カテゴリー別アーカイブ: 都商研ニュース

相模鉄道・西谷駅-羽沢横浜国大駅、2019年11月30日開通-相鉄初の「都内乗入」、2022年度に新横浜まで延伸へ

相模鉄道(本社:神奈川県横浜市)の新線「新横浜線」のうち「西谷-羽沢横浜国大」間が2019年11月30日に開通し、JRとの直通運転が開始された。

羽沢横浜国大駅。

相鉄、新線で初の「都内乗り入れ」

今回の直通運転開始は、相鉄が西谷駅から北東に分岐する約2.7キロメートルの新路線「相鉄新横浜線」(計画時名称:神奈川東部方面線)を新設したことによるもの。
新たに設けられた羽沢横浜国大駅(相鉄が管理)からJR東海道本線貨物線、横須賀線を経由し、埼京線・川越線に乗り入れる。

乗り入れに用いられる相鉄12000系。
2019年4月にデビューした新型車輌。


羽沢横浜国大駅の構内。余裕を持った造りだが混雑した。

乗り入れ本数は1日46本で、多くは新宿止まりだが、一部列車(1日5本)は大宮、もしくは川越まで乗り入れる。二俣川から新宿の所要時間は最速44分となる。

主要駅間の所要時間。

相模鉄道の電車が営業運転で東京都内・埼玉県内へと乗り入れるのは初のことになる。

直通一番列車。

2022年度には新横浜乗り入れ-東急と直通運転へ

2022年度には新横浜線が羽沢横浜国大から「新横浜」まで約3.6キロメートル延伸され、同じく新設される「東急電鉄新横浜線」を経て東急東横線・目黒線、そして東京メトロ等との直通運転が開始される予定となっており、新横浜エリアの利便性向上に加え、さらなる相鉄沿線開発の進展が期待される。

相模鉄道・新線路線図。
(撮影:GORONEXさん

関連記事:アパホテル&リゾート〈横浜ベイタワー〉、2019年9月20日開業-国内最大のビジネスホテル、万国橋ビル跡に
関連記事:阪急・阪神、梅田駅・河原町駅など5駅を2019年10月1日改称-「大阪・京都のターミナル」明確化

PPIHグループ(ドンキ)、ドイトの主力事業をコーナンに2020年2月売却-ドンキ傘下となっていた「日本初のホームセンター」

大手流通グループ「パン・パシフィック・インターナショナルHD(PPIH、旧・ドン・キホーテHD)」は、連結子会社(100%子会社)の「ドイト(DOIT)」が運営するホームセンター事業・リフォーム事業を会社分割(吸収分割)により、大手ホームセンター「コーナン商事」に2020年2月1日付で譲渡する。

ドイト戸田店生活・園芸館。(埼玉県戸田市)

日本初のDIY専門店、ドンキ傘下で経営再建を進めていた

ドイトは1972年12月に、東京都墨田区のタクシー会社「日之出自動車」(現・第一交通産業系)のホームセンター「Do it Yourself 1号店(現・ドイト与野店)」として埼玉県与野市(現・さいたま市)に創業。
創業以来「日本初のDIY専門店(ホームセンター)」として首都圏を地盤に店舗網を広域化、1998年からは都市型新業態「タウンドイト」の出店を開始するなど積極的な事業拡大を打ち出していたが、同業大手との競合激化により経営が悪化、2007年1月に大手ディスカウント「ドン・キホーテ」傘下となった。
ドイトは2007年9月以降、旗艦店であった厚木店(1986年11月開店)を生鮮3品導入の総合ディスカウント「MEGAドン・キホーテ0号店(実験店)」に業態転換するなど不採算店舗のドンキ化を推進、PB商品(情熱価格)や物流網を共通化していた。
その一方、2010年8月には宮城県仙台市の長崎屋跡に地方1号店を出店、合わせてドン・キホーテグループ店舗へのホームセンターやリフォーム専門店の出店を行うなど、相乗効果の創出に向けた事業施策を打ち出していた。

タウンドイト後楽園店。(東京都文京区)
嘉納治五郎が創設した柔道の総本山「講道館」1階に出店する。

同社は2019年現在、東京都・埼玉県・福島県に主力業態「ドイト」「ドイトPRO」、都市型業態「タウンドイト」「シティドイト」、ガーデニング専門店「Hananoki」、リフォーム専門店「Doit With Rehome」16店舗を展開している。
同社の2019年6月期の売上高は158憶7200万円(HC・リフォーム事業売上高は148億800万円)、営業利益は1億2200万円、経常利益は1億9400万円、当期純利益はわずか100万円と減少傾向にあった。

