カテゴリー別アーカイブ: 都商研ニュース

マックスバリュエクスプレス南の駅やえせ店、2025年10月25日開店-八重瀬町観光拠点施設の農協系スーパー「JAマートぐしちゃん」跡に

沖縄県島尻郡八重瀬町の旧八重瀬町役場跡地/八重瀬町観光拠点施設「南の駅やえせ」に、イオン琉球系食品スーパー「マックスバリュエクスプレス南の駅やえせ店」が2025年10月25日午前9時に開店した。

食品スーパー空白地となった旧具志頭村に

マックスバリュエクスプレス南の駅やえせ店の建物は、2018年12月に農協系/JAおきなわ系食品スーパー「JAマートぐしちゃん」として開店。八重瀬町観光拠点施設の商業核として、旧Aコープ具志頭店閉店後の買物難民対策としての役割を担っていたが、2024年9月29日をもってJAマートが経営不振を背景に閉店していた。
八重瀬町旧東風平町(こちんだ町/こちひら)中心部がサンエー八重瀬シティをはじめ地場流通大手系3店舗が立ち並ぶ商業集積地にもかかわらず、旧具志頭村(ぐしがみ村/ぐしちゃん)中心部は大型食品スーパーが存在せず、最寄りの同業店舗は個人経営店を除けば4km離れた隣接自治体(沖縄県南城市)の農協系食品スーパー「Aコープ玉城店」という状況に陥っていたため、土地建物を所有する自治体が後継店舗の誘致に動き、イオン琉球による「近くて便利なコンパクトスーパーマーケット」の開店が決まった。


マックスバリュエクスプレス南の駅やえせ店(同社公式より)。

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ドン・キホーテ高山店、2025年10月28日開店-ドンキ、飛騨に初出店

岐阜県高山市の国道41号線沿いに、パン・パシフィック・インターナショナルHD(PPIH)のディスカウントストア「ドン・キホーテ高山店」が2025年10月28日に開店する。

ドン・キホーテ高山店。(リリースより)

ドンキ、空白地帯だった飛騨に初出店

ドン・キホーテ高山店が出店するのは、国道41号(472号)線沿いにあったパチンコ店「TAKAYAMA遊7」の跡地。
ドンキは高山市・飛騨エリア初出店となる。

ご当地グッズや温泉むすめグッズ、「豪雪地帯対応」も

ドン・キホーテ高山店の外壁には大きなドンペン壁画を設置。
雑貨・アパレルコーナーでは、ドンペンと飛騨高山のご当地キャラクター「ひだっち」、そして温泉むすめの高山匠美や飛騨弁とコラボした限定 T シャツを販売。地酒やお土産も取り揃える。
さらに、積雪地帯であることから、それを考慮した瓶詰品、冷凍食品など備蓄しやすい商品を強化。コスメについてもセルフネイルなど「おうち美容」グッズを充実させる。

飛騨ご当地Tシャツを取りそろえる。(リリースより)

開店日には先着300 名に「さるぼぼ風ドンペン」がプリントされたオープン日入りの オリジナル記念シールを所定の条件でプレゼントするとしている。

ドン・キホーテ高山店

岐阜県高山市上岡本町三丁目 229
営業時間:9時~25時

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ザ・ビッグ仙台南光台店、2025年10月24日開店-ジャスコ南光台店時代から半世紀の古参店、建替全面刷新

宮城県仙台市泉区にイオン系ディスカウント食品スーパー「ザ・ビッグ仙台南光台店」が2025年10月24日に開店する。

南光台団地の商業核「ジャスコ」として開店

ザ・ビッグ仙台南光台店は1973年10月に現イオン系総合スーパー「ジャスコ南光台店」として開店。建物は地上2階建で店舗面積は2,124㎡。
ジャスコ南光台店は開店以来長らく、関兵精麦によるニュータウン「南光台団地」の商業核としての役割を担っていたが、2004年春に長期休業を行いイオン直営食品スーパー「マックスバリュ仙台南光台店」に業態転換した。
その後、マックスバリュ仙台南光台店は2010年2月のイオン直営食品スーパー事業分社化にともない新設完全子会社「マックスバリュ南東北(MV南東北)」運営となったが、MV南東北の食品ディスカウント事業会社化にともない、2014年9月に現業態/現店舗名となった。

