フジ、サニーTSUBAKIとスポンサー契約締結-フジ傘下で再建目指す

四国地方の地場流通大手「フジ」(愛媛県松山市)は、地場食品スーパー「サニーTSUBAKI」(サニー椿)(愛媛県松山市)との間で民事再生手続におけるスポンサー契約を締結することを2019年2月27日に発表した。

サニーTSUBAKI道後店。

一斉閉店と商品券騒動で話題となった愛媛の地場スーパー

サニーTSUBAKIは1954年創業。愛媛県松山市に古川店(旧・椿店)、桑原店、道後店の3店舗を展開する。
松山市民を中心に長らく「サニーマート」の屋号で親しまれていたが、高知県に本社を置く地場大手スーパー「サニーマート」など類似名称のスーパーが複数あることもあり、2014年に現在の屋号に改称していた。
現屋号への改称後は、テレビCMの放映や同社の桑原哲也専務(通称:てっちゃん)、地元アイドル「愛の葉Girls」を前面に押し出した販促キャンペーンで知名度を高めていたが、2018年6月27日に本店を除く全店が一斉閉店、同年6月28日に民事再生法適用を申請するなど経営悪化が表面化、プレミアム商品券(てっちゃん商品券)を持つ多くの市民が押し寄せる騒ぎとなった。
その後、同社は同年7月24日にフジによる商品供給支援のもと、桑原店、道後店を営業再開させたが、一連の騒動により信用悪化が顕著なものとなっていた。同社はフジとの民事再生手続におけるスポンサー契約締結により、顧客・取引先との信用を回復、事業再建を本格化させるとみられる。

フジ傘下入り後も当面はそのまま営業か

フジは2012年に広島地盤の中堅食品スーパー「スーパーふじおか」(ピュアークック)を買収、2014年にも松山地盤の中堅食品スーパー「スーパーABC」を買収しているが、いずれも屋号及び店舗の営業形態は買収以前と同様のものとなっており、「サニーTSUBAKI」も当面はそのままの形で営業すると思われる。

関連記事:フジ、イオンと資本業務提携-フジはマックスバリュ西日本株を取得、更なる「関係の深化」検討
関連記事:サニーTSUBAKI、2018年6月27日に本店以外営業できず-商品券販売直後で市民殺到
関連記事:フジ、3月から店舗ロゴを変更へ-創業50周年で、新スローガンも制定

 

 

このエントリーをはてなブックマークに追加