コーナン、首都圏での店舗網拡充を目指す

コーナン商事は1978年9月に大阪府堺市で設立。
2019年現在、関西地方を中心に主力業態「ホームセンターコーナン」、プロ向け業態「コーナンPRO」、小商圏型業態「コーナンホームストック」356店舗を展開している。
コーナン・コーナンPRO王子堀船店(東京都荒川区)。

コーナンは2019年6月にLIXILグループからプロ向け総合建材店「建デポ」を買収しており、ドイトのホームセンター事業・リフォーム事業取得により、従来手薄だった首都圏の店舗網強化を図る狙いがあるとみられる。
また、PPIHグループは、2019年1月に経営統合した大手総合スーパー「ユニー」のダブルネーム業態「MEGAドン・キホーテUNY」転換など、本業であるディスカウント事業に経営資源を注力しており、今回のホームセンター事業撤退はその一環とみられる。
なお、ドイトはホームセンター事業・リフォーム事業撤退後も、ドン・キホーテグループの不動産賃貸管理会社として存続する。
ドイトの屋号維持について、現時点では明らかにされていないが、郊外型大型店舗を中心とするコーナンに対し、ドイトは2019年現在「スモールフォーマットの店舗」を主力としていることから、既存のコーナン(PRO・ホームストックなど)とは異なるブランドになるとみられる。

関連記事:ファミマ、ドンキ(PPIH)株を追加取得-2021年8月迄に1000億円以上を投じ持分法適用会社化
関連記事:ドン・キホーテHD、ユニーを完全子会社化-ファミマが売却、進むユニーの「ドンキ転換」
関連記事:コーナン、HIヒロセと資本業務提携-2018年中にヒロセ株の約1割取得

京華城ショッピングセンター、2019年11月30日閉館-球体の商業施設、19年の歴史に幕

台湾・台北市松山区の球体型ショッピングセンター「京華城」が、2019年11月30日に閉館する。

京華城ショッピングセンター。

特徴的な球体型商業施設、19年の歴史に幕

京華城は2001年10月に開業、売場面積は76,033㎡。日本統治時代に創業した「唐榮鉄工所」跡地の再開発だった。
当初は特徴的な建物が話題となり賑わいを見せたものの有力な核店舗が出店しておらず、また駅から距離があったこともあり賑わいは続かず、近年は赤字であったという。
2019年現在、大型テナントとして家具「ニトリ」、49元ショップ「ダイソー」、ドラッグストア「ワトソンズ」、職業体験テーマパーク「Baby Boss」、ゲームセンター「湯姆熊」、シネコン「喜満客京華影城」などが出店する。
近隣の松山たばこ工場跡には2010年より松山文創園区が設けられて核テナントとして誠品書店が進出しており、相乗効果が期待されたものの、誠品書店からアクセスしやすい環境ではなく活性化には繋がらなかった。
また、隣接地には数年間から鉄道博物館の開設が準備されているほか、台北ドームの建設も進められていたが、どちらも開業に至ってはおらず、京華城周辺は住宅で囲まれ開発が進んでいない状況にあった。

特徴的な建物は解体へ

建物は箱型の建物と球体型の建物に分かれており回遊性に乏しく、また当然ながら球体側は下層階であっても面積が狭いなど使いづらい状況であることも不振の一因であったと思われる。
運営する威京グループは建物を解体し、オフィスビルを建設する計画だという。

関連記事:微風南山アトレ、2019年1月10日開業-アトレ台湾初進出、台北南山廣場に
関連記事:台北三井倉庫、2018年11月1日移築・復原完成-築100年超の大型倉庫

フィールスカイ大村店、2019年11月28日開店-ナフコ「カジュアル作業着専門店」1号店

長崎県大村市のホームプラザナフコ大村店敷地内に、ナフコの一般向け高機能カジュアル作業着専門店1号店「フィールスカイ大村店」が2019年11月28日午前8時に開店する。

