カテゴリー別アーカイブ: 都商研ニュース

ジェイズガーデンマルシェ城山店、2023年8月5日開店-ママのセンター、ジョイフルサンの有機食品スーパー新業態に

長崎県長崎市の穴吹興産(あなぶきグループ)系食品スーパー「ママのセンター城山店」が、新業態「ジョイフルサン ジェイズガーデンマルシェ城山店」として2023年8月5日に新装開店した。

長崎の老舗食品スーパーだったママセン

ママのセンターは1921年に米麦販売店として創業。1963年3月に米麦販売を主体とする食品スーパー「辻本商店」として法人化した。
辻本商店は1976年の市場型食品スーパー「本原ママのセンター」開店を皮切りに多店舗化を図り、2005年4月には地場食品スーパー「ファミリーマートスエヨシ」を買収。2013年2月には「ママのセンター(旧ファミリーマートスエヨシ)」を主軸とするグループ再編を実施し、既存店(旧スエヨシ系)の屋号変更や業態転換(ママバリュー・フレッシュママセン)を含むリニューアルを相次ぎ打ち出した。
その後、2019年10月に不動産大手「穴吹興産」への事業譲渡と穴吹興産完全子会社の地場食品スーパー「ジョイフルサンアルファ」への分割承継により、ジョイフルサンとの一体的な事業展開を打ち出すこととなった。

城山のママセン、ジョイフルサンの新業態に

ジェイズガーデンマルシェ城山店は1987年に「辻本商店ママのセンター城山店」として開店。ママのセンター城山店は2019年10月の穴吹興産傘下入りにともないジョイフルサンアルファ運営店舗となったが、ジョイフルサンとママのセンター(旧辻本商店系)の店舗はいずれも至近距離(200m圏内)にあり、2021年5月に閉店した本原店と同様に城山店でも自社競合が生じていた。こうした背景もあり、城山店では2023年7月9日から「オーガニック食品など食の安全を志向する店舗」へのリニューアルを目的に一時閉店していた。

ママのセンター城山店のリニューアル告知。

ジェイズガーデンマルシェ城山店は、コンセプトに「自然の恵みを活かした食品や健康にこだわった食品を安心して選んでいただけるお店」を掲げ、地産地消や有機農法にこだわった食品・グロサリーなど2,000種類以上を展開。惣菜に関しても代替肉(大豆ミート)を用いた弁当を始め、高価格帯中心のラインナップとすることで、至近距離のジョイフルサン城栄店や店舗看板に「ジェイズガーデンマルシェ」を冠するジョイフルサン新大工町ファンスクエア店とも一線を画す新業態となった。

J’s GARDEN Marche城山店。

ジョイフルサンは穴吹興産(あなぶきグループ)傘下となって以来、長崎玉屋の建て替え再開発ビル(新大工町地区第一種市街地再開発事業/新大工町ファンスクエア)への新規出店や老朽店舗の建替リニューアル、無人販売事業の拡大など攻めの戦略を採っており、城山店の有機食品・地産地消食品が既存店に広がりをみせる可能性もあるだろう。

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サニーサイドモール小倉、JR九州が2023年7月27日取得-下曽根駅前の元西友、JR九州最大級のショッピングセンターに

JR九州(福岡県福岡市博多区)は、福岡県北九州市小倉南区のJR下曽根駅前にある大型ショッピングセンター「サニーサイドモール小倉」(旧・西友・ザ・モール小倉)を2023年7月27日付で取得したことを、8月1日に発表した。

かつては小倉唯一の西武・西友として賑わった

サニーサイドモール小倉」の前身となる「ザ・モール小倉」は1995年4月22日に開店。地上3階建、売場面積は31,963㎡。
キャナルシティ博多などを手掛けたディベロッパー「福岡地所」と、地元不動産会社「谷弥」による下曽根南口土地区画整理事業の一環として開発が進められ、「西友ザ・モール小倉店」(旧・小倉西武、売場面積13,150㎡)を核に、トイザらス(現存)や無印良品など150の専門店が出店する広域集客型のショッピングセンターだった。
当時、西友の店舗は小倉エリアで初出店。飯塚などにも出店計画があったものの実現せず、末期まで北九州エリアでは唯一の店舗となっていた。(のちに系列としたサニーを除く)
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西友 ザ・モール小倉。

