カテゴリー別アーカイブ: 都商研ニュース

とりせん松原店、2024年2月17日開店-パチンコ&スロットオータ館林店跡地に新コンセプト2号店

群馬県館林市の国道354号線沿いに地場大手食品スーパー「とりせん松原店」が2024年2月17日午前9時に開店した。

ほっこりするとりせん

とりせん館林松原店は、2022年9月に閉店した東海地方地盤の大手パチンコ店「パチンコ&スロットオータ館林店」跡地に開店するもので、建物は平屋建、総敷地面積は10,587㎡、売場面積は2,082㎡。
同店はとりせんの館林市ドミナント戦略の一環として同社既存3店舗の商圏対象外であった市東部・板倉町・明和町方面からの広域集客を図る。

とりせん松原店。

また、店舗建物は「2021年にオープンした佐野西店で採用した新デザインを更に磨き上げた店舗」として、デザインコンセプトを「集うみんながほっこりするお店(新コンセプト2号店)」に設定。青果売場では地場野菜コーナーを設置、鮮魚売場では全国有名漁港水揚げ商品の取扱いと注文に応じた調理に対応、精肉売場では地元館林の黒毛和牛「谷津牛」を始めとするバイヤー厳選こだわり商品を提供する。
このほか、惣菜売場を始めとする各コーナーでは地場惣菜や地場メーカー商品を積極的に展開。宅配便ロッカー「PUDOステーション」「AmazonHubロッカー」や無線Wi-Fi付きイートインコーナー、AI自動清掃・除菌ロボット、太陽光パネル発電、リサイクルステーションといった設備を完備する。

ほっこりする新コンセプト。

とりせん松原店

住所:群馬県館林市松原三丁目19-4 
営業時間:午前9時~午後9時30分

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イズミ、ニチリウに2024年2月14日再加盟-共同仕入れ約4年ぶり復活、「くらしモア」「セブンプレミアム」併売も

大手流通グループ「イズミ」(本社:広島市東区)は、日本流通産業(本社:大阪市福島区)が主導する共同仕入機構「ニチリウグループ」に2024年2月14日付で正式加盟(再加盟)したこと2月15日に発表した。

イズミも設立に参画した共同仕入機構「ニチリウ」

日本流通産業は、1974年6月に地場大手スーパー「ライフ」「ヤオハン(現マックスバリュ東海)」「グランドタマコシ」「平和堂」「オークワ」「さとう」「イズミ」出資による商品資材の仕入調達・共同開発を目的に設立。
1980年代からはチェーンストア志向の強い生協(コープさっぽろ・コープこうべ)や鉄道系スーパー(近商ストア・両備ストア)、2000年代以降にはドラッグストア(クリエイトSD・サッポロドラッグストアー)の加盟もみられ、最盛期となる2018年11月には20社3生協まで規模を拡大した。
一方、以前から加盟企業の倒産や他大手流通グループとの資本業務提携によるグループ離脱も目立っており、2024年1月時点では15社3生協まで規模を縮小していた。

背景にはセブン&アイのヨーカドー地方店全面撤退も

イズミは1974年6月のニチリウグループ設立当初からの主要加盟企業であったが、2018年4月に流通大手「セブン&アイHD」と業務提携を締結し、2019年5月の取締役会でニチリウグループ退会を決議、2020年2月20日をもってニチリウとの45年の提携関係を解消していた。

イズミ本社。

イズミはニチリウとの提携解消を機に、2020年3月にはニチリウPB商品「くらしモア」の代替となるセブン&アイPB商品「セブンプレミアム」を導入するなど、セブン&アイとの連携強化を図ったが、2024年2月にセブン&アイが総合スーパー「イトーヨーカドー」地方店舗(北海道・東北・甲信越)全面撤退を打ち出すなど、今後の提携関係の維持が不透明な状態となった。
こうした背景もあり、2020年2月の退会から約4年ぶりに再加盟に至ったものとみられる。

「セブンプレミアム」「くらしモア」併売も

イズミはニチリウグループへの再加盟に際し「顧客ニーズの多様化を背景に、スケールメリットを共有し相互に調達力・収益力を高め、お客さまのご要望にお応えしていくこと」を理由として挙げている。一方、2020年2月のニチリウ退会時とは異なり、セブン&アイとの提携は維持される方針であり、イズミの店頭にセブンプレミアム商品とくらしモア商品が併売されることとなりそうだ。

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西友高田馬場店、2024年1月25日再開店-最古参店舗、食品スーパーとして2年ぶり復活

