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イオンモール川口、2021年6月8日再開業(テナント一覧)-建替え前の「グリーン」引継ぎ「本格スマートストア」掲げる

埼玉県川口市安行領根岸のイオングループ系ショッピングセンター「イオンモール川口」が、約3年間の建替え期間を経て2021年6月8日午前9時にグランドオープンする。

イオンモール川口。

「グリジャ」として親しまれた「グリーンシティ」

イオンモール川口は、1984年4月にジャスコ(現・イオン)と三菱商事の合弁会社として設立された「ダイヤモンドシティ」の首都圏1号店「川口グリーンシティ」(通称:グリジャ)として開業。2007年9月には運営会社の再編にともない施設名を「イオンモール川口グリーンシティ」に改称、2011年10月にはブランド名の変更にともない現在の名称に改称した。
建物は地上3階建(一部6階建)で、敷地面積は約49,900㎡、総賃貸面積は約34,000㎡、延床面積は約54,000㎡、施設所有者はサイボー(旧・埼玉紡績)。

2018年当時のイオンモール川口。

イオンモール川口は、長らく地域随一の大型商業施設として営業していたが、2000年11月にグループの「ダイヤモンドシティ・キャラ(現・イオンモール川口前川)」(サイボー所有)が1kmほどの距離に開業。その後もセブン&アイHDのアリオ川口や三井不動産グループのララガーデン川口など競合となる施設が相次ぎ進出したうえ、開業から築30年超経過していたこともあり、建替えのため2018年8月31日をもって閉店していた。
2019年3月からはマックスバリュ西日本(旧・広電ストア/マダムジョイ)の移動スーパーを活用した期間限定のバス型店舗「イオン川口前川 バスdeスーパー」を施設跡地近隣で営業開始。2021年5月28日には建替え再開業する予定であったが、埼玉県の蔓延防止等重点措置延長にともない、正式開業日を6月8日に延期していた。

建替え前の“グリーン”引き継ぎ、約3年ぶりに復活

イオンモール川口は地上4階建、敷地面積は約78,000㎡、総賃貸面積は約59,000㎡、延床面積は約126,000㎡。駐車台数は約2,800台、駐輪台数は約1,500台。設置者は建替え前の旧施設と同じくサイボー(旧・埼玉紡績)となる。
新施設は施設コンセプトに「Kawaguchi Green Park」、外装コンセプトに「川口GREEN HILL」、内装コンセプトに「「陽」-新たに生まれる「HIKARI」のような空間」を掲げるなど、旧施設と同じく“グリーン”を意識した施設づくりを行う。

イオンモール川口センターコート。

新施設にはイオンリテールの総合スーパー「イオンスタイル川口」を核に、埼玉県内初16店舗と地元企業10店舗を含む専門店約150店舗が出店する。
1階専門店街にはファストファッション「UNIQLO」の旗艦店(1,300㎡)やライフスタイルストア「無印良品」のイートイン併設店舗といった大型店に加え、「ABC-MART SPORTS」「AMERICAN HOLIC」「BAYFLOW」「CIAOPANIC TYPY」といったテナントが出店。イオンスタイルの食品売場に隣接するかたちで食物販ゾーン「Hills Kitchen(ヒルズキッチン)」やレストラン街「HILLS DINER(ヒルズダイナー)」を展開する。

無印良品イオンモール川口店。

Hills Kitchenには生鮮専門店「九州屋」「魚力」「タカギフーズ」やグロサリー「UNITED NATURE」「カルディコーヒーファーム」「久世福商店」を中心に、市内の洋菓子店やパン・ケーキショップなど14店舗が出店。
HILLS DINERには魚力直営海鮮丼店「魚力食堂」や北海道ローストビーフ・ザンギレストラン「北海道キッチンYOSHIMI」、中華・しゃぶしゃぶブッフェ「富沢屋本店」など県内初を含む10店舗が出店する。

イオンモール川口1階レストラン街「HILLS DINER」。

2階専門店街には大型家具・インテリア雑貨専門店「マナベインテリアハーツ」やフィットネスクラブ「ティップネス」、総合スポーツ用品店「スーパースポーツゼビオ」といった大型テナントに加え、大阪・アメリカ村で古着屋として創業したストリートファッションストア「WEGO」、カジュアルファッションストア「Right-on」、均一ショップ「3COINS+plus」「390 サンキューマート」、靴量販店「ASBee」といったテナントが出店。館内中央にはフードコート「FOOD FOREST(フードフォレスト)」を展開する。
FOOD FORESTには手作り餃子専門店「良記餃子軒」といった県内初の店舗、中華そば葵のつけ麺新業態「葵製麺」や「武蔵野うどん澤村」といった地元企業の店舗、「マクドナルド」「ミスタードーナツ」「KFC」「31アイスクリーム」「ディッパーダン」といったファストフード店などを含む15店舗が出店する。