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西友時代との比較(駅側エントランス)。

 
21世紀にはいると「ザ・モール小倉」の周辺では「サンリブシティ小倉」を始めとする大型スーパーやディスカウントストア、ドラッグストアの進出により競争が激化。核テナントの西友がウォルマート傘下となったこともあってディスカウント指向に路線転換したのち2015年8月に閉店した。
その後、改装をすすめて2016年9月にはハローデイや井筒屋などが出店する「サニーサイドモール小倉」としてリニューアルオープンした。
2023年4月には新たにドンキの新業態「HAPPYドンキ サニーサイドモール小倉店」が出店している。

HAPPYドンキサニーサイドモール小倉店。

駅ビル除きJR九州最大のショッピングセンターに

サニーサイドモールはJR九州が取得したショッピングセンターとしては最大となる。同店は下曽根駅のすぐ前にあり、JR九州は「駅ビル事業で培ったノウハウを活用し、より地域で愛される施設運営をめざす」としている。

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えきマチ一丁目折尾、2023年9月29日開業-折尾駅高架下に、マックスバリュ・スタバなど出店

福岡県北九州市八幡西区のJR折尾駅1階に、駅ビル(高架下)ショッピングセンター「えきマチ一丁目折尾」が2023年9月29日に開業する。

えきマチ一丁目折尾。

日本最古の立体交差だった折尾駅

折尾駅は1891年に開業。1895年に鹿児島本線(当時は九州鉄道)と筑豊本線(当時は筑豊鉄道)が立体交差する現在のかたちとなり、「日本最古の立体交差駅」としても知られていた。
2000年代まで1916年に東口に建設された大型の洋風木造駅舎や一部のホーム上屋など多くの駅設備が戦前に設置された当時のままで、地域のシンボル的存在として永年に亘って親しまれてきた。
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かつての折尾駅(模型)。

しかし、線路で市街地が分断されているうえに改札外乗り換えがあるなど複雑な構造でバリアフリー化が進んでいなかったほか、2000年の西鉄北九州線の廃線、さらに駅周辺地区の空き店舗増加もあり、2005年に北九州市の折尾地区総合整備事業に基づいた再整備計画を発表。旧駅舎は2012年に解体された。
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再整備着工のころの東口。このあと木造駅舎は解体された。


東口にあった西鉄北九州線の折尾電停。2000年廃止。

2012年には高架化事業の着工がおこなわれ、2017年から順次開業。2022年3月には完成式典が行われた。
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折尾駅高架化の概略図(北九州市ウェブサイトより)。

マックスバリュを核にスタバも出店

「えきマチ一丁目折尾」は、折尾駅1階の高架化にともない生まれたスペースに出店。店舗面積は3,800㎡で、既存エリアを含めて29店舗が出店する。

折尾駅改札。

食品核店舗となるのが「マックスバリュ」とグロサリー「ジュピター」。そのほか食品ゾーンには「アールベイカー」「韓国総菜あぶろマート」「台湾市場 金福」等が出店。飲食店としては「スターバックス」「本店鉄なべ」「ミスタードーナツ」「KFC」「むっちゃん万十」等が出店する。
そのほか、物販店としては「マツモトキヨシ」「キャンドゥ」「オンデーズ」等が出店する。

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マックスバリュ浜松助信店、2023年7月28日建替再開店-遠鉄八幡駅近く、ビオセボンコーナーを併設する新型店舗

静岡県浜松市の遠州鉄道(遠鉄電車/赤電)八幡駅近くに、イオングループのマックスバリュ東海(本社:静岡県浜松市東区)が運営する食品スーパー「マックスバリュ浜松助信店」が2023年7月28日に開店した。

2023年1月に一時閉店していたマックスバリュ

マックスバリュ浜松助信店は2004年9月に開店。建物は平屋建で店舗面積は1,420㎡。
同店は遠鉄八幡駅やヤマハ本社に近い好立地にあったが、2014年7月にフィールコーポレーション(旧ナフコカニエ)の食品スーパー浜松1号店「フィールハミング」が開店するなど競争環境が変化したこともあり、2023年1月10日をもって一時閉店していた。

ビオセボンやミスドを備えた最新店舗に

マックスバリュ浜松助信店新店舗の建物は地上2階建で店舗面積は1,916㎡、直営売場面積は1,737㎡。同店の開店によりマックスバリュ東海の運営店舗は237店舗体制、浜松市内では13店舗体制となる。