最新のザ・ビッグに

ザ・ビッグ仙台南光台店は、2024年3月1日にイオン系ディスカウント中核事業会社「イオンビッグ」がMV南東北を吸収合併したことで同社運営に移行したが、イオンビッグ運営店舗のなかでも特に老朽化が進んでいたこともあり、同年8月31日をもって建替えのため一時閉店していた。
新店舗の建物は平屋建一部2階建で売場面積は1,984㎡。
同業態共通のストアコンセプト「買えば買うほど安さがわかります!!」を掲げ、イオン系ディスカウント専用PB「ビバタイム」「ベーカーズ&ベーカリー」「和日彩々」「Easy to Use」を中心に低価格訴求型の売場を展開する。
ザ・ビッグ仙台南光台店

ザ・ビッグ仙台南光台店

住所:宮城県仙台市泉区南光台南3-28-1
営業時間:午前8時~午後10時

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ベルクス西川口店、2025年10月24日開店-イトーヨーカドー跡にサンベルクス、埼玉県内店舗網強化

埼玉県川口市のJR西川口駅近くにある複合商業施設「西川口ショッピングセンター」1階「イトーヨーカドー西川口店」跡に、サンベルクスの大型食品スーパー「ベルクス西川口店」が2025年10月24日に開店する。

半世紀営業続けた西川口のヨーカドー

西川口ショッピングセンターの前身となるセブン&アイHD系総合スーパー「イトーヨーカドー西川口店」は1974年5月に開店。開店当初の建物は地上4階建で売場面積は6,003㎡だった。
イトーヨーカドー西川口店は2009年3月に同社ディスカウント新業態3号店「ザ・プライス西川口店」に転換、施設老朽化にともなう再開発「(仮称)西川口計画」を理由として、2019年5月20日をもって一時閉店した

イトーヨーカドー西川口店。

その後、2020年12月3日にセブン&アイHD系食品スーパー「イトーヨーカドー西川口店(2代目/食品スーパー)」と大型家具インテリア雑貨店「島忠ホームズ西川口店」を核とする複合商業施設として建替新装開業したものの、2022年5月に島忠ホームズとダイソーが撤退(同年7月ニトリ西川口店として事実上業態転換)、2025年2月にヨーカドーが撤退し食品核不在となっていた。

サンベルクス、埼玉県内での店舗網拡充

西川口ショッピングセンターの建物は地上5階建で営業フロアは1~3階、延床面積は17,209㎡。
サンベルクスの食品スーパー「ベルクス西川口店」は、同館1階ヨーカドー跡(売場面積1,329㎡)に居抜き出店するもので、ニトリやケーズデンキとともに近隣商圏型商業施設を形成する。

ベルクス西川口店/西川口SC(同社公式より)。

サンベルクスは創業以来の本拠である東京都足立区でドミナント戦略を採っていたが、2024年6月に世田谷区初となる世田谷太子堂店を開店するなど店舗網拡大に向けた取組みを本格化。2025年3月には柏つくしが丘店をリニューアル、同年5月に浦和原山店を開店、同年6月に北松戸店をリニューアル、同年9月に柏大室店を開店するなど、埼玉県内での事業基盤強化に注力しており、西川口の新店舗も取組みの一環であるとみられる。

ベルクス西川口店

住所:埼玉県川口市西川口2-3-5
営業時間:午前10時~午後9時
※日曜は朝9時開店

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メロンブックス福岡天神店、2025年10月25日新装開店-河村家具天神荘の「とらのあな福岡店」跡に増床移転 