イオンモール川口2階フードコート「FOOD FOREST」。

3階には家電量販店「ヤマダデンキ・テックランド」や「トイザらス」、イオングループの複合書店「未来屋書店」といった大型テナントに加え、東急ハンズの期間限定店舗「TRUCK MARKET」、インテリア雑貨店「HIDE AND SEEK」「じぶんまくら」、菓子店「おかしのまちおか」、東京・下北沢で創業した眼鏡店「Zoff」、川口市内で創業した低価格眼鏡店「東京スターメガネ」、手芸用品店「手芸の丸十」、バラエティ雑貨・書店「ヴィレッジヴァンガード」、イオングループの総合ペットショップ「PETEMO」、鉄道グッズ店「ポポンデッタ」「モーリーファンタジー」、JR九州グループの「シナボン・シアトルズベストコーヒー」といったテナントが出店。4階にはイオングループの映画館・シネマコンプレックス「イオンシネマ川口」(10スクリーン)が出店する。
そのほか、フロアを跨ぐかたちで1~2階に総合型フィットネスクラブ「ティップネス」、2~3階にアミューズメント施設「SEGA」が出店する。

イオンシネマとSEGA。

核店舗はイオン初の本格スマートストアに

新施設の核となるイオンスタイル川口は、コンセプトに「~365日毎日の暮らしに寄り添う~“健康・便利”で“新しい出会い”が体感できる“初”の本格スマートストア」を掲げ、イオンスタイル有明でのDX(デジタルトランスフォーメーション)実証実験(2020年10月開始)を活かした、在館人数や年齢認証が可能な「AIカメラ」や陳列棚での商品情報・販促動画配信「シェルフサイネージ」、大型モニターでの「店内調理ライブ配信」を導入する。

イオンスタイル川口。

1階食品売場には同社県内店舗では最大級となる対面鮮魚コーナーを開設するほか、近隣店舗(イオン川口前川店・イオンスタイル新井宿駅前)でも取扱いのあるご当地メニューや川口・鳩ヶ谷ならではの地物(じもの)商品、インストアベーカリー「CANTEVOLE(カンテボーレ)」を導入。

イオンスタイル川口1階食品フロア。

2階にはバラエティドラッグストア「Glam Beautique(グラムビューティーク)」と住生活ブランド「HOME COORDY(ホームコーディ)」の融合店舗、3階には子供用品店「KIDS REPUBLIC(キッズリパブリック)」、ウエルネススポーツ専門店「sporsium(スポージアム)」を導入。
イオンスタイル川口2階フロア。

イオンスタイルや専門店街の弁当・惣菜・テイクアウト商品などを事前注文可能な「モバイルオーダーサービス」に加え、フードデリバリーサービス「出前館」と連携するなど、「地域に根差したより便利で豊かな暮らしを体感できる商品やサービスを提案する」としている。

