カテゴリー別アーカイブ: 都商研ニュース

ボンベルタ橘、2020年11月中旬リニューアル開業-24時間営業のドンキ進出か?

大手流通グループ「パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(PPIH)」傘下のディスカウントストア「ドン・キホーテ」と「橘百貨店」は、宮崎県宮崎市の百貨店「ボンベルタ橘」を2020年4月中旬以降改修工事し、11月中旬を目処にグランドオープンすること発表した。
橘百貨店。

ドンキ傘下となった宮崎橘通の百貨店「ボンベルタ橘」

ボンベルタ橘は1952年に地場百貨店「橘百貨店」として創業。
橘百貨店は創業当初、「橘グループ」の中核企業としてスーパーや宿泊業に参入するなど多角化戦略を推進していた。しかし、1973年11月に開業したばかりの都城店を僅か1年後の1975年に閉鎖、直後に詐欺被害を受けたこともあり、流通大手のニチイ(現・イオン)傘下のもと経営再建を打ち出したが、同年中に会社更生法を申請、経営破綻していた。
その後、1976年に流通大手のジャスコ(現・イオン)傘下となり新会社を設立。1977年の総合スーパー「橘ジャスコ」への業態転換を経て、1988年の建替えを機に百貨店「ボンベルタ橘」に再転換、2007年11月のイオングループ脱退まで百貨店業態として営業していた。

橘百貨店西館・エアラインホテル。

イオングループ脱退後の2008年7月には、地元企業が出資する「橘ホールディングス」傘下に経営母体を移行し、低層階に百貨店フロアを集約、高層階を中心に大分県別府市に本社を置く「明林堂書店」や100円ショップ「ダイソー」の大型店、フタタのスーツ専門店「SUIT SELECT」、高級家具インテリア店「大塚家具」を相次ぎ導入する業態改革を行い、売場の再活性化を目指した。
合わせて2013年2月には、西館高層階に入居する「宮崎エアラインホテル」を取得、橘百貨店との一体経営を推進していたが、2020年2月1日に百貨店・ホテルともに「ドン・キホーテ」傘下となった。
なお、ドン・キホーテ傘下入り後も、現金ポイントカード「ボンベルタプレミアムカード」、橘友の会お買い物券、ボンベルタ橘商品券は継続して利用可能となっている。

24時間営業のMEGAドンキ進出か?

ボンベルタ橘を運営する橘百貨店は、2019年5月に大規模小売店舗立地法における営業時間を「午前9時~午後11時」から「24時間」に変更する届出を行っており、2020年1月14日から24時間営業の実施が可能となっている。
ボンベルタ橘は、2015年7月に開店した地階の地場食品スーパー「ハーティながやま」が2018年2月に撤退して以来、地下食品売場の大半が閉鎖状態にあるため、2020年4月中旬から11月中旬まで実施する改修工事により、生鮮食品の取扱いがある大型総合ディスカウントストア「MEGAドン・キホーテ」が出店するものとみられる。

HEARTYながやまボンベルタ橘店(2018年2月閉店)。

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ドン・キホーテ潟上店、2020年2月14日開店-メルシティのアルペン跡に

秋田県潟上市のショッピングセンター「メルシティ潟上」に、パン・パシフィック・インターナショナルHD(PPIH)のディスカウント「ドン・キホーテ潟上店」が2020年2月14日に開店する。

ドン・キホーテ潟上店。

メルシティ潟上のドンキ、変化し続ける地域密着型店舗に

ドン・キホーテ潟上店は、スポーツ用品店「スポーツアルペンメルシティ潟上店」跡に出店。建物は地上1階建、売場面積は1,815㎡。ドンキは秋田県内3店舗目、潟上市内初出店となる。
ドンキ潟上店は「変化し続ける顧客のニーズに対応する地域密着型店舗」を掲げ、食品や日用消耗品などの生活必需品に加え、化粧品、スマートフォンアクセサリーを拡充、店舗内外に伝統行事「飯田川鷺舞まつり」など、秋田にちなんだ装飾を施す。
また、開店時に取扱いのない商品についても可能な範囲で細かく取り入れるなど、地域に根差した店舗を目指すとしている。

