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メガセンタートライアル郡山八山田店、2022年8月24日開店-東北最大・福島県初「スマートストア」、2023年1月には伊達上保原店も

福島県郡山市のマルハンボウルアピア郡山跡地に、トライアルHD傘下の「トライアルカンパニー」による総合ディスカウントストア「メガセンタートライアル郡山八山田店」が2022年8月24日に開店した。

福島にトライアル東北最大級「メガセンター」

トライアルカンパニーは1974年4月に家電量販店「あさひ屋」として創業。1984年10月に現商号に変更、1992年10月に「ディスカウントストアトライアル」1号店を福岡県大野城市南ヶ丘に開店、1996年10月に現在の主力業態となる「スーパーセンタートライアル」1号店を福岡県柳川市に開店した。
同社はトライアルの創業以来、福岡県を地盤とするディスカウントであったが、1998年10月に福島地場大手衣料スーパー「ナカヤ」と業務提携(FC契約)を締結し本州に初進出。2005年3月にナカヤから福島県内のFC4店舗を譲受するなど、福島県内では他地域に先駆けて積極的な店舗展開を行っていた。
一方、福島県内の同社店舗は進出の経緯からいずれも老朽化が顕著で、生鮮食品を取扱わない店舗もあったため、同社が主力とするスーパーセンターと異なるブランドイメージを持たれていた。

福島初の業態でイメージ刷新

メガセンタートライアル郡山八山田店は、2021年8月15日閉館のマルハン系大型ボウリング場「ボウルアピア郡山」跡地に建設されたもので、建物は平屋建、店舗面積は6,602㎡。
郡山八山田店は福島県内初となる「メガセンター」業態として、生鮮食品や衣料品・日用品・家具家電インテリア雑貨・レジャー用品などフルラインで展開。あわせて、東北初となる同社独自開発のセルフレジ付買物カート「次世代型スマートショッピングカート」(160台)や「リテールAIカメラ」、デジタルサイネージといったIoT技術やAI技術を導入するなど最新の店舗となった。

トライアル郡山八山田店。

同社は福島県内既存店の新業態「トライアルBOX」への転換に加え、2023年1月には福島県伊達市に「トライアル伊達上保原店」(4,983㎡)の開店も予定しており、福島県内でのトライアルに対するイメージの変化が見込まれる。

メガセンタートライアル郡山八山田店(やつやまだ)

住所:福島県郡山市富久山町八山田土布池11番7
営業時間:24時間営業

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落合ショッピングセンターサンプラザ、2022年8月31日閉店ー真庭市旧落合町最大の大型店、岡山県は貸付債権放棄

岡山県真庭市の落合地域に立地する商業施設「落合ショッピングセンターサンプラザ」が2022年8月31日午後6時に閉店する。落合ショッピングセンターサンプラザ。

旧落合町最大の商業施設、48年の歴史に幕

落合ショッピングセンターサンプラザは旧落合町(現真庭市)中心部の国道313号線(ロマンチック街道313)沿い、岡山県立真庭高校落合校地(旧岡山県立落合高校)隣に立地。「協同組合落合ショッピングセンター」が運営する。
協同組合落合ショッピングセンターは1972年10月に旧落合町内の16業者が集まり設立。1974年9月に地上2階建て、店舗面積約2,700㎡の旧店舗を開業した。1982年には店舗内に結婚式場を、1986年には敷地内にスイミングプールなどがあるスポーツクラブを併設し話題を集め、「地域に密着した共同店舗(協同組合)の成功例」としてメディアにも取り上げられた。1994年4月には店舗を建て替え新築増床した。
サンプラザ(新店舗)は地上3階建て、店舗面積4,010㎡。1階には「共栄商事」(岡山県高梁市)の関連会社が運営する「サンプラザ食品館」や100円ショップ「ダイソー」、衣料品店「パレット」のほか、地元商店・飲食店が入居。2階はかつて主に衣料品売り場として使われていたが現在は閉鎖。3階には多目的ホールやサンプラザの事務所がある。1階に入居するサンプラザ食品館。

サンプラザは旧落合町内最大の商業施設だったが隣接する旧久世町(現真庭市)に1993年5月「ゆめタウン久世」が開店。1996年12月には岡山県北部の中核都市である津山市に「ジャスコ津山店」(現・イオンモール津山)が出店するなど町外の商業施設との競争激化や人口減少で近年はテナントの撤退が相次いでいた。店内の寄せ書きコーナーにはメッセージが多数寄せられていた。

