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ドン・キホーテ唐津店、2022年3月18日開店-西日本エリア初の「肉」特化型店舗

佐賀県唐津市の県道202号線近くに、パン・パシフィック・インターナショナル・ホールディングスHD(PPIH、ドンキ)のディスカウントストア「ドン・キホーテ唐津店」が2022年3月18日午前9時にオープンする。

ドン・キホーテ唐津店。

閉店したパチンコ店の駐車場敷地内に出店

ドンキが出店する敷地にはパチンコ店のP-ZONE唐津店の駐車場があった。P−ZONEは佐世保に本社を置くパラダイスによって運営されており、長崎県、福岡県、佐賀県などで14店舗が営業していたが、2017年10月31日に全店が一斉休業、その後13店舗はパラダイスを買収した東北・関東地方でパチンコ店D`STATIONを展開するNEXUSに引き継がれたが、唐津店はそのまま閉店、解体されていた。

西日本エリアでは初となる「肉」に特化した生鮮コーナー

ドンキ唐津店は地上1階建、売場面積は2283.1㎡。90台の平面駐車場を設置する。
同店は肉の専門店をテーマに、精肉・肉総菜に特化した独自ブランドの「久善」を西日本エリアでは初めて導入する。精肉は肉に精通した従業員が高品質かつ新鮮な素材のみを仕入れるとしている。また「地産地消」をコンセプトに、佐賀県産の「佐賀牛」をはじめ、九州産の素材を取り扱う。肉総菜では店内で挽いた挽き肉で作られたメンチカツやボリューム満点のチャーシュー丼など、肉の旨味を最大限に引き出す店内調理によって、家庭の食卓を彩る肉料理のラインアップを提供するとしている。

店内装飾の一例。

また、同店が出店する唐津市で有名な祭りである唐津くんちの山車の「曳山(やま)」をイメージにした店内装飾を設置、まるで祭りに来たかのような「高揚感」と共に約6万点の商品に囲まれながら、ワクワク・ドキドキを体験できる空間を演出する。また、メイン通路の幅を2m確保し、回遊しやすい売場構成にするともしている。

半径600m以内にイオンとAコープ、競争激化に

店舗の半径600mにはイオンの大型商業施設であるイオン唐津店の他、スーパーのAコープ虹の松原店が出店しているほか、唐津市内には地場スーパーのまいづる百貨店が本社を置き市内に11店舗を展開している。また、市内にはディスカウントストアとしてイオン系列の・ビッグやディスカウントストアのトライアルなど競合が多くある。
個性的な店舗と価格破壊で知られるドンキが進出することで、さらなる競争の激化が予想される。

ドン・キホーテ唐津店

住所:佐賀県唐津市鏡4727-1
営業時間:午前9時〜翌午前1時

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ABCマート、オッシュマンズを2022年3月1日買収-セブン&アイHD傘下の米国発祥スポーツ用品店、ABC傘下で拡大めざす

大手靴量販店「ABCマート」(東京都渋谷区)は、セブン&アイHD傘下のスポーツ用品店「オッシュマンズ・ジャパン」を2022年3月1日付で買収した。オッシュマンズ吉祥寺店。

ヨーカドーとの提携で日本進出した米スポーツ用品店

オッシュマンズ・ジャパンは、大手総合スーパー「イトーヨーカ堂」と米国大手スポーツ用品店「OSHMAN’S」(米国内店舗は2000年代に廃業)の業務提携により1984年12月に設立。1985年7月に日本1号店を原宿駅前の原宿第1マンションズ(現ウィズ原宿)に出店した。
西武池袋本店内に入居するオッシュマンズ池袋店。

設立の経緯もあり、2000年代初頭までヨーカドー系百貨店「ロビンソン百貨店」(宇都宮・春日部)など首都圏近郊に限った店舗展開を行っていたが、2015年10月に関西1号店をルクア大阪に出店、2017年4月に名古屋1号店をJR名古屋高島屋(タカシマヤゲートタワーモール)に出店するなど、店舗網の拡大を試みていた。2022年2月時点での店舗数は国内9店舗、うち2店舗はセブン&アイHD系の商業施設(西武池袋本店・グランツリー武蔵小杉)となっている。