潟上市初となるドンキ、支持獲得なるか

メルシティ潟上は2012年の開業以来、潟上市内最大規模の商業施設として、「ザ・ビッグ」「マツモトキヨシ」「ダイユーエイト」「ユニクロ」「AOKI」「西松屋」「ヤマダ電機」「ニトリ」「ブックスモア」など大型専門店を中心に20店舗超が営業する。

メルシティ潟上。(飯田川都市開発より)

その一方、ドンキが得意とするトレンド性の高い化粧品、各種雑貨、ブランド品を取扱う店舗は少なく、該当するジャンルの商品を購入するためには、30kmほどの距離にある秋田市中心部やドン・キホーテ秋田店(中交ホリディスクエア)、イオンモール秋田に行く必要性があった。
ドンキ潟上店の開店が決定した2019年秋以来、地元住民による新店舗への期待が声が数多くみられており、トレンド商品に関心を持つ層を中心に支持を集めるとみられる。

ドン・キホーテ潟上店

住所:秋田県潟上市飯田川飯塚字上堤敷69-13
営業時間:午前9時~翌午前0時

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MEGAドン・キホーテUNY小牧店、2020年2月11日開店-アピタ跡に

愛知県小牧市のアピタ小牧店跡に、パン・パシフィック・インターナショナルHD(PPIH)の総合ディスカウント「MEGAドン・キホーテUNY小牧店」が2020年2月11日に開店する。

MEGAドン・キホーテUNY小牧店。

小牧随一の大型店「ぞうさんユニー」を前身に持つアピタ

アピタ小牧店の前身となる「ユニー小牧ショッピングセンター(サンテラス小牧)」は1976年2月に開業。
開業当初は、地域随一の大型店「ぞうさんユニー」として高い集客力を誇ったが、1991年4月にグループの新店舗「アピタ桃花台店(現・MEGAドン・キホーテUNY)」が開業、1995年9月には小牧駅前の再開発ビル・ラピオに「イトーヨーカドー小牧店(現・三河屋)」が開業、1997年11月には小牧市郊外に「イオン小牧店(モートショッピングセンター)」が開業するなど競争が激化したため、1999年2月には建替えのため一時閉店していた。
その後、総合スーパー「アピタ小牧店」が2000年3月に開店。建替え後も約20年間営業を継続していたが、ドンキへの業態転換のため2019年11月をもってユニー直営売場を閉店、一部専門店のみ営業を継続していた。

ユニー転換店舗最大規模となる家電売場を展開

MEGAドン・キホーテUNY小牧店の建物は地上3階建、営業フロアは1~2階、売場面積は17,700㎡、直営売場面積は10,167㎡。当初、ユニーの100%子会社として設立されたUDリテールが店舗を運営する。
ドンキとしては愛知県内32店舗目で、ユニー・ドンキ双方のブランドを冠したダブルネーム店舗としては愛知県内12店舗目。
アピタ時代と同様に生鮮食品の取扱うほか、1階ではUDリテール最大規模の家電売場を展開、玩具売場に小牧山をイメージした遊び場「こまキッズ」を併設、2階では衣料・住居関連商品の拡充に加え、ニューファミリー・若年層を主要ターゲットとしたトレンドコーナーを展開するなど、幅広い世帯に楽しんでもらえる店作りを行うとしている。