福岡県福岡市中央区の西鉄天神大牟田線福岡(天神)駅/福岡市地下鉄空港線天神駅近くに、「メロンブックス福岡天神店」が2025年10月25日に移転新装開店する。

福岡を代表する老舗家具店本店だった「河村家具」

河村家具は1910年に現在の福岡市中央区で創業、1948年9月に法人化した。同社は福岡県内では中村家具や原家具と並ぶ老舗家具チェーンとして多店舗化を図ったが、バブル崩壊後の業績低迷や県外資本(迫田や大川家具センターなど)の相次ぐ進出、ホームセンターナフコの祖業強化(TWO-ONE STYLE業態確立)を背景に、2000年6月に本店(本社併設/河村天神荘)を閉店、2001年9月に民事再生手続きを開始するなど事実上倒産した。
その後、河村家具は本社本店を福岡市西区の郊外型店舗「カワムラ家具福重店」に移転するなど経営再建を本格化、2012年に民事再生手続きを終結し、サザンオールスターズのコピーバンドとして在京キー局のバラエティに出演するなど全国的に話題を集めた河村和範社長主導のもと継続的なメディア出演や調味料「河村社長の河たれ」販売を打ち出したが、2022年9月には感染症拡大を背景として家具販売を廃業していた。

とらのあな福岡店。

河村家具本店跡は「河村天神荘」として、トライアルHD系都市型ディスカウント食品スーパー「トライアルディスカウントコンビニ天神三丁目店」、旧テンガイフェスタ系ネットカフェ「サイバック」や同人誌/同人グッズ店「コミックとらのあな福岡店」、アールビバン系版画タペストリーショップ「アールジュネス福岡/軸中心派福岡店」が入居する施設となったが、トライアルの都市型業態全店閉店やとらのあな池袋店を除く国内全店閉店のため、2025年10月現在は大型カードゲームショップ「オレタン福岡天神店」(3~4階)を核に24時間フィットネスクラブや飲食店が入居する施設となっている。

北天神にメロンブックス復活

メロンブックス福岡天神店は、2001年9月に同社九州1号店「メロンブックス福岡店」として福岡市中央区の中村家第一ビルに開店。同施設内の女性向け同人誌店「明輝堂スペース福岡」とコスパタブリエ直営店「ジーストア福岡」とともにサブカルチャーの集積を形成したが、2016年12月15日をもって一時閉店。同月17日の家電量販店「ベスト電器福岡本店」への移転を機に現店名に改称し新装開店した。新装開店後は同社と親密関係にあるアニメイト系店舗「らしんばん福岡天神店」「カードラボ福岡天神店」やツクモと共同販促を実施したが、2020年7月閉店の同業同人誌店「とらのあな福岡店」跡に移転することとなった。

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ジョイフルサン、イオン九州が2026年3月吸収合併ーかつての長崎地場大手、店名も消滅へ

大手スーパーの「イオン九州」(福岡県福岡市)は、2025年7月に同社傘下となった長崎県長崎市に本社を置くスーパー「ジョイフルサン」を2026年3月に吸収合併する。
地場スーパーとして永年親しまれた「ジョイフルサン」は消滅する見込みだ。
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旧・ジョイフルサン住吉店。(本店、建て替え済み)

長崎の老舗スーパー、穴吹傘下で再建のちイオン入り

ジョイフルサンは「アサヒストア」として1960年に長崎電気軌道住吉電停前の中園銀座商店街内で創業。その後、1974年にジョイフルサンの前身「アサヒストア」とダイエーの共同出店による「アサヒショッパーズ住吉店」となり、同社の社名変更やダイエーとの提携解除により「ジョイフルサン」となった。

穴吹傘下となったあとのジョイフルサン新型店舗。

ジョイフルサンは競合店の増加などにより経営再建が図られることとなり、2016年2月に穴吹興産グループあなぶき興産九州」(旧・東峰住宅、福岡市)の傘下となって、一部を「マンション併設型の店舗」への建て替えを行うなど、店舗のスクラップアンドビルド・リニューアルを推し進めていた。