ABCマート、スポーツ分野全般に事業領域拡大へ

ABCマートは以前からコロナ禍による生活様式の変化を背景にアウトドア分野やパーソナルスポーツ分野(ウェア・グッズなど)への参入を検討、セブン&アイHDは2021年7月の中期経営計画においてオッシュマンズの他社との提携を含めた検討を重ねていたという。

OSHMAN’S関西1号店のルクア大阪店。

ABCマートは2010年8月のセレクトショップ「UNITED ARROWS」売却後も、スポーツ・カジュアルウェアを取扱う新業態「ABC-MART SPORTS」やスポーツパフォーマンスに特化した新業態「ABC-MART ATHLETE」を開発するなど靴一本からの脱却を模索しており、オッシュマンズの買収でスポーツ分野全般に事業領域を拡大することとなた。今後は自社の出店関連データや店舗運営システムの活用により、オッシュマンズのブランド価値や世界観を変えることなく、発展拡大と運営効率化を図るとしている。 

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DCMグループ、2022年3月から順次「DCM」に店名統一へ-「ホーマック」「カーマ」「ダイキ」「サンワ」「くろがねや」屋号消滅

ホームセンター大手の「DCM」(東京都品川区)は2022年3月1日、運営するホームセンターの店名を「DCM」に統一し、ロゴマークも「DCM」に変更すると発表した。
これにより、DCMが現在展開するホームセンター「ホーマック」「カーマ」「ダイキ」「サンワ」「くろがねや」の店名は消滅することになる。
追記:屋号の完全統一は2022年9月1日。「DCM」へ店名統一後の店舗外観。

「ホーマック」「カーマ」「ダイキ」が源流のDCM

DCMは「ホーマック」(北海道札幌市)、「カーマ」(愛知県刈谷市)、「ダイキ」(愛媛県松山市)の3社を源流としている。
ホーマックは1951年、北海道釧路市で「石黒商店」として創業。1976年にホームセンター1号店「石黒ホーマ」を釧路市に出店した。1995年に「ホーマック」へと社名を変更。以来北海道を中心に店舗を展開している。DCMホーマック名寄店(北海道名寄市)。

カーマは1970年「大高商事」として設立、1971年に「カーマ」へと社名を変更した。当初はドラッグストアのチェーン展開を目指していたが1973年にホームセンター事業へ進出。以来東海地方を中心に店舗を展開してきた。DCMカーマ高岡駅南店(富山県高岡市)。

ダイキの前身は1958年に創業したタイル・衛生陶器専門店の「大亀商事」。1978年にホームセンター事業を営む「ディック」を設立し、「ディック」の名称で中四国地方を中心にホームセンターを展開した。2003年から「ダイキ」のブランドでホームセンターを展開、「ディック」も順次「ダイキ」へと改称された。DCMダイキなんば店(大阪市浪速区)。

2003年にカーマ、ダイキ、ホーマックと三井物産が共同物流会社として「DCM Japan」を設立。2006年にはカーマ、ダイキ、ホーマックの3社が経営統合し「DCM Japanホールディングス」(現・DCMホールディングス)を設立、3社はDCM JapanHDの傘下となった。2015年には青森県を地盤とする同業の「サンワドー」(現・DCMサンワ)を完全子会社化。2016年12月には山梨県地盤の「くろがねや」(現・DCMくろがねや)を完全子会社化した。
また2017年には首都圏地盤で「ケーヨーデイツー」を展開する「ケーヨー」の株式19%を取得し、資本業務提携を結んでいる。ケーヨーデイツー三田店(東京都港区)。

DCMホーマック、DCMカーマ、DCMダイキ、DCMサンワ、DCMくろがねやの各社はDCMHD傘下となった以後も各々ホームセンターを運営していたが、2021年3月に会社を統合、ホームセンター事業会社の「DCM」となった。2021年の事業会社の統合以後もホームセンターの店舗名として名前は残っていたが、今回の店名統一で「ホーマック」「カーマ」「ダイキ」「サンワ」「くろがねや」の名前は消えることとなる。

