったが、2001年9月をもって別館を閉鎖、ショップタウン1~2階に売場を再び集約していた。
その後、2010年12月に2階直営衣料品売場をイズミヤのカジュアル衣料新業態「fratto」1号店に刷新、あわせて100円ショップ「meets.」を導入する大規模リニューアルを実施した。
イズミヤ茨木店。

茨木ショップタウンを含めたJR茨木駅西口では、2015年頃から再開発構想が持ち上がっており、イズミヤの閉店はそれを見越したものであると思われる。
2020年7月時点では、イズミヤ跡の活用方法については未定となっているが、同店のテナントとして入居するmeets.は当面営業を継続する予定。JR茨木駅周辺のH2Oリテイリング(阪急阪神百貨店)系スーパーは「阪急オアシス茨木駅前店」(2020年7月10日建替リニューアル)、イズミヤの衣料品専門店はくずはモール店、それぞれ1店舗のみとなる。

関連記事:イオンタウン茨木太田、2021年春開業-東芝大阪工場跡地、専門店約60店舗が出店
関連記事:神戸阪急・高槻阪急、2019年10月5日開店-そごう神戸店・西武高槻店は9月30日閉店
関連記事:ビエラ茨木新中条、2019年5月17日開業-JR西日本系複合商業施設、立命館大学OIC隣接地に
関連記事:ビエラ岸辺健都、2018年10月ごろ開業-吹田操車場跡、「健康医療都市」の核を目指す
関連記事:イオンスタイル新茨木、2017年6月3日全面リニューアル開業ー関西初の「G.G.対応店舗」

レナウン、2020年7月末前後に多くの店舗が閉店-シンプルライフ・アーノルドパーマーなど人気店も、今後の状況は不明

2020年5月15日に民事再生法の適用を申請し倒産したアパレル大手「レナウン」(東京都江東区)の店舗の閉店が相次いでいる。
大手百貨店や総合スーパーでも、館内全ての「シンプルライフ」「アーノルドパーマー」「ダーバン」などの人気ブランドを7月末までに全店閉店する例が増えていることが都商研の取材でわかった。

シンプルライフ。

5月に倒産したレナウン、殆どの店舗が営業続けていた

レナウンは1902年に大阪で「佐々木商会」として創業。1923年に英国の巡洋艦「レナウン」に因んで改名された。同社は全国の百貨店や総合スーパーに「アーノルドパーマー(Arnold Palmer)」や「ダーバン(D’URBAN)」「インターメッツォ(INTERMEZZO)」「シンプルライフ(Simple Life)」「通勤快足」など多くのブランドを展開していたが、2010年には中国の繊維企業「山東如意科技集団有限公司」(山東省済寧市)の傘下となったのち、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け2020年5月に倒産していた。負債総額は約138億円であった。
その一方で、同社はその後も殆どの店舗の営業を継続。商品の殆どを大幅割引することで多くの客を集め、再建へと踏み出した。

レナウン本社が入居する有明・TFTビル。

「秋服の入荷は未定」-見切りをつけて閉店か

レナウンは経営破綻時には大規模な店舗閉鎖などを発表していなかったものの、当初6月中に決めるとしていた再建スポンサーの選定が難航しているものとみられ、2020年7月以降は店舗の閉店が急増した。
閉店は百貨店内のみならずイオンモール、ヨーカドー系のショッピングセンター内ともに相次いでおり、なかには館内にあるレナウン系列の人気ブランドショップ全てを閉店させる例もみられるようになった。

ダーバン。

8月以降も営業を続けるというあるレナウン店舗スタッフは都商研の取材に対して「倒産以降、レナウン側からの連絡が殆どない」「秋服が入荷されるかさえ分からない」と述べたほか、ある百貨店は「各ブランドは8月以降も営業を続けるが今後の状況については百貨店側も分からない」としており、大型店側も見切りをつけて全店閉店に踏み込んだ事例が多いものと思われる。
レナウンは2019年時点で約2000店を展開していたが、7月末前後に閉店したレナウン系列店舗は数百店に上るものとみられる。
秋以降、レナウン系列の各店舗が現在のまま営業を続けられるかどうかは不透明な状況となっている。