ジョイフルサン、イオン九州が吸収で店名含め消滅

イオン九州は、ジョイフルサンアルファの株式を2025年7月に全て取得して完全子会社化していた。買収額は非公表で、社名は再び「ジョイフルサン」となった。

当初、イオン九州は当面「ジョイフルサン」の店舗名のままサービスなどもほぼそのまま営業をおこなっていたが、2025年10月からはトップバリュの取り扱いを本格的に開始。さらに2025年内にリニューアルオープンする「ジョイフルサン本原店」から屋号を順次イオングループのものに変更する。
さらに2026年3月1日にはイオン九州がジョイフルサンを吸収合併。これにより、ジョイフルサンは完全に消滅することとなる。

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トキハインダストリー、イオン九州が買収-2026年1月付で完全子会社化、2025年3月にはサイバー攻撃被害も

大分県大分市に本社を置く百貨店「トキハ」は、完全子会社の総合スーパー「トキハインダストリー」の全株式を「イオン九州」(福岡県福岡市)に2026年1月末付ですべて譲渡する。

トキハインダストリー本店・あけのアクロスタウン。

トキハインダストリー、サイバー攻撃で被害受けていた

トキハインダストリーは1970年に東九州最大のニュータウン・住宅団地である明野団地のタウンセンターとして1号店を仮設店舗で開店。1971年には現在のあけのアクロスタウン本館が開業。同店は九州初の本格的郊外型ショッピングセンターだった。
現在は「トキハインダストリー」「アテオ」などの屋号で大分県各地に大型ショッピングセンター、総合スーパー、食品スーパー、百貨店の食品売場など合わせて23店舗を展開している。

トキハインダストリー中津店。食品スーパー+百貨店サロン。

2024年2月期の売上高は約316億円。
大分県では大きなシェアがある一方で、2025年3月にはサイバー攻撃を受けたことにより営業休止しており、影響は同年9月まで続くこととなった。

百貨店の食品館業態。
成城石井セレクション・ISETAN MITSUKOSHI THE FOODも扱う。

イオン九州が買収、双葉会など一部サービスは継続か

イオン九州は、2026年1月末付でトキハインダストリーを完全子会社化する。取得額は非公表。

なお、イオン九州などの発表によると、現時点ではトキハ双葉会(友の会)、ルッチャポイント、トキハ商品券などの取り扱いサービスはそのまま変わらずに継続するとしている。今後はマックスバリュのようにトップバリュをはじめとしたイオングループ商品の取り扱いや、営業時間の延長なども想定される。

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下関大坂屋ホテル、2025年冬開業-大手ネットカフェ運営会社が「東京第一ホテル下関」再生、大妓楼の名前引継ぎ5年ぶり営業再開へ

山口県下関市の阪急阪神第一ホテルグループ系シティホテル「東京第一ホテル下関」跡に、大手ネットカフェ「アイ・カフェ」(本社:神奈川県横須賀市/東京都台東区)が手掛ける新ホテル「下関大坂屋ホテル」が2025年冬を目処に開業する。

大妓楼跡地にうまれた東京第一ホテル下関

東京第一ホテル下関は、1947年創業の老舗ふぐ料理旅館「みもすそ川別館」と同社創業家が出資母体となるかたちで、1981年12月設立となった運営会社「TRK不動産」主導のもと、1984年10月に開業。建物は地上8階地下1階建で客室数は77室。
同館は江戸元禄時代から幕末/明治維新を経て第二次世界大戦まで長い歴史を誇った赤間関稲荷町の大妓楼「大坂屋」跡地、出資母体の本流「みもすそ川本館」跡地、関門海峡を見渡せる丘の上という歴史的にも環境的にも良好な立地条件を活かし、ビジネス・レジャーなど幅広い需要に対応した客室に加え、冠婚葬祭需要に対応した結婚式場(ウェディングチャペル)や宴会・会議場、飲食店(ふぐ料理店・フランス料理店)を整備した。