2年間で約510店の店名を統一

DCMは全国の約510店舗の店名や看板・サインなどを2022年3月から約2年間かけて「DCM」に統一する。
追記:屋号の完全統一は2022年9月1日。一部店舗は看板の塗り替え等を継続中。
また、2022年3月17日開店予定の「DCM大垣鶴見店」(岐阜県大垣市)から新たな「DCM」ロゴを使用するという。なお、工具・作業用品専門店の「ホダカ」と北海道や東北・茨城県の人口が少ない地域を中心に展開する小型ホームセンター「ホーマックニコット」は店名を変更しない。

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牧志公設市場衣料部・雑貨部、2022年2月28日閉鎖-71年の歴史に幕、再開発の新市場は2023年に開業延期

沖縄県那覇市の平和通り沿いにある公設市場「牧志公設市場衣料部」「牧志公設市場雑貨部」が2022年2月28日をもって閉鎖する。

呉服と衣料雑貨の公設市場、71年の歴史に幕

牧志公設市場雑貨部は1951年4月に開業、衣料部(きもの市場)は同年8月に開業。平和通りのアーケード設置に前後して、1982年4月に那覇市が現在の建物を建設した。衣料部・雑貨部は、同時期開業の「第一牧志公設市場」(建替えのため2019年6月閉鎖)と同様、闇市の整理や経済安定化を目的に発足したものであり、マチグヮーの中心的役割を長らく果たしていたが、生鮮食品が主体の第一牧志公設市場と異なり空き店舗が増加していた。

那覇市牧志公設市場雑貨部。
日用衣料や化粧品・雑貨などを取扱っていた。

そういった背景もあり、1995年4月には雑貨部2階に地元商業団体向け会議・研修室「なは商人塾」を開設、2011年には衣料部2階に大衆劇場「ひやみかちマチグヮー館」(複数回休業のち2018年2月終了)を開設、2014年4月には雑貨部1階にマチグヮー向け案内所「まちぐゎー案内所ゆっくる」を開設するなど、市場機能の集約と複合施設への業態転換を進めた。

那覇市牧志公設市場衣料部。
呉服や沖縄織物など取扱っていた。

一方、牧志公設市場衣料部・雑貨部の土地は民間が所有しており、土地所有者との30年間の賃貸借契約(2022年3月満了)更新時期を迎えるため、2019年10月の那覇市中心市街地活性化委員会答申において市場の廃止や民営化といった提言が表面化。2021年9月に市場の閉鎖が正式決定し、71年の歴史に幕をおろすこととなった。

第一牧志公設市場の新市場は「開業延期」

第一牧志公設市場(2019年7月仮設市場に移転)は、衣料部・雑貨部の閉鎖と関係なく従来どおり営業を継続するが、工事の遅れもあり、新市場への移転時期を計画当初の2022年4月から2023年4月を目処に延期している。

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ヤオコー和光南店、2022年2月25日開店-越後山の商業核、ザ・マーケットプレイスとの連携でドミナント強化

埼玉県和光市の越後山土地区画整理事業区画内に、ヤオコーの食品スーパー「ヤオコー和光南店」が2022年2月25日午前9時に開店する。

ヤオコー、和光市2号店を越後山に出店

ヤオコー和光南店は、組合施行による土地区画整理事業「越後山土地区画整理事業」(2005年度~2023年度/約14.8ha)の区画内に出店するもので、建物は地上2階建、駐車場は1階部分、営業フロアは2階部分店舗面積は約1,568㎡、延床面積は約4,957㎡。初年度売上目標は約16億円。同社としては178店舗目で埼玉県内では97店舗目、和光市内では和光丸山台店(ザ・マーケットプレイス和光/2021年10月開店)に次ぎ2店舗目となる。

