ロピア、スーパーバリューへの業務提携案提示を2022年5月発表-相互補完で2031年度売上高2兆円めざす

首都圏地盤の大手食品スーパー持株会社「ロピア・ホールディングス」(本社:川崎市幸区)は、首都圏地盤の中堅スーパー「スーパーバリュー」(本社:埼玉県上尾市)の取締役会に対し、2022年5月11日に業務提携案を提示したことを同月18日に発表した。

精肉屋として創業したロピア

ロピアは1971年4月に「肉の宝屋藤沢店」として創業。1972年に有限会社として法人化、1996年に食品スーパー運営会社「ユータカラヤ」を設立した。
同社は2011年2月の現社名への変更を機に、同年11月に「ロピアモール小田原高田」を出店するなど新業態「ロピア」の展開を本格化、2013年からは三井不動産系ショッピングセンター(ららぽーと)や島忠ホームズの食品核としての出店を打ち出し、関西・東海地方への進出を果たすなど事業拡大を推し進めている

「ロープライスのユートピア」掲げるロピア

家具屋のホームセンターとして創業したスーパーバリュー

スーパーバリューは1996年3月に埼玉地場家具・インテリア店「大川(Oh!Kawa/現大川HD)」子会社の「大川ホームセンター」として設立。2001年6月に現大川HDが株式を一部売却、2005年3月に現社名へ変更したことを機に、店舗ブランドを「SuperValue(スーパーバリュー)」に統一した。

バリュー飯能店。

2022年2月時点では同社社長親族(岸本家)の資産管理会社が株式の33.47%、ロピアHDが株式の33.17%、JMホールディングス(旧ジャパンミート)が株式の6.53%、同社従業員持株会が4.39%、サンベルクスが2.76%を保有するなど、同社関係者や首都圏地盤の食品スーパー各社が株主に名を連ねている。また、大川HDは2022年5月現在もスーパーバリューを提携会社として位置づけている。

ロピア、大型店・非食品に業容拡大めざすか

ロピアHDは業務提携案において、スーパーバリューの業績改善のため「高い売上高成長率と一定の営業利益率を実現している当社がSV社と協業して事業戦略を描くこと」が不可欠としており、エリア補完・事業補完・商品補完・人材補完が可能な両社の提携が株式価値を高めるとしている。
同社は2024年度に売上高5,000億円、2031年度にグループ売上高2兆円をめざすとしており、スーパーバリューとの提携により、手薄な東京都内・埼玉県内での店舗網拡充や非食品分野の取込みによる業容のさらなる拡大を図るものとみられる。
スーパーバリューは5月19日に「内容等を確認中であり、協議等はこれからであります。」とのコメントを出しているうえ、同社株を首都圏地盤の食品スーパー複数社が保有しているため、ロピアによるグループ売上高2兆円達成に向けた足がかりとなる提携の成否は未知数となっている。

関連記事:コトエ流山おおたかの森、2022年4月27日開業-大和ハウスの新ブランド1号店、「ロピア」「コジマ×ビックカメラ」核に
関連記事:アクロスプラザ小平、2021年2月11日開業-日立自動車教習所跡地、ロピア・セリア・サイゼリヤ・歯医者など出店
関連記事:イコアス千城台、2020年7月6日開業-旧・長崎屋ラパーク千城台、ロピア核の新施設に

このエントリーをはてなブックマークに追加