フィールスカイ大村店 WITH NAFCO DIGITAL-LAB。

ナフコ、一般向け高機能カジュアル作業着専門店に参入

フィールスカイ大村店の売場面積は約330㎡(約100 坪)。
フィールスカイは従来、西日本地盤の大手ホームセンター「ナフコ」が、建築現場・工場作業員を始めとするプロ顧客を対象に開発・販売していた「防風」「撥水」「防寒」「伸縮」「軽量」機能を備えた商品を、アウトドアやアスレチック用途など一般顧客向けに展開する新業態で、カジュアル性を強めたワークウェアやセーフティーシューズ、レインウェア、作業道具を中心に取扱う。
また、新業態では店舗コンセプトに「NAFCO DIGITAL‐LAB (ナフコデジタルラボ)」を加え、ナフコオンラインストアで取扱う全ての商品を取寄可能なコーナーを設けるなど、店舗とECの融合を目指す。

高機能カジュアル作業着市場、さらなる拡大なるか

高機能カジュアル作業着は、ベイシアグループの大手作業服・作業用品店「ワークマン」が、2018年10月に東京都立川市のららぽーと立川立飛に「ワークマンプラス」1号店を出店、高機能と低価格を両立した独自商品が日常・アウトドア利用にも便利であるとして注目を集めたことで急速に拡大した市場であり、先駆的存在である同社のワークマンプラスは新規出店や既存店の業態転換により2019年11月現在147店舗を展開するなど、1号店開店時の行列・入場規制こそないもの、好調を維持し続けている。
ナフコは福岡県筑紫野市など既存店への新規出店に加え、単独出店も検討しているといい、高機能カジュアル作業着市場が「一過性のブーム」でなく、今後もさらに広がりをみせていくとみられる。

フィールスカイ大村店

住所:長崎県大村市松並2丁目908番地3
営業時間:8時~19 時30分

関連記事:イオンタウン諫早西部台、2019年11月30日開業-ニュータウンの核に
関連記事:マックスバリュ九州、レッドキャベツみらい長崎ココウォーク店の運営開始-2019年9月1日から
関連記事:玉屋マルタマ住吉店、2019年8月31日閉店-かつての九州大手、最後の店舗

イトーヨーカドー食品館川越店、2019年11月28日開店-西武本川越駅前のヨーカドー、食品スーパー業態に

埼玉県川越市の西武新宿線本川越駅前に、セブン&アイHDの食品スーパー「イトーヨーカドー食品館川越店」が2019年11月28日午前9時に開店する。

イトーヨーカドー食品館川越店

旧店舗はヨーカドーの「東京都外本格進出1号店」だった

イトーヨーカドー食品館川越店の前身となる総合スーパー「イトーヨーカドー川越店」は1967年11月開店。建物は地上4階建で売場面積は4,230㎡、自社所有物件だった。
同社の総合スーパーとしては東京都外進出1号店であり、出店から約50年にわたり本川越駅前の中心施設としての役割を担っていたが、建物の老朽化に伴い2016年10月30日をもって閉店していた。
image-7
イトーヨーカドー川越店

川越ならではの店舗限定商品、地元の味を幅広く展開

イトーヨーカドー食品館川越店は、三井不動産グループの新築分譲マンション「パークホームズ川越新富町アドーア」(地上15階建)の1~2階部分に再出店。売場面積は約1,292㎡、延床面積は12,705 ㎡(マンション部分含む)。
1階は「惣菜やグロサリー商品を中心とした「おかずデリカゾーン」のフロア」として、江戸前寿司「デカッ!ネタ盛り握り(7貫)」や地元で親しまれている「肉汁うどん」「焼きとん」を店舗限定商品として展開。ヨーカドー初の試みとして「シャリ少なめ」の寿司も取扱う。
また、パン売場では「木村屋總本店」の地元工場(三芳工場)を中心に製造された菓子パン・惣菜パン20種類を集中展開、インストアベーカリーによるパンの店内製造も行う。

1階「おかずデリカゾーン」のフロア

2階は「生鮮品や調味料等を中心とした「小江戸マルシェゾーン」のフロア」として、青果売場では地元川越の地場野菜コーナーやJAいるま野の「あぐれっしゅ川越出張所」を展開、香川県に次ぐ「うどん生産量」(47 都道府県中2位)を誇ることからチルド麺売場を拡充、地元老舗醤油蔵「松本醤油」や川越生まれのかりんとう「蔵屋」、地元製麺所「高橋製麺」のうどん・太めん焼そばなど、川越ならではの商品を多数取り揃える。