マックスバリュ浜松助信店。

同店では生鮮(農産・水産・畜産)売場のうち、農産部門では地元農家共同配送システム「やさいバス」を活かした新鮮野菜や有機JAS認証の農産物を取扱うほか、地元農協コーナー「JAとぴあ浜松ファーマーズマーケット」を展開。
水産部門では「浜松市場」「舞阪漁港」直送の丸魚・切身・お造り、畜産部門では遠州米豚・ふじのくにハーブ鶏を取扱うほか、冷凍食品や半調理品など簡便商品を充実化することで買物客のニーズに対応した売場をめざす。
デリカ(惣菜・寿司・ベーカリー)売場においても店内調理の弁当やホットデリカ、中華惣菜、焼き上げパンに加え、「遠州焼き」「トリイソース使用焼きそば」といった浜松ならではの商品や自社管理栄養士監修商品を取扱うことで、地元の味や健康志向需要に対応する。

マックスバリュ浜松助信店のイートインコーナー。

また、ステーブル(グロサリー・デイリー・ノンフーズ)売場では、イオングループと提携関係にあるフランス・パリ発の有機食品スーパー「ビオセボン」コーナーを導入するなど、糖質オフや大豆ミート、オーガニックなど健康に配慮した商品を拡充する。
そのほか、同社がFC展開する「ミスタードーナツ マックスバリュ浜松助信ショップ」や多目的キッチンスタジオ「ちゃんとごはんSTUDIO」、「イオンネットスーパー」(浜松市中区エリア)配送拠点、「UberEats」(取扱品目約5,000種類)、イートインコーナーの導入を打ち出すなど、最新の店舗として生まれ変わることとなった。

マックスバリュ浜松助信店

住所:静岡県浜松市中区助信町6番12号
営業時間:24時間営業

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塩原屋、2023年7月倒産・全店閉店-栃木北部のスーパー、破産手続き開始

栃木県那須塩原市に本社を置く食品スーパーマーケット「塩原屋」が、倒産により2023年7月17日の営業を以て閉店した。

塩原屋三島店(本店)。

栃木北部の地場スーパー、倒産で全店閉店

塩原屋は西那須野で塩原屋商店として1930年に創業、旧法人は1954年に設立。21世紀以降は店舗の改装を進めていた一方、2007年に開業した「フードプレイス那須」(現・カワチ薬品那須高原店)が僅か3年で閉店するなどして経営が悪化。2017年に新会社へと移行した。2023年7月時点では全国スーパーマーケット協会と全日食チェーンに加盟しており、4店舗(直売所含む)を展開していた。
塩原屋は2023年7月18日に自己破産を申請。東京商工リサーチと帝国データバンクによると、7月時点で負債総額は約5億9200万円だという。

塩原屋の破産告示書。

全店が閉店しており、引継ぎ企業や跡地の活用方法などについては7月時点で発表されていない。
(写真:さにぼーさん

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新宿BLAZE、2024年7月31日閉館-歌舞伎町タワー向かいのライブハウス、老舗映画館「ジョイシネマ」跡

東京都新宿区歌舞伎町にある複合ビル「ヒューマックスパビリオン新宿アネックス」の核テナントである大型ライブハウス「新宿BLAZE」が、2024年7月31日に閉館する。

新宿BLAZE。

老舗映画館「地球会館」跡地に生まれたライブハウス

新宿BLAZEが入居するビルを運営する「ヒューマックス」の前身である映画館「新宿地球座」は1947年に開館。
1958年にはBLAZEがある場所に大型ビルを建設して「地球会館」として移転開館、映画館はのちに「新宿ジョイシネマ」に、建物は「ヒューマックスパビリオン新宿アネックス」に改名した。

ヒューマックスパビリオン新宿アネックス。

新宿BLAZEは2009年に閉館した「新宿ジョイシネマ1」跡地に2010年開館。スタンディング800人収容で、新宿歌舞伎町を代表するライブハウスとして知られていた。

向かいに歌舞伎町タワー、高層階のホテルも閉館

新宿BLAZEによると、閉館は定期建物賃貸借契約終了のため。
新宿の街で“音楽”という文化を紡ぐ一役を担えてきたと思っております。心より感謝申し上げます」としている。
新宿BLAZE向かいでは、東急グループの複合超高層ビル「東急歌舞伎町タワー」が2023年4月14日に開業したばかり。家賃の高騰が避けられない状況となっていた。