岡山県は4億7,900万円を債権放棄

協同組合落合ショッピングセンターは店舗建設時に岡山県中小企業高度化資金貸付制度を利用し岡山県から15億8,400万円を無利子で借り入れていたが、うち5億3,200万円が返済できていない。
協同組合は大部分の返済免除を求め、県は2022年8月24日、回収の見込みや地域経済への影響を考慮し、土地などを弁済に充てた残りの残高となる4億7,900万円の債権を放棄すると県議会で報告した。

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ソフマップ渋谷マルイ店、2022年8月28日閉店-eスポーツ特化の新業態、2021年増床も丸井閉店で

東京都渋谷区の渋谷マルイにあるビックカメラグループのPC専門店「ソフマップ渋谷マルイ店」が2022年8月28日をもって閉店する。

eスポーツ特化型店舗として開店

ソフマップ渋谷マルイ店は、2021年3月に渋谷マルイ4階レディスファッション/インナー/ランジェリーフロアの一部に期間限定店舗として開店。開店当初の売場面積は約154㎡であった。
渋谷マルイ店はコンセプトに「eスポーツの専門店(eSports特化型店舗)」を掲げた新業態として、フロアを「ゲーミングゾーン」「プレイゾーン」としてゾーニング。
テレビゲーム・PCゲーム・ゲーミングチェアを試遊可能なスペースやeスポーツに最適な周辺機器、eスポーツ選手・eスポーツグッズ、中古Apple製品(iPhone、iPad)などを展開し、流行最先端の街・渋谷という立地特性を活かした店舗づくりをめざすとしていた。

ソフマップ渋谷マルイ店。

同店は開店直後から緊急事態宣言発令により臨時休業となるなど厳しい営業環境にあったが、フロア内にあったレディスファッション系店舗が順次撤退したため売場を順次拡大。
ワコールの撤退により店舗を4階全フロアに拡大し、2021年10月には完全個室型体験スペース「RemoteBOX」を導入するなど店舗機能の拡充を図った。

秋葉原にも置かれている「eスポーツ大明神」。

1年半営業続けたもの、渋谷に後継店出店せず

ソフマップは2022年7月に「イオンモールKYOTO店(京都市)」「三宮センタープラザ店(神戸市)」を閉店するなど店舗再編を進めているが、渋谷マルイ店の閉店は入居施設の建替えによるもの。
渋谷駅周辺ではコロナ禍でマンボーが宮益坂・道玄坂・宇田川店を相次ぎ閉店、グランサイバーカフェバグースがセンター街店を閉店、歌広場カラNET24が道玄坂店を閉店したこともあり、ソフマップ渋谷マルイ店はeスポーツの専門店・ショールームとしてだけでなく、時間制ゲーミングスペース・ネットカフェとしての需要を取込んでいた。
その一方、同社は渋谷駅周辺に後継となる新店舗を出店する計画を明らかにしておらず、各種商品サポートに関しては店頭にも掲示のあるソフマップ新宿店や系列のビックカメラ(渋谷東口店・渋谷ハチ公口店)に、eスポーツ分野に関しては同社旗艦店のソフマップAKIBA(e Sports Studio AKIBA)に役割を譲ることとなった。

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Do!日進、2022年8月26日リニューアル開業-赤池の名古屋市交通局系施設、服部家具をインテリアスタジオに刷新

愛知県日進市の名古屋市営地下鉄鶴舞線/名古屋鉄道豊田線赤池駅近くにある商業施設「Do!日進」が2022年8月26日にリニューアル開業した。
Do!日進(リニューアル開業当日)

服部家具と中京地方初のヤマダの複合店舗

Do!日進は1993年11月に名古屋市交通局用地(名古屋市営地下鉄日進工場隣接地)有効活用事業の一環として開業。建物は地上3階建で敷地面積は6,473㎡、店舗面積は5,684㎡、延床面積は9,777㎡。
施設ブランド名の「Do!」は開発主体兼所有者の名古屋市出資第3セクター「名古屋交通開発機構(英文表記:Nagoya Transportation Development Organization)」と英単語「Do」に由来するもので、Do!日進は1989年7月に開業したDo!金山(現ループ金山)に次ぐ同社運営商業施設であった。
名古屋交通開発機構・Do!日進

同施設では開業当初、東海地方地盤の大型家具インテリア店「服部家具センター」が全館に売場を展開していたが、1997年2月にヤマダ電機(現ヤマダデンキ)が中京地方初となる家電量販店直営店「ヤマダ電機テックランド日進店」を出店したことで、2022年8月現在も量販店2社による複合店舗となっている。
Do!日進(リニューアル前)