2階「小江戸マルシェゾーン」のフロア

イトーヨーカドー食品館川越店

住所:埼玉県川越市新富町1丁目20番地1号
営業時間:10:00~22:00
※オープン4日間は9:00オープン

関連記事:川越モディ、2020年1月31日閉店-川越の丸井、50年の歴史に幕
関連記事:丸広百貨店川越本店屋上わんぱくランド、2019年9月1日閉園-首都圏最大級の屋上遊園地

イトーヨーカドー成田店、2020年1月13日閉店-ユアエルム成田の核店舗

千葉県成田市の京成本線公津の杜駅前にあるショッピングセンター「ユアエルム成田」の核店舗「イトーヨーカドー成田店」が2020年1月13日に閉店する。

イトーヨーカドー成田店(公式サイトより)。

ユアエルムの核店舗、20年近い歴史に幕

ユアエルムは京成系のショッピングセンターで、ユアエルム成田は1999年12月に開業。開業直後の2000年3月にはイオンモール成田も開業している。
ユアエルム成田にはもともと核店舗として「成田そごう」が出店する予定であったがそごうの経営悪化により中止され、イトーヨーカドーが出店した。

エントランス(京成不動産サイトより)。

建物は京成電鉄が所有しており、豪華な吹き抜けがあることが特徴で、吹き抜け中央のセンタープラザでは様々なイベントが開催されている。
全館の店舗面積は28,620㎡。イトーヨーカドーはそのうち12,000㎡を占める。

後継テナントは未定

閉店はイトーヨーカドーの折り込み広告によって告知されたもの。
ユアエルム成田は築20年とまだ新しく、「ノジマ」「新星堂」「ABC-MART」など多くの専門店が入居しているため営業を継続しながら新たな核テナントを探すことになると思われるが、11月現在、後継店舗などについては発表されていない。

関連記事:マツキヨとココカラ、経営統合協議を開始-2019年8月14日に発表、売上高「約1兆円」に
関連記事:船橋ロフト、2018年11月2日開店-西武からヨーカドーに移転・再出店

アメリカンイーグル(American Eagle Outfitters)、2019年中に日本撤退-運営する「洋服の青山」カジュアル大幅縮小

米国カジュアル衣料大手「アメリカンイーグルアウトフィッターズ(American Eagle Outfitters、AEO)」が、2019年12月18日以降日本国内全33店舗を順次閉店し、同年12月31日までに日本国内から完全撤退する。

American Eagle Outfittersの店舗。(奈良県)

米法人による事業継続も検討されていたAEO、7年で撤退

American Eagle Outfitters(AEO)は1977年に米国ペンシルベニア州ピッツバーグで創業。2019年11月現在、15歳から35歳の男女を対象としたカジュアルブランド「AMERICAN EAGLE」や女性向けインナーブランド「aerie」など、北米を中心に世界29ヶ国500超の店舗を展開する。
日本では2010年12月に紳士服大手「青山商事」(洋服の青山)と住友金属(現・日本製鉄)傘下の商社「住金物産(現・日鉄物産)」が、米国AEO社とのフランチャイズ契約のもと日本法人「イーグルリテイリング」(出資比率は青山90%:住金10%)を設立。
イーグルリテイリングは2012年4月に日本1号店となる「American Eagle Outfitters表参道店」を東急プラザ表参道原宿に出店し、2019年3月末までに国内33店舗を展開した。しかし、同年6月の青山商事取締役会にて、米国AEO社との契約終了期限(2022年2月)を待たずに日本国内におけるAEO事業を譲渡検討する基本合意を締結するなど、今後の日本市場におけるAEOブランドの動向に注目が集まっていた。

American Eagle Outfittersの日本1号店。(東京都)