20年11月無期限休業した下関の第一ホテル、新ホテルに

東京第一ホテル下関は開業以来、小林一三創業の大手ホテルグループ「第一ホテルチェーン(現阪急阪神第一ホテルグループ)」に加盟することで、下関東急イン(後の下関東急REIホテル/2016年3月閉館)や下関マリンホテル(田中金属系/2015年3月閉館)といった同業とともに下関市内を代表するシティホテルとしての地位を確立した。
一方、2020年11月30日には感染症拡大を背景として阪急阪神第一ホテルグループとのフランチャイズ契約を終了、無期限休業となったのち、2023年5月に開業当初からの運営会社(TRK不動産)と創業家の不動産管理会社(西山商事)が破産手続きを開始していた。

東京第一ホテル下関。

東京第一ホテル下関は阪急阪神第一ホテルグループ離脱にともなう無期限休業や運営会社の破産手続開始もあり廃墟状態となっていたが、2025年9月より大手ネットカフェ「アイ・カフェ」主導のもと歴史ある大坂屋の屋号を冠した新ホテルとして求人募集を開始、公式サイトを開設(同月中閉鎖)するなど新体制のもと営業再開の見通しが立つこととなった。

大手ネットカフェ運営会社のもと営業再開めざす

アイ・カフェは2001年12月に初代法人を設立、2002年2月にネットカフェ1号店「アイ・カフェ岡山本店」を開店した。
2003年2月には大手新古書店運営会社「テイツー」と資本業務提携を締結し、テイツー主導のもと同社主力業態「古本市場」併設店舗の全国展開を開始。2004年2月にテイツーの連結子会社となったのち、2009年9月に同社と一時経営統合したが、2011年9月にはテイツーグループ事業戦略見直しの一環として名古屋本拠の大手カラオケ機器販売会社「カジ・コーポレーション」への分割承継対象となり、カジ社のネットカフェ中核ブランドとなった。

アイ・カフェの店舗(北海道札幌市/現在は道内全面撤退)。

アイ・カフェは2013年1月の九州地場大手同業「Cybac」事業承継(2021年3月まで運営会社及び飲食事業はフククルフーズとして存続)や2014年4月の中四国地場大手同業「funky time」事業承継といったM&Aにより店舗網を拡大したもの、2020年代初頭の感染症拡大や同業との競争激化を背景に店舗数を減少、2022年8月にカジ社より会社分割のかたちで独立を図り二代目法人運営による現体制となった。2025年10月現在のネットカフェ店舗数は21店舗となっている。
同社は従来の主力業態であったネットカフェに加え、グループ会社が首都圏(湘南国際村・足柄・富士河口湖)及び長野県内(茅野など)で手掛けるリゾートホテルのノウハウを活かし、シティホテルを本格展開することとなる。

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ダイソー広島三越店、2025年10月31日開店-大創産業お膝元の百貨店ワンフロアに

広島県広島市の三越伊勢丹HD系百貨店「広島三越」7階に、大創産業の100円ショップ「ダイソー広島三越店」が2025年10月31日に開店する。

百貨店激戦区、食とファッションで差別化図る広島三越

広島三越は1973年4月に中国新聞旧本社跡地に三越直営店「三越広島支店(広島八丁堀三越)」として開店。建物は地上8階地下1階建で店舗面積は14,979㎡。中国新聞文化事業社が所有する。
三越は開店当初、広島県内初となる大手百貨店として高い集客力を誇り数度にわたる増床を実施したが、1974年10月のそごう進出や地場同業2社(福屋・天満屋)との競争激化を背景に後塵を拝していた。
同社は業績不振続く広島三越の業態転換検討に加え、1982年3月に広島駅南口Aブロック第一種市街地再開発事業(現エールエールA館)への進出表明、1990年3月にはJR西日本と広島駅南口再開発(現minamoa)への進出に向けた基本合意を締結するなど増床困難な現店舗からの移転を試みたが、いずれもバブル崩壊後の景気低迷や自治体による出店事業者調整を背景として失敗に終わり、老舗の暖簾を活かした百貨店支店として存続を図ることとなった。
その後、2010年4月には地域子会社運営に移行、2016年11月の三越伊勢丹HD中間決算記者会見で同店を含む地方4店舗(松戸・府中・広島・松山)の業態転換が再び検討にあがったが、2021年5月のJR東日本系高級食品スーパー「KINOKUNIYA entrée(紀ノ国屋アントレ)」導入などを経て、同年秋に全館新装開業を果たした松山三越とともに百貨店業態を維持したまま段階的な全館リニューアルを終えることとなった。