服部家具は「インテリアスタジオ」に業態転換

Do!日進ではリニューアルにあわせ、核店舗の服部家具センター日進店が「インテリアスタジオ日進店」に業態転換した。
インテリアスタジオ日進店

インテリアスタジオ日進店では、8月11日に先行刷新した2階ベッド専門フロアに加え、3階家具フロアを全面刷新。“業界初!?”を謳う店内常設プロジェクションマッピング演出を取り入れた「ねむりデザインLABO」やパンチの効いたアイテム・プリンセス系インテリアを取り入れた「IROTTA CHIC(イロッタシック)」など、既存の同社店舗や同業態とも異なる試みを打ち出す。
IROTTA CHIC

日進店の業態転換により、愛知県内の同社全店舗が「インテリアスタジオ」を冠する店舗となった。
同店では8月26日から29日までアウトレット品最大70%OFFを始めとする記念セールを実施するほか、1点5万円以上購入者を対象とした家具引取料・配送組立手数料無料サービスやWEB事前申込客を対象としたプレゼントの配布、金利手数料の優遇などを行う。
オープン特別企画をアピールする

Do!日進

住所:愛知県日進市浅田町美濃輪6ー1
営業時間:午前10時15分~午後7時(服部家具センター)
営業時間:午前10時15分~午後8時(ヤマダデンキ)

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ゆめテラス祇園、2023年夏開業-ゆめタウン建替え、新業態「イズミ×無印良品」に

広島県広島市安佐南区のJR可部線下祇園駅近くにあったイズミのショッピングセンター「ゆめタウン祇園」跡地に、2023年夏の1期開業をめざすイズミの新業態ショッピングセンター「ゆめテラス祇園」が2022年8月23日に着工した。

ゆめテラス祇園。

「いづみ祇園」開業から50年目の新装開店

ゆめテラス祇園の前身となるゆめタウン祇園は、1973年3月に同社初・広島市初の郊外型ショッピングセンター「いづみ祇園ショッピングセンター」として開業。1980年6月には社名表記変更により「イズミ祇園ショッピングセンター」に、さらに2001年3月に「ゆめタウン祇園」に改称した。

ゆめタウン祇園。

ゆめタウン祇園への転換当初は「ファミリー館(旧・ファミリーランド)」「リビング館(生活館/旧・リビングランド)」の2館体制で、廣文館書店やダイソーなど専門店が40店舗ほど入居していたが、近年はイオンモール広島祇園(2009年4月開業)など競合店が増加。店舗の老朽化もあり2011年に店舗をファミリー館に集約し、地域密着型の店舗となった。
ゆめタウン祇園リビング館。
(2011年閉館、跡地は三菱地所の「ザ・パークハウス祇園」)

しかし、店舗の老朽化による建替えにともない、2021年1月31日をもって1階食品館を除く多くの売場が一旦閉店。同年12月には立駐跡に食品館仮店舗を開設して仮営業を継続していた。

新業態「ゆめテラス」は無印良品と協業

ゆめテラス祇園は、ゆめタウン祇園跡地に建つイズミの新業態ショッピングセンター。建物は3階建てで、店舗面積は8,100㎡、テナント数は7店舗。ロゴは緑色の「you me terrace」となる。
近隣には先述したイオンモールをはじめとして多くの商業施設がある激戦区であり、差別化を図るべく新業態になったと思われる。

「ゆめテラス」ロゴタイプ。

コンセプトは「自然やゆとりを感じられる憩いの場」で、イズミ食品館のほか、核テナントとして「無印良品」が出店する。
イズミは無印良品と連携してマルシェやワークショップ、食育、地域イベントなどを企画し地域に愛されるスポットを目指すほかネットスーパー「ゆめデリバリー」にも対応、またコロナ前まで開催していた「盆踊り大会」も再開する予定だとしている。
今後、2023年夏の1期開業・秋のグランドオープンをめざして工事が進められる。

ゆめテラス祇園

住所:広島県広島市安佐南区西原五丁目19番44号

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タイヨー川内店、2022年8月31日閉店-薩摩川内市中心部の総合スーパー

鹿児島県薩摩川内市の太平橋通り商店街にある総合スーパー「タイヨー川内店」が、2022年8月31日に閉店する。

タイヨー川内店。

JR川内駅近く、40年の歴史に幕

タイヨー川内店は1982年7月に開業。建物は4階建て、店舗面積は2,139㎡で、タイヨーが所有する。
太平橋通り商店街はJR川内駅や市役所から徒歩圏であり、周辺には百貨店「川内山形屋」、スーパー「プラッセだいわ食品館向田店(本店)」などの大型商業施設もある。これら両店は改装や建て替えが行われていた一方で、タイヨーは近年大規模なリニューアルなどはなされておらず、徐々に営業フロアを縮小。2022年時点では1階・2階の2フロアしか営業していなかった。
店舗跡の活用方法などについては、8月時点では発表されていない。