歌舞伎町タワー(左)と新宿BLAZE(右)。

「ヒューマックスパビリオン新宿アネックス」は築60年を超えるとみられるが、2011年に大規模改修をおこなっている。一方で、ビル高層階にある「ホテルウィングインターナショナル新宿」もすでに閉館しており、建物の建て替えを行う可能性もあろう。
跡地に新たなライブハウスが入るかどうかなどは、2023年7月時点で発表されていない。

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サンバード長崎屋帯広店、2024年3月閉店-長崎屋直営売場は2023年7月31日閉鎖

北海道帯広市のJR帯広駅前にある「パン・パシフィック・インターナショナルHD(PPIH/旧・ドン・キホーテHD)」傘下の大型ショッピングセンター「長崎屋帯広店」が、2024年3月末に閉店、閉店に先駆けて長崎屋の直営売場は2023年7月31日に閉鎖する。

サンバード長崎屋帯広店。

帯広市中心部随一の大型店

長崎屋帯広店は1970年9月に開業。1990年11月に現店舗に増床移転した。
売場は1階から3階、店舗面積は19,124㎡。そのうち長崎屋が6,980㎡を占める。
大型テナントとして食品スーパー「フクハラ」、書店「喜久屋書店」、ゲームセンター「ファンタジードーム」(PPIH系が運営)などが入居。ファンタジードームにはかつて屋内遊園地が併設されていた。

閉店後、建物は解体へ

近年長崎屋帯広店の土地・建物を取得した宮坂建設工業グループは、長崎屋の閉店後に建物を解体するとしている。
帯広市では藤丸百貨店が1月31日に閉店したばかり。中心部の2大大型店が両方とも姿を消すことになるため、市中心部の買い物吸引力の大幅低下は避けられないであろう。

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ゆめタウン飯塚、2023年7月29日開業-井筒屋・IMAXシネコンなど出店、JR飯塚駅前に

福岡県飯塚市のJR飯塚駅近くに、イズミが運営する大型ショッピングセンター「ゆめタウン飯塚」が2023年7月26日にプレオープン・7月29日に開業する。

地方卸売市場で最先端の“MIRAI”を提案

ゆめタウン飯塚は、JR飯塚駅近くにあり2021年4月に閉場した「飯塚市地方卸売市場」跡地に出店。
建物は地上3階建で敷地面積は約55,200㎡、店舗面積は約30,500㎡、延床面積は約88,500㎡、駐車場台数は約2,200台(平面約850台、立体約1350台)。
九州のゆめタウンとしては2016年12月の南行橋(旧・丸和)開店以来約6年ぶりとなる新店舗。イズミグループとしては福岡県内では41店舗目、飯塚市内では3店舗目となる。

ゆめタウン飯塚。

ゆめタウン飯塚ではコンセプトに「最先端のMIRAIに出会える体感交流拠点」を掲げ、4つの柱「MIRAIを体感」「地元交流を体感」「健幸を体感」「魅力を体感」を打ち出す。トレンド商品やアミューズメントなど感度の高い新しい情報を発信し、みんなが笑顔になる、地域が元気になる交流拠点を目指すとしている。
これらの「体感」の一環として、施設ではスマートフォンでの商品スキャンに対応した非接触買物サービスや宅配サービス「ゆめデリバリー」の導入に加え、デジタルサイネージを活用した地域情報・トレンド情報の発信、イベントの開催やウォーキングコースの設置を進める。

井筒屋など約100店が出店

館内には約100店舗が出店。おもなアパレルテナントとしては、「ジーユー」、「グローバルワークSmile Seed Store」、「マックハウス」、「ABC-MART」、「チュチュアンナ」、「呉服のもろふじ」、イズミの自社アパレルブランド「SHUCA」等が出店。また、婦人服・コスメに加えて銘菓やギフトなどを扱う百貨店「井筒屋」も出店する。

旧・井筒屋飯塚店。(2018年閉店)

地元からは「エトウ時計店」、洋菓子店「Maison de mico」、明太子かば田が運営する「おむすび処 かば田」、銘菓「ひよ子」等が出店する。
ゲームコーナーはセガと提携する「GiGO」を導入、子供向け次世代型テーマパーク「リトルプラネット」は九州2号店となる。