イオンモール川口 テナント一覧
階数 店名 業種
核店舗 イオンスタイル川口 総合スーパー
1階 グレディ  ブリリアン レディス
1階 in the groove LAB. レディス
1階 ベイフロー レディス・メンズ
1階 チャオパニックティピー レディス・メンズ・キッズ
1階 ユニクロ レディス・メンズ・キッズ
1階 サマンサモスモス  ケイッティオ レディス
1階 アメリカンホリック レディス
1階 サックスバー 鞄・財布・小物
1階 ワンズテラス 生活雑貨
1階 オンネマトカ  シューズ 婦人靴
1階 ABC-MART  SPORTS 靴・レディス・メンズ
1階 ogawa  GRAND  lodge  川口 キャンプ用品
1階 イオンバイク 自転車
1階 キソラ 鞄・財布・小物
1階 ブランドショップハピネス ブランド品
1階 モノアース 雑貨・コスメ
1階 ジュエリーツツミ 宝飾
1階 無印良品 生活雑貨・食品
1階 ラフィネ/無重力マッサージ リラクゼーション
1階 美容室APOLLO 美容室
1階 PAPATTO STATION 宅配受付カウンター
配送資材販売
1階 イオン銀行ATM ATM
1階 埼玉県縣信用金庫ATM ATM
1階 埼玉りそな銀行ATM ATM
1階 ティップネス フィットネスクラブ
1階 ワンダープライス 買取
1階 リアット リペア
1階 銀座グラティア・ラココ エステ・脱毛
1階 Michinowa  ネッツトヨタ東埼玉 自動車販売
1階 イオンクレジットサービス 金融サービス
1階 ゴト―クリーニング クリーニング
1階 宝くじチャンスセンター 宝くじ
1階 九州屋 青果
1階 魚力 鮮魚・鮨
1階 タカギフーズ 精肉
1階 日本一 焼き鳥・鰻
1階 とんかつ新宿さぼてん とんかつ
1階 おめで鯛焼き本舗 たい焼き
1階 果汁工房果琳 フルーツジュース
1階 デイジイ ベーカリー・洋菓子
1階 カルディーコーヒーファーム 輸入食品
1階 久世福商店 食品
1階 ㊇ユナイテッドネイチャー フルーツサンド・グロッサリー
1階 フロプレステージュ 洋菓子
1階 シャンドワゾーグラシエショコラティエ チョコレート・ジェラート
1階 AENA 自然食品
1階 スターバックスコーヒー カフェ
1階 北海道キッチンYOSHIMI 洋食
1階 熟成豚とんかつ  わか葉 とんかつ
1階 魚力食堂 和食
1階 カウアイダイナー&フードボートカフェ ハワイアンレストラン
1階 コメダ珈琲店 カフェ
1階 富沢屋本店 中華ブッフェ・しゃぶしゃぶ
1階 築地飛賀屋 和食
1階 承知の助byがってん寿司 回転寿司
2階 ビービーキューオリーブチキンカフェ フライドチキン
2階 アンソレイユ レディス
2階 グイオ アクセサリー
2階 たまゆう 呉服
2階 チュチュアンナ  グランデ ランファン
2階 ハニーズ レディス
2階 ema&agreable レディス
2階 WEGO レディス・メンズ
2階 ライトオン レディス・メンズ・キッズ
2階 アンサーガレージ レディス・メンズ
2階 中央コンタクト コンタクトレンズ
2階 スリーコインズ  プラス 生活雑貨
2階 mio mio バラエティ雑貨
2階 ココヒルズ 服飾雑貨
2階 ASBee
2階 チェルシーニューヨーク 生活雑貨・服飾雑貨
2階 eyevory by ビジョンメガネ 眼鏡
2階 サンキューマート バラエティ雑貨
2階 ザ・クロックハウス 時計
2階 マナベインテリアハーツ 家具
2階 足道楽プラス 靴・インソール
2階 ミルフローラ 宝飾
2階 スーパースポーツゼビオ スポーツ用品
2階 セイハイングリッシュアカデミー 英会話教室
2階 そろばん教室88くん そろばん教室
2階 au style 携帯電話
2階 ドコモショップ 携帯電話
2階 KA・RA・DAファクトリー リラクゼーション
2階 マジックミシン 洋服お直し
2階 イオンのほけん相談 保険
2階 セガ アミューズメント
2階 築地銀だこ たこ焼き
2階 葵製麵 つけ麺
2階 武蔵野うどん  澤村 うどん
2階 モンスターグリル ステーキ
2階 広島お好み焼  ちんちくりん お好み焼き
2階 京都北白川ラーメン魁力屋 ラーメン
2階 吾照里(オジョリ) 韓国料理
2階 びっくりドンキー  ポケットキッチン ハンバーグ
2階 鳥さく 唐揚げ
2階 良記餃子軒 中華
2階 ケンタッキー・フライド・チキン フライドチキン
2階 マクドナルド ハンバーガー
2階 ミスタードーナツ ドーナツ
2階 サーティワンアイスクリーム アイスクリーム
3階 ディッパーダン タピオカ/クレープ
3階 おかしのまちおか お菓子
3階 positiva レディス
3階 ファム  バイ  アレイル 鞄・靴
3階 coca レディス・メンズ
3階 ハイドアンドシーク 生活雑貨
3階 フクスケ 靴下・ルームウェア・インナー
3階 東急ハンズトラックマーケット バラエティ雑貨
3階 ヴィレッジヴァンガード バラエティ雑貨
3階 ロセルプラス 雑貨
3階 Purse バラエティ雑貨
3階 アクアシルバー アクセサリー
3階 トイザらス 玩具
3階 東京スターメガネ 眼鏡
3階 PETEMO ペット用品
3階 セリア 均一雑貨
3階 手芸の丸十 手芸
3階 #C-Pla カプセルトイショップ
3階 じぶんまくら 寝具
3階 コドモディーポ ホビー
3階 iPhone 修理プラント 携帯修理
3階 未来屋書店 書籍
3階 Zoff 眼鏡
3階 ポポンデッタ 鉄道模型・N ゲージ
3階 シナボン  シアトルズベストコーヒー カフェ
3階 サイゼリヤ イタリアン
3階 スタジオシエル 写真スタジオ
3階 学研スクエア 学習塾
3階 スマプラ 携帯アクセサリー
3階 楽天モバイル 携帯電話
3階 ソフトバンク 携帯電話
3階 QBハウス ヘアカット
3階 ZEN  GOLF RANGE シュミレーションゴルフ
3階 イオンハウジング 不動産
3階 ほけんの窓口 保険
3階 ネイス体操教室 体操教室
3階 保険クリニック 保険
3階 ヘアカラー専門店  ファーストカラー ヘアカラー
3階 ヤマダデンキ  テックランド 家電
3階 ひらいし眼科 眼科
3階 川口サンデー歯科・矯正歯科 歯科
3階 モーリーファンタジー アミューズメント
3階 リトルプラネット アミュ―ズメント
4階 イオンシネマ シネマ
イオンモール川口

住所:埼玉県川口市安行領根岸3180番地
営業時間(イオンモール専門店街):午前10時~午後8時
営業時間(イオンスタイル1階):午前8時~午後11時
営業時間(イオンスタイル2階):午前9時~午後10時
営業時間(イオンスタイル3階):午前10時~午後10時

