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イオン長吉店、2023年8月31日閉店-平野区随一の大型店「出戸再開発ビル」の旧ダイエー、37年の歴史に幕

大阪府大阪市平野区の大阪メトロ谷町線出戸駅に直結するイオングループ系総合スーパー「イオン長吉店」が2023年8月31日をもって閉店する。

西野七瀬さんの故郷・出戸駅前の商業核だった

イオン長吉店は、1987年3月に「出戸駅前地区第1種市街地再開発事業」の核店舗「ダイエー長吉店」として開店。

ダイエー長吉店。

同店は開店以来、ダイエーの総合スーパーであったが、同社のイオンリテールへの総合スーパー事業承継にともない、2016年3月に現在の店名となった。建物は地上5階地下1階建・地上8階建の2棟で店舗面積は18,018㎡。
谷町線出戸駅直結の好立地にある。

イオン長吉店は、開店の経緯から平野区随一の店舗面積に加え、谷町線出戸駅と大阪シティバス(旧大阪市営バス)出戸バスターミナルをつなぐ交通結節点という好条件にあった。
そのため、同店ではイオン直営フロアを中心に、衣料品店「LOBELIA」「L・Joseph」や靴店「COPO」、靴量販店「ABC-MART」、鞄雑貨店「LAPAX」、インテリア雑貨店「ニトリデコホーム」、100円ショップ「キャンドゥ」、300円ショップ「ミカヅキモモコ」、家電量販店「ヤマダデンキグループマツヤデンキ」、書店「アシーネ」、レストラン「ピアジョリー」、ファストフード「ドムドムハンバーガー」「ディッパーダン」、カフェ「阪急ベーカリー&カフェ」「コメダ珈琲店」、屋内アミューズメント施設「モーリーファンタジー」など50近い専門店を導入するなど、ショッピングセンター的なフロアを展開していた。
かつて近隣に住んでいた元乃木坂46の西野七瀬さんが来店していたことでも知られ、2023年3月放送のテレビ番組内で西野さんが小学生・中学生のころに通いつめ、よくプリクラをとっていたことを明かした。

イオン長吉店。

一方、2023年2月には開店以来施設所有者であった出戸再開発ビルが解散を決議し、所有者が近鉄不動産など鉄道系3社に移行。専門店も別棟「ぐるめちっく街」を中心に撤退が相次ぐなど、先行きを不安視する声も聞かれていた。

イオン長吉店、跡地は未定

イオン長吉店では、2023年6月30日から37年間の感謝を込めた「完全閉店売りつくしセール」を開始しているが、閉店セール開始時点では跡地活用の方針など発表していない。

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自由が丘 デュ アオーネ、2023年10月20日開業-ピーコック跡、イオンモール運営

東京都目黒区の東急自由が丘駅前に、イオンモールのショッピングセンター「JIYUGAOKA de aone」(自由が丘 デュ アオーネ)が、2023年秋に開業する。
追記:開業日は10月20日となる。

自由が丘 デュ アオーネ。

トモエ学園→大丸ピーコック跡、2021年に閉店していた

自由が丘デュ アオーネ」が出店するのは「ピーコックストア自由が丘店」の跡地。
ピーコックストア自由が丘店は黒柳徹子氏の出身校「トモエ学園」跡地に大丸傘下の総合スーパー「大丸ピーコック自由が丘店」として1968年11月に開店。建物は地上4階地下1階建で店舗面積は3,888㎡。隣接地に別館(飲食棟)と立体駐車場を併設していた。

ピーコックストア自由が丘店。

高層階はかつてミニ百貨店的な売場であったが、2009年にユニクロが出店。さらに、2013年4月のイオングループ傘下入りと社名変更にあわせて「ピーコックストア自由が丘店」に改称したが、老朽化のため2021年5月31日に閉店。
イオンモールにより「(仮称)自由が丘二丁目計画」として再開発が決まり、新たな建物が2022年2月に着工されていた。