洋服の青山、カジュアル事業を大幅縮小

青山商事は1994年に米国大手百貨店「J.C.Penney(JCペニー)」との提携のもと、カジュアル衣料専門店「CALAJA(キャラジャ)」1号店を兵庫県姫路市に出店しカジュアル衣料事業に参入。最盛期には国内50店舗超を展開したが、当初より経営不振が続いていたため、2019年2月をもってCALAJA事業から撤退していた。
青山商事は2010年以降、米国ジーンズブランド「LEVI’S(リーバイス)」の日本法人「リーバイ・ストラウスジャパン」とのフランチャイズ契約のもと「LEVI’S STORE(リーバイス ストア)」を展開、カジュアル事業の拡充を目指したが、2019年3月時点での店舗数はわずか10店舗に留まっている。
以前より、ビジネススーツ偏重からの脱却に向けた事業多角化を推し進めていた青山商事であるが、AEO事業からの撤退により、脱スーツに向けた道のりはより険しいものとなるだろう。

関連記事:三越伊勢丹、ANNA SUI事業から2020年3月撤退-同社が展開するアナスイ店舗は閉店へ
関連記事:フォーエバー21、2019年10月31日までに日本から撤退-進出10年、米法人は破産か
関連記事:人気雑貨ブランド「SWIMMER(スイマー)」復活へ-雑貨チェーン「パティズ」が引き継ぐ

ローラ・アシュレイ、2020年8月めどに日本国内再出店-「ワールド」傘下、大都市都心部中心に30店体制めざす

イギリスに本社を置く家庭用品・アパレルブランド「ローラ・アシュレイ」(Laura Ashley)が、2020年8月を目処に日本再進出1号店を開店する。

2018年に国内全店舗が閉店したローラアシュレイ

ローラ・アシュレイ(Laura Ashley)は1953年に英国ロンドンで創業。1968年にサウスケンジントンに同社1号店を出店して以降、商品の販売地域を欧米諸国に拡大。
1985年にはジャスコグループ(現・イオングループ)との提携のもと東京・銀座に日本1号店を出店した。

 ローラ・アシュレイ・ジャパンの店舗(現在は閉店)。

1986年にはジャスコ(現・イオン)と英国ローラ・アシュレイとの共同出資で日本法人「ローラ・アシュレイ・ジャパン」を設立。全国の百貨店や駅ビル、イオン系商業施設を中心に多店舗展開し、2017年時点では日本国内112店舗、香港・台湾16店舗を出店していたが、2018年9月のマスターライセンス契約満了に伴い2018年7月31日をもって香港全店舗が閉店、8月31日をもって日本国内全店舗が閉店、9月10日をもって台湾全店舗が閉店し、事業終了していた。

新生・ローラアシュレイ、5年間で30店舗体制目指す

英国ローラ・アシュレイはイオングループのローラ・アシュレイ事業撤退に先駆けて2018年2月に「ローラアシュレイジャパンカンパニー合同会社」を設立。同年8月に大手総合商社「伊藤忠商事」がローラ・アシュレイの日本市場における独占輸入販売権及びマスターライセンス権を取得し、2019年8月には新たな日本版公式サイトを公開するなど、日本再進出に向けた準備を進めていた。
今回の日本再進出は、大手アパレル「ワールド」のライフスタイル事業中間持株会社「ワールドライフスタイルクリエーション」が伊藤忠商事とサブライセンス契約を締結し事業展開するもの。
2020年8月を目処に「都心・大都市、都心近郊の百貨店」を候補地として出店、公式ECサイトの開設も行う。
事業計画として初年度(2021年3月期)に7店舗、5年後(2025年3月期)に30店舗体制の構築を掲げており、公式店舗・ECサイト・卸事業を合わせた売上規模30億円を目指すとしている。

 ワールドライフスタイルクリエーションの主力業態となっている「ITS’DEMO」。首都圏駅ビルなどを中心に出店(中央区新橋)。

ワールドライフスタイルクリエーションは、服飾・生活雑貨店「ITS’DEMO」を首都圏と国内大都市の駅ビル・ファッションビル等に69店舗展開、革小物ブランド「ヒロコハヤシ」を首都圏の大手百貨店を中心に7店舗展開しており、日本再進出するローラ・アシュレイも上記ブランドと同様に、大都市都心エリアでの店舗展開を進めていくとみられる。

関連記事:三越伊勢丹、ANNA SUI事業から2020年3月撤退-同社が展開するアナスイ店舗は閉店へ
関連記事:フォーエバー21、2019年10月31日までに日本から撤退-進出10年、米法人は破産か
関連記事:人気雑貨ブランド「SWIMMER(スイマー)」復活へ-雑貨チェーン「パティズ」が引き継ぐ