関連記事:セシルマクビー、2021年2月までに全店閉店-「109系」人気ブランド、新型コロナ影響か
関連記事:レナウン、2020年5月15日民事再生手続き申請-大手アパレル、新型コロナ影響で倒産
関連記事:アイ・ティ・オージャパン、2020年5月7日倒産・全店閉店-百貨店メンズアパレル「バジエ」など展開
関連記事:米・ニーマン・マーカス、2020年5月7日倒産-米国大手高級百貨店初となる新型コロナ関連破綻
関連記事:米・Jクルー、2020年5月4日倒産-米大手小売初となる新型コロナ関連破綻
関連記事:オンワードHD、2021年2月期までに約1400店舗を閉鎖-全店舗の約半数
関連記事:ローラ・アシュレイ、2020年3月17日経営破綻-家庭雑貨の世界大手、新型肺炎の影響で
関連記事:シティーヒル、2020年3月16日倒産-マジェスティックレゴンなど展開、民事再生法申請

とらのあな仙台店・横浜店・町田店・京都店、2020年8月閉店-1年で約半数が閉店に

東京都千代田区秋葉原に本社・本店を置く大手漫画・同人誌専門店「虎の穴(コミックとらのあな)」は、宮城県仙台市の「とらのあな仙台店」、東京都町田市の「とらのあな町田店」、神奈川県横浜市の「とらのあな横浜店」、京都府京都市の「とらのあな京都店」4店舗を2020年8月中に閉店させる。

とらのあな横浜店のシンボル的存在・うみみ。

とらのあな、1年ほどで店舗半減

とらのあなは2019年には大須店・湘南藤沢店・宇都宮店2020年2月には立川店6月には三宮店・静岡店を、7月には新潟店・福岡店をそれぞれ閉店。僅か1年程度で12店が閉店することとなった。
同社は地方店舗を中心に大規模な店舗整理・定休日新設を含む営業時間の短縮を相次ぎ打ち出していたが、ネット通販の拡大に加えて新型コロナウイルスの感染拡大やそれに伴うコミケの中止の影響は非常に大きかったと考えられる。8月からはさらに営業時間を短縮する店舗も発表されている。

とらのあな福岡店。

とらのあなでは、今後「とらのあな出張所 豊橋店」で実施している他社との連携などによる「IN SHOP」展開、クリエイターから直接作品を配送する「C to C」サービスの匿名配送を開始する予定であるなど、実店舗閉店を補完するための事業を進めていくとしている。

とらのあな京都店。

2019年時点では20店舗以上を構えていたとらのあなであるが、2020年9月からの店舗は札幌店・大宮店・千葉店・秋葉原店(A・B・C・ラジオ会館出張所)・新宿店A・池袋店・名古屋店・豊橋出張所・なんば店(A・B)・梅田店・岡山店・広島店・台北店の12店舗16館(出張所含む)となる。

関連記事:とらのあな福岡店・とらのあな新潟店、2020年7月31日閉店-新潟・九州から完全撤退
関連記事:とらのあな三宮店・とらのあな静岡店、2020年6月30日閉店-両地域から完全撤退
関連記事:とらのあな立川店、2020年2月29日閉店-立川駅前の漫画・同人誌専門店、わずか3年で

東戸塚西武、2020年8月に「人気声優」起用のキャンペーン-店内放送やプレゼント企画も、全館新装に合わせて

神奈川県横浜市戸塚区の東戸塚駅前にある百貨店「西武東戸塚S.C.」(西武百貨店東戸塚店/東戸塚西武)で、2020年8月1日から8月30日まで「夏を彩るSpecial Voiceプレミアムインフォメーション!」と題し、人気声優を起用したキャンペーンが実施される。

人気声優4名を起用-声優のサインプレゼントも

今回、店内放送に起用される声優は、アニメ「ダンベル何キロ持てる?」の肩にちっちゃい重機を乗せている肉のお兄さん・街雄鳴造役などで知られる石川界人さん、ゲーム「アイドルマスター シンデレラガールズ」の土と向き合うアイドル・藤原肇役などで知られる鈴木みのりさん、アニメ「ドラゴンボールシリーズ」のブルマ大好きマン・ヤムチャ役などで知られる古谷徹さん、スクールアイドル「虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会」のスヤァ…な転入生・近江彼方役などで知られる鬼頭明里さんの4人。