館内イメージ。(吹き抜け「フューチャー」)

イベントなどが開催できる吹き抜けを館内2ヶ所に設け、それぞれ「ネイチャー」「フューチャー」名づけて異なるテイストのデザインをほどこす。

館内イメージ。(吹き抜け「ネイチャー」)

シネマサンシャインはIMAX導入、1200席以上

シネマコンプレックス(複合映画館)は佐々木工業の「シネマサンシャイン飯塚」(同社国内15施設目、九州2施設目)を導入する。

シネマサンシャイン飯塚。

シネマサンシャイン飯塚ではデザインコンセプトを「未来への扉(Future Portal)」に定め、プレミアムシアター「IMAXレーザー」1スクリーンと同社独自劇場規格「BESTIA (DOLBY ATMOS)」1スクリーンを含む全9スクリーン1245席を展開する。

未来への扉を意識した館内デザイン。

イズミは「多様化するライフスタイルへの対応や高感度な情報発信、地域に今までなかった高品質な商品やトレンド商品の展開など「最先端のMIRAIに出会える体感交流拠点」として、地域に根 差したこれまでにない新しいショッピングセンターを目指す」としている。

ゆめタウン飯塚

住所:福岡県飯塚市菰田西3丁目1-1外
営業時間:9時~21時(イズミ直営1階)

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ベカメックス東急・ソラガーデンズショッピングセンター、2023年7月開業-ベトナム・ビンズン新都市にイオン・コーナンなど出店

ベトナム社会主義共和国ビンズン省ビンズン新都市に、東急グループのショッピングセンター「SORA gardens SC」(ソラガーデンズショッピングセンター)が2023年7月下旬に開業する。

ソラガーデンズショッピングセンター。
(以下、画像は東急グループニュースリリースより)

東急がベトナムで進める住宅+交通網+商業一体整備

ソラガーデンズショッピングセンターはベトナム南部・ホーチミン都市圏の郊外にあたるビンズン省でおこなわれている「東急ビンズンガーデンシティ」事業の一環で建設されたもの。

ソラガーデンズとヒカリ。

東急ビンズンガーデンシティ事業は東急グループと地元企業との合弁会社「ベカメックス東急」が自然豊かなホーチミンの郊外地域に約110ヘクタールの敷地に1000億円規模を投じてタワーマンション「ソラガーデンズ」、都市公園「ソラパーク」、分譲住宅などを建設する大型都市開発。
東急グループは住宅開発事業のみに留まらず、ガーデンシティ内で商業施設「hikari」を運営するほか、そこを拠点としてガーデン内外へのベカメックス東急バス(路線バス)「KAZEシャトル」も運行している。

ビンズン・ソラガーデンのシティセンターとなる商業施設

ソラガーデンズショッピングセンターは2015年から順次竣工しているタワーマンション群「ソラガーデンズ」に併設されるショッピングセンター。
コンセプトは「暮らしにさらなる彩りを」で、日系企業を中心とした物販・飲食・エンターテインメント施設が出店する。

イオンを核店舗に無印、コーナンなど出店

ソラガーデンズショッピングセンターは地上2階建(一部4階建)、賃貸面積は約14,500㎡。施設デザインには、日本の伝統的な組子や障子の間接的な光を思わせるデザインを各所に取り入れ、外からの太陽光や風を室内で心地よく感じられるよう、屋外テラスや広い採光窓を設けた。
加えて、大型スクリーンを備える屋外イベントスペース等では、地域やテナントと連携したさまざまなイベントを展開。吹き抜けには1階から2階天井までつながるLEDサイネージを設ける。

イベント広場とキッズ対応トイレ。


館内外イメージ。

核店舗としてイオンベトナムの総合スーパー「イオン」が出店する。(店舗面積約5,000㎡)
そのほか雑貨・ファッション「無印良品」、ホームセンター「コーナン」、シューズ「ABC-MARTグランドステージ」、ゲームコーナー・遊び場「キッズーナ」「モーリーファンタジー」など多くの日系店舗が出店する。

ソラガーデンズショッピングセンターの主なテナント。

ベカメックス東急は、2024年に分譲マンション「ミドリパーク The GLORY」を竣工する予定であり、今後もビンズン新都市の開発を進めていくとしている。

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東急プラザ原宿「ハラカド」、2024年4月開業-東急プラザ表参道原宿は「オモカド」に