MEGAドン・キホーテUNY小牧店のテナント一覧
階数 店舗名 業態
1階 クラフトハートトーカイ 手芸用品
1階 若鯱家 うどん・そば・丼
1階 マクドナルド ファストフード
1階 ジェラテリア アン ジェラート専門店
1階 銀座コージー スイーツ専門店
1階 センティア エステ
1階 105store iPhone修理
2階 ヴォーグ バッグ
2階 みやこや 呉服
2階 JACK ジーンズ
2階 ファイン
2階 Seria バラエティショップ
2階 めばえ教室 教室
2階 ホテーフーヅ 麺類・丼・定食
2階 スガキヤ ラーメン・甘味
2階 アンジュ 喫茶
2階 カーブス フィットネス
2階 G・SQUARE アミューズメント
2階 シーサートラベル トラベル
2階 ポニークリーニング クリーニング
2階 サンリフォーム 洋服お直し
2階 カットコムズ クイックカット
MEGAドン・キホーテUNY小牧店

住所:愛知県小牧市堀の内3丁目15番地
営業時間:午前8時~翌午前0時

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アーバン・ファミマ!!虎ノ門ヒルズビジネスタワー店、2020年2月12日開店-アーバンリサーチとファミマの新業態1号店

東京都港区の虎ノ門ヒルズビジネスタワーに、URBAN RESEARCHとファミマ!!のコラボ店舗「アーバン・ファミマ!!虎ノ門ヒルズビジネスタワー店」が2020年2月12日午前7時に開店する。

アーバン!ファミマ!!。

ファミマとUR、新業態で持続可能な生活を提案

アーバン・ファミマ!!は、セレクトショップ大手「URBAN RESEARCH(アーバンリサーチ)」とファミリーマートの都市型ワーカー向け業態「ファミマ!!」の協業により展開するもので、URBAN RESEARCHがファミマとFC契約を締結し運営を行う。

アーバン・ファミマ!!ロゴマーク。

アーバン・ファミマ!!では、キーワードに「サスティナビリティ」、コンセプトに「都市型ワーカーへ持続可能なライフスタイルを提案する新世代のコンビニエンスストア」を掲げ、生活スタイル研究所プロデュースのもと店内什器などに再生・再利用素材を使うなど、環境に配慮した持続可能な店舗を目指す。
店内は大型イートインスペース(38席)を境に「URBAN RESEARCHエリア」「ファミマ!!」エリアにゾーニング。
URBAN RESEARCHエリアではコンセプトに「PERSONAL LIFE SUPPORT」を掲げ、人気商品を中心としたアパレルラインやリラックス&レジャー、レスキュー需要、ギフト、日用品を中心に展開。
廃棄衣料をアップサイクルしたサスティナブルマテリアル・プロダクトブランド「commpost(コンポスト)」やトラックのタープ幌をリサイクルしたスイス発ブランド「FREITAG(フライターグ)」のバッグ、エシカルなファッションを推進する「かぐれ」のオーガニックコスメ、アーバン・ファミマ‼コラボ商材のオーガニックコットンとリサイクルポリエステルを混紡した肌触りの良いタオルハンカチといった商品も取扱う。
アーバン・ファミマ!!。

ファミマ!!エリアではコンセプトに「WORK TIME SUPPORT」を掲げ、食の充実、利便性の向上、憩いの時、お土産をコンセプトとした売場を展開。一般的なコンビニ(ファミリーマート)とは異なる独自性の高い商品・サービスを提供する。

アーバン・ファミマ!!虎ノ門ヒルズビジネスタワー店

住所:東京都港区虎ノ門1丁目17番1号
営業時間:午前10時~午後9時(アーバンリサーチ)
営業時間:午前7時~午後11時(ファミマ!!)

