カテゴリー別アーカイブ: 都商研ニュース

ジョイハウス、2021年7月1日破産手続き開始-「レインボー小倉」運営、耐震不足で競売も取り下げ

京都府宇治市のショッピングセンター「レインボー小倉」を所有・運営、近年まで奈良県北葛城郡上牧町のショッピングセンター「レインボープラザ西大和」、兵庫県尼崎市の駅前型ショッピングセンター「アマゴッタ」などを所有・運営していた大阪府大阪市西区の不動産会社「ジョイハウス」が、債権者より大阪地裁へ破産を申し立てられ、7月1日に破産手続き開始決定を受けた。

レインボー小倉。

「アマゴッタ」「レインボープラザ西大和」を取得したが

帝国データバンクの発表によると、ジョイハウスは2001年12月に設立。当初は共同住宅の賃貸事業を主力としていたが、2011年3月に阪神電鉄尼崎駅前の商業施設「アマゴッタ」を、2012年10月に「レインボープラザ西大和」、2013年12月「レインボー小倉」を取得。2015年11月期には年収入高約14億円を計上していた。
しかし、物件取得に伴う有利子負債の返済負担が重荷となり、資金繰りが悪化。「アマゴッタ」「レインボープラザ西大和」の両不動産を相次いで流動化したほか、所有する共同住宅などの不動産売却により有利子負債の圧縮を図った。
しかし、2018年5月以降は所有不動産について競売開始決定に基づく差し押さえが登記され、取引金融機関より債権をサービサーに売却される事態となっていた。
現在「アマゴッタ」「レインボープラザ西大和」は別企業の所有となっている。

「レインボー小倉」空き店舗に、耐震不足で競売もできず

「レインボー小倉」は当初「西友」が出店。ジョイハウス取得時点の核店舗は「近商ストア」で「マクドナルド」や「ココカラファイン」なども出店していた。
しかし、核店舗である近商ストアが2018年8月26日に閉店したのを機にテナントの撤退が急速に進行。それ以降、総合衣料「オンセンド」、ドリームドリームが運営するパチンコ店「タマダロウ」、婦人服「ナカニシ」、ヘアーカット「ライム」などが相次いで閉店。2019年7月にはレインボー小倉唯一の物販店となっていた「ダイソー」も閉店することとなった。

2019年に入ると館内の大部分が空き店舗となった。

その後「レインボー小倉」の建物は競売にかけられていたが、老朽化による耐震性不足のため競売が取り下げられている。
ジョイハウスの負債は30億円に達する可能性もあるが流動的だという。
今後、レインボー小倉は解体される可能性が高い。
(写真:浅葱さん

関連記事:レインボー小倉、2019年7月閉館-旧・西友→近商ストア、建物は競売に

ヨドバシカメラ仙台第1ビル、2023年春開業-仙台駅とデッキで直結

宮城県仙台市宮城野区のJR仙台駅東口に、ヨドバシカメラの複合商業ビル「ヨドバシ仙台第1ビル」が2023年春に開業する。

ヨドバシ仙台第1ビル、ようやく着工-12階建てに

ヨドバシ仙台第1ビルは地下1階・地上12階建て、延床面積は約76,500㎡。JR仙台駅ビル「エスパル仙台東館」とペデストリアンデッキで、現在「ヨドバシカメラマルチメディア仙台」が出店する「ヨドバシ仙台第2ビル」と空中連絡通路で接続される。
sendaieki1-
2016年3月に開館した駅ビル「エルパル仙台東館」。
デッキでヨドバシ仙台第1ビルと接続される予定。

この地はかつて一部が「ヨドバシカメラマルチメディア仙台」の旧店舗として利用されていたほか、永年大部分が平面駐車場となっていた。ヨドバシカメラは2012年3月に隣接地に竣工した「ヨドバシ仙台第2ビル」に移転。ヨドバシ仙台第1ビルは2016年に竣工予定であったが、数度に亘って延期されていた。その間、この周辺は2020年9月に国から特定都市再生緊急整備地域として指定を受けている。
yodosen2
ヨドバシ仙台第1ビルの建設予定地。現在は駐車場。