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別府近鉄百貨店跡地に大型リゾートホテル、2021年5月26日着工-タワマン計画から宿泊施設に

大分県別府市のJR別府駅前にあった「別府近鉄百貨店」跡地に、「共立メンテナンスグループ」(東京都)の大型リゾートホテルが2021年5月26日に着工された。

ホテル建設工事が着工された近鉄別府店の跡地。
左側の建物は立駐・別館跡、向かいは開業したばかりのスーパーホテル。

1994年閉店の近鉄百貨店跡、タワマン計画があったが…

別府近鉄百貨店は1958年に中村呉服店(1990年代廃業)の支店「中村百貨店」として開業。1960年に近鉄百貨店が購入し「別府近鉄会館」に、のち「別府近鉄百貨店」となった。
なお、一時期は館内地階に温泉が併設されていたが、のちに食品売場となった。
しかし1988年10月にすぐ近くにトキハ別府店(現:トキハ別府店東館)と別府ショッピングプラザコスモピア専門店街(現:トキハ別府店西館専門店街)が開業。売り上げが低下したため、1994年8月に閉店した。

トキハ別府店

その後、大分県宇佐市に本社を置くディベロッパー「本多産建」が本館跡地を買収し、温泉付きタワーマンションの建設計画を発表。再開発に向けて近隣のビル数軒も解体がおこなわれた。
2011年にはリーマンショックの影響を受け階数を15階建てに削減したものの、リーマンショックによって会社が事実上破綻状態となったことから着工されなかった。

本多産建(宇佐市、解体済み)。

跡地は更地のまま2014年に福岡県の不動産会社「樹」が購入し、賃貸駐車場「トラストパーク別府駅前」となった。
なお、別館・立駐は「つるみカーパークプラザ」として営業しており、1階は専門店街となっている。

「ドーミーイン」の共立メンテ、リゾートホテル建設

共立メンテナンスはビジネスホテル「ドーミーイン」で知られるほか、全国各地に共立リゾートなどが運営するリゾートホテルを約1200室展開している。
別府駅前に建設されるホテルは地上13階建て・客室数282室で、同社のリゾートホテルのなかでもかなり大規模なものとなる。建設主は土地を所有する「樹」。
敷地内には源泉があることから温泉が設けられると見られ、1階にはテナントゾーンも設けられる予定。

別府近鉄百貨店跡地に掲げられた建設計画。
奥に建設中のビルは「ホテルアマネク別府」。

近鉄跡では2021年5月26日ごろよりトラストパーク設備の撤去作業がおこなわれており、7月1日から本格的に着工される予定となっている。

徒歩圏に「星野リゾート」「アマネク」「アパ」建設中

近鉄跡の向かいには2020年7月に「スーパーホテル別府駅前」が開業したほか(1階テナントゾーンはテナント募集中)、徒歩圏には2021年6月に「星野リゾート界別府」が、2021年12月ごろに「ホテルアマネク別府」が、2022年春に「アパホテル別府駅前」が開業する予定で、駅前のホテル地図が大きく塗り替えられることとなる。

追記:建設計画図(2021年8月時点)


作成:都商研/元図:GoogleMap/出典:現地調査による。

ホテル名は「御宿 野乃 別府」が見込まれる。

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イオンそよら上飯田、2022年春開業-ダイエー跡、旧店よりも縮小に

名古屋市北区の上飯田駅近くにあった総合スーパー「イオン上飯田店(旧・ダイエー上飯田店)」跡地の東半分に、イオンの都市型商業施設「イオンそよら上飯田」が、2022年春に開業する。

イオンそよら上飯田。

47年の歴史に幕を下ろしたダイエー跡地

イオン上飯田店は1973年4月にダイトウオリベックビルの核店舗「ダイエー上飯田店(上飯田ショッパーズプラザ)」として開店。1984年に増床リニューアルした。

イオン上飯田店。

その後、ダイエーの総合スーパー事業縮小に伴い2016年3月をもってイオンリテールに運営移管され、イオン上飯田店となった。
建物は売場面積は13,036㎡で、未来屋書店、マツヤデンキ、カルディーコーヒーファーム、メガネの三城、キャンドゥ、モーリーファンタジーなど多くのテナントが出店していたが、老朽化のため2020年2月29日に閉店していた。
イオンは閉店に際し、新店舗はシニアをターゲットとした「食と健康」がテーマの商業施設を建設するとしていた。