東京都新宿区のJR山手線・西武新宿線・東京メトロ東西線高田馬場駅近くのUR都市機構戸塚三丁目市街地住宅跡地に、西友の食品スーパー「西友高田馬場店」が2024年1月25日に開店した。

西友発足の礎となった最古参店舗

西友高田馬場店は1962年9月に「西武ストアー高田馬場店」として開店。店舗面積は1,157㎡。

建て替え前の西友高田馬場店。

高田馬場店は西武ストアー初のアメリカ式チェックアウト設置店であり、1963年に発足した「西友ストアー(現在の西友)」の基礎となる事実上の創業店であった。一方、同店が入居する「UR都市機構戸塚三丁目市街地住宅」は築60年近い老朽施設であったため、2021年11月30日をもって「契約期間満了」を理由に閉店していた。
西友は高田馬場店の閉店当初、再出店の方針を未定としていたが、同店跡地で2022年12月に「(仮称)高田馬場建替え計画」が始動。2024年1月に跡地への再出店が正式発表となった。

24時間営業の都市型食品スーパーに

西友高田馬場店の新店舗は地上2階地下1階建、営業フロアは1~2階、敷地面積は約988㎡、店舗面積は880㎡、延床面積は約1,495㎡。
旧店舗時代は公団住宅の低層階に入居する形態の総合スーパー(衣料品取扱店舗)であったが、新店舗は建物全館を西友が食品スーパーとして営業する。
新店舗では高田馬場という地域特性・商圏特性を考慮し、1階は惣菜や飲料・冷凍食品、2階は生鮮品・調味料・日用品中心の構成とする。また、旧店舗時代を上回る24時間営業の実施やセルフレジ(スグレジ)の導入など、単身世帯や20代~30代を意識した時短・簡便・利便性を重視した取組みを打ち出す。
西友高田馬場店。

西友高田馬場店

住所:東京都新宿区高田馬場3-3-8
営業時間:24時間営業

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サンリブマルショク昭代店、2024年1月25日開店-旧サトー食品館西新昭代店跡、異例の居抜きで福岡都市圏強化

福岡県福岡市早良区の旧サトー食鮮館西新昭代店跡に、九州地場流通大手「サンリブグループ」の大型食品スーパー「マルショク昭代店」が2024年1月25日に開店した。

定借契約終了で閉店したサトー食鮮館

サトー食鮮館昭代店は、2002年に「サトー食鮮館西新昭代店」として開店。建物は平屋建で店舗面積は1,685㎡。
同店の運営主体である「佐藤」は、1962年7月に精肉店「佐藤精肉店」として創業、1975年10月に「佐藤食肉」として法人化、1985年には自社直営工場を活かしたハム・ソーセージブランド「筑前ハム」を関連会社として立ち上げるなど、創業以来精肉の取扱いに強みをもっていた。
サトー食鮮館昭代店では、食肉・水産部門で対面販売を実施、グロサリーにおいても九州有数の高級住宅街・文教地区を擁する早良区という立地特性を背景にグレードの高い商品構成を打ち出したが、2023年6月30日をもって「事業用定期借地権契約終了」を理由に閉店していた。

シンプルなマルショクに

マルショク昭代店では「地域のお客様にお買物の楽しさを提供する店舗」「最も身近で信頼される店舗」を掲げ、サトー食鮮館時代の建物は活かしつつ、売場構造や内装デザインを全面刷新。シンプルな店舗となった。

サンリブマルショク昭代店。

異例の居抜きで福岡都市圏での店舗展開強化

サンリブグループは近年、食品スーパー業態の新規出店(深町・山王・新守恒・三次・近見・BUONO原)や老朽店舗の建替え(流川通り・東駅・旭)、既存食品スーパーの業態転換(リブホール)など積極的なスクラップ&ビルドに取組んでいるが、商品供給など提携関係にない同業他社跡への居抜きは長らく目立たなかった。
福岡市内ではイオングループが「マックスバリュ」「ウエルシアプラス」、西友が「サニー」の出店強化を打ち出しており、サンリブグループも異例ともいえる居抜き出店で地盤強化を図る狙いがあるとみられる。

サンリブマルショク昭代店

住所:福岡市早良区昭代2-10-20
営業時間:9時~21時

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ロヂャース加須店、2024年1月24日開店-島忠ホームセンター跡、食品ディスカウントスーパーに

埼玉県加須市の国道125号加須羽生バイパス沿いにあるニトリグループのホームセンター「島忠ホームセンター加須店」跡に、北辰商事の地場大手食品ディスカウントスーパー「ロヂャース加須店」が2024年1月24日に開店した。