「自由が丘で会おうね」27店舗が出店、屋上テラスも

「自由が丘デュ アオーネ」は鉄骨造り地下2階地上4階建て。延床面積は約9500㎡、総賃貸面積は約4,900㎡。
建物コンセプトは「小径のGreen Hill(緑の丘)」で、「自然と自然に落ち着ける場所」を目指す。

「自由が丘デュ アオーネ」館内イメージ。

総テナント数は27店舗を予定。スーパーマーケット(屋号未定)のほか、ライフスタイル雑貨、インテリア、トレンドファッション、エリア初となる食物販専門店などが出店する。

「自由が丘デュ アオーネ」屋上にはテラスを設置。

このほか、「インスピレーションの庭」をテーマとした地域の人々が憩い集う緑豊かなテラスを設置。さまざまな体験型交流イベントを開催するとしている。
また、ピーコックストア自由が丘店に設置されていた「自由ケ丘学園小学校・トモエ学園小学校記念碑 」の再設置もおこなう。

館内に掲示されていた「トモエ学園跡」案内と閉店寄せ書き。


自由が丘学園・トモエ学園跡の記念碑。再設置される予定。

自由が丘デュ アオーネ

東京都目黒区自由が丘2丁目15−4

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ロフト名古屋、2023年6月30日閉店-名鉄生活創研ロフト1号店、ナディアパーク大半が空き店舗に

愛知県名古屋市中区栄にある複合商業施設「ナディアパーク」の大型雑貨店「ロフト名古屋」が、2023年6月30日午後8時をもって閉店した。

世界デザイン博を契機に誕生した複合施設

ナディアパークは、1989年の世界デザイン博覧会を発端とする「国際デザインセンター事業」の一環として、1996年11月に「名古屋市立中央高校」跡地を再開発し開業した。建物は地上23階地下4階建・地上12階地下4階建の2棟で延床面積は約91,668㎡。
商業フロア「クレアーレ」を始め、イノベーション拠点や多目的ホール、オフィスなど幅広い分野のテナントが入居する複合施設となっている。

ロフト名古屋。

先行き不透明だったロフト名古屋旗艦店

ロフト名古屋は1996年11月のナディアパーク開業にあわせて開店。営業フロアは1〜6階で売場面積は約7,378㎡。
ロフト名古屋は、名鉄グループ系小売事業会社「名鉄生活創研」(1995年7月設立)と大手百貨店「西武百貨店」(当時/ロフトは1996年8月分社化)の提携によるロフトFC1号店・名古屋1号店であり、名鉄生活創研によるロフト多店舗化の試金石となる大型店であった。
ロフト名古屋は、名古屋最大の売場面積を誇るロフト大型店として、文具雑貨をフルラインで展開するほか、催事イベント(POP-UP)を常時開催。テナントとして、サブカル系雑貨店「ヴィレッジヴァンガード」や100円ショップ「セリア」、たこ焼店「築地銀だこ」など物販・サービス系店舗を導入していた。
一方、2020年2月29日までに主力テナントであった大型書店「ジュンク堂書店」が閉店。書店跡が3年近く空きフロアとなるなど先行き不透明な状態にあった。
名鉄生活創研は、ロフト名古屋を「長きにわたり名古屋最大商圏である栄地区において、多くの地元のお客様と他県からの広域のお客さまに支えられた店舗」と位置づけていたが、2023年4月の閉店正式発表後は売場規模の縮小を段階的に進めていた。

ロフト大型店ならではの豊富なイベントが強みだった。

近隣では雑貨大手の店舗統廃合相次いでいた

ロフト名古屋の周辺では、2021年11月26日に名鉄生活創研の新店舗「栄ロフト」(SAKAENOVA内)が開店。2022年11月3日には競合関係にある大型雑貨店「東急ハンズANNEX店」(セントラルパークアネックス内)が「ハンズ名古屋松坂屋店」(松坂屋名古屋店南館内)として移転新装開店するなど、よりアクセス面に優れた店舗の開店や移転統廃合が相次いでいた。
また、名鉄生活創研は、2022年12月1日に新業態「名鉄商店」を開店するなど、事業多角化を進めており、経営資源を好立地な新店舗や新業態に再配分する狙いがあるとみられる。