ダイエー時代より縮小-核店舗はイオンスタイル

「そよら」はイオンの都市型店舗で、由来は「そら、寄って、楽しんでって!」。「イオンそよら上飯田」は3号店で、東海地方には初出店となる。

「イオンそよら」ロゴ。

イオンそよら上飯田の売場は1階と2階、延床面積は約9,163㎡。コンセプトは「暮らしの利便性を高めるコンパクトなまちの生活拠点」。コンパクトでありながらワンストップで買物できる「時短での買物」と、野外のテラススペースなどでの「時間消費」という、2つの「時間価値」を提供するとしている。
核店舗はスーパー「イオンスタイル上飯田(仮称)」。
「食と健康」をテーマとし、「採れたて地場野菜」「対面鮮魚コーナー」をはじめ、ベーカリー・サラダ・スイーツなどのデリカ商品を豊富に品揃えし「おいしく健康になる」売場を目指すという。
なお、敷地の西半分は長谷工グループの不動産大手「総合地所」の所有となっており、分譲マンションが建設される可能性が高い。

イオンそよら上飯田

住所 : 愛知県名古屋市北区織部町1丁目1番
営業時間:未定

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イオンモールダゴンセイカン、着工延期-2023年度のミャンマー1号店、クーデターで

イオンモール(千葉県千葉市)は、2023年度に開業予定だったミャンマー(ビルマ)初のイオンモール「(仮称)イオンモールダゴンセイカン」の着工を延期することを2021年5月に発表した。

ミャンマー初出店予定だったイオンモール

イオンモールが出店予定だったのは、ヤンゴン郊外のヤンゴン管区ダゴンセイカン郡区(タウンシップ)。
ダゴンセイカン郡区では新たな副都心計画の一つとして、2014年からミャンマー最大の不動産ディベロッパー「SHWE TAUNG(シュエタン)」グループにより新都市開発が進められている。

イオンモールダゴンセイカンの出店地。

イオンとイオンモールは、ミャンマー連邦共和国でショッピングモール事業を展開するためにシュエタングループとの合弁会社「AEON MALL MYANMAR CO.,LTD.(イオンモールミャンマー)」を設立。2021年夏ごろに1号店の着工を予定していた。
(詳しくは前記事を参照)

(仮称)イオンモールダゴンセイカン。

軍政による政変で着工延期に

着工の延期は、軍事政権下で先行きが見通せなくなったため。
イオンは、2016年からミャンマー各地でスーパーマーケット「イオンオレンジ」の運営もおこなっており、クーデターによる影響は大きいと考えられる。
一方で、イオンは「撤退は考えていない」としているといい、現時点では情勢が落ち着き次第イオンモールも着工されるとみられる。

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ジ・アウトレット八幡東(仮称)、2022年春開業-スペースワールド跡、イオンのアウトレットモールに

福岡県北九州市八幡東区にあったテーマパーク「スペースワールド」跡に、イオンのアウトレットモール「ジ・アウトレット(THE OUTLETS)」を核とした複合施設が2022年春に開業する。

スペースワールド跡地・再開発の完成予想図(リリースより)。

イオン最大-アウトレット+科学館などの複合施設に

スペースワールドは1990年4月に新日鐵八幡製鉄所の一部敷地を利用して開園。開業当初は新日鐵、地元財界、自治体などが共同出資していた。
2005年からは北海道を中心にリゾート開発・再生を手掛ける「加森観光」(札幌市)傘下での運営となっていたが、2017年12月31日に閉店した。
なお、同園の大店法上の売場面積は3,403㎡だった。

スペースワールド。

スペースワールド跡に出店するのは、イオンが運営するアウトレットモール「ジ・アウトレット(THE OUTLETS)」。
ジ・アウトレットは2018年4月に開業したジ・アウトレット広島に次ぐ2店目となる。

ジ・アウトレット広島。

スペースワールド跡地の敷地面積は約27万㎡で、隣接地にある「イオンモール八幡東」と合わせた総敷地面積は約33万7000㎡となり、イオンモールとは連絡デッキで接続される。
総敷地面積はイオンのなかで最大の敷地面積である「イオンレイクタウン」(越谷市、総面積:337,357㎡)とほぼ同規模で、イオン最大級の店舗となる見込みだ。
なお、土地は日鉄系の日鉄興和不動産などが所有する。

開発地の概要(ニュースリリースより)。

イオンはこの新店を「地域創生型商業施設」と位置付けており、アウトレットエリアに隣接したスペースワールド駅側には国内外の観光客が誘致できるような「エンターテインメントエリア」も開設される。このエリアには、八幡東区桃園にあり老朽化が進んでいる「北九州市立児童文化科学館」の後継となる施設が開館する予定となっている。
同館には最新式のプラネタリウムも設けられるほか、スペースワールドから北九州市が引き継いだ宇宙関連の資料も展示されると思われ、かつてのスペースワールドに思いを馳せる内容となりそうだ。
建物は2020年12月に着工、5月時点では建物の工事も進められている。同店は2022年の開業であるが、イオンは従来店舗よりも空気循環を多くするなど「新型コロナ対策にも力を入れる」としている。

(仮称)八幡東田プロジェクト/ジ・アウトレット八幡東

住所:福岡県北九州市八幡東区東田4丁目1番101外

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ピーコックストア自由が丘店、2021年5月31日閉店-自由が丘学園→トモエ学園跡の旧・大丸、2023年再出店めざす

