イオン今池店、2024年2月29日閉店-名古屋市街地にある築55年の旧ダイエー、建替えの方針

愛知県名古屋市千種区のダイエー通り商店街にある総合スーパー「イオン今池店」が、建物の老朽化による建て替えのため2024年2月29日に閉店する。
イオン今池店。

築55年、元ダイエーのイオンでは最古参

イオン今池店は1969年11月30日に「ダイエー今池店今池ショッパーズプラザ)」として開店。ダイエーにおける名古屋1号店だった。
2013年に食品売り場の移設を伴う改装が実施されて現在の外観に、さらに2015年に東海地区のダイエーの移管の伴い、今池店もイオンリテールに移管され「イオン今池店」に転換した。
イオン今池店は2021年9月のイオン東山二条店の閉店以降、現在営業しているイオンリテールの店舗の中では最古参であり、ダイエーを含めてもダイエーグルメシティ西明石店(1969年10月開業)の次に古い店舗である。

「老朽化と顧客のニーズに答えるため閉店」へ

イオン今池店の建物は改装こそされているものの、開業当初から大きな改築などはされずに使用されてきたため老朽化が進んでいたほか、天井高も低く、また、館内には客用エレベーターが設置されていないほか、エスカレーターも片側のみの設置であるなど、現代のスーパーとは大きく異なる構造であった。

エスカレータは片側昇り方向のみ。反対側は階段。

閉店を前に、イオン今池店の館内では開業当初からの店舗を振り返る展示コーナーを3階奥に設置。流通科学大学のダイエー資料館の写真のほか、今まで公開されていなかった館内のカラー写真などの写真が展示されている。

閉店を前に設置された展示コーナー。

そのなかでも古参店であることが分かる写真として、ダイエー今池店開業当初の写真がある。
この写真には、1975年に変更されたダイエーの2代目ロゴマークが写るほか、1973年以前「百貨店法」により、営業面積の制限を逃れるためにフロアや売場ごとに運営が分割されていたことがわかる袖看板などが写っている。

古参店であることがわかる店舗写真。

イオン、建替えめざすも規模や業態など未定

イオン今池店は老朽化が進んでおり、現在の建物閉店後は解体される。
イオンリテールは再出店予定であるとしているが、規模や業態などは未定とされており、今後の動向が注目される。
ダイエー今池店が立地する今池は古くから名古屋の繁華街として知られているが、近年では地下鉄今池駅直結の商業ビルであった新今池ビル(1962年開業、2020年閉業)が京阪電鉄不動産によりマンションへ再開発されるなどの動きもあり、複合施設とするための再開発なども考えられる。

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