ロフト栄が出店するSAKAE NOVA。

ロフト名古屋はナディアパークの6フロアを占める核店舗であり、ロフト閉店後は商業フロアの大半が空きフロアになる予定である。一方、ナディアパークは築年数が比較的浅いため、2021年10月に閉店となった東急ハンズANNEX店跡と同様に、後継テナントの動向が注目される。

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ベイシアIS伊勢崎店、2023年10月下旬閉店-いせや創業から64年の歴史に幕

群馬県伊勢崎市の東武伊勢崎線新伊勢崎駅近くにあるベイシアグループのショッピングセンター「ベイシアIS伊勢崎店」が2023年10月下旬を目途に閉店する。

伊勢崎で生まれた流通大手「ベイシア」

ベイシアは1959年6月に群馬県伊勢崎市で衣料品店「いせや」として創業。
創業当初は北関東中心の店舗展開であったが、1978年にホームセンター「いせやホームセンター」(現カインズ)1号店を栃木県栃木市に開店、1980年には作業着店「ワークマン」1号店を群馬県伊勢崎市に開店、1983年にはコンビニ「セーブオン」1号店を群馬県渋川市に開店するなど業容を拡大。流通大手「ベイシアグループ」(2023年2月末時点30社2,069店舗)として発展した。

伊勢崎のシンボル、64年の歴史に幕

ベイシアIS伊勢崎店は1989年4月26日に「ISEYA IS(イセヤ イズ)」として開店。建物は地上4階建で店舗面積は11,131㎡、自社グループ所有物件となっている。
同店は創業店「いせや伊勢崎店」の建替再出店として、直営衣食住フロアに加え、グループの家電量販店「いせやデンキ」や文化施設「イズカルチャーセンター」「イズホール」を展開するなど、創業30年にふさわしい施設づくりを打ち出し、伊勢崎市中心部を代表するシンボルのひとつとなった。

ベイシアIS伊勢崎店。

ISEYA ISは1994年4月に増床リニューアルを実施、1998年10月に現在の店名に変更、2015年4月にはグループのホームセンター「カインズ」を導入するなど、地域随一の大型店としての役割を引続き担ったが、老朽化のため現店舗は34年の歴史に幕を下ろすこととなった。

開店以来地域の文化拠点だった「イズカルチャーセンター」。

伊勢崎市内では、2015年3月に伊勢崎駅周辺第一土地区画整理事業の核として「ベイシアスーパーマーケット伊勢崎駅前店」が開店したが、市中心部には大型スーパーが極めて少ない。
ベイシアグループがこのまま伊勢崎市中心部での64年の歴史に幕をおろすのか、今後の跡地活用に注目が集まりそうだ。

創業30周年を記念した豪華な店舗だった。

(写真提供:ならロー
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イオンスタイル赤羽、2023年7月28日開業-忠実屋→ダイエー跡、ヤマダ・ドムドムなど出店

東京都北区神谷の赤羽警察署前にあったショッピングセンター(総合スーパー)「イオン赤羽北本通り店」跡地に、総合スーパー「イオンスタイル赤羽」が、2023年7月28日に開店する。

イオンスタイル赤羽。

忠実屋から数年おきに名前が変わった店舗だった

イオンスタイル赤羽の前身「イオン赤羽北本通り店」は1982年3月に「忠実屋赤羽店」として開店。のちに同社のディスカウントストア「DISPA!」となったが、1994年にダイエーと合併したことに伴い、同社傘下のディスカウントストア「Dマート」に、その後、通常のダイエー店舗「ダイエー赤羽北本通り店」となった。

イオン赤羽北本通り店。

さらに、ダイエーがイオン傘下となり、2012年に改装。主要大型店をイオンリテールが継承することになったことに伴い、2016年3月に「イオン」に転換したが、建物の建て替えのため2020年5月に閉店していた。
もともと当地は理研グループの「理研コランダム」が工場を構えていた土地で、建物は同社が所有していた。売場は1階から3階(4階・5階・R階は駐車場)、店舗面積は9,909 m²だった。