東京都目黒区の東急自由が丘駅前にあるイオングループ系の総合スーパー「ピーコックストア自由が丘店」が、建物の建て替え・再開発のため2021年5月31日をもって閉店する。

ピーコックストア自由が丘店。

自由が丘の“大丸”

ピーコックストア自由が丘店は、1968年11月に大丸傘下の総合スーパー「大丸ピーコック自由が丘店」として開店。建物は地上4階地下1階建で店舗面積は3,888㎡。隣接地に別館(飲食棟)と立体駐車場を併設する。
同社店舗としては1964年10月に開店した青山店(2019年2月閉店)に次ぐ首都圏2号店であったが、2013年4月のイオングループ傘下入りと社名変更にあわせて、現在の屋号に改称した。

店舗エントランス。

自由が丘店は長らく同社直営売場を中心にイトキン・ワールド系のブランドや百貨店向け惣菜ショップを配するミニ百貨店的店舗づくりを行っていたが、2009年10月のユニクロ導入と2013年10月のユニクロ売場拡張にあわせて全館リニューアルを実施した。

2021年時点のフロア構成。

リニューアル以降は、地下1階~地上1階に直営食品売場「ピーコックフードプラザ」やロックフィールド(RF1)の惣菜・サラダショップ「Green gourmet」「神戸コロッケ」、2~3階にファストリテイリングのファストファッションブランド「ユニクロ」やドトール系(旧・ユニマット運営)の高級カフェ「CAFE LA MILLE」といった専門店、4階に直営医薬品「ピーコックドラッグ」や直営衣料品・生活用品・インテリア雑貨売場、別館には「ドンク」「築地銀だこ」が出店するフロア構成となっていた。

52年の歴史に一旦幕、2023年目処に再出店へ

今回のピーコックストア自由が丘店閉店は老朽化による建替えを理由としたもの。同店を運営するイオンマーケット(旧・ピーコックストア)は新しく建設される建物に2023年を目処に再出店する方針を示している。

館内に掲示される「トモエ学園跡」案内。横には寄せ書き。

自由が丘店は、黒柳徹子氏の出身校として小説やテレビ朝日系連続ドラマの舞台となった「トモエ学園」跡地(東京大空襲で焼失)としても知られる。
1988年には敷地内に学園跡を示す記念碑が設置されているが、ピーコックストアの建替え後もこの記念碑は維持されるという。

自由が丘学園・トモエ学園跡の記念碑。

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グランシップ、2021年7月15日全面開業-大船駅と直結、伊勢丹・ヤマダなど出店

神奈川県横浜市栄区のJR大船駅笠間口に複合商業施設「グランシップ(GRAND SHINP)」が2021年7月15日にグランドオープンする。

グランシップ。

ニチイ・サティ・ヤマダ跡、駅直結「大型商業施設」に

グランシップの建設前にあった建物は1976年4月に「ニチイ大船店」として開業。「大船サティ」に転換したのち、建て替え・再開発が検討されたものの2002年1月に閉店。その後「オー!プラッザ」となった。

オー!プラッザ。

建物は地下1階、地上5階建てで、売場面積は10,878㎡で、「ヤマダ電機 LABI大船」を核店舗に、食品スーパー「ライフ」、100円ショップ「ダイソー」など複数の専門店が出店していたが、大船駅北第二地区第一種市街地再開発事業のため2017年4月に閉店していた。

ライフ、ヤマダなどが2月から順次開業していた

「グランシップ」は東急不動産が中心となって開発したもので、商業施設は地下1階から4階まで、駐車台数は311台。名称は「大船」に由来する。建物はJR大船駅や駅前バス乗り場などとデッキ・連絡通路で接続されるほか、隣接して21階建ての分譲マンション「ブランズタワー大船」も併設されている。

連絡通路でバス乗り場などと接続される。

商業施設部分は2021年2月より順次開業している。
地階にはスーパーマーケット「ライフ」(2月27日開業)が再出店。売場面積は2,130㎡、年間売上目標は40億円で、ベーカリーコーナー「小麦の郷」を併設する。
3階・4階には「ヤマダデンキLABI大船」(3月12日開業)が再出店している。

1階・2階は伊勢丹が出店

1階・2階の核店舗「FOOD&TIME ISETAN OFUNA(フード&タイム 伊勢丹 大船)」は7月15日に開業する。店舗面積は約3,000㎡で、ストアコンセプトは、「地域の人々の暮らしに合わせて、一日を通して生活に寄り添う『All Day Casual Dining&Lifestyle』」。キャッチフレーズとして「Friendship ともだち×大船」を掲げる。
大船駅近くには2009年3月まで「鎌倉三越」が出店しており、三越伊勢丹としては11年ぶりの再出店となる。

