イオンシネマ西大和、2022年8月21日閉館-旧サティのワーナーマイカルシネマズ、イオン本館跡地は再開発へ

奈良県北葛城郡河合町の近鉄田原本線大輪田駅近くにあるイオンエンターテイメントの複合映画館(シネマコンプレックス)「イオンシネマ西大和」が2021年8月21日をもって閉館する。

県内初となる大手シネコンだった

イオンシネマ西大和は、2000年12月にマイカル(現イオンリテール)とワーナーブラザーズによる合弁会社が運営する映画館「ワーナーマイカルシネマズ西大和(WMC西大和)」として開業。2013年2月のイオンによるWMCの完全子会社化、同年7月の運営会社再編にあわせて現在の施設名称となった。建物は地上4階建で延床面積は約2,300㎡。スクリーン数は7、座席数は1318席。
同施設は奈良県内初となる大手シネマコンプレックスとして、奈良県道36号線を挟み隣接する大型総合スーパー「イオン西大和店(旧マイカル西大和サティ)」とともに、西大和ニュータウンを代表する施設のひとつとして営業。2016年5月からは河合町とコラボした町民限定優待チケット(1,300円)を販売開始するなど個性的な取組みを打ち出していた。

イオンシネマ西大和(旧WMC西大和)。

その一方、2021年7月に隣接するイオン西大和店本館が閉店。イオン本館と敷地が異なるイオンシネマ西大和は、同年12月から2022年1月にかけて「イオンシネマ西大和20周年×河合町町制施行50周年記念コラボイベント」として同社・同町のSNSアカウントを活かした映画鑑賞者向け抽選キャンペーンを実施するなど営業継続を図ったが、約22年の歴史に幕をおろすこととなった。

2021年7月に閉店したイオン西大和店。

イオンシネマ閉館の理由について、イオンエンターテイメント広報担当者は「シネマ棟と隣接する立体駐車場の土地建物の賃貸借契約満了のため」とコメント。
同社施設は「奈良県内は西大和1店のみ」であるが、同社発行のチケット(前売券)や各種会員サービス・ポイントなどは、近隣のイオンシネマ高の原(京都府/イオンモール高の原内)やシアタス心斎橋(大阪府/心斎橋パルコ内)を始めとする全国のイオンシネマで引続き利用可能としている。

京都府と奈良県の府県境にあるイオンモール高の原。
イオンシネマ高の原は京都府の店舗扱いとなっている。

イオン本館跡地は再開発、映画館・立駐跡地は未定

イオン西大和店本館跡地では、土地建物を取得した不動産会社「アーク不動産」主導による解体工事が進んでいる。
アーク不動産は、関西地盤の大手ホームセンター「コーナン」を核に食品スーパーや各種専門店を配す複合商業施設を建設する方針を示しており、従来の総合スーパーに代わる新施設が開業する見込み。
その一方、映画館棟・立体駐車場棟に関しては跡地活用の方針が未定となっており、現施設同様の集客施設が復活するかは未知数といえそうだ。

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