タキソウ家具、2022年10月10日全店閉店-「おいでん!」CMで有名な愛知の家具大手、11日に破産手続開始

名鉄三河線上挙母駅近くに本社を置く愛知地場大手家具店「タキソウ」が2022年10月10日をもって全店閉店し、10月11日に破産手続を開始したことを10月13日に発表した。

タキソウ家具本店。(愛知県豊田市)

三河を代表する家具店のひとつだった

タキソウは1965年1月に「タキソウ家具センター」として愛知県豊田市元城町で創業。1969年8月に法人化した。
同社は創業以来長らく多店舗化を行っていなかったが、1992年9月開店の「タキソウパルクス吉原店」を皮切りに店舗網を三河全域に拡大。「おいでん!おいでん!」と連呼するテレビCMの積極的な出稿により、知名度を東海地方全域に拡大した。
その後も同社は自社直営家具インテリア雑貨店を核とする商業施設の展開を進め、2004年11月にはタキソウ配送センター跡地商業施設(ユーストア東栄店/現ピアゴ東栄店)、2006年3月にはパルクス江南(アピタ江南跡/ユニーはピアゴ食品館として営業継続)、同年10月にはパルクス小牧(ユーホーム跡)、2007年4月にはパルクス安城、2008年5月にはタキソウ家具岡崎248店(デオデオエイデン跡)を開店した。
同社は岡崎248店開店により、同社最大となる11店舗体制を構築したが、過剰な新規出店が災いとなり経営状況が悪化。店舗数は不採算店整理により減少に転じ、2010年4月に民事再生法を申請した。

タキソウ家具岡崎248店跡。
(愛知県岡崎市/現MEGAドン・キホーテ岡崎店)

再建すすめていた同社、倒産で53年の歴史に幕

タキソウは2010年4月の民事再生法申請後も知立(レスパ知立敷地内/現服部家具センター)を除く5店舗(吉原・西尾・刈谷・岡崎248)の営業を継続し、家具インテリア雑貨に限らずグロサリーなど幅広く取扱う新業態「Takisou LIFE STYLE STORE」への転換と倉庫型家具インテリア雑貨店「cocomimi LIFE STYLE STORE」の出店開始、各種専門店(家電量販店や複合書店、飲食サービス系など)への賃貸比率を高めることで集客力向上と生き残りを図った。

タキソウ家具本店閉店のお知らせ。(愛知県豊田市)

一方、経営状況は改善に至らず、2019年9月までに旧パルクス全店舗を閉店、2020年11月には豊田南店(旧パルクス吉原)専門店フロアを閉店、2022年9月27日にはcocomimiを本店に移転し1店舗を残すのみとなった。
民事再生を乗越えた同社であるが、53年の歴史に幕をおろすこととなった。

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