エントランス。一見綺麗だが「裸火厳禁」などの古い看板も。

イオンスタイル赤羽として復活、ドムドムも再出店

イオンスタイル赤羽は地上3階建て、売場は1階と2階、売場面積は以前の約8割ほどにあたる約8,070㎡(イオン直営売場:約4,190㎡、専門店:約3,880㎡)。
コンセプトは「住みたい街、東京赤羽で近くて便利な都市型ワンストップショッピングストア」。
食品売場は旧店の1.6倍の面積に拡大、食のニーズの多様化に対応する。とくに冷凍食品コーナーでは約870品目を揃え、ロイヤルホストの味を家庭で楽しめる「ロイヤルデリ」、ロック・フィールドの冷凍食品ブランド「RFFF(ルフフフ)」と「神戸コロッケ」の商品、韓国グルメ、冷凍スイーツなどを導入する。また、約2キロ先に「荒川岩淵関緑地バーベキュー場」があるためバーベキュー用のステーキ・焼肉、おつまみも拡充した。
そのほか、食品に加えて日用品、くらしの品、肌着、化粧品、医薬品なども扱い、短時間で手軽に買い回りできる売場づくりを目指すとしている。

漫画家・清野とおる氏によるオリジナルのイラストをイートインに展示する。

イオン系テナントとして、旧マイカル系のベーカリー「カンテボーレ」、調剤薬局「イオン薬局」などを導入。
そのほかテナントとして「ヤマダデンキ」、「キャンドゥ」、「ドムドムハンバーガー」「丸亀製麺」「スターバックス」「ミスターミニット」「ポニークリーニング」などが出店する。
ドムドムは旧店から再出店で「どむぞうくんぬいぐるみ赤羽店バージョン」も発売する。

「北区の銘店」コーナーも充実

北区の地元商品も充実。梶原商店街「菓匠 明美」の「都電もなか」、東京23区最後に残る乾麺製造メーカー「江戸玉川」のうどん・きしめん、日本酒「丸眞正宗」、通称キンミヤと言われている「亀甲宮焼酎」、東京ヴェルディ・オリジナルクラフトビール、「トンボ鉛筆」コーナー、「渋沢栄一」コーナー、カプセルトイ「赤羽コレクション」などを設置する。

イオンスタイル赤羽

東京都北区神谷3丁目12-1
営業時間:
1階 食品 8時~22時
2階 日用品・化粧品 9時~22時
イオン薬局(調剤)10時~20時
(専門店など一部営業時間が異なる)

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ドン・キホーテ三宮オーパセンター街店、2023年6月30日開店-旧ビブレ地階に

兵庫県神戸市中央区のイオン系(旧マイカル系)商業施設「三宮オーパ(2代目、旧三宮ビブレ)」の地階に、パン・パシフィック・インターナショナルHD(PPIH)のディスカウントストア「ドン・キホーテ三宮オーパセンター街店」が2023年6月30日朝10時に開店する。

ドン・キホーテ三宮オーパセンター街店。

旧三宮ビブレ、2023年2月に地階を一旦閉店していた

現在「三宮OPA」が出店する旧「三宮VIVRE」は、総合スーパー「ニチイ三宮店」として1969年に開業。売場面積は6,049㎡。
1969年の開業以来、ニチイから社名変更したマイカルを前身の1つに持つイオンリテールが運営を行っていたが、2016年3月をもってビブレ全店とともに「OPA」に運営を移管。2018年2月に三宮OPA(旧店)が再開発のため閉館したのに伴い、ビブレの一部をOPAに転換、その後、リニューアルを進め、全館を二代目「三宮OPA」とした。
改装前の三宮OPA地階。(旧三宮ビブレ)