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橘百貨店、ドン・キホーテが買収-2020年2月1日から同社の運営に

ドン・キホーテの親会社であるパン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(PPIH)は、宮崎県宮崎市の百貨店「橘百貨店」(ボンベルタ橘)と、併設する「宮崎エアラインホテル」を運営する橘ホールディングスをドン・キホーテが2020年2月1日付で買収し、ドンキ社の運営とすることを2020年2月1日に発表した。

橘百貨店。

地階の大部分が閉鎖状態だった

ボンベルタ橘は、地場百貨店「橘百貨店」として1952年に開業。都城店の失敗に加えて詐欺にあったことを起因とする経営悪化に伴いニチイグループ(現・イオン)と提携、その後、1976年に提携相手をジャスコ(現・イオン)に変更し「橘ジャスコ」となった。
1988年には建て替えを機に現在の屋号に変更。イオンモール宮崎の開店もあり、2008年にイオングループを離脱して地元資本の「橘百貨店」の運営となった。
現在は日本百貨店協会に加盟しておらず、百貨店とファッションビルの中間業態というべき構成となっている。

橘百貨店西館・エアラインホテル。

建物は東館(本館)・西館の2館体制で店舗面積は19,861㎡。立体駐車場とエアラインホテルを併設する。同店の地階の食品売場は、2015年7月より地場スーパー「ハーティながやま」(都城市)の運営となっていたが、2018年2月20日を以て僅か2年半で閉店していた。現在は、一部の和洋銘店などを除いて閉鎖状態となっており、集客の要を欠いたことにより苦しい運営となっていたと思われる。
そのほか、現在はテナントとして大塚家具マリークヮントハニーズスーツセレクト宮崎交通などが出店する。

ドンキ、他の地方百貨店買収も…?

宮崎市では、2020年秋にアミュプラザ宮崎が開業を控えており、ファッションビルに近い業態の橘百貨店の今後が不安視されていた。
今後、同店はドンキのノウハウを導入した店舗になると考えられ、同社による百貨店・ファッションビル運営がどういったものになるのか、また他の「一等地にありながら経営不振となっている地方百貨店」を買収することがあるのかも注目される。

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トナリエ宇都宮、2020年2月1日開業-ララスクエア跡、日本エスコンが取得

栃木県宇都宮市のJR宇都宮駅西口・ララスクエア宇都宮跡に、日本エスコンの都市型ショッピングセンター「トナリエ宇都宮(tonarie宇都宮)」が2020年2月1日午前10時に開業する。

三井ショッピングパーク・ララスクエア宇都宮。

JR宇都宮駅西口の“顔”だった「ララスクエア宇都宮」

ララスクエア宇都宮の前身となる「ロビンソン百貨店宇都宮店」は、1990年10月に宇都宮駅西口第一地区第一種市街地再開発事業の核店舗として開業。建物は地上11階地下1階建、敷地面積は約10,029㎡、延床面積は約78,279㎡、所有者は宇都宮市や民間企業複数社、施設運営は三井不動産。
イトーヨーカドー系の百貨店「ロビンソン百貨店」を核に、松竹グループの映画館「宇都宮松竹」や大型スポーツクラブ「セントラルフィットネスクラブ」、宇都宮市の関連施設が入居していたが、福田屋百貨店(1994年郊外移転)を始めとする郊外型商業施設との競合により、2003年9月30日をもって閉店していた。

その後、2005年4月に三井不動産グループの都市型ショッピングセンター「ララスクエア宇都宮(LaLasquare UTSUNOMIYA)」として再開業。再開業当初は、家電量販店「ヨドバシカメラマルチメディア宇都宮」を核に、カリブ梅島を手掛けるワンダーワークスの食品専門店街「フードランド」とラーメン街「宇都宮拉麺胡同」、セレクトショップ「TOMORROWLAND」、ファストファッション「GAP」、インテリア雑貨「Laura Ashley」、手芸用品店「キンカ堂・バイハンズ」、CD・DVDショップ「新星堂」、料理教室「ABCクッキングスタジオ」など約80店舗が出店。

Laura Ashley ララスクエア宇都宮店。

JR宇都宮駅西口とペデストリアンデッキを通して直結するなど、駅前の顔ともいえる商業施設となっていたが、2020年1月30日をもって三井不動産が施設の運営から撤退(一時閉店)、翌日31日に施設の区分所有権を日本エスコンに売却していた。