ヤオコー和光南店。

和光南店ではストアコンセプトに「毎日のお買い物でお客様においしさと楽しさを提供できるお店~和光丸山台店との連携で和光ドミナントの構築~」を掲げ、青果部門ではアボカド専業農家によるヤオコー独自商品「ミゲールさんの焼きアボカドサラダ」や工場野菜の強化、精肉部門では主力・頻度品の豚ブロック肉・切身に加え埼玉県産黒毛和牛の導入、鮮魚部門では旬の切身や冷凍鮮魚の強化、デリカ部門では時間帯に応じた品揃えや握り寿司での差別化、インストアベーカリーでの食事パンの強化を打ち出す。また、グロサリー部門では直輸入ワインをはじめとするヤオコーグループ小川貿易の商品や専用調味料、米菓、中華麺などを拡充する。

和光南店と連携を図るthe market Place 和光。

団地群や越後山の新興住宅地の食を支える店舗に

ヤオコー和光南店が立地する越後山土地区画整理事業区画内は、区画整理以前から住宅が立ち並んでおり、和光南店正面にも米軍宿舎(モモテハイツ)跡地に建設された裁判所職員総合研修所や税務大学校、理化学研究所といった行政関連施設に加え、大規模な公団住宅(南大和団地など)が立ち並んでいた。一方、スーパーは極めて少なく、徒歩20分ほどの距離にある和光陸橋近くの全日食生鮮館ユネスコ和光店や隣接する東京都練馬区のライフ土支田店が最寄の店舗であった。ヤオコー和光南店は地域の食を支える役割を担っていくものとみられる。

ヤオコー和光南店

住所:埼玉県和光市南1丁目16番60号
営業時間:午前9時~午後9時30分

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アルティエ、2022年2月25日開業-静活プラザボウル跡地、1年ぶり「セガ」復活やホログラムシアターも

静岡県静岡市葵区の静活プラザボウルビル跡地に、静活の大型複合アミューズメント施設「ARTIE(アルティエ)」が2022年2月25日に開業する。

地場映画興行会社の複合娯楽施設、全面刷新

静活は1919年4月に「静岡活動写真」として設立。1948年1月に現在の社名に変更した。同社は設立以来、映画館運営を中核事業としており、2022年2月現在も静岡県内の大型商業施設にシネシティザート(静岡市葵区)やシネプラザサントムーン(駿東郡清水町)といったシネマコンプレックスを展開する。
アルティエの前身となる「静活ボウリングビル(静活プラザボウルビル)」は1970年2月に開業。同施設は静岡伊勢丹正面という好立地にあり、1990年8月にはセガ(当時)運営のゲームセンター「セガワールド静岡(コスパル)」(1~2階)が出店するなど、市中心部を代表する複合アミューズメント施設として親しまれていた。その一方、開業から50年近く経過するなど老朽化が顕著であったため、2019年7月に「(仮称)プロジェクトオリオン」として建替リニューアルする方針を発表。2021年1月5日をもって閉館していた。

ボウリング場や「セガ」再出店、ホログラムシアターも

アルティエの建物は地上3階建で敷地面積は約2,422㎡、延床面積は約3,630㎡。
建物の玄関口には屋根付き芝生広場「ART GARDEN(アートガーデン)」を配置し、施設内には静活プラザボウルの後継となるボウリング場・ダイニングスペース「BOWL&DINER Bolo(ボーロ)」やホログラムシアター「LIVLIV(リブリブ)」を展開。また、旧施設時代と同様、GENDA GiGO Entertainment(GGE/旧セガエンタテインメント)運営のゲームセンター「SEGA静岡」(180坪/約595㎡)も再出店する。

アルティエ。壁には壁面アートを設置する。

GGEはセガ時代、静岡県内を中心にパチンコ大手「マルハン」との共同出店を行っていたため、静岡市内においてもチャーリーワン(プラザアピア静岡内/2007年9月閉店)や静岡豊田町(マルハンツインパーク豊田町内/2007年11月閉店)といった大型店を展開していたが、資本関係の変化やゲームセンター事業の縮小もあり店舗数が減少。セガ屋号を冠する静岡市内の店舗はベイドリーム清水店(100坪/約330㎡/旧AGスクエア店)1店舗を残すのみとなったこともあり、規模こそ縮小したもの約1年ぶりのセガ復活を待望する声が多数みられた。