なお、当初は隣接して別棟(当初案:B棟)の建設が計画されていたものの、今回着工されるのは当初案のA棟だけとなった。

マルチメディア仙台、移転へ

2012年よりヨドバシ仙台第2ビルに出店する「ヨドバシカメラマルチメディア仙台」は第1ビル完成までの「暫定店舗」とされており、そのため同店はヨドバシ仙台第1ビルに移転する可能性が高い。そのため、第1ビル開業以降の「ヨドバシ仙台第2ビル」の活用方法についても注目される。
yodosen3
活用方法が注目される現店舗のヨドバシ仙台第2ビル。

ヨドバシ仙台第1ビル

住所:宮城県仙台市宮城野区榴岡1丁目3

関連記事(近日公開):ヨドバシカメラ札幌タワー、2020年代後半開業-旧・五番館西武「テレビ塔超え」超高層複合施設に
関連記事:プラウドタワー仙台晩翠通、2022年3月開業-東北地方整備局二日町庁舎跡、商業施設はイオン
関連記事:イオン仙台宮町店、2020年11月11日開店-東照宮駅近くのイオンエクスプレス、事実上の増床移転
関連記事:イオン仙台一番町店、2020年11月25日開店-宮城県内初「レジゴー」導入、高級スーパー「明治屋」同居

ドン・キホーテ七尾店、2021年7月30日開店-パトリア七尾、ドンキ以外のテナントも誘致すすむ

石川県七尾市の七尾駅前にある商業ビル「パトリア七尾」の1階に「ドン・キホーテ七尾店」が2021年7月30日に開店する。

ドン・キホーテ七尾店/パトリア七尾。

かつて「大和」「ユニー」が出店していたパトリア

パトリア七尾は1995年開店。建物は地上7階建、売場面積は15,079㎡。第三セクターで大和やユニーなども出資する七尾都市開発が運営していた。
開業当初は1~3階に百貨店「大和」と総合スーパー「ユニー」が出店、4~5階にはイベントホールが整備されるなど、七尾市を代表する複合商業施設として営業していたが、2010年に大和が1階に店舗を集約、2017年2月に「ピアゴ」(旧ユニー)が撤退した。
2017年4月には1階に北陸地盤の高品質食品スーパー「カジマート」と同社がFCとして運営する書店「うつのみや」が1階に出店、同年6月には「ホームセンターロッキー」が2階に出店するなど、低層階では早期の後継店舗誘致に成功した一方で、3階はサービス系1店舗を除きほぼ全てが空きフロアとなっていた。

パトリア七尾。

2019年2月には、七尾都市開発が約18億円の負債を抱え経営破綻。殆どのテナントが建物から追い出され、その後、建物は七尾市が購入することとなった。
なお、大和は向かいの建物「ミナクル」に縮小移転した。

能登半島初のドンキ、パトリアに

ドン・キホーテが出店するのは「パトリア」1階部分。店舗面積は約2,336㎡。ドン・キホーテは石川県では5店舗目、能登エリアには初出店となる。営業時間は9時から24時。
食品では生鮮のほか、肉総菜や店内の窯で焼きチーズにこだわったピザを展開。
生活雑貨では、化粧品・コスメグッズ、スマホパーツ、酒関連は取り扱いを強化し、キャラクターコラボグッズやテーブルゲームなど、ドンキでしか購入できない商品を取りそろえるとしている。

パトリア、ドンキ以外にもテナントの誘致すすむ

パトリア七尾では、ドンキの出店が決まって以降、新たなテナントの出店が進んでおり、営業継続している「ミスタードーナツ」のほか、すでに飲食店「金太郎」、たこ焼「えびす堂」、弁当店「キッチン一番館」、ベネッセの英語教室「BE studio(ビースタジオ)」学習塾「七尾予備校」、食生活相談コーナー「KYE栄養相談室」などが営業を開始。
今後も新規テナントの誘致に期待がかかる。