加須市役所そばの「シマホ」、2021年末に閉店していた

島忠ホームセンター加須店は1989年12月に開店。建物は平屋建で店舗面積は3,934㎡。
同店は加須市中心部唯一のホームセンターであったが、2006年10月にスーパービバホーム加須店、2009年9月にカインズ大利根店、2016年11月にホームプラザナフコ北加須店といった同業が市内10km圏内に相次ぎ開店するなど競争が激化していた。
あわせて、建物の老朽化に加え、大型家具インテリア雑貨複合業態「島忠ホームズ」への経営資源集中や「ニトリ」傘下入りもあり、2021年12月31日をもって閉店していた。

食品主体のディスカウントストアに

ロヂャース加須店では、島忠ホームセンター時代の躯体を活かしつつ全面改修工事を実施。同社同業態の他店舗と比べ小規模な生鮮主体の食品スーパーとなるもの、小売創業以来の強みである非食品分野(日用雑貨・ペット用品・家庭用品・文具など)の取扱いを行うなど、利便性の高い店舗となった。

ロヂャース加須店。

加須駅前には東武ストアかぞマイン、イトーヨーカドー跡地にはヤオコー加須店といった大型店があるもの、両店舗とも加須市役所から1km徒歩15分ほどの距離があるため、既存大型店と異なるディスカウント路線のロヂャースは地元住民を中心に重宝されることとなりそうだ。

ロヂャース加須店

住所:埼玉県加須市三俣2-4-10
営業時間:午前9時30分~午後9時30分
※日曜祝日は午前9時開店

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かみしんプラザ、2024年春新装開業-大型専門店「GU」「パレット」「手芸の丸十」など撤退、全面リニューアルめざす

大阪府大阪市東淀川区の野村不動産系商業施設「かみしんプラザ」が2024年春に新装開業する。

東淀川区内最大のショッピングモール

かみしんプラザは関西地場大手不動産ディベロッパー「三津富」のショッピングセンター「レインボープラザ上新庄」として1980年5月に開業。売場面積は9,519㎡。
レインボープラザ上新庄は2004年に三津富が経営破綻、2005年にダイエーが撤退したため、施設を保有する青果専門商社が「シーオンプラザ」として全面改装を図ったが、2008年にはシーオン自身も経営破綻したため、2009年より三菱商事系SPC「ブライトムーン上新庄」による所有と野村不動産系商業不動産会社「ジオ・アカマツ」による管理運営に基づく「かみしんプラザ」となった。

かみしんプラザ

かみしんプラザは2013年の三菱商事UBS系投資法人「日本リテールファンド」による施設取得を経て、2024年2月現在は同投資法人の後継となるKKR系投資法人「日本都市ファンド(JMF)」が所有、ジオ・アカマツの後継となる商業不動産会社「野村不動産コマース」が管理運営を担う運営体制を採っている。

2022年に3度目の全面刷新図ったが…

かみしんプラザは現体制による新装開業当初、レインボープラザ及びシーオンプラザ時代の専門店や営業方針を踏襲した施設づくりを行っていたが、2016年6月の地階全面刷新にあわせてコンセプトを「Kamishin Natural Style」に設定。大型食品スーパー「平和堂フレンドマート」を食品核とする現代的な商業施設となった。
その後も2017年9月に1階を中心に全面刷新、2022年10月には東淀川区内初となるライフスタイルストア「無印良品」や食物販店舗「ジョニーのからあげgourmet deli」「寿司一番地」導入を中心とする現体制3度目の全面刷新を行った。

ライフフーズの持ち帰り寿司店「寿司一番地」。
同業態の事業縮小にともない2024年1月28日に閉店した。

コロナ禍で生じた“歯抜け”状態解消へ

三菱商事UBSと野村不動産グループによる盤石な運営体制を敷いていた同施設であったが、2021年2月に経営破綻した300円ショップ「ミカヅキモモコ」や不採算店整理の対象となったラーメン甘味処店「スガキヤ」跡といった集客性のあった専門店区画跡を携帯電話販売店の常設サテライトショップやカプセルトイコーナー、近隣私立大学によるイベントスペースとして転用するなど、コロナ禍を経てフロアの疲弊が顕著にみられていた。
また、施設利用者からもフードコートの復活を始め専門店の入替えを期待する声が数多く聞かれていた。

「ニトリデコホーム」導入、専門店入替再構築も

かみしんプラザでは2024年春の新装開業に先駆けて、1月までに1階のファストリ系ファストファッションブランド「GU」や関西地場大手手芸用品店「手芸の丸十」、2階の大型衣料スーパー「パレット」や関西地場子供服・子供用品店「ママフル」、ナムコ系屋内型アミューズメント施設「アミューズパーク」といった専門店が完全閉店した。また、地階のライフフーズ系持ち帰り寿司店「寿司一番地」もセントラルキッチン廃止をともなう事業規模大幅縮小にともない閉店した