セガ静岡。

施設周辺では大規模再開発プロジェクトにより、2014年3月に「呉服町タワー」が、2018年11月に「札の辻クロス」が相次ぎ開業しているが、これらの施設とは異なる新たなアートの拠点・エンターテイメントの拠点として役割を担っていくものとみられる。

アルティエ

住所:静岡県静岡市葵区七間町4
営業時間:10時~24時(セガ静岡)

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イオン、韓国ミニストップをロッテに売却-2022年1月発表、約300億円で

イオングループのコンビニエンスストア「ミニストップ」(千葉県千葉市)は、子会社「韓国ミニストップ」の株式を韓国ロッテグループに売却することを2022年1月21日に発表した。

韓国ミニストップの店舗(釜山市海雲台区)。

韓国大手だったミニストップ、ロッテが買収

韓国ミニストップは1990年に韓国に進出。日本国内より多い約2600店舗を展開しているが、近年は業績が低迷しており、ここ数年は売却論が取りざたされていた。
2021年に行われた売却入札にはロッテグループ、新世界グループ、ネプストンホールディングスコンソーシアムが参加。その結果、ロッテグループが優先交渉権を得た。ロッテグループは韓国ミニストップを約305億円で買収する。

ロッテグループのコンビニ「emart24」。

韓国ロッテグループは、自社のコンビニ型ミニスーパー「emart24」を展開するほか、グループの「コリアセブン」が日本のセブン-イレブンとのフランチャイズ契約により韓国内で「セブン-イレブン」を約1万店舗ほど展開している。

韓国セブン-イレブン。

そのため、韓国ミニストップの店舗は今後それらの店舗に転換する可能性が高い。

ミニストップ、フィリピンなどからも撤退

ミニストップは2021年に中国青島地区から撤退したほか、フィリピン事業の売却も決めており、残り海外店舗は中国遼寧省(FC)とベトナム(子会社)の店舗のみとなる。

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天虹微喔、ローソンが買収-中国流通大手のコンビニ、2022年1月発表

大手コンビニ「ローソン」(東京都品川区)傘下の「羅森便利有限公司広東ローソン)」は、「天虹数科商業」(中国・深圳市)から地場大手コンビニ「天虹微喔」を運営する「天虹微喔便利店」の持ち分株式の100%を譲り受け、店舗をローソンに転換することを2022年1月4日に発表した。

中国流通大手「天虹」のコンビニ、ローソンに

天虹グループは天虹商城として1984年に設立。中国各地で百貨店・ショッピングセンター「天虹」、スーパー「天虹超市」、コンビニ「天虹微喔」など様々な業態の商業施設を運営する。
とくに地盤とする深圳市では同市の開発初期から店舗展開しているため、開発の先駆け的商業施設の1つとして知られる。

「天虹」グループCI。

天虹微喔の前身は2003年に設立。2014年に天虹数科商業の傘下に入った。資本金は5,500万元。「天虹微喔」は都心型店舗に強みを持っており、2021年12月時点で深圳市・東莞市・厦門市など広東省・福建省を中心に203店舗を展開する。

「天虹微喔」イメージ(公式サイトより)。

株式の譲受後、天虹微喔は広東ローソンの運営となり、屋号も順次「ローソン」に転換する予定だとしている。

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ベスト電器長崎四ヶ町店、2021年12月3日開店-ヤマダ合併後初「ベスト」出店、佐世保トゥインクル西沢に

長崎県佐世保市のファッションビル「トゥインクル西沢(TWINKLE西沢)」に、ヤマダデンキの家電量販店「ベスト電器長崎四ヶ町店」が2021年12月3日に開店した。

売場集約進めていたトゥインクル西沢

トゥインクル西沢(西沢本島ビル)は、1968年10月に百貨店「西沢ショッピングセンター(西沢本島町店)」として開業。1996年10月のリニューアルを機に現在の施設名となった。建物は地上9階地下1階建で店舗面積は8,926㎡、延床面積は12,746㎡。
開業以来長らく、近隣の佐世保玉屋やイオン佐世保ショッピングセンター、アルバ西沢とともに佐世保市中心部(三ヶ町・四ヶ町商店街)を代表する大型店の一角を担っており、2013年の耐震改修促進法改正後も近隣の大型店に先駆け耐震改修工事を開始、2019年9月までに全館の耐震改修工事を完了するなど、売場面積の減床により耐震診断の回避や再開発の持越しを図る他社と対照的な営業体制を構築していた。