JR宇都宮駅とペデストリアンデッキで直結するララスクエア。

なお、ララスクエア宇都宮独自の提携クレジットカード「ララスクカード」についても、2020年1月30日をもって新規発行及び各種優待サービスを終了している。

三井不から日本エスコンに運営移行、大半の専門店が存続

日本エスコンの「トナリエ」は、コンセプトに「まちに寄り添いながら、まちとともに発展していく。いつもあなたの暮らしのとなりへ。」を掲げる地域密着型商業施設ブランドで、トナリエ宇都宮は「トナリエ栂・美木多」(2019年4月開業)に次ぐ5施設目となる。
トナリエ宇都宮の店舗面積は26,378㎡。
トナリエ宇都宮は、三井不動産グループから運営を引継ぐ形での開業となるため、ヨドバシカメラを始め、靴量販店「ABCマート」や料理教室「ABCクッキングスタジオ」など約70店舗が営業を継続する。また、地階イベントスペース「スクエアプラザ」や屋上広場「ララステージ」など、ララスクエアに由来する施設名も当面維持される見込み。

トナリエ、筑波にも-東日本で本格展開なるか

日本エスコンは今回のトナリエ宇都宮開業に先駆けて、2018年12月以降、茨城県つくば市の駅直結複合商業施設「つくばクレオスクエア」を段階的に取得、長らく閉鎖状態にある百貨店「西武筑波店」跡と隣接する総合スーパー「イオンつくば駅前店」跡地の複合再開発を目指すプロジェクトを進めている。
トナリエ宇都宮は、トナリエブランドとして東日本初、県庁所在地駅前初、都市型商業施設初、また同社最大級の商業施設となるため、日本エスコンとトナリエブランドの今後を占う試金石となるだろう。

トナリエ宇都宮のテナント一覧
階数 店名 業態
地階 しゃぶしゃぶブッフェ しゃぶ葉 しゃぶしゃぶ
地階 はなの舞 海鮮居酒屋
地階 みやのスマイルクレープ クレープ・タピオカ・アイスクリーム
地階 サイゼリヤ イタリアン
地階 タイトーFステーション ゲーム機
地階 博多らーめん 長風 ラーメン
地階 横浜家系らーめん 希家 ラーメン
地階 らーめん春樹 ラーメン
1階 Zoff メガネ
1階 COLLAGE 雑貨
1階 frou-frou レディス
1階 LOVE ME レディスカジュアル・雑貨
1階 LUPIS 雑貨
1階 MEDI STORE 雑貨
1階 PACER 雑貨
1階 Picnic 雑貨
1階 star fish 雑貨
1階 アインズ&トルペ コスメ・ドラッグストア
1階 エメフィール 肌着
1階 キロストア カジュアルファッション
1階 ザ・グリーンタ―ラ 雑貨
1階 ゼクシィ相談カウンター 結婚相談
1階 タリーズコーヒー カフェ
1階 ハニーズ カジュアルファッション
1階 栃木銀行キャッシュコーナー(ATM) ATM
2階 ABC-MART
2階 Gap/GapKids ファストファッション
2階 KASPI レディスフォーマル
2階 コムサイズム メンズ・レディス・キッズ
2階 コンタクトのアイシティ コンタクトレンズ
2階 セブン銀行ATM ATM
2階 三國屋善五郎 グロサリー
3階 fleur(ふるーれ) レディス
3階 ABC クッキングスタジオ 料理教室
3階 Bodies(ボディーズ) フィットネス
3階 WISDOM レディス
3階 いつ和 呉服
3階 オンフルール エステ
3階 メイ レディス
3階 佐藤 貴美枝 ニットソーイングクラブ 洋裁教室
3階 弁護士法人 アディーレ法律事務所 法律相談
3階 無重力マッサージ マッサージチェア
3階 駅前留学NOVA 英会話
4階 PURE CUT カット
4階 THANK YOU MART 390円ショップ
4階 からだファイン 矯正・整体
4階 エスニックハウス花子 雑貨
4階 ザ・ダイソー 100円ショップ
4階 シーズギャレット 雑貨
4階 ビューティーアイラッシュ/スピードカラーTOKYO 白髪染め・エクステ
4階 ラフィネ リラクゼーションサロン
4階 ヴィレッジヴァンガード 書籍・雑貨・CD・DVDなど
4階 保険クリニック 保険相談窓口
4階 新星堂 CD/DVD・トレカ
4階 毛髪クリニック リーブ21 発毛
4階 美容室 LAPIS(ラピス) カット・パーマ・カラー
5階 P.S.FA 紳士服
5階 XEBIO SPORTS エクスプレス 総合スポーツ用品店
5階 落合書店 雑誌・書籍・文具
6・7・8階 ヨドバシカメラ 家電量販店
11階 ホットヨガサロン ラビエ ホットヨガ
トナリエ宇都宮