大創産業お膝元の百貨店に主力業態「ダイソー」展開

ダイソー広島三越店は、2025年春までレディスファッション「St.VERMEER(サン・フェルメール)」「HAVE A NICE TRIP(ハヴァナイストリップ)」や手芸用品店「ステラの仕立屋さん」、ジャパンオプティカルの眼鏡店「広島三越メガネサロン」といったブランド、大規模催事場(催物会場+特設会場+イベントスペース)など営業していた7階ワンフロアに開店するもの。
三越伊勢丹HDは、2023年4月に福岡三越に大創産業九州旗艦店となる3ブランド複合店「DAISO/StandardProducts/THREEPPYラシック福岡天神店」を導入、2024年10月には松山三越に大創産業のダイソー標準店「ダイソー松山三越店」を導入するなど、地方店舗の客層拡大に向けた施策を打ち出している。
大創産業にとっても広島は創業以来の本拠地であり、今後の百貨店での店舗展開に向けた試金石としての役割を担うとみられる。

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アクロスプラザ宇都宮インターパーク、2025年11月1日全面開業-カトレアガーデン跡地、マミーマート生鮮市場TOP!を核にヤマダデンキやアルペン複合店も

栃木県宇都宮市の宇都宮上三川インターチェンジ近く/インターパーク地区にあった大和ハウス系近隣型複合商業施設「カトレアガーデン宇都宮南」跡地に、同社系商業施設「アクロスプラザ宇都宮インターパーク」が2025年10月3日より順次開業、11月1日に全面開業する。

FKDインターパーク隣の大和ハウス系商業施設

カトレアガーデン宇都宮南は「福田屋FKDインターパーク」の隣接地に2004年10月に開業。建物は平屋建で店舗面積は12,662㎡。
開業以来、大和ハウスリアルティマネジメント(旧大和情報サービス/本社:東京都千代田区)が運営するデイリーユースを意識した近隣型商業施設であった。
2022年4月には地場大手ホームセンター「カンセキ」FC運営の神戸物産系ディスカウント食品スーパー「業務スーパーインターパーク店」を導入するなど、近隣商業施設との差別化とシナジー創出を図ったが、2024年3月の「ブックオフ/ホビーオフ」を皮切りに専門店が順次閉店、同年5月10日に契約期間満了を理由として20年の歴史に幕をおろした。

近隣商圏型モールから大型量販店3社主体のモールに

アクロスプラザ宇都宮インターパークの建物は平屋建て3棟(A棟B棟C棟)で店舗面積は16,532㎡、延床面積は約20,239㎡。
同社の「アクロスプラザ」としては、2025年6月7日開業の「アクロスプラザ鹿沼」に次ぎ栃木県内6施設目、宇都宮市内2施設目、旧施設比30%増床となる。

アクロスプラザ宇都宮インターパーク。

同施設では2025年10月3日にアルペングループ系スポーツ用品複合店舗「スポーツデポ」「アルペンアウトドアーズ」「ゴルフ5」が先行開店。栃木県内初となるアウトドアーズでは使用シーン別キャンプコーナーに加え、ハイキング・関東近郊の低山から3,000m級本格登山・厳冬期登山まで対応したトレッキングギア、アウトドアウェアまで幅広く展開する。
アルペングループ系スポーツ用品複合店開店後も、10月24日にヤマダHD系家電量販店「ヤマダデンキテックランド」が開店、11月1日にマミーマート系生鮮ディスカウント食品スーパー「生鮮市場TOP!」が開店し、大型量販店3社を主体としたモールが全面開業を果たすこととなる。

アクロスプラザ宇都宮インターパーク

住所:栃木県宇都宮市インターパーク四丁目1-8
営業時間:8時~23時(生鮮市場TOP!/2025年10月時点)

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