コンセプトイメージ。

伊勢丹の1階は「もっとおいしく暮らす『大船キッチン』」。
デパ地下と同様の業態で、地元の有名店として鎌倉発祥のアップルパイ専門店「あっぷるぱい 考太郎」、耳までおいしい食パン「Bread Code by recette」、北鎌倉発祥のチョコレート専門店「Chocolaterie CALVA」、洋菓子カフェ「ル・ミリュウ鎌倉山」、三崎発祥のドーナツ専門店「ミサキドーナツ」などが出店。
そのほか、ライフが展開するオーガニック食品「ビオラル」、三越伊勢丹と提携関係にあるパリ発祥のドンク系ベーカリーカフェ「ジョアン」、とんかつ「新宿さぼてん」、鮮魚「魚の北辰」傘下の「鮨辰」などが出店する。

1階エントランス。

伊勢丹の2階は「もっと快適に暮らす『大船サロン』」。
化粧品「アインズトルペ」、美容室「aera AVEDA」、眼鏡「JINS」など、コスメ・美容・ファッション関連の店舗が出店する。

伊勢丹区画のテナント一覧。

グランシップでは4月28日に「マクドナルド」が、6月16日には「大船de焼肉DOURAKU」が開業するなど店舗区画ごとのオープンが続いていたが、この伊勢丹開業を以てグランドオープンを迎えることとなる。
(撮影:ITOさん

グランシップ

住所:神奈川県横浜市栄区笠間2-2-1
営業時間:9時30分~23時(ライフ)

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コミュニティ・ストア、2021年11月末までに全店閉店-国分グループ、新型コロナ影響で事業撤退

中堅コンビニ「コミュニティ・ストア」を展開する食品商社「国分グループ本社」傘下の「国分グローサーズチェーン」(東京都中央区)は、全事業を撤退することを2021年5月14日に発表した。
コミュニティ・ストアは2021年11月末までに消滅するとみられる。

コミュニティ・ストア八丁通りいたばし店(武蔵野市)。

「コミュニティストア」親会社は江戸時代創業の商社

コミュニティ・ストアの親会社である国分グループ本社の前身は伊勢商人により1712年に醸造業「大國屋」として創業。明治時代に食品総合商社となり、1915年に「國分商店」と改名した。
国分グローサーズチェーン」は1978年に国分子会社として創業。中堅コンビニ「コミュニティ・ストア」の経営、加盟店の経営指導、店舗設備機器、商品陳列器具の売買・ 賃貸などを主軸とするボランタリーチェーンの本部であった。
2021年現在の展開地域は東名阪の大都市圏を中心としており、学校内・事業所内店舗(一部は店舗一覧未掲載)なども少なくない。また、ローソンと提携する中堅コンビニエンスストア「スリーエフ」の直営店舗「gooz」(全3店舗)とも提携関係にある。
かつては北海道(一部は「K-nes」に)や九州(一部は「ベスト・マート」に)、四国等にも店舗があった。また、北関東中心に展開する「モンペリ」もかつては「コミュニティ・ストア」に加盟していた。

新型コロナなどにより業績悪化-会社清算へ

国分グループ本社によると、国分グローサーズチェーンは新型コロナウイルスの感染拡大などにより急速に経営環境が悪化。業績の回復が困難であるとして、会社清算を決めたとしている。
国分グローサーズチェーンは、今後は2021年11月末をもってすべての営業活動を終了、2022年4月末で会社清算の結了を予定している。
これに先駆けて、2011年から国分グローサーズチェーンと業務提携し生鮮コンビニ業態「京王ストアエクスプレス with コミュニティ・ストア」を出店していた京王グループは、グループ内の小型店をセブンイレブンに転換することを4月に発表している。
京王ストアエクスプレスwithコミュニティ・ストア1号店。
(東京都調布市/つつじヶ丘駅店)。

個人経営など多くのコミュスト店舗、引継先など未定

現在ボランタリーチェーンに加盟し「コミュニティ・ストア」として運営されている店舗の新たなFC契約先などは、運営する各企業や個人商店の判断にゆだねられるものと思われる。
そのため、当面のあいだ「コミュニティ・ストア」の看板のまま自主営業を継続する店舗や、京王グループのように企業・地域ごとに大手コンビニに加盟する店舗が現れる可能性もあろう。

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JR川崎タワー、2021年5月13日より順次開業-川崎駅西口のJR系複合施設「カワサキデルタ」全面開業

神奈川県川崎市の川崎駅西口で建設が進められていたJR東日本グループの複合施設「カワサキデルタ(KAWASAKI DELTA)」の中核施設となる「JR川崎タワー」が2021年5月13日より順次開業し、カワサキデルタはグランドオープンを迎える。

JR川崎タワー商業棟。

川崎駅西口南側にJR東日本系の大型複合ビル誕生

カワサキデルタ(KAWASAKI DELTA)の建物は3棟(JR川崎タワーオフィス棟・商業棟・ホテルメトロポリタン川崎)で、敷地面積は約12,400㎡、延床面積は約137,000㎡。
この地は長らく平面駐車場だった。「デルタ」の名称は、計画地の三角形の街区形状に象徴性を見出したことを由来としたものでJR東日本は「この象徴的な三角形の街区で、多様なヒト・モノ・コトが出会い、掛け合わさり、新たな価値・未来が生まれる場所になってほしい」という思いを込めたといい、「川崎のまちに、さらなる賑わいを創出する」としている。