「西武東戸塚S.C. 夏を彩るSpecial Voiceプレミアムインフォメーション!」キャンペーン告知(そごう・西武ウェブサイトより)。

放送期間は8月1日から31日で、スケジュールは以下のとおり。
各週1時間に1回程度放送される予定となっている。

  • 8月1日(土)~9日(日):石川界人さん
  • 8月10日(月)~16日(日):鈴木みのりさん
  • 8月17日(月)~23日(日):古谷徹さん
  • 8月24日(月)~30日(日):鬼頭明里さん

また、これに合わせて「4つのキーワードを集めて応募しよう!西武東戸塚S.C.オリジナルトートバッグor声優さんのサイン色紙が当たる!Twitterキャンペーン!」も実施される。
キャンペーンはツイッターで各店内放送で流れるキーワードと西武や声優へのメッセージをつぶやくもので、抽選でAコース100名に西武東戸塚S.C.オリジナルトートバッグ、Bコース各声優のサイン色紙を各3名(合計12名)がプレゼントされる。
詳細は店内放送と東戸塚西武のツイッターを参照のこと。

改装をおこなった東戸塚西武をPRする狙いも

東戸塚西武は2020年春より「きれいで、おいしい、日々のはじまり 。」をキーメッセージとしたリニューアルを実施しており、2020年6月にグランドオープンしたばかり。

西武百貨店東戸塚店。(改装前)

改装では百貨店面積を圧縮するとともに新規テナントを導入、とくに「コスメ」と「グルメ」に力を入れた店舗へと生まれ変わった。
今回の人気声優を起用した館内放送は、新たな客層の来館を促して「生まれ変わった東戸塚西武」を体感してもらいたいという思いがあろう。

関連記事:アニメガ、2019年10月31日よりソフマップ運営に-文教堂のホビー店、経営再建で
関連記事:ハマプラザビル、2019年中に閉館-アニメイト横浜はビブレに移転
関連記事:丸井、2018年春から「テニプリ」と提携-「女性向けアニメコラボ」強化するエポスカード
関連記事:渋谷マルイで「ご注文はOIOIですか??」開催-サブカル系コンテンツに注力する丸井

松山三越、2021年秋までに全館リニューアル-高層階を宿泊施設に

愛媛県松山市の大街道商店街にある百貨店「松山三越」が2021年秋の全館リニューアルをめざし、2020年秋から改装に入る。

松山三越。

地域2番店の松山三越、10年連続赤字だった

松山三越は1946年10月に開店。現在の店舗は1991年に建設されたもので、連絡通路でANAクラウンプラザホテル松山内の商業施設「ファッションタウンアヴァ」(BEAMS、DIESELなどが出店)と接続する。売場面積は21,420㎡、ファッションタウンアヴァと合わせると25,054㎡。建物は松山三越(自社)が所有する。
松山市の百貨店では「いよてつ高島屋」が地域一番店であり、松山三越は地域2番店。両店はともに大手百貨店であり、重複ブランドが少なくなかった。
伊予鉄髙島屋--
伊予鉄高島屋。

松山三越は長らく赤字(昨年まで10年連続)を計上していたこともあり、近く差別化のための改装をおこなう考えを発表していた。

百貨店にホテル・エステ・スイーツも-地元企業が参画

今回の改装には三越に加えて、道後温泉で旅館を運営する「茶玻瑠」「古湧園」、不動産店やホテルを運営する「三福ホールディングス」、飲食店を運営する「タケシカンパニー」など、愛媛県内の企業が参画する。
地階・1階は地元客・観光客をターゲットに地元・瀬戸内の旬の食を扱う「フードホール」「地産地消マルシェ」を設け、土産物店、スイーツ店などを誘致する。
2階・3階・4階は松山三越の売場となり、化粧品、アパレルなどを取り扱う。化粧品売場は2階に移設する。直営売場では三越・伊勢丹の商品を扱う「デジタルサロン」も設ける。
5・6階はエステサロンやヘルスケア関連の店舗を誘致。
7・8階は宿泊施設とし、デザイン性の高いライフスタイルホテルを誘致するとしている。
屋上にはフットサルコートと神社があるが、それらは今後も存続するとみられる。