ドン・キホーテ七尾店

住所:石川県七尾市御祓町1
営業時間:9時~0時

関連記事:イオンモール白山、2021年7月19日開業-北陸初出店53店「食とエンターテインメント」充実
関連記事:金沢ロフト、2021年7月閉店-片町きららの核店舗
関連記事:めいてつエムザ、2021年3月にヒーローに売却-茨城のディスカウントストア、百貨店業態で運営継続
関連記事:クロスゲート金沢、2020年6月開業-高層階はハイアット系ホテル
関連記事:イオン御経塚ショッピングセンター、2021年5月31日閉店-旧・サティ、イオンモール白山の開業を前に
関連記事:平和堂フレンドマート野々市店、2019年9月7日開店-マルエー二日市店跡、石川県内初となるフレンドマートに

パルコ下通GATEプロジェクトビル、2023年春開業-PARCO熊本再進出、星野リゾートとの複合施設に

熊本県熊本市中央区の下通商店街に、パルコ(PARCO)を核とする複合商業施設「(仮称)下通GATEプロジェクトビル」が2021年7月1日に着工した。新施設は2023年春を目処に開業する。

パルコ(仮称)下通GATEプロジェクトビル。

パルコ、熊本に再進出

下通GATEプロジェクトビルの前身となる「熊本パルコ(熊本PARCO)」は、1971年10月に「新世界会館」として開業。建物は地上9階地下1階建、所有者は地場不動産飲食業の三陽(三笠うどん)。

熊本PARCO。(旧店舗営業最終日)

開業当初は大手総合スーパー「長崎屋熊本店」を核とする商業施設であったが、1984年2月に長崎屋が経営不振のため撤退したため、1986年5月にパルコが新たな核として出店した。
パルコは市中心部を代表するファッションビルとして、店舗前の水圧で開店するオブジェ「グラニッドボール(通称:パル玉)」とともに親しまれたが、施設の老朽化や商環境の変化もあり、2018年度には売上高が約40億円に低迷。2020年2月29日に賃貸借契約満了にあわせ閉店していた。

2021年現在の熊本PARCO(解体中)とパル玉。

熊本県内初となる「星野リゾート」との複合施設に

下通GATEプロジェクトビルの建物は地上11階地下1階建、パルコの営業フロアは地上2階~地下1階、売場面積は3,424.84㎡、延床面積は9,992.42㎡。
パルコと施設所有者は、熊本パルコの閉店及び建替計画の発表当初、低層階を同社の“新業態”商業施設、高層階を分譲マンションとする方針を打ち出していたが、高層階(3階~11階)は県内初となる「星野リゾート」のホテルとする方針に見直すこととなった。同社は都市型ホテルとして「OMO」を展開しており、下通もOMO業態となる可能性が高いであろう。
(注:星野リゾート 界 阿蘇 は大分県に立地)

アーケードに面するパルコの新商業施設。

パルコが運営する低層部の売場面積は旧店舗(9,051㎡)の半分ほどであり、同社の中低層商業施設「ゼロゲート(ZERO GATE)」と同程度の売場面積となるが、2021年7月の定期建物賃貸借予約契約書締結時点においては新施設の名称や出店テナント構成など詳細を未定としている。
パルコは新施設について「新たなコミュニケーションが生まれる拠点として連携を図りながら、既存のアーケード商店街や周辺商業施設との相乗効果をもたらし、熊本地震からの復旧・復興が進む熊本の中心地にふさわしい新たな商業施設を目指してまいります。」とコメントしている。
「パルコ」業態として再出店するかは未定となっている。

関連記事:ドン・キホーテ西銀座通り店、2021年5月31日閉店-至近距離の下通り店に統合
関連記事:アミュプラザくまもとが開業-2021年4月23日、JRくまもとシティ全面開業
関連記事:メロンブックス熊本店、2021年5月31日閉店-コロナ禍で縮小する同人誌書店、メロブも初の閉店に
関連記事:サンリーカリーノ菊陽、2021年3月25日1期開業-旧・寿屋、ゆめマートを核に再生
関連記事:熊本パルコ、2020年2月29日閉店-33年の歴史に幕、跡地は同社核の複合商業施設に

関連記事:サクラマチクマモト、2019年9月14日開業-熊本交通センター・くまもと阪神跡、149店が出店
関連記事:ドン・キホーテ熊本下通り店、2018年11月30日開店-ZARA跡、近隣の既存店もリニューアル

