スーパーセンターイズミヤ堅田店、2023年1月閉店-びわ湖タワー跡地の同社滋賀1号店、イズミヤ滋賀県から撤退

滋賀県大津市のJR湖西線堅田駅近くにあるH2Oリテイリング(阪急阪神百貨店)系の大型総合スーパー「スーパーセンターイズミヤ堅田店」が、2022年冬をもって閉店する。
追記:2023年1月9日閉店となる。

異色のイズミヤ大型店、21年の歴史に幕

スーパーセンターイズミヤ堅田店(SuCイズミヤ堅田店)は、2005年12月に遊園地「びわ湖タワー」跡地を活用し開店。建物は地上2階建で営業フロアは1階、敷地面積は27,069㎡、店舗面積は14,863㎡、延床面積は39.538㎡。同社としては滋賀県初の店舗、SuC業態としては3店舗目だった。
堅田店では「Every Day LOW Price~まいにちやすい~」「みんなの「欲しい!」がいっぱいある。」を掲げ、開店当初は食料品から衣料品(紳士服・婦人服・子供服など)、住居関連品(インテリア雑貨・DIY用品・スポーツ用品・アウトドア用品・玩具・ゲーム・文具・書籍など)を集中レジ方式でフルライン展開。
飲食関連を中心に専門店20店舗を導入するなど、従来型総合スーパー業態とは異なる欧米型スーパーセンター業態の確立をめざした。

スーパーセンターイズミヤ堅田店。
2013年当時は隣接地にイーゴス108も試験稼働していた。

その一方、2008年11月に滋賀県地盤の総合スーパー「平和堂アルプラザ堅田」がショッピングセンターとして建替リニューアルを実施。2014年12月には琵琶湖(琵琶湖大橋有料道路)を挟み対岸にある「ピエリ守山」が“明るい廃墟”から全面リニューアルを実施。2016年4月には京都地場大手食品スーパー「フレスコ堅田店」が、2019年7月に京都地場中堅食品ディスカウント「ハッピーテラダTOKUYA大津堅田店」が近隣の量販店跡に相次ぎ出店するなど、競合店が増加していた。

平和堂も2018年に全面リニューアルを実施した。

イズミヤ堅田店では競争激化の対応として、直営フロアの段階的なリニューアルや100円ショップ「ダイソー」導入などテコ入れを図ったが、2022年までにフードコートが閉鎖となるなど、不振が目に見える状態となった。

イズミヤからスーパーセンター業態が消滅する日も?

イズミヤはH2Oリテイリング傘下となって以来、従来型総合スーパーの構造改革を進めており、スーパーセンター(SuC)に関しても業態解体を進めていた。
2018年6月の八幡店(京都府八幡市/同業態2号店)改装時は従来通りの運営形態を維持したもの、2019年秋の八尾店(大阪府八尾市/同業態1号店)改装時には集中レジ・直営フルライン展開の廃止と無印良品・オークワWAY書店を始めとする専門店導入により、ショッピングセンター型の店舗に運営形態を刷新。
後の神戸玉津店(兵庫県神戸市)や広陵店(奈良県北葛城郡)の改装においても、スーパーセンターという業態名こそ残したもの、直営食品・衣料品売場を核とするショッピングセンターとなった。
近い将来、イズミヤからスーパーセンターという業態が消える可能性もあろう。

関連記事:ルビットパーク南草津、2022年4月22日開業-プリムタウンにバロー系商業施設、無印良品など出店
関連記事:ブランチ大津京、2019年11月29日開業-マックスバリュを核に「無人書店」など約40店出店
関連記事:平和堂フレンドマート大津駅前店、2019年10月26日開店-県都・大津駅前の平和堂、3年ぶりに復活
関連記事:Oh!Me大津テラス、2018年4月27日開業-「未完成」の船出、シャンゼリゼを意識した賑わいの場めざす

このエントリーをはてなブックマークに追加