サクラマチクマモト、2019年9月14日開業-熊本交通センター・くまもと阪神跡、149店が出店

熊本県熊本市中央区桜町の熊本交通センター・県民百貨店(旧・くまもと阪神)跡地に、九州産業交通グループの九州産交ランドマークが運営する複合商業施設「サクラマチクマモトSAKURA MACHI Kumamoto)」が2019年9月14日午前10時に開業する。

SAKURA MACHI Kumamoto。

旧・熊本交通センターを再開発

サクラマチクマモトの前身となる熊本交通センターは1969年3月に開業。1973年のリニューアルを機に、地下街「熊本センタープラザ」と大手百貨店「伊勢丹」と九州地盤の「岩田屋」の合弁会社が運営する「岩田屋伊勢丹ショッピングセンター」が開業した。岩田屋伊勢丹は開業翌年の1974年に百貨店業態「岩田屋伊勢丹」に転換、1993年に岩田屋グループ直営の「熊本岩田屋」となったもの、岩田屋の伊勢丹グループ入りに伴い2003年2月に閉店。同年10月には地元資本となり「くまもと阪神」として再開業、2011年に改称されて高島屋ハイランドグループ加盟の「県民百貨店」となった。

センタープラザのシンボル・泉の広場。

この間、2008年には九州産業交通ホールディングスと九州産交ランドマークの両社の出資により「熊本桜町再開発準備株式会社」が設立されている。

くまもと阪神。

交通センター再開発の動きが具体的なものとなると、県民百貨店は仮店舗での営業を模索した。しかし、仮店舗を設けるには多額の資金(20億円以上)がかかることから、2015年2月28日での廃業を決定した。
その後、熊本交通センターも2015年9月30日に閉館、建物は解体された。

熊本交通センターと熊本城。

再開発によって「熊本交通センター」はサクラマチ隣接地に設けられた仮設バスターミナルとなっていたが、今回サクラマチ2階に「熊本桜町バスターミナル」が開業するのに伴い、その歴史に幕を下ろす。なお、バスターミナルについては11日に運用が開始される。

149店が出店、うち47店が「熊本初」-各階にテラスも

サクラマチクマモトは地上5階、地下1階。売場面積は約28,000㎡
(シネコンなど兼業面積含む)。
コンセプトは「おもてなしの庭」で、曲面を多用した外観が特徴となる。 各階にはテラス・庭園が設けられ、熊本城を望むことができる。

特徴的な外観。

出店テナントは149店舗。そのうち約3分の1にあたる47店舗が熊本初出店となる。

149のテナントが出店。

地階

熊本県初出店となるスーパーマーケット「フードウェイ」を核に、「カルディーコーヒーファーム」、ベーカリー「ドンクエディテ」など食品テナントに加えて、フードコートが出店。辛子蓮根「桜町れんこん屋」、弁当・惣菜店「ヒライ」、ラーメン「黒亭」など地元で親しまれた味や博多ラーメン「一風堂」、熊本土産や全国銘菓を販売する「旬彩館 さくら」、「にっぽん味めぐり」なども出店する。
また、タピオカドリンク専門店「辰杏珠」が九州初出店する。
旬彩館 さくら。

1階

大丸松坂屋百貨店の化粧品店「アミューズボーテ」が出店。百貨店向け化粧品(デパコス)の販売をおこなう。
そのほかにも「デンハム」や「エリオポール」などといったファッション雑貨やアパレル店舗が出店。「RHC ロンハーマン(RHC Ron Herman)」は「RHC カフェ」併設業態となる。
また、ドラッグストア「マツモトキヨシ」なども出店する。
アミューズボーテ。

2階

熊本城ホール」、「ホテルトラスティ プレミア」、「熊本桜町バスターミナル」、駐車場などのコンコースフロアが設けられる。バスターミナルは29バースで、日本最大級となる。また、観光案内施設を備える「サクラマチスクエア」には、ステージ併設の「くまモンビレッジ」が設けられるほか、コンビニエンスストア「ファミリーマート」、カフェ「スターバックス」など、バス待ちの際にも便利な店舗も出店する。
そのほか、アウトドア用品「モンベル」、アパレル「アメリカンホリック」、雑貨「ハピンズ(パスポート)」など大型ショッピングセンターでお馴染みの店舗が多数出店する。
サクラマチスクエア。

3階

主に飲食街となる。焼肉「叙々苑」、牛たん「利久」、韓国料理「東京純豆腐」などの有名店のほか、回転寿司「天草牛深丸」、肥後赤牛専門店「yoka-yoka」など地元の味を味わえる店舗も出店。
また、大型テナントとして100円ショップ「ダイソー」、ゲームセンター・屋内遊園地「ナムコ・あそびパークPLUS」、玩具店「トイザらス」が出店する。
このほか、KADOKAWAグループがプロデュースするアニメショップ「九州アニメデッキ」も設けられる。
3階レストラン街。

4階・5階

4階にはシネコン「TOHOシネマズ」、スポーツクラブ「セントラルスポーツ」などが出店。5階には保育園、就職支援センターが設けられる。

4階にはくまモンのオブジェが設置されるモン。

熊本市中心部では、2017年に旧ダイエー下通店跡地の再開発が完了して「ココサ下通」が開業。今後は2021年の開業を目指して新たな熊本駅ビルの建設がおこなわれるほか、2020年の熊本パルコ閉館後は跡地の再開発も見込まれており、僅か数年で地域の商業地図が大きく塗り替わることとなる。
(撮影:rea さん・さん/画像はニュースリリースより)

サクラマチ クマモト

住所:熊本県熊本市中央区桜町3-10
営業時間:10:00~21:00(地階など)

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