関連記事:鶴屋ラン・マルシェ、2018年9月2日閉店-下通の高級食品館、近隣のZARAも閉店に

ユニクロ心斎橋店、2021年8月1日閉店-UNIQLO日本初のグローバル旗艦店、コロナ禍で現GUに縮小移転

大阪府大阪市中央区の心斎橋筋商店街そばにあるファーストリテイリング(FAST RETAILING)の大型ファストファッションストア「ユニクロ心斎橋店(UNIQLO心斎橋店)」が、2021年8月1日をもって閉店する。

ユニクロ心斎橋店。

大阪旗艦店「ユニクロプラス」からの増床移転だった

UNIQLO心斎橋店は2010年10月に開店。営業フロアは地上4階~地下1階、売場面積は800坪(約2,644㎡)。
心斎橋店は2004年10月に開店した同社初の500坪級大型店「UNIQLOプラス心斎橋筋店」からの増床移転であり、2006年に誕生したグローバル旗艦店業態としては世界5号店かつ日本1号店であった。

UNIQLO SHINSAIBASHI and H&M SHINSAIBASHI.

同店周辺では旧来からのGAPやZARAに加え、2010年3月にH&M関西1号店「H&M戎橋店」(2019年に戎橋メンズ店へ統廃合/現・サンドラッグ道頓堀店)が開店していたこともあり、移転前の旧店舗を同じくファストリ系列の旗艦店「GU心斎橋店」に業態転換した。
これにより、同社グループは心斎橋に合わせて4,000㎡超の巨大な売場を有することとなった。

「日本有数の低価格衣料激戦区」もコロナ禍で失速

UNIQLO心斎橋店の開店後も、2013年3月には心斎橋パルコ旧店舗跡地のパルコ心斎橋ゼロゲートに「H&M心斎橋店」、同年4月にはサミー戎プラザ跡地のパルコ道頓堀ゼロゲートにFOREVER21関西1号店「FOREVER21 大阪道頓堀店」(2019年日本撤退・経営破綻/現・ラオックス道頓堀店)、2014年11月にはZARA系の女性向けファストファッション世界旗艦店「Stradivarius心斎橋」(2017年9月閉店)が相次ぎ開店するなど店舗間競争が激化。
同店周辺は「日本有数のファストファッション激戦区」として、プチプラブームや訪日外国人観光客によるインバウンド消費の受け皿となった。
しかし、次第にファストファッション各社による事業整理や観光客の消費志向の変化もあり勢いは失速。
そうしたなか、2020年の新型コロナ感染拡大が追い打ちをかけ、UNIQLO日本初のグローバル旗艦店は約10年の歴史に幕をおろすこととなった。
2018年にはUNIQLOとH&MのそばにGAPも移転出店した。

心斎橋のユニクロ、「GUと統合」で原点回帰へ

ファストリは、近隣のGU心斎橋店(旧・UNIQLOプラス心斎橋筋店)を2021年7月11日に一時閉店し、秋を目処に「UNIQLOとGUの複合店舗」として営業再開する方針を示している。
同社は複合店舗の規模や各売場の比率など詳細について発表していないが、両ブランドとも従来の半分ほどに店舗規模を縮小する見込みであり、グループ初となる500坪級大型店跡で店舗戦略の練り直しを図ることとなった。

関連記事:心斎橋パルコ、2020年11月20日開業-旧そごう・大丸心斎橋店北館、東急ハンズなど170店舗出店
関連記事:上新電機、大阪日本橋店舗の再編を2020年10月25日開始-建替え・統廃合で全3館体制に
関連記事:東急ハンズ心斎橋店、2020年9月6日閉店-年内に新店舗出店の方針しめす
関連記事:ジョーシンスーパーでんでんランド、2020年4月30日閉店-日本橋の上新電機「免税旗艦店」新型コロナの影響か
関連記事:高島屋東別館・ホテルシタディーンなんば大阪、2020年1月20日開業-「高島屋史料館」も復活
関連記事:ホテルロイヤルクラシック大阪、2019年12月1日開業-新歌舞伎座跡に
関連記事:大丸心斎橋店本館、2019年9月20日13時開業-86年ぶりの本館建替え、新業態・関西初を含む368ブランド出店