デイリーファッションパレットかみしんプラザ店。
同店閉店後はイズミヤ淡路店に後継店を新規開店予定。

また、2月からはイオン系靴量販店「ASBee fam.」が一時休業、携帯電話キャリアショップなど各種サービス系店舗が移転準備を進めている。(1階中央催事フロアなどで仮設営業中)
春の新装開業ではニトリの家具インテリア雑貨店「デコホーム」を始め、集客力・知名度ともに高い専門店の導入が決まっており、東淀川区内最大のショッピングモールとしての座を盤石なものとするとみられる。

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ビブレコーゼ、2024年2月18日全店閉店-旧マイカルの文具雑貨店、イオンモール北大路店の閉店で

流通大手「イオングループ」が展開する文具雑貨店「ビブレコーゼ(VIVRE COSE)」が、2024年2月18日をもって全店閉店する。

マイカルグループ直営の文具雑貨店として創業

ビブレコーゼは、流通大手「マイカル(現イオンリテール)」が展開するファッションビル「ビブレ」の直営文具雑貨店として創業。2011年3月の運営会社再編時点ではグループの旧タウン型商業施設(桑名・明石・茨木・北大路)や駅前高層店舗(高崎・岡山)に店舗網を敷いていたが、2013年3月の明石ビブレ新装開業を皮切りに入居施設の建替再開発や全館リニューアルが相次いだため、2015年には北大路の1店舗を残すのみとなった。

2022年6月の北大路ビブレ新装後も営業継続したが

ビブレコーゼ北大路ビブレ店(現イオンモール北大路店)は「お客さまのライフスタイルに、もっと(More)をプラスする生活雑貨ショップ」を掲げ、イオンリテールビブレショップ事業部運営のもと、2022年6月の入居施設全館リニューアル後も系列店舗(ブルーエクリュ・スクエアフィールド・ルッソ・ミスターモストマブ)とともに営業継続していたが、2024年2月18日をもって閉店することとなった。

ビブレコーゼイオンモール北大路店。(2022年6月当時)

消えゆくビブレの遺伝子

2024年2月18日現在、ビブレコーゼの母体となったファッションビル「ビブレ」は2店舗(横浜・明石)、イオンリテールビブレショップ事業部が運営する大型服飾雑貨店「ビブレジーン」は4店舗(土浦・ユーカリが丘・橿原・福岡)のみとなっている。
上記店舗以外にも、イオン九州の総合スーパー直営フロア内で展開する店舗(筑紫野)も存在するが、最盛期と比べ店舗数はいずれも一貫して減少傾向にあり、ビブレとその遺伝子を引継ぐ業態の先行きは厳しそうだ。

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よどばしデイズ、2024年2月15日全店閉店-富士宮の地場スーパー、売上激減でクスリのアオキが譲受へ

静岡県富士宮市のヒバリヤグループ系地場食品スーパー「よどばしデイズ」が2024年2月15日までに全店閉店する。

ヒバリヤ傘下で再建図っていた「よどばし」

スーパーよどばし(店名:よどばしデイズ)は1924年に現在の静岡県富士宮市で創業。1969年3月の食品スーパー「よどばしフードセンター淀川店」開店にあわせて法人化した。
同社は1994年に食品ディスカウント新業態1号店「よどばしデイズ万野原店」を開店するなど富士宮市内での多店舗化を図ったが、業績不振を背景に、古参店だった「スーパーよどばし東店(マツモトキヨシ富士宮元城店を経て解体)」と最新店だった「よどばしデイズ石坂店(現ウエルシア富士広見店)」を閉店し、静岡地場大手食品スーパー「ヒバリヤ」完全子会社として再生を図ることとなった。

よどばしデイズ1号店「よどばしデイズ万野原店」。

同社はヒバリヤグループ傘下入りを機に、静岡県浜松市浜北区での「よどばしデイズ浜北店」(ヒバリヤ新鮮市場やまと浜北店の転換扱い)開店や既存店のヒバリヤモデル化など、グループのノウハウを活かした事業展開を打ち出すが、2023年2月期の同社売上高はわずか9,400万円(クスリのアオキ発表による)となっていた。