現在、高層階にはレストランが出店。

今後、2020年秋から営業をおこないながらの改装をおこなう計画だとしている。
三越が地方店の複合ビル化を進めるのは珍しいこと。改装により観光客の取り込み・客層の拡大に成功し、三越流の新たな百貨店像を描くことができるかどうか注目される。

関連記事:フジ、サニーTSUBAKIを2020年4月17日に完全子会社化ー「エフカ」も導入
関連記事:恵比寿三越、2021年2月28日閉店-恵比寿ガーデンプレイスの核店舗
関連記事:トキハ別府店、2019年9月6日リニューアル-「フードホール」「足湯」が登場

百盛・パークソンTDプラザ店、2020年7月27日売却・近く閉店へ-百盛、北ベトナムから撤退・南部に経営資源集中へ

東南アジア最大手百貨店グループ「パークソン・リテール・アジア(百盛/Parkson Retail Asia Limited)」傘下の「パークソン・ハイピョン(百盛海防/Parkson Haiphong/PHCL)」は、ベトナム社会主義共和国ハイフォン市の百貨店「パークソンTDプラザ店(PARKSON TD PLAZA)」をTDグループの地場建設会社「Thuy Duong」に売却する株式譲渡契約を2020年7月27日に締結した。

Parkson TD Plaza.

株式譲渡に伴い、パークソン・ハイピョン社はTDプラザの百貨店店舗を閉店、ホーチミン市内1店舗の運営に専念する方針を決定している。

東南アジア最大手の百貨店グループ「百盛」

パークソン・リテール・アジアは、マレーシアに本拠を置く華人系財閥「ライオングループ(金獅集団/LION Group)」傘下の高級百貨店として、連邦直轄領クアラルンプールのスンガイ・ワンプラザ(Sungei Wang Plaza)で1987年に創業。1994年に同社初となる海外店舗を中国・北京に現地企業との合弁事業として出店して以来、同社の地盤であるマレーシアや中国を中心に出店を加速、2020年現在は東南アジア最大手の百貨店グループとなっている。

海防郊外の百盛越南2号店、大型複合施設の核だった

パークソンTDプラザ店は、ハイフォン駅から南東3kmほどの距離にある複合商業施設「TDプラザ」の核店舗として2007年1月に開業。建物は地上19階建、営業フロアは1~4階、売場面積は約23,000㎡。パークソングループとしてはベトナム2店舗目、運営はパークソン・リテール・アジア完全子会社のパークソン・ハイフォン(2006年12月設立)が担う。
同店は、施設に入居する専門店や韓国大手財閥・CJグループ系の映画館(シネマコンプレックス)「CGV」、アスコット社のサービスレジデンス「サマセット セントラルTDハイフォンシティ」、施設に隣接するタイ資本の大型総合スーパー「Big C」とともに新都心を形成していたが、グループの業績不振を受けたキャッシュフロー改善を目的として、TDグループの地場建設会社「Thuy Duong」(2007年5月設立)に1,000万ドルで売却する方針が決まったという。
パークソン・リテール・アジアは今回の売却により約700万シンガポールドルの純損失を計上、パークソン・ハイフォンは同社が管轄するホーチミン市1店舗の運営に専念するとしている。

ベトナムの先駆的外資系百貨店だったが近年は苦戦

パークソングループは、ベトナム社会主義共和国ホーチミン市の国営サイゴンツーリストデパートを事実上引継ぐ形で2005年6月にベトナム1号店「パークソン サイゴンツーリストプラザ店」を開業した。
Parkson Saigon Tourist Plaza.