地階にはレディスアパレルなどが出店していたが、2023年2月末までに閉店。その後、改装が続けられていた。

「学割イベント」などでドンキ三宮店と差別化

ドン・キホーテ三宮オーパセンター街店の売場面積は約812㎡。
近隣には「ドン・キホーテ三宮店」があるものの、三宮センター街は10~30代女性の比率が高い地域特性であることから、メインターゲットをZ世代の女性に設定し、トレンドをおさえたコスメ、スキンケア、カラコンを強化。さらに、近隣に短大、専門学校が多く存在していることもあり、学生応援サービスとして期間限定の「平日店内全商品5%OFF」などの学割イベントなどを実施することで、差別化を図るとしている。

ドン・キホーテ三宮オーパ センター街店

兵庫県神戸市中央区三宮町1-5-26(三宮オーパ 地下1階)
営業時間:10:00~21:00

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佐藤長、2023年6月26日に倒産・民事再生法申請ー青森県津軽地方中心に「さとちょう」展開、店舗は営業継続の方針

青森県津軽地方を中心に食品スーパー「さとちょう」を展開する「佐藤長」(青森県弘前市)が2023年6月26日、青森地裁弘前支部に民事再生法を申請・受理された。さとちょう城東店(青森県弘前市)。

さとちょう、近年は下北半島に進出

佐藤長は1897年に佐藤商店として創業。1978年に弘前市に「さとちょう」1号店を出店した。
長らく店舗展開は津軽地方に留まっていたが、2011年11月にイオン系食品スーパー「マックスバリュ東北」(現・イオン東北)からむつ市内の2店舗を譲渡され、下北地方に進出した。2012年には商業ビル「むつ松木屋」(青森県むつ市)の食料品売場に店舗を開店。現在は津軽地方とむつ市に計26店舗を展開している。さとちょうむつ新町店(青森県むつ市)。

さとちょう、経営破綻ー前社長逮捕の影響も

佐藤長と関連会社の「青森食研」(黒石市)が2023年6月26日、青森地裁弘前支部に民事再生法を申請・受理された。負債総額は2社合計で63億4785万円、債権者は390人。
経営破綻の原因は価格競争の激化や青森食研の設備投資が経営を圧迫したこととしているが、一部報道では前社長が2022年11月に反社会勢力と関りを持ったなどとして職業安定法違反で逮捕されたことから金融機関からの信用が失墜したことを要因として指摘されている。
地元メディアの報道によると、店舗は営業を継続しながら再建を図る方針だという。

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アークスクエア御経塚、2023年6月28日開業-サティ跡、ヤマダ+ムサシ+イオンの複合店に

石川県野々市市にあったショッピングセンター「旧イオン御経塚ショッピングセンター」(旧マイカル御経塚サティ)跡地に、アークランズとヤマダHDが運営するショッピングセンター「アークスクエア御経塚」が、2023年6月28日に開業する。

アークスクエア御経塚。

開業23年で閉店した旧御経塚サティ

イオン御経塚店は1998年3月にマイカル系ショッピングセンター「御経塚サティ」として開店。館内にはワーナー・マイカル・シネマズ御経塚(現・イオンシネマ)も併設されていた。

イオン御経塚店・イオンシネマ。(撮影@んぜんぴんさん)

その後、2011年3月にイオンとマイカルが経営統合されたことに伴い、イオン御経塚ショッピングセンター(イオン御経塚店)となった。
建物は地上3階建で、店舗面積は26,512㎡だったが、2021年にイオン御経塚店の西側約1.5kmにイオンモール白山」が開業。
イオン御経塚店は、イオンモールの開業を前に2021年5月に閉店していた。

ヤマダ+ムサシ+イオンの3核に

イオン御経塚店跡地に建設された「アークスクエア御経塚」は、ヤマダデンキを運営するヤマダホールディングスと、アークランドサカモトを運営するアークランズによるショッピングセンター。
「アークスクエア」は初業態で、売場面積は約3万1100㎡となる。