クスリのアオキが譲受、ドラッグストア化めざす

スーパーよどばしの全店閉店は、ヒバリヤによる大手ドラッグストア「クスリのアオキ」への事業譲渡によるもの。2024年1月5日の両社グループ間による事業譲渡契約締結後、2月8日に「よどばしデイズ三園平店」を閉店、2月12日に「よどばしデイズ田中町店」を閉店、2月15日に「よどばしデイズ万野原店」を閉店し、スーパーよどばしは事業を終了する見込み。

よどばしデイズ田中町店。

クスリのアオキは、よどばしデイズ3店舗跡に関して、生鮮食品とドラッグストア・調剤薬局の複合店舗としてリニューアルする方針を示しているが、事業譲渡契約締結時点では計画段階であり、アオキとしての再開時期や取扱商品の存廃は未発表となっている。
(画像は同社公式より)

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東大和リビングテラス、2024年2月14日先行開業-ヤオコー東大和清原店を核に今春全面開業、東京街道団地再開発で

東京都東大和市の都営東京街道団地跡地に、複合商業施設 「東大和リビングテラス」が2024年2月14日から段階的に開業、2024年春を目処に全面開業する。

老朽団地再生の起爆剤めざす複合施設計画

東大和リビングテラスは、東京都が都営東京街道団地(東京街道アパート)一帯で進める公募型プロポーザル事業「東大和市東京街道団地地区まちづくりプロジェクト」の一環として、地場不動産会社「HONJO」を代表企業とするグループが整備予定の複合商業施設で、敷地面積は約12,859㎡、北敷地延床面積は約3,379㎡、南敷地延床面積は約2,907㎡。

東大和リビングテラス・鳥瞰イメージ。(東大和市資料より)

施設名と共通のコンセプト「東大和リビングテラス」を掲げ、商業(スーパー・コンビニ・地産マルシェ)や医療福祉施設(診療所・訪問介護施設・フィットネススタジオ)といった生活利便施設、そして公園と連携する市民交流施設を展開することで、老朽団地跡地に新たな「生活の中心地」の形成をめざすとしている。

ヤオコーが2月14日先行開業、春目処に全面開業めざす

東大和リビングテラスの核となる食品スーパー「ヤオコー東大和清原店」の建物は平屋建で敷地面積は約6,062㎡、店舗面積は約1,848㎡、延床面積は約2,985㎡。
ヤオコー東大和清原店は、東大和リビングテラス南敷地の全面を活かし、ストアコンセプトを「お客様に『新たな幸せ』を届けるお店 ~「美味しさ」「安さ」「楽しさ」をメンバー全員で伝え、 「東大和ドミナントの進化」で「幸せ」を届ける ~」に設定する。
一環として、青果では地元野菜フェアの定期開催やカットフルーツの強化、鮮魚では対面販売やバラ・ザル売りによるシズル感の提案、精肉では黒毛和牛や厚切り肉・特殊部位商品の展開、デリカ(惣菜・寿司・インストアベーカリー)ではライブ感ある鉄板商品や時間帯ごとのニーズに対応した売場の実現といった施策を打ち出すとしている。

ヤオコー東大和清原店。

東大和リビングテラス周辺は、Olympicグループの地場中堅食品スーパー「あまいけ」が地盤として複数店舗(東大和店・小川店)を展開しているが、両店舗とも1,000㎡未満と規模は決して大きくなく、リビングテラス同様の商業施設や医療関連施設も乏しい環境にある。
リビングテラスは2024年春を目処に全面開業するとしており、地域の利便性や魅力向上に結び付くような拠点となることが期待される。

東大和リビングテラス南敷地(ヤオコー東大和清原店)

住所:東京都東大和市清原3丁目1番地の8
営業時間:午前9時~午後9時30分

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ラッキー発寒店、2024年2月12日閉店-発寒駅近くの大型総合スーパー、20年の歴史に幕

北海道札幌市西区のJR函館本線発寒駅近くにある道内地場流通大手「北雄ラッキー」の総合スーパー「ラッキー発寒店」が2024年2月12日午後6時をもって閉店した。

発寒駅近くのラッキー、20年の歴史に幕

ラッキー発寒店は2003年10月に開店。建物は平屋建で店舗面積は3,638㎡。同社店舗としては札幌市内最大級の直営売場面積を誇る店舗として、フルラインの直営食料品・衣料品に加えて100円ショップ「キャンドゥ」を展開。至近距離にあるイオン札幌発寒店(イオンモール札幌発寒)や北海市場発寒店、トライアルスマート新発寒店といった競合店との差別化を図っていた。

ラッキー発寒店。

ラッキー発寒店では2023年11月より閉店セールを開催していたが、跡地の活用方法など今後に関しては2024年2月現時点において未発表となっている。

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