鹿児島県内では今年に入ってタイヨー東谷山店、A-プライス鹿屋店、プラッセだいわ21鹿屋店が閉店を決めるなど、永年営業をしてきたスーパーの閉店が相次いでいる。

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西友南浦和店、2022年10月27日閉店-武蔵浦和駅近くの老舗スーパー

埼玉県さいたま市南区の武蔵浦和駅近く・国道17号線中山道近くにあるスーパーマーケット「西友南浦和店」が2022年10月27日に閉店する。

西友南浦和店。(公式サイトより)

46年の歴史を持つ店舗、近隣にベルク等が相次ぎ開店

西友南浦和店は1976年12月開店。店舗面積は1,408㎡で、建物は平屋建て。おもに食品を販売する店舗で、テナントとしてクリーニング店が出店する。かつてはフードコートも設けられていた。
永年地域を代表する老舗スーパーであった一方で、2015年11月には隣接地に「ベルク浦和根岸店」が開業。その後、西友も2016年に全館をリニューアルしたものの、2020年4月には近隣に「オーケー武蔵浦和店」が、2021年3月には徒歩圏の武蔵浦和駅に「MEGAドン・キホーテ武蔵浦和店」が開業するなど競争が激化していた。
開業から46年が経過しているため、建物の老朽化も一因であると思われる。
跡地の活用方法などについては、8月時点では発表されていない。

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林百貨店、都内の百貨店に期間限定出店-2022年8月から9月末まで台湾グッズ販売、伊勢丹と三越で

台湾・台南市中西区の百貨店「林百貨店(ハヤシ百貨店)」が、2022年8月17日から約1ヶ月半に亘って都内の百貨店に期間限定出店している。

林百貨店ポップアップショップイメージ。
(ニュースリリースより)

台南を代表する観光スポットの百貨店、都内に

1932年12月に台南市で初の百貨店「林百貨店(ハヤシ百貨店)」として開店。米軍による台南大空襲の被害を受けたのち、1945年に中華民国に接収され一旦閉店した。
林百貨店。1932年開業、2014年再開業。

その後は公共施設として使われたのち、1980年代より放置され荒廃。台南市が建物を取得、近隣でファッションビルを運営する高青開発が経営権を取得し、2014年6月に69年ぶりに営業を再開した。
館内は往時の内装が再現されており、現在では古都・台南を代表する観光スポットとなっている。

林百貨店・屋上神社。

林百貨店が都内の百貨店に出店するのは初のこととなる。

三越伊勢丹に出店-コンセプトは「家から5分で台湾へ

今回開催される「林百貨店ポップアップショップ」のコンセプトは「家から5分で台湾へ」で、台南で人気となっているMIT(メイドイン台湾)雑貨、日本風の昭和レトロ雑貨、台南土産、林百貨オリジナル商品(サンリオコラボ商品も)などを販売する。

台湾でお馴染み「漁師網バッグ」をアレンジしたオリジナルバッグ。(ニュースリリースより)

販売期間は以下の通りとなる。

  • 伊勢丹新宿店:2022年8月17日~8月30日まで
  • 銀座三越:2022年9月14日~9月27日まで

このほか、合わせて三越伊勢丹のネットショップでも林百貨店で販売されている台湾関連商品の販売をおこなっている。

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恵比寿ガーデンプレイスセンタープラザ、2022年11月8日全面開業-三越跡、 ツタヤ・DCM新業態など出店

東京都渋谷区のJR恵比寿駅近くにある複合施設「恵比寿ガーデンプレイス」にあった百貨店「恵比寿三越」跡に、ショッピングセンター「恵比寿ガーデンプレイスセンタープラザ」が2022年11月8日にグランドオープンする。

恵比寿ガーデンプレイスセンタープラザ。

恵比寿三越、コロナ禍で改装直後に閉店していた

恵比寿ガーデンプレイスの前身は1887年に日本ビールがヱビスビールの製造工場として開設。日本ビールはサッポロビールとなったのち工場閉鎖に伴い跡地が再開発され、1994年に恵比寿ガーデンプレイスタワー(オフィス)、恵比寿ガーデンテラス(マンション)、サッポログループ本社、三越などからなる「恵比寿ガーデンプレイス」が開業した。現在はサッポログループが所有する。