DONDONDONKI TMT Plaza店、2021年7月20日開店ー屯門市廣場に香港最大級ドンキ、テーマは「日本電車旅」

香港・香港島屯門区の複合商業施設「屯門市廣場(TMT Plaza)」にパン・パシフィック・インターナショナルHD(PPIH、ドンキ)のディスカウントストア「DONDONDONKI TMT Plaza店」が2021年7月20日午前10時(香港時間)に開店する。
港文摘要:唐吉訶德(Donki)全港最大的分店「DONDONDONKI TMT Plaza店」將於2021年7月20日開幕。門市主題是「尋找幸福的日本火車旅行」。
DONDONDONKI  TMT Plaza店(公式サイトより引用)。

ヤオハン→イオンが核の商業施設にドンキ出店

屯門市廣場(TMT Plaza)は1988年に開業。建物は2館構成で、 Phase1は5層(GF/UGF/1F/2F/3F)、Phase2は4層(GF/UGF/1F/2F)。香港大手不動産ディベロッパーの信和集団(SINO GROUP)が管理・運営を担う。そのうち、Phase1にはイオンストアーズ香港が運営する大手スーパー「イオン(永旺)」や、イタリアの高級ブランド「アルマーニ」、ドイツのスポーツ用品ブランド「アディダス」、コンビニの「セブン-イレブン」など有名ブランドを中心に130近くのテナントが出店し、Phese2には中国の大手銀行である「中国銀行」や中国国有の「中国建設銀行」、イギリス本社の世界最大級のメガバンク「HSBC(香港上海滙豊銀行)」、世界最大級の携帯電話事業者である「チャイナ・テレコム(中国電信)」など、金融機関や携帯電話事業者を中心に28のテナントが出店する。
なお、開店当初の核店舗は「ヤオハン(八佰伴百貨)」であった(1999年に閉店)。

香港最大級のドンキは「日本電車旅」がコンセプト

DONDONDONKI TMT Plaza店は、屯門市廣場(TMT Plaza)のUGFに入居しているイオンの区画の一つであったおもちゃ売り場等の跡地に出店するもので、売場面積は2,618㎡と香港のドンキで最大級。ドンキとしては香港8店舗目。香港現地法人のパン・パシフィック・リテールマネジメント(香港)が運営を担う。
TMT Plaza店の店舗コンセプトは「幸せが見つかる日本電車旅」。
コロナ禍で日本旅行が困難な状況下でも「電車で日本各地を巡りながら日本食や日本文化を体験しているようなワクワク・ドキドキ感」を提供するとしている。

屋台エリア。

館内はコンセプトの異なる3つの売り場で構成されており、このうち「屋台エリア」では大阪の道頓堀をイメージ下や台風の販売ブースで、本場の街歩き感覚で豊富なメニューを楽しめる環境を整え、「情熱価格エリア」では日本ブランドとして高い支持を得ているPPIHグループのオリジナル商品「情熱価格」の日用品などを提供する。
また、「日本物産エリア」では日本各地の地域の特産品フェアなど、さまざまなイベントを開催し、「サムシングニュー」を提供する。

日系のブランド激戦地、ドンキ進出でさらに集積進む

屯門市廣場(TMT Plaza)には以前より、上述のイオンの他に化粧品の「ファンケル」や「資生堂」、「ナムコ」、「ユニクロ」、「無印良品」など、数多くの日本に本社を置くテナントが出店しており競争が続いていた。
今回、幅広いジャンルを揃えたドンキが進出することで屯門市廣場では更なる「日本ブランドの集積」が進むことになる。

DONDONDONKI TMT Plaza

住所(地址):香港 新界 屯門區 屯順街1號 屯門市廣場1期
(Shop No.UG001-UG023,UG/F, Tuen Mun Town Plaza,Phase1, 1 Tuen Shun St, Tuen Mun, Hong Kong)
営業時間:午前8時~翌午前1時

関連記事:DONDONDONKI アイランドリゾートモール店、2021年2月4日開店-ドンキ、イオン・百佳が出店する香港島有数の複合施設に
関連記事:イオンものもの香港仔店、2020年12月19日開店-イオンの「生活提案型」新業態、イオン+ダイソー商品展開
関連記事:一田KONBINI便利ストア小瀝源店、2020年9月6日開店-一田デパート(旧・香港西友)コンビニ初参入、セコマと提携