ベスト電器オープンセール中のTWINKLE西沢。

こうした取組みもあり、トゥインクル西沢は耐震改修工事後も9フロア体制(地階~地上8階)を活かした売場を維持していたが、2020年10月に7階の100円ショップ「Seria」を3階に移転、11月に4階・5階の婦人服フロアを閉鎖し2階に移転するなど、他社と同様に物販フロアを低層階(地階~地上4階)に集約、高層階(5~8階)をイベントスペースとして活用することとなった。

四ヶ町アーケードのベスト、トゥインクル4階に移転

ベスト電器長崎四ヶ町店は2021年11月21日に閉店した「ベスト電器四ヶ町店(旧タイガーベスト電器)」の後継店として開店したもの。旧店舗は市中心部最大の家電量販店(営業フロア1~4階)として、徒歩圏内のコンピュータウンさせぼ(情報機器専門館/後のコンピュータウンよんかちょう)や佐世保店とともに3店舗体制を築いていたが、2000年の佐世保本店(旧ベスト電器大塔店/ホームセンタータイガー大塔店)リニューアルを機に営業規模を縮小していた。
なお、ベスト電器は2021年7月にヤマダデンキに吸収合併されており、長崎四ヶ町店はヤマダデンキ吸収合併後初の新規出店となった。

オープンセール中のベスト電器長崎四ヶ町店。

大型店閉店相次ぐ市中心部の受け皿的役割に期待

トゥインクル西沢はベスト電器導入にあわせ、4階に着物売場・サービスカウンター・外商事務所・催事場などを5階に移転した。トゥインクル西沢には今後も施設全館での営業が可能な市中心部唯一の大型店として、再開発や老朽化による大型店の閉店や再開発が相次ぐ佐世保市中心部の受け皿として、新たなテナントの誘致に期待したい。

ベスト電器長崎四ヶ町店

住所:長崎県佐世保市本島町4-7
営業時間:午前10時~午後6時30分(通常営業時間)

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フードウェイマルシェ大畠店、2022年2月17日閉店-まるよし跡、小倉唯一のフードウェイ・ハイマート撤退

福岡県北九州市小倉北区のフードウェイグループ系食品スーパー「フードウェイマルシェ大畠店」が2022年2月17日をもって閉店した。

綜合スーパーまるよしの居抜き出店だった

フードウェイマルシェ大畠店は、2005年7月にハイマート(現フードウェイ)の食品スーパー「生鮮市場ハイマート大畠店」として開店。同社店舗としては北九州市初出店、ショッピングプラザまるよし大畠店(2004年10月閉店)跡への居抜き出店であった。

フードウェイ・ハイマート、北九州市から姿を消す

ハイマート大畠店は2011年7月に毎日低価格(EDLP)型店舗へのリニューアルを実施、2016年9月に同社新ブランド「フードウェイマルシェ」への業態転換を実施した。業態転換後は生鮮売場のうち、青果売場を「FoodwayFARM」、鮮魚売場を「おさかな処魚蔵」、中華惣菜売場を「麗彩楼」、子会社(ミートインハイマート)運営の精肉売場を「お肉処牛蔵」とゾーニングしたうえで規模を大幅に拡大。

オープンセール当時のフードウェイマルシェ大畠店。

従来同様の低価格志向を維持しつつ、農産物直売コーナーやフードウェイならではの独自商品を拡充するなど、近隣の丸和ラ・パレット(2017年1月閉店)やハローデイ、マルショクといった競合店との差別化を図ったが、2022年2月17日をもってハイマートから17年の歴史に幕をおろすこととなった。
2022年2月現在、後継店は決まっていないが、敷地内のハルヤクリーニングステーション(とり安食堂跡)は営業継続中であり、新たなスーパーの出店が期待される。

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