遠東百貨店台北宝慶店、2023年7月31日閉店-台北現存最古の百貨店、半世紀の歴史に幕

台湾・台北市萬華区西門町の百貨店「遠東百貨 台北宝慶店」が、建物の老朽化のため2023年7月31日に閉店した。

遠東百貨 台北宝慶店。

遠東百貨台北宝慶店、112年7月31日熄燈。
這是台北最古老的百貨商店。
預估5年後、遠東百貨將在當前位置重建新大樓。

遠東デパートを支えた台北一号店、半世紀の歴史に幕

遠東グループは1930年代に上海で創業。遠東百貨は戦後、台湾で紡績・繊維業を営んでいた遠東グループによる百貨店として1969年に1号店を台中に出店した(閉店済み、台中市には別の遠東の店舗が所在)。台北宝慶店(当初は台北店)は台北1号店として西門町エリアの中華商場(1992年閉店)前に1972年開店。建物は地上8階、地下3階建て、店舗面積は約24,000㎡。当時は日本、米国との断交時期にあたり、あえて店舗を中華風にするなどの施策がとられた。
遠東百貨は厳しい時代にありながら日本などの百貨店経営を参考にすることで成長を遂げ、のちに台湾で最大の百貨店チェーンとなった。台北宝慶店はそうしたなか遠東百貨店の台北旗艦店として、同社の成長を支えることにもつながっていた。

遠東百貨の台北旗艦店・信義店。

遠東百貨、解体して再開発-「西門町のランドマーク」に

遠東百貨は、台北宝慶店の閉店後に建物を解体して再開発。新たな店舗を建設するとしている。
新たな建物は日建設計が手掛ける予定。建物の規模や業態は未発表であるが、遠東百貨は建て替えに際して「西門町の地標(ランドマーク)にする」としており、2028年の建物完成をめざす。

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