名古屋市中心部にある老舗シティホテル「名古屋国際ホテル」、「ホテルナゴヤキャッスル」が、いずれも興和による再開発のため2020年9月30日に閉館する。
名古屋国際ホテル、興和による再開発で閉館
「名古屋国際ホテル」は名古屋市中区の「栄町ビル(さかえまちビル/通称えいちょうビル)」に1964年開館。客室数は263室。
1969年には別館として「ワシントンホテル」が開業した。
ワシントンホテルは藤田観光と提携して大手ビジネスホテルチェーンとなったことにより、現在もワシントンホテルグループに属する。(なお、ワシントンホテル1号店は現在「東京第一ホテル錦」となっている)
名古屋国際ホテル。
一方で、栄町ビルは2003年に隣接する百貨店「丸栄」が買収。その後、丸栄は2010年に医薬品事業などで知られる商社「興和」(名古屋市中区)の子会社となった。現在も建物は興和グループの丸栄が所有している。
建物は老朽化しており、興和グループは丸栄跡と一体的な再開発をおこなうためにビルの閉館を発表。ホテルや入居するテナントは立ち退きを迫られていた。
入居するエクセルシオールカフェやレストランキャンドルなどの飲食店も閉店を発表しており、名古屋国際ホテル・栄町ビルは56年の歴史に幕を下ろす。
建物は解体され、興和グループが再開発して新ビルを建設することになる。
ナゴヤキャッスル、興和が新ホテル建設-再出店めざす
一方、名古屋市西区の名古屋城西側にある「ホテルナゴヤキャッスル」は1969年10月開館。客室数は195室。
1997年から2018年まではスターウッドホテル&リゾートとフランチャイズ契約を締結し、ウェスティンナゴヤキャッスルとして営業していた。建物は名古屋城の堀に面して建っており、城が一望できるホテルとして人気を集めた。
ホテルナゴヤキャッスル。
ホテルナゴヤキャッスルは2013年に興和グループが運営企業を買収。閉館後は建物を解体したのち、興和が再開発をおこない、シティホテルを核とした建物を建設するとしている。ホテルナゴヤキャッスルはこの建物に再出店する計画となっている。
今後、2024年度の再オープンをめざして工事が進められる。
なお、従業員については興和がグループ企業の名古屋観光ホテルなどで雇用を続けるとしている。
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