住所:栃木県宇都宮市駅前通り1-4-6
営業時間:午前10時~午後9時(トナリエ専門店)
営業時間:午前10時~午後10時(ヨドバシカメラ)

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マツキヨとココカラ、2021年10月1日経営統合-「業界最大」に

ドラッグストア大手「マツモトキヨシHD」(千葉県松戸市、以下マツキヨ)と「ココカラファイン」(神奈川県横浜市、本店は大阪府大阪市、以下ココカラ)は、2020年1月31日に記者会見を開き、2021年10月1日付で経営統合することを発表した。

マツモトキヨシ(東京都豊島区)。

全国展開の巨大ドラッグストア誕生

マツモトキヨシは1932年12月に千葉県松戸市で「松本薬舗」として創業。首都圏地盤であったが、2000年以降からイズミと提携し「ゆめドラッグ」を展開、九州地盤の「ミドリ薬品」を傘下に収めるなど、地方における店舗網の強化を進めている。
ココカラファインは2008年4月に首都圏地盤の「セイジョー」と関西地盤の「セガミ」の経営統合により設立。2010年10月には関西地盤の「アライドハーツHD」(ライフォート・ジップドラッグ)と経営統合している。

ココカラファインの旗艦店(大阪市)。

一時、ココカラはスギ薬局との経営統合を検討しており、両社の綱引き状態となっていたが、マツキヨとの経営統合に落ち着くここととなった。

今後、両社は新会社を設立して、株式移転によりマツキヨ社・ココカラ社を傘下に置くかたちとなる。
そのため、屋号などは当面維持されることとなるとみられる。
追記:新会社はマツキヨHDの松本清雄社長が代表に就任する。

売上高1兆円、アジア2位の巨大チェーンに

マツキヨHDはドラッグストア業界国内5位(かつては1位)、ココカラは7位(かつては3位)であるが、経営統合後の売上高は約1兆円と業界首位のツルハHD(北海道札幌市)の8000億円弱を大きく上回り、国内で首位・アジア全体でも「ワトソンズ」(香港)に次ぐ2番目の規模の巨大ドラッグストアチェーンとなる(2018年度数値より)。
また店舗数も3000店級と、こちらも日本最大となる。

ドラッグストア大手7社の売上推移(各社決算により作成)。

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イオンスタイル戸塚、2020年3月13日開店-旧・ダイエー戸塚店、縮小してマンションとの複合施設に

神奈川県横浜市戸塚区の国道1号線沿い、イオン戸塚店(旧・ダイエー戸塚店)跡地に、イオンリテールの「イオンスタイル戸塚」が2020年3月13日に開店する。

イオンスタイル戸塚。

関東有数の規模を誇った旧・ダイエー、1/3ほどの規模に

イオンスタイル戸塚の前身となる「ダイエー戸塚店(戸塚ショッパーズプラザ)」は1972年3月に開業。建物は地上3階地下1階建、売場面積は15,524㎡。

ダイエー戸塚店。

開業当初は、関東有数の規模を持つ郊外型ショッピングセンターとして高い集客性を誇ったが、運営会社の事業再編に伴い2016年3月に店名を「イオン戸塚店」に改称、2018年1月をもって閉店していた。
その後、2018年春より施設の解体工事を開始、敷地の1/3をイオングループの新店舗、敷地の2/3を総合地所・長谷工グループによる新築分譲マンション「ルネ横浜戸塚」とする複合開発事業を推進していた。