ヤオコー川越藤間店、2021年7月6日開店-サミット跡に

埼玉県川越市の国道254線沿いの市立高階南小学校近くに「ヤオコー川越藤間店」が2021年7月6日に開店する。

サミット川越藤間店の跡、ヤオコーに

ヤオコー川越藤間店が出店するのは、国道254線沿いにあった総合スーパー「サミットストア川越藤間店」の跡。
同店は2009年2月に開店、建物は2階建て、店舗面積は3,772㎡であったが、2021年3月に閉店していた。

ヤオコー川越藤間店。

ヤオコー部分の売場面積は2,414㎡、初年度目標売上は17億円。
精肉では豚肉に力を入れ、主力商品の少量パック、もう一品やおつまみカテゴリーなどの少量コーナー売場を各所で展開。青果はギフトにも対応可能なグレード商品を充実させるほか「ちょっとがイイね」などの量目で幅広いニーズに応えるとしている。
また、インストアベーカリーを併設。「北海道小麦食パン」や
「あん食パン」に力を入れ朝食で食べる頻度の高い食事パンを強化する。
同店は総合スーパー跡への出店であることから「スギ薬局」など複数のテナントも出店。カーブスなど一部テナントはサミット時代からの継続出店となった。

ヤオコー川越藤間店の主なテナント
  • スギ薬局(ドラッグストア/8月中旬開店予定)
  • ワッツ(100円ショップ)
  • カーブス(女性専用フィットネス)
  • クリーニングのごとう(クリーニング)
  • すまいる・フィットネス(介護サービス)
  • 銀行ATM
  • インストアベーカリー(ヤオコー直営)
ヤオコー川越藤間店

住所:埼玉県川越市大字藤間218ー3
営業時間:9時~22時

関連記事:イオンタウンふじみ野、2020年11月21日開業-日本無線跡、近隣のヨーカドー跡はヤオコー出店
関連記事:ドン・キホーテ川越東口店、2020年8月21日開店-丸井川越モディ跡、「アニメイト」「らしんばん」「ダイソー」など出店
関連記事:川越モディ、2020年1月31日閉店-川越の丸井、50年の歴史に幕

マリーン5清水屋、2021年7月15日ごろ閉店-70年の歴史に幕、山形県から百貨店消滅

山形県酒田市の中町商店街にある山形県唯一の百貨店「マリーン5清水屋」が、2021年7月15日ごろ閉店する。
追記:7月15日に閉店する予定。

マリーン5清水屋。

庄内地方唯一の百貨店、70年の歴史に幕

清水屋は1950年開店。酒田大火後の再開発で、1978年に「酒田セントラルビル」の核店舗として移転した。
(旧店は「パイレーツビル」として現存)

酒田セントラルビルと中町商店街。

1982年にダイエーと業務資本提携を開始。1994年にダイエー傘下の百貨店「中合」(2020年8月閉店)と合併したが、中合はダイエーのイオングループ入りなどを経て、2012年2月に清水屋の経営を終了した。
その後、酒田セントラルビルが経営を引き継ぎ、同年3月に「マリーン5清水屋」として営業を再開した(これ以降、日本百貨店協会には未加盟となった)。
建物は1階から6階、店舗面積は14,214㎡で、百貨店「清水屋」を核に、テナントとして「宮脇書店」「コスモスベリーズ(ヤマダデンキ)」「キャンドゥ」などが出店する。食品館は全日食に加盟していた。
しかし、2001年に開業した「イオンモール三川」の影響もあり、売上は下降傾向にあった。

隣接地に無印良品が出店、改装を進めたが…

2021年2月には清水屋の隣接地に山形県庄内地方初の「無印良品」が出店。清水屋はそれと同時期にリニューアルをおこない、2021年4月には高層階にあった宮脇書店を1階に移設したほか新テナントを誘致するなど改装を進めていた。
しかし、複数の地元メディアによると5月に酒田セントラルビル時代からのオーナーであった成澤五一社長が死去。今後の経営が見通せないとして閉店を決めたという。なお、今後は自己破産を検討するとしている。