旧・恵比寿三越。

恵比寿三越は1994年10月に恵比寿ガーデンプレイスの核店舗として開業。建物は地上2階地下2階建てで、売場面積は18,318㎡。日本橋本店の分店という位置づけだった。
2017年から2019年にかけて「新・くらしの館」をコンセプトに全面改装をおこなっていたものの、コロナ禍により2021年2月に閉店していた。なお三越と同じく中核施設だった「ビヤステーション恵比寿」も2021年12月30日に閉店している。

三越跡、DCM新業態やゴールドウイン旗艦店など出店

「恵比寿ガーデンプレイスセンタープラザ」は三越跡の建物を、所有者のサッポロ不動産開発がリニューアルするもの。

センタープラザ位置図。

地下2階の食品館は2022年4月に先行開業しておりフーディーズガーデンとして「ライフ セントラルスクエア」や「カルディーコーヒーファーム」、「明治屋」などが出店していた。

リニューアルイメージ。

2022年11月8日に開業するのは残りの3フロア。おもなテナントとしてスポーツアパレル「ゴールドウイン」、ホームセンター「DCM」の体験型新業態「DCM DIY placeディーシーエム ディーアイワイ プレイス)」、複合書店「TSUTAYA BOOK STORE」、オフィス家具「プラス」のワークスタイルショップ&ショールーム「クリアトーレ ウィズ プラス」(東日本初出店)などが出店し、25テナントが出揃う。

なかでも「ゴールドウイン」は関東最大の旗艦店となり「プレイアースキッズ」「ザ・ノース・フェイス」「ニュートラルワークス」の3ブランドを展開。また、TSUTAYAにはシェアオフィスとラウンジ両面の機能を備えもつ「SHARE LOUNGE」が併設される。

ゴールドウイン・プレイアースキッズ。

このほか、2021年3月より休館していた「YEBISU GARDEN CINEMA」11月も8日に営業を再開する。

映画館も営業再開する。

恵比寿ガーデンプレイス センタープラザ

住所:東京都渋谷区恵比寿4丁目
営業時間:10時~20時(店舗によって異なる)

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ノース天神、2022年8月28日閉店-旧ショッパーズ専門店街、ミーナ天神が増床して2023年春再開業

福岡県福岡市中央区にある西鉄福岡駅北・地下鉄天神駅(地下街)直結のショッピングセンター「ノース天神」が、2022年8月28日に閉店。跡地には隣接する「ミーナ天神」が増床する。

手前から「ミーナ」「ノース」「イオン」の3館。

もともとダイエーショッパーズの専門店街だった

ノース天神は「ダイエーショッパーズ福岡専門店街」として1973年開業。ダイエー時代は菊竹金文堂(久留米市)が運営する書店「りーぶる天神」やドール・ホビーショップ「ボークス」、中古レコード店「ボーダーラインレコード」、「ドムドムハンバーガー」など個性的なテナントが営業していたが、2011年7月に一旦閉店、殆どの店舗が撤退していた。

「ダイエーショッパーズ福岡専門店街」時代。

2012年6月からは大東建託創業家系の不動産会社「ダイショウ」運営の商業施設「ノース天神」となっており、「ファッションセンターしまむら」「ブックオフスーパーバザー」などが出店している。
なお、ダイエーショッパーズ福岡は2015年にイオン九州の店舗となり、「イオンショッパーズ福岡」に改称、2019年には全館改装され「天神ショッパーズ福岡」として運営されている。

ダイエーはイオン・天神ショッパーズ福岡となった。

2002年以降は先述の「ダイショウ」が所有していたが、2018年7月3日付で隣接するユニクロ運営のファッションビル「ミーナ天神(旧福岡松屋マツヤレディス)」とともに「福岡スタンダード石油」(久留米市)に売却されていた。

ミーナ天神が増床、ユニクロ・ブックオフなど再出店へ

ノース天神の閉店は、隣接するユニクロ運営のファッションビル「ミーナ天神」と統合・一体化するため。今後は建物の壁を取り払うなどの改装をおこない、2023年春にミーナ天神が増床する。
この改装工事に伴い、ミーナ天神も2022年8月15日までにすべての店舗が閉店、休業期間に入っている。
改装後のミーナ天神には「ユニクロ」「ブックオフスーパーバザー」「ABC-MART」などが再出店する予定となっている。
なお「無印良品」については、8月20日に「イオンショッパーズ天神」のTSUTAYA跡に移転開業する。

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