神奈川初の「レジゴー」充実の「ここdeデリ」展開

イオンスタイル戸塚の敷地面積は約10,350㎡、直営売場面積は約4,230㎡、専門店面積は約1,080㎡。
イオンスタイル戸塚では、コンセプトに「地域の皆さまがいつでも立ち寄りたくなる店舗」を掲げ、食品売場、ビューティ&ヘルスケアコーナー、イオン薬局を展開する。
食品売場では、神奈川県初となる貸出用専用スマホを用いたレジに並ばない決済サービス「レジゴー」(2020年3月下旬開始予定)を導入するほか、惣菜売場の面積を旧店舗の2倍に拡大、イオン直営のグローサラントコーナー「ここdeデリ」を展開する。
ここdeデリでは、直営ステーキショップ「ガブリングステーキ」、直営ピッツァショップ「ピッツアソリデラ」、直営海鮮丼ショップ「魚魚彩」、「リワードキッチン」を導入。店舗近隣に飲食店やコンビニが少ない立地特性を理由に、ガブリングステーキではひれかつ、エビフライを展開、ピッツアソリデラではデザートピッツアを展開するなど、既存店で取扱いのない幅広いジャンルのメニューを提供する。

ここdeデリ。

ビューティ&ヘルスケアコーナーでは、「CANMAKE」やフランス発祥のボタニカルビューティケア 「YVES ROCHER(イヴ・ロシェ)」、韓国コスメ「ミシャ」「CLIO」、メンズコスメ「オーシャントリコ」「バルクオム」といったブランドを取扱う。

イオン薬局・ビューティ&ヘルスケアコーナー。

その他、100円ショップ「ダイソー」、スポーツクラブ「イオンスポーツクラブ3FIT」など10の専門店が出店する。

イオンスタイル戸塚のテナント一覧
階数 店舗名 業態
1階 カット専門店ChokiChoki カット専門店
1階 うさちゃんクリーニング クリーニング
1階 戸塚イオンスタイルチャンスセンター 宝くじ
2階 café kotti カフェ
2階 さくら鍼灸・接骨院戸塚院 鍼灸・接骨院
2階 チョキペタ カット&カラー専門店
2階 オハナ歯科口腔外科クリニック 歯科・口腔外科
2階 イオンスポーツクラブ 3FIT スポーツクラブ
2階 KUMON 公文式教室
2階 DAISO 均一ショップ
イオンスタイル戸塚

住所:神奈川県横浜市戸塚区吉田町884
営業時間(1階):9時~22時
営業時間(2階):9時~21時
営業時間(イオン薬局):10時~19時
営業時間(専門店街):店舗によって異なる

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東急百貨店東横店跡、2020年4月からイベント空間「渋谷エキスポ」に【中止】-1月9日から特別展示も

東急百貨店は、再開発のため閉店する東京都渋谷区の「東急百貨店東横店」跡の一部を、2020年4月1日から解体までのあいだイベントスペース「渋谷エキスポ」として活用することを発表した。
追記:新型コロナウイルス感染拡大のため休止。

閉店セールをおこなっている東急東横店。

再開発のため閉館する東急東横店

東急百貨店東横店は1934年11月に東京初の本格的ターミナル百貨店「東横百貨店」(のちの東館)として開業。1951年には改装により「東横のれん街」と屋上ロープウェイ「ひばり号」を新設した。のちにロープウェイは撤去されている。
さらに、1954年に玉電ビルに増床するかたちで劇場「東横ホール」(1985年閉館)を目玉とした西館を、1966年に南館を開業させ、合併した白木屋の改名に合わせて1967年に「東急百貨店東横店」となった。
その後、渋谷駅再開発のため2013年3月に東館を閉館。そして、2020年3月31日には全館を閉鎖することを発表していた。