隣接地に出店した無印良品。

NHK山形局の報道によると、2021年3月期の年商は約7億円。これは一般的な食品スーパーの平均年商(中央値)に満たない額である。
山形県では2020年に唯一の百貨店であった「大沼」が倒産。マリーン5清水屋が県内唯一の百貨店となっていた。
店舗では7月1日から閉店セールが開催されている。酒田セントラルビルの今後などについては7月時点では発表されていない。

関連記事:無印良品 酒田、2021年2月5日開店-庄内地方初出店、行政と手を組み商店街にポップアップストア
関連記事:大沼の土地と建物、山形市の公社が2020年12月に落札-競売で

イオンフードスタイル稲城長沼店、2021年7月30日開店-ダイエー、南武線高架下に

東京都稲城市のJR南武線稲城長沼駅近くに、ダイエーの食品スーパー「イオンフードスタイル稲城長沼店」が2021年7月30日に開店する。

イオンフードスタイル稲城長沼店。

ダイエー、グルメシティ近くの南武線高架下に出店

イオンフードスタイル稲城長沼店が出店するのは、JR南武線の高架下。この場所には3月まで富士シティオの「FUJI稲城長沼駅前」が出店していた。 
建物は平屋で、売場面積は約961.98㎡。おもに食品、日用品を販売する。
徒歩圏には同じイオングループの「ダイエーグルメシティ稲城店」「ウエルシア稲城長沼駅店」が出店するほか、2019年にはピーコックストアを核とする「イオンタウン稲城長沼」が開業している。

イオンタウン稲城長沼。

ダイエーは「40年以上にわたって営業している『グルメシティ稲城店』とともに、地域の日々の暮らしを支える店舗を目指す」としている。

イオンフードスタイル稲城長沼店(ダイエー)

住所:東京都稲城市大丸195ー1
営業時間:7時~23時

関連記事:イオンタウン稲城長沼、2019年12月12日開業-ピーコックストアを核に12店舗が出店
関連記事:イオンフードスタイル日野駅前店、2021年6月26日開店-ダイエー、いなげや跡に出店

岡山ロッツ、2022年2月閉館-ロフトを核とする天満屋・イズミ運営の専門店街

岡山県岡山市北区の天満屋本店に隣接する都市型ショッピングセンター「岡山ロッツ(岡山LOTZ)」が、2022年2月に閉館する。

岡山ロッツ。

旧イズミ、ロフト核の専門店ビルだった

岡山ロッツの前身となる店舗は1969年9月に総合スーパー「いづみ岡山店(イズミゆめタウンの前身)」として開業。現在の建物の大部分は1975年11月に新築されたもので、イズミ岡山店を経て1989年にイズミの専門店街「Fitz」となったのち、2000年に隣接する天満屋とイズミが共同出資で設立した「ロッツ」の運営となった。
売場は地下1階から6階、店舗面積は15,100㎡で、隣接する天満屋本店とは連絡通路で接続されている。
岡山ロッツは開業以来、核店舗として天満屋がFC運営する大手雑貨店「ロフト」が出店。2016年には準核店舗として「ニトリ」が出店。そのほか2021年時点では「スターバックス」「無印良品」「ライトオン」「ABC-MART」「Seria」「grove」などが出店する。

築47年で老朽化すすむ-一部店舗は天満屋に移転か

建物の大部分は築47年で、複数の地元メディアによると閉店には老朽化も影響しているという。
跡地の活用方法などは6月時点で発表されていない。先述したとおり、ロッツの運営には天満屋が関わっているほか、天満屋がFC運営するテナントもあるため、一部の専門店は隣接する天満屋内へと移転する可能性も高いであろう。

関連記事:岡山市民会館・岡山芸術創造劇場、2023年夏開館-千日前商店街に、路面電車の延伸も
関連記事:高島屋フードメゾンイオンモール岡山店、2021年2月28日閉店
関連記事:天満屋と山陽染工、バーチャルデニムショップを2020年3月に開設-福山店に実店舗「FUKUYAMA MONO SHOP」出店
関連記事:リムふくやま、2020年8月30日閉店-旧・福山そごう、ごく一部のみ活用へ