東京都渋谷区の神宮前交差点前に複合商業施設「東急プラザ原宿『ハラカド』」が2024年春に開業、併せて現在の「東急プラザ表参道原宿」は「東急プラザ原宿『オモカド』」に改名する。
追記:4月17日に開業する。

東急プラザ原宿「ハラカド」。

オリンピアアネックス→東急プラザ新館「ハラカド」

東急プラザ表参道原宿」は2012年4月に開業。この地には以前、原宿・表参道の文化発信拠点として知られた「原宿セントラルアパート」があり、1999年からはGAP旗艦店などが入居する「ティーズ原宿」として暫定活用されていた。
東急プラザ表参道原宿では、ハラカド開業を前に8月1日に5階をリニューアル。月極料金制で区画を1㎡から利用できる「LOCUL(ローカル)」というスペースが誕生している。

東急プラザ原宿「オモカド」。

2024年春に開業する「東急プラザ原宿『ハラカド』」は東急不動産が主導し、東京地下鉄(東京メトロ)などとともに「神宮前六丁目市街地再開発事業」として神宮前交差点で建設していた建物で、この場所には「オリンピアアネックス」や「コロンバン本店」などがあったが、再開発のため2020年3月より解体されていた。
再開発前のオリンピアアネックス・コロンバン周辺。

東急プラザ、クリエイターによる新たな商業施設に

「東急プラザ原宿『ハラカド』」は地上9階・地下3階・塔屋1階、延床面積19,940㎡。建築家の平田晃久氏が外装・屋上デザインを手掛けた。

表参道から見た東急プラザ原宿「ハラカド」。
左上は屋上テラス。

東急プラザ原宿「オモカド/ハラカド」は「人々が出会い、新しい文化を生み出す「かど」をめざす」を標榜し、様々なクリエイターがボーダーレスに新しい文化を生み出し、発信することで、その文化に共感・共鳴する人々が集い、出会い、また次なる文化を共創していくという循環を神宮前交差点でつくり上げていくとしている。

「ハラカド」に入居する千原徹也氏によるロゴ。
(東急不動産ニュースリリースより)

その中核を担う存在として入居テナントで構成・運営されるクリエイティブコミュニティ「ハラカド町内会」を設ける。
アートディレクターで映画監督の千原徹也氏(株式会社れもんらいふ代表)、一つ星レストラン「sio」シェフの鳥羽周作氏、高円寺の老舗銭湯・小杉湯の平松佑介氏、クリエイティブ・ディレクターの大木秀晃氏らが参画し、入居者間の相互の共感を基点としたコミュニティづくりを行う。

ハラカド町内会。(東急不動産ニュースリリースより)

銭湯をはじめ「クリエイター」による個性的な構成

ハラカドの地下1階には高円寺小杉湯による銭湯「小杉湯原宿(仮称)」が入居。
2階には日販による新旧の雑誌を集めたフリースペース「COVER」を開設。雑誌の募集もおこなう。
3階はアートディレクターで映画監督の千原徹也氏が中心となり、クリエイター自身が「新しい」をテーマにした商品を来館者に直接届ける「クリエイターズマーケットフロア」。クリエイティブ・ディレクター大木氏がプロデュースするカフェも入居する。
5階から6階には、話題のシェフである鳥羽周作氏がプロデュースする新時代のファミリーレストラン「FAMiRES」など約20店が出店する飲食フロア/フードコートとなる。
また、屋上テラスも設けられる。

ハラカド・フロア構成。(東急不動産ニュースリリースより)


「ハラカド町内会」の企画をイメージした屋外広告(一例)
(「デザイン」の広告例ならば「中国語向けフォント」を使わないほうが良いと思います)
(東急不動産ニュースリリースより)

明治通りは歩道拡幅で快適に

再開発に合わせて区道623号線を拡幅するとともに、区道630号線を廃道とし、変形五叉路だった神宮前交差点は十字路(四差路)に変更された。これにより、明治通りでは歩道を拡幅することで、歩行者滞留空間の確保・歩行者ネットワークの強化を図るとしている。

開発前の神宮前交差点。良く見ると五叉路となっていた。

東急プラザ原宿「ハラカド」

東京都渋谷区神宮前六丁目1000番

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