三越丸亀店、2019年11月22日開業-旧サテライト店、郊外移転で大幅増床

香川県丸亀市の国道11号線沿いにあるショッピングセンター「丸亀バサラ」に百貨店「三越丸亀(高松三越丸亀店)」が2019年11月22日に開業した。

三越丸亀店。

三越丸亀サテライト、郊外移転で大幅増床

三越丸亀店が出店するのは丸亀バサラC街区の「ゲオパーク」(のちに系列のウェアハウスに転換)跡。
なお、丸亀バサラ全体の店舗面積は6,698㎡で核店舗としてイオングループの食品スーパー「ザ・ビッグ」が出店する。
前身となる小型サテライト店「三越丸亀」は丸亀駅近くの市中心部にあったが、郊外ショッピングセンターへの大幅増床移転となった。

新店舗ロゴタイプ。

建物は2階建てで、店舗面積は約1,000㎡、営業面積は844㎡。旧店の約5倍となり、三越の小規模店舗のなかではかなり大型のものとなる。運営は旧サテライトショップ時代と同じく高松三越。
取り扱い商品は食品(生鮮除く)、化粧品(デパコス)、婦人服、生活雑貨、タオルなど。2階には文化教室、イベントスペース(催事場)も設置される。駐車場は無料。

1階館内案内。2階は文化教室と催事場。

四国にはこれまで郊外型百貨店が出店しておらず、規模は小さいものの「四国初の郊外型百貨店」として期待がかかる。
(画像は公式サイトより)

主な店舗・取り扱いブランド
  • クリニーク(化粧品)
  • MAC(化粧品)
  • ボビィブラウン(化粧品)
  • エスティローダー(化粧品)
  • イソザキ(生活雑貨)
  • タオルミュージアム(タオル)
  • 結-MUSUBI-(食品グロサリー)
  • 志満秀(えびせんべい)
  • リビングたかまつカルチャースクール(文化教室)
  • 催し場
三越丸亀店

住所:香川県丸亀市山北50-1
営業時間:10時~18時

関連記事:イズミ、マルヨシセンターと資本業務提携-香川の地場大手スーパー、イズミの持分法適用会社に
関連記事:ゆめマート木太、2018年11月20日開店-四国初のゆめマート、高松市に

ハート神辺駅前店、2019年11月24日閉店-サンシティーの核店舗、近隣にハローズが「川南モール」計画

広島県福山市神辺町のJR神辺駅と直結するショッピングセンター「サンシティー」の核店舗である「ハート神辺駅前店」が2019年11月24日18時に閉店する。

神辺駅直結の旧天満屋ハピータウン、殆ど空き店舗に

サンシティー(神辺駅前商業ビル)は「天満屋ハピータウン神辺店」を核とするショッピングセンターとして1980年5月に開業。建物は2階建てで売場面積は4,772㎡。店舗1階にJR神辺駅西口と直結する屋根付きの連絡通路が設けられている。

サンシティー。

現在の核店舗であるなかやま牧場(本社:福山市駅家町)が運営するスーパー「ハート」は天満屋ハピータウン閉店後の後継店舗として2001年に開業したもので、売場面積は2,858㎡。一方で、天満屋の閉店後はテナントが埋まらず、2階は閉鎖状態にあった。
ハート閉店後の後継店舗などについては11月時点で発表されておらず、サンシティーは大部分が閉鎖されることとなり、1階のテナント数店舗のみが営業を継続することとなる。
ハートは11月26日から火曜日と土曜日にJR神辺駅から近隣のハート新徳田店まで無料の連絡タクシーを運行するという。

近隣にハローズが「川南モール」計画

サンシティーは神辺駅に直結する好立地であるものの、近隣では神辺駅西口から国道314号線を結ぶ道路の建設と合わせて再開発の動きがあり、核店舗としてハローズが敷地面積3.8ヘクタールの近隣型ショッピングセンター「ハローズ川南モール(仮称)」の出店を計画している。
サンシティーは開業から40年と築年数が高く、老朽化も進んでいるため今後の動きが注目される。
(撮影:I love nichii Saty mycalさん)

関連記事:イズミ、セブンアイと業務提携でイトーヨーカドー福山店を「ゆめタウン」に-ヨーカドー、加古川以西から姿消す
関連記事:鶴屋デパート長江店、2018年6月29日閉店-尾道本通り、7月から移動販売車の乗入り開始