核テナントは「ホームセンタームサシ」「イオンスタイル」、「ヤマダTecc LIFE SELECT」(6月30日開店)。
そのほか、テナントとしてアークランドサカモトグループの「ニコペット」、「アークホーム」、「チェントペルチェント」が出店する。
食品核店舗「イオンスタイル御経塚」は建替え前からの再出店となる。イオン直営店舗面積は2,308㎡。
イオンではネットで注文して店頭で受け取る「ピックアップ!」、店舗で購入した商品を自宅に届ける「イオン即日便」 、売場で商品をスキャンすることでレジ待ち時間を減らす「レジゴー」を導入。売場では、1枚ずつ丁寧に伸ばした生地を高温短時間で焼き上げることで、小麦の風味にこだわったもちもち食感のピッツァを提供する「ピッツァソリデラコーナー」を導入する。

アークスクエア御経塚

石川県野々市市御経塚2丁目92
営業時間:イオンは7時~23時(7月9日までは9時開店)

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MEGAドン・キホーテUNY嬉野店、2023年6月27日開店-伊勢中川駅前のユーストア・ピアゴ跡に

三重県松阪市嬉野町の伊勢中川駅前にあったピアゴ嬉野店跡に、パン・パシフィック・インターナショナルHD(PPIH)の総合ディスカウントストア「MEGAドン・キホーテUNY嬉野店」が2023年6月27日朝8時に開店する。

MEGAドン・キホーテUNY嬉野店。

伊勢中川駅の再開発で生まれた店舗

ピアゴ嬉野店の前身であるユニー・ユーストア嬉野店は伊勢中川駅前区画整理に合わせて1999年12月に開業。
建物は2階建てで、店舗面積は9,189㎡。2009年にはピアゴ嬉野店に改称・リニューアルしたが、メガドンキへの改装のため2023年4月16日にピアゴ直営売場を閉店していた。

食品を拡大、書籍売場を廃止して家電売場に

メガドンキ化に伴い、テナントのセリア、マクドナルド、四六時中、不二家、カットカットプチ3ACE、クリーニングルビー、あーる工房、宝くじ、ペグなどは営業を続けている(一部は店内移転・改装)が、ユニー系列の書籍売場「夢屋書店」は廃止される。
1階の食品売場は1.3倍に拡大。松阪牛コーナーが設けられるほか、ドンキのピザショップ「トロリスタ」が設けられる。
2階にはリニューアル前にはなかった家電売場を新たに導入。おもちゃ・文具やスポーツ用品などにも力を入れ、大人から子どもまでワクワクドキドキお買い物を楽しんでいただけるお店を目指すとしている。
内装は地区最大の祭り「嬉野おおきん祭り」のマスコットキャラクター「ウレッピ―」と、ドン・キホーテのマスコットキャラクター「ドンペン」「ドンコ」がモニュメントや壁面デザインとして店内でコラボする。

MEGAドン・キホーテUNY嬉野店

三重県松阪市嬉野中川新町四丁目205番地
営業時間:8時~24時

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ドン・キホーテ赤羽東口店、2023年6月30日開店-北区初出店で23区全出店達成

東京都北区の赤羽駅前に「ドン・キホーテ赤羽東口店」が2023年6月30日に開店する。

ドン・キホーテ赤羽東口店。

ドンキ、赤羽出店で23区全区制覇

「ドン・キホーテ赤羽東口店」が出店するのは、赤羽駅東口にあった「パチスロMAX」跡。店舗面積は約493㎡で、ドンキとして小型店になる。
北区にドン・キホーテが出店するのは初のことで、ドンキはこれで東京23区全てに出店することとなる。

「せんべろ」対応型ドンキ

赤羽は「せんべろ」と呼ばれる安価な飲み屋など飲食店が多い商店街に立地することから、食品売場には屋台風の演出を採用。ほろ酔いで立ち寄って楽しめるようなアミューズメント系商品を充実。周囲にはダーツバーや雀荘も多く、街に合わせてバラエティグッズ、ボードゲーム、パーティーグッズなども強化する。

ドンキ赤羽店の開店告知。

ファッションアイテムは20~30代をターゲットにトレンド系商品を戦略的に拡充するほか、日用品はファミリー需要に加え、アクティブなシニア向けのものも取りそろえ、幅広い年代の需要に応えるとしている。

ドン・キホーテ赤羽東口店

東京都北区赤羽1丁目5-4
営業時間:24時間営業

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