パークソンはベトナムにおける外資系百貨店の先駆的存在として最盛期には10店舗近くを展開していたが、競争激化により2015年にパラゴン店・ハノイランドマークタワー店を閉店、2016年にベトタワー店を閉店、2018年にカンタビル店・フレミントン店を閉店したため、店舗数は最盛期の半分ほどに減少していた。
その一方、2019年4月には旗艦店であるサイゴンツーリストプラザ店の大規模リニューアルを開始、他既存店についても同様のリニューアルを目指す方針を打ち出しており、今後は「南ベトナム(ホーチミン市近郊など)への経営資源集約」を図るとみられる。

関連記事:DON DON DONKI J Cube店、2019年11月29日開店-シンガポールのドンキ最大級となるフードコートを併設
関連記事:DON DON DONKI クラークキーセントラル店、2019年8月1日開店-ドンキ、ルミネが出店する「セントラル」に出店
関連記事:DON DON DONKI Sweet potato factory チャンギ国際空港ターミナル3店、2019年5月1日開店-ドンキ、「いも」特化の新業態
関連記事:ドンキモールトンロー、2019年2月22日開業-ドンキ、タイ初出店は日系店舗中心の商業施設に
関連記事:東急グループ、タイでタワーマンションなど大型の住宅分譲事業を発表
関連記事:ホーチミン高島屋、2016年7月30日開業-サイゴンセンターに「ベトナム初」日系百貨店

吉野家グループ、はなまるうどん・京樽など含め最大150店舗閉店-2020年度中に、新型コロナの影響で

大手外食チェーン「吉野家ホールディングス」(本社:東京都中央区)は、傘下の牛丼チェーン「吉野家」、セルフ式讃岐うどんチェーン「はなまるうどん」、持ち帰り寿司・回転寿司チェーン「京樽」を、2020年度中に最大150店舗閉店する方針を2020年7月28日に発表した。
吉野家×はなまるうどん。

主力事業への経営資源集中進めていた吉野家HD

吉野家は1899年に東京・日本橋で創業。1958年12月に牛丼店のチェーン化を目的に法人化した。
1980年7月には急速な店舗網拡大による経営悪化を理由に会社更生法を適用、西武セゾングループ傘下となり、1988年には社名を「吉野家D&C」に変更していた。同社は長らく、西武セゾン系の大手牛丼・ドーナツチェーンとして、吉野家とダンキンドーナツを中核事業に据えていたが、西武セゾングループ解体の影響を受け、2001年に伊藤忠商事傘下となった。(2011年1月提携解消)

吉野家の牛丼。

吉野家は1997年の京樽買収をきっかけに、はなまるうどんやどんを相次ぎ買収するなど、総合外食チェーンとして事業の多角化を図ったが、2004年の米国産牛肉BSE問題拡大を発端とした牛丼販売休止を機に業績が低迷。2007年10月には持株会社に移行するなど経営改革をめざしたが、M&Aによる多角化戦略は失敗に終わり、2008年9月には牛丼業界首位の座をゼンショー傘下のすき家に明け渡すこととなった。
その後も経営不振から脱却できず、2009年8月には激安ラーメン店「R1(びっくりラーメン一番)」を廃業、2011年4月には首都圏地盤の焼肉店「牛繁」株の3割超を売却、2020年2月には安楽亭に「アークミール(ステーキのどん・フォルクス)」全株を売却するなど、主力事業への経営資源集約を推し進めている。

テイクアウトやデリバリーの拡充で立て直しめざす

吉野家HDは、新型コロナ感染拡大により2020年4月~5月にかけて国内1,000店舗の営業時間を短縮・臨時休業、大規模なディスカウントキャンペーンを実施した影響もあり、2021年2月期第1四半期(3月~5月)連結売上高は396億8100万円(前年同期比24.8%減)、純利益も40億8700万円の赤字(前年は10億9700万円の黒字)となった。
今後は新規出店の抑制やテイクアウト・デリバリーのさらなる強化、冷凍食品部門の拡大(チルド弁当の開発)など新型コロナに対応した事業展開を図るという。
吉野家HDは業績低迷を受け、役員報酬の減額と無配の方針も決定したが、株主優待の縮小・廃止などについては現時点では行わないとしている。

関連記事:ジョイフル、2020年7月から約200店を閉店-新型コロナで、全店の約3割
関連記事:東京美々卯、2020年5月20日廃業-「うどんすき」発祥の店、新型コロナで首都圏から撤退