オフィス・商業・ホテルで構成

カワサキデルタは、オフィス・商業棟の「JR川崎タワー」、ホテル棟の「ホテルメトロポリタン 川崎」、そして2階歩行者デッキ上の中央広場「デルタプラザ」で構成される。各棟2階は歩行者デッキ「川崎ペイブ」で接続される。
そのうち「ホテルメトロポリタン川崎」は2020年5月18日に先行開業済み。地上16階建、高さ約59m。店舗面積は約500㎡、客室数は304室。

ホテルメトロポリタン川崎。

JR川崎タワーオフィス棟は2021年4月に完成。地上29階地下2階建、高さ約128m。オフィス貸室面積は約66,000㎡、コンファレンスルームは約1,100㎡、保育施設は約400㎡、駐車場約200台を備える。
JR川崎タワー商業棟は地上5階地下1階建、高さ27m。物販フロア(カフェ&レストラン)は2階で面積は約2,500㎡、フィットネス&スパフロアは3~5階で面積は約4,000㎡となっている。

JR川崎タワー商業棟2階「CAFE&RESTAURANT」フロア。

この商業棟の今回の開業をもって「KAWASAKI DELTA」は全街区グランドオープンを迎える。

商業棟はおもに「飲食街」「スパ」で構成

商業棟は「飲食店」と「フィットネス・スパ」がメインとなる。
商業棟の2階「CAFE&RESTAURANT」は、5月13日より店舗ごとに順次開業。施設は「ジェイアール東日本ビルディングが運営を担う。
タリーズコーヒー」「日乃屋カレー」、横浜発祥の台湾風居酒屋「阿里城」、ラーメン「玉 GYOKU」、やまやの辛子明太子を好きなだけかけられる博多天ぷら定食専門店「博多天ぷら やまみ」、「ナポリの下町食堂」、「川崎市民食堂魚金-西」の7店が5月13日に開業。テラス席も設置される。なお、基本的に(通常時は)各店とも閉店時間は23時前後、最長で23時30分までとなる。

JR川崎タワー商業棟2階「CAFE&RESTAURANT」テラス。

さらに、5月19日には、JR川崎タワー商業棟3階~5階に「ジェクサー・フィットネス&スパ24川崎(JEXER FITNESS & SPA 24 川崎)」が開業する。
JR川崎タワー商業棟「JEXER FITNESS & SPA 24 川崎」バイク川崎。


JR川崎タワー商業棟「JEXER FITNESS & SPA 24 川崎」スパ。

なお、各棟の1階(グランドフロア)の大部分は駐車場となる。
このほか、オフィス棟2階には「ファミリーマート」、どろんこ会の認可保育園「メリー★ポピンズ川崎西口ルーム」の2店舗が出店している。

JR川崎タワー(カワサキデルタ)

住所:神奈川県川崎市幸区大宮町1番地5
営業時間:午前7時30分~午後11時30分
(商業棟/一部テナントは除く/コロナで変更あり)

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エアドゥとソラシドエア、経営統合へ-2021年5月中にも合意

エア・ドゥ」(Air Do、北海道札幌市)と「ソラシドエア」(Solaseed Air、宮崎県宮崎市)が経営統合する方針を固め、2021年5月中にも基本合意する。

「北海道」と「九州」の翼

「エア・ドゥ」は1996年に設立。当初は京セラ系や北海道財界が大株主となっていたが、2002年に民事再生法を申請。全日空の支援を受け経営再建することとなった。2021年現在は日本政策投資銀行、ANA HD(全日空グループ)、北海道財界が主な株主となっている。
1998年に就航した羽田-新千歳便をはじめとして、道内各地から本州各地に就航している。

エア・ドゥ「ベア・ドゥJET」(B767-300)。

スカイネットアジア航空は1997年に「パンアジア航空」として設立。1999年に「スカイネットアジア航空」に改称、2004年には「産業再生機構」の支援を受け経営再建をおこなった。2011年より愛称を「ソラシドエア」とし、2015年にブランド名に合わせ社名も「ソラシドエア」に改称した。当初から宮崎交通グループが大株主となっており、2021年現在は日本政策投資銀行、ANA HD(全日空グループ)も主な株主として名を連ねる。
2002年に就航した羽田-宮崎便をはじめとして、長崎・熊本・大分など、九州・沖縄を拠点に路線展開している。

ソラシドエア「がんばるけん!くまモンGO」(B737-800)。

コロナ禍で大きな赤字-新設する持ち株会社の傘下へ

両社はいずれも2021年時点で日本政策投資銀行、ANA HD(全日空グループ)が大株主となっており、ANAと共同運航をおこなっている。一方で、両社ともコロナ禍で大きな赤字を抱えることとなっていた。
北海道・宮崎県内各メディアの報道によると、経営統合では新たに設立する持ち株会社の傘下に「エア・ドゥ」「ソラシドエア」両社が入ることが検討されているという。

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