東急百貨店東横店南館。

なお、渋谷駅チカの東急百貨店の売場としては、2012年に渋谷ヒカリエに「ShinQs」(シンクス)が、2013年には渋谷マークシティに「東急のれん街」が、2019年には渋谷スクランブルスクエアに「東急フードショーエッジ」「+Q(プラスク)」などが開業している。

東横店、解体まで「イベントスペース+食品+飲食街」に

東急東横店の売場跡を活用する「渋谷エキスポ」は4月1日から順次開業。
全店舗が出そろう7月1日から9月13日までを「コア期間」とし、限定の物販、文化・情報発信系の催事、食イベントなどを展開する計画。
また、渋谷エキスポとともに東横店地階食品売場「東急フードショー」、9階レストラン街も当面のあいだ営業を継続する。

1月9日から閉店まで特別展示を実施

1月9日からは東横店全館で閉店セール「85年分の総力結集売りつくし」を開催。
同時開催されている「東横デパートの思ひ出展」では地階と5階で閉店を記念した特別展示を実施。
過去に屋上で運行されていたロープウェイ「ひばり号」の模型や開店時からの写真、広告などが展示されている。

ひばり号の展示。

また、1月31日からはツイッター上で「『85年分の東横総決算』でGetした『戦利品』をハッシュタグでTweetして、プレゼントをもらおう!」キャンペーンも開催されている。
応募にはツイッターで@TOKYU_DEPT_ty をフォローし、#東横デパート閉めるってよ #東横デパート戦利品を付けて購入品をツイートすれば応募完了となる(2月13日まで)。

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ラ・フーズコア納屋橋店、2020年2月16日閉店-テラッセ納屋橋の高級スーパー、ドンキに転換

愛知県名古屋市中区栄のテラッセ納屋橋2階に出店する「パン・パシフィック・インターナショナルHD(PPIH、旧・ドン・キホーテHD)」の高級食品スーパー「ラ・フーズコア納屋橋店」が、2019年2月16日午後6時をもって閉店する。

テラッセ納屋橋。

ユニーの最高級食品スーパー業態「ラ・フーズコア」

ラ・フーズコア納屋橋店は2017年9月に、納屋橋東第一種市街地再開発事業の一環として建設された「テラッセ納屋橋」の商業・業務棟2階に開店。営業面積は約2,000㎡。
ユニーの既存高級食品スーパー業態「ピアゴ ラ・フーズコア」とは異なる「上質な食材にこだわり、適量・ぜいたくをテーマにした新型食品スーパー」として、名古屋市中心部に在住する単身世帯、高所得者層に対応した売場を展開。
既存業態でもみられるバイヤー厳選商品群「La SELECTION」に加え、生鮮専門業者「お肉の専門店スギモト」「魚力」、テスコムの真空スムージー専門店「“gokusen極鮮”ジュースバー」を導入するなど、同社の名古屋都心部における旗艦店ともいえる店舗であった。

ラ・フーズコアテラッセ納屋橋。

その後、2019年11月にはPPIHグループのディスカウントストア「ドン・キホーテ納屋橋店」がテラッセ納屋橋3階のカインズStyle Factory跡に開店したが、ドンキと売場を統合せずに従来通り営業を継続していた。

ラ・フーズコアもドンキ化

PPIHグループは、ラ・フーズコア納屋橋店跡にダブルネーム店舗「MEGAドン・キホーテUNY」を2020年3月下旬に開店する計画を発表しており、ドン・キホーテ納屋橋店も改装に伴い一時休業するものとみられる。
ラ・フーズコア納屋橋店の閉店により、2017年に復活した「ラ・フーズコア」業態の店舗は再び消滅することとなる。(ピアゴ ラ・フーズコアは除く

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