東急百貨店渋谷本店・文化村、2023年1月31日閉店-多くの客が惜しんだ最終営業日、再開発で解体へ

東京都渋谷区の百貨店「東急百貨店渋谷本店」と東急グループ系複合施設「Bunkamura(東急文化村)」が、再開発のため2023年1月31日の営業を以て閉店。最終営業日は多くの人が閉館を惜しんだ。

最終営業日を迎えた東急百貨店渋谷本店。

56年の歴史に幕を下ろした東急百貨店本店

東急百貨店渋谷本店は渋谷区立大向小学校跡地に1967年11月に開店。
建築から半世紀を経て老朽化がすすむなか、2021年に東急グループの「東急」「東急百貨店」、高級ブランドを傘下にもつLVMHグループルイヴィトン・モエヘネシー)の不動産投資会社「L Catterton Real Estate(LCRE)」が再開発をおこなう方針を発表していた。LCRE社は「GINZA SIX」の運営にも関わっている。

詳しい経緯はこちら

多くの人が惜しんだ最終営業日

最終営業日は朝から多くの人が詰めかけ、店舗内外の写真を撮る人も多くみられた。閉店が近づいた17時半ごろからは入店客に店員から花が贈られ、店員と話し込む客の姿もあった。

閉店セールのテーマは「THANKS & LINK」。

閉店時間を過ぎた19時すぎ、正面玄関前では多くの客が見守るなか、稲葉満宏東急百貨店本店店長が「55年もの素敵な出会いへの感謝」の言葉を述べたあと「東急百貨店本店を支えてくださった皆さま、本当にありがとうございました。」と挨拶。
拍手のなかシャッターが下ろされ、東急百貨店本店はその歴史に幕を下ろした。

55年の歴史に幕が下ろされた。

東急本店跡、解体後に164m高層ビル-文化村復活へ

東急百貨店本店跡地は「東急」「東急百貨店」、高級ブランドを傘下にもつLVMHグループルイヴィトン・モエヘネシー)の不動産投資会社「L Catterton Real Estate(LCRE)」により再開発がおこなわれる予定で、建物は近く解体される。
跡地には、2027年度中の竣工をめざして高さ164メートル、地上36階・地下4階建ての超高層ビル「Shibuya Upper West Project(仮称)」が建設される予定となっており、文化村はこの建物に再入居する予定としている。

(ニュースリリースより)

なお、低層階は商業施設となるものの、東急百貨店が再出店するかどうかについては2023年1月時点では未発表となっている。

一部売場・施設はヒカリエなどに移転

東急百貨店では、本店の閉店に伴い「東急渋谷ヒカリエ ShinQs」に複数の売場を移設することを発表。具体的には地階に「シャネル(化粧品)」「ゲラン」などのコスメ類、2階と5階に「グランドセイコー」「citizen」などの高級時計、5階にお客様サロンなどが順次移転・開業することとなっている。
また、ワイン売場は松濤のオクシブビル1階に「THE WINE by TOKYU DEPARTMENT STORE」として移転オープンする。
なお、文化村の施設のうち「オーチャードホール」は営業を継続。ル・シネマは渋谷東映プラザ内に移転して「Bunkamura ル・シネマ 渋谷宮下」に、美術・アート関連はヒカリエ内に移転するとしている。

東急本店の売場移転先案内。

なお、渋谷随一の書店として人気を集めた7階の書店「MARUZEN&ジュンク堂書店 渋谷店」はそのまま閉店することとなった。

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