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変わる「天神のショッパーズ」(2)-「ミーナ」「ノース」、福岡スタンダード石油に売却・将来的には再開発検討へ

前回の記事はこちら:変わる「天神のショッパーズ」(1)-旧ダイエー、複合オフィス「天神ショッパーズ」として2019年リニューアル

前回の記事は「イオンショッパーズ福岡店のオフィス化」について述べたが、かつて同店の専門店街であり、イオンに隣接する「ノース天神」「ミーナ天神」でも再開発の動きが加速している。

手前から「ミーナ」「ノース」「イオン」の3館。

「ミーナ」「ノース」、久留米の石油会社に売却

大東建託創業者の資産管理会社「ダイショウ」は、福岡市中央区天神の大型商業施設「ミーナ天神」「ノース天神」、店舗兼立体駐車場「E&Yビル」を2018年7月3日付で「福岡スタンダード石油」(福岡県久留米市)に売却した。
ミーナ天神は、福岡の地場老舗百貨店「福岡松屋」を前身に持つファッションビル「マツヤレディス」として1973年に開業。
2005年10月からはファーストリテイリング(ユニクロ)系のファッションビル「ミーナ天神」として運営が行われている。
ノース天神は「ダイエーショッパーズ福岡専門店街」として1973年開業。菊竹金文堂(福岡県久留米市)が運営する書店「りーぶる天神」やドールを中心としたホビーショップ「ボークス」、中古レコード店「ボーダーラインレコード」、「ドムドムハンバーガー」など個性的なテナントが営業していたことで知られていたが、2011年7月をもって営業を終了、殆どの店舗が撤退していた。

ダイエーショッパーズ福岡専門店街。

2012年6月からは「ダイショウ」により「ノース天神」として運営が行われており、「ファッションセンターしまむら」「ブックオフスーパーバザー」などが出店している。
2002年以降は両施設ともに「ダイショウ」が施設を所有していた。

ダイエーショッパーズ福岡店は2015年からイオンとして営業中

再開発も検討-「天神ビッグバン」の一角担うか

今回「ミーナ天神」「ノース天神」「E&Yビル」を取得する福岡スタンダード石油は、北部九州・山口で「ESSO」を中心とするガソリンスタンド、コンビニの他、大型商業施設「ゲイツ」(福岡玉屋跡地)「菊陽メガモール」(MEGAドン・キホーテ、HIヒロセ)などを運営する。
上記3施設は今後、福岡スタンダード石油が物件を所有、地場不動産会社「オー・エイチ・アイ」が物件の管理を受託する。買収額は約260億円。

ミーナ天神、ノース天神はともに築50年近いため、福岡市が推進する大型再開発プロジェクト「天神ビッグバン」(前回の記事を参照)とも連携するかたちでの再開発も検討されているという。
隣接するイオンショッパーズ福岡店(2019年からは「天神ショッパーズ福岡」)を巻き込むかたちでの大型再開発も予想される。

前回の記事はこちら:変わる「天神のショッパーズ」(1)-旧ダイエー、複合オフィス「天神ショッパーズ」として2019年リニューアル

外部リンク:洗車の森 給油スタンド 福岡 【福岡スタンダード石油株式会社】
外部リンク:(株)オー・エイチ・アイ(OHI)
関連記事:天神TOIRO、9月28日開業-西鉄福岡駅北口改札外コンコースに
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変わる「天神のショッパーズ」(1)-旧ダイエー、複合オフィス「天神ショッパーズ」として2019年リニューアル

福岡県福岡市の中心・天神で長年親しまれてきた「ダイエーショッパーズ福岡」。
現在「イオンショッパーズ福岡」「ノース天神」などとなっているこの建物が、近い将来大きく変わろうとしている。

旧・ダイエーショッパーズ福岡。

間も無く開業50年を迎えるショッパーズ福岡

ダイエーショッパーズ福岡」は1971年6月に開業。1973年4月に隣接する松屋百貨店部分を建替えるかたちで「マツヤレディス」「ショッパーズ専門店街」として増床した。

ダイエーショッパーズ福岡店。

その後、2005年10月までの32年間、建物は「ダイエーショッパーズ福岡」「ショッパーズ専門店街」「マツヤレディス」の3館体制となっていたが、松屋の経営破綻により2005年10月からはマツヤレディスが「ユニクロ」運営の「ミーナ天神」に、2011年にダイエーがショッパーズ専門店街の運営をやめ、2012年6月に大東建託創業者の資産管理会社「ダイショウ」運営の「ノース天神」となった。
また、ダイエーショッパーズ福岡は、2015年9月にイオン九州に経営譲渡され「イオンショッパーズ福岡」となった。
建物は地上8階、地下2階建てで、3館を合計した売場面積は42,326㎡となっている。

現在のすがた。手前から「ミーナ」「ノース」「イオン」の3館。

ダイエーは九州に球団を持っていたほか、地場大手スーパー「ユニード」を買収したこともあり、福岡県を大きな地盤の1つとしていた。そのため、ダイエー時代は日本を代表する大型スーパーとして知られており、一時は国内スーパー売上首位の座を獲得。メディアに登場する機会も多くあった。

イオンショッパーズ福岡、上層階をオフィスに転換

総合スーパー「イオンショッパーズ福岡店」の売場面積は22,188㎡、延床面積は約33,570㎡。
2018年現在、かつてダイエーグループだった婦人服店「ロベリア」、クレープ専門店「ディッパーダン」、未来屋書店が運営する「アシーネ」、100円ショップ「ダイソー」、大型ホビー専門店「ボークス福岡ショールーム」、カードゲーム専門店「トイコレクター」などの19のテナントが出店する。(ATM含む)

イオンショッパーズ福岡。

今回のリニューアルは、福岡市の大規模都市再開発プロジェクト「天神ビッグバン」の“受け皿”として「イオン九州」と「福岡地所」により進められるもの。
低層階(地下1階~地上4階)は2019年春からイオン九州による「天神ショッパーズ福岡」とし、3階までを主にイオンの売場に、4階を専門店街とする。
また、高層階(5~8階)は福岡地所によるオフィスフロアとして2019年夏から2024年まで運営する計画。オフィスフロアの延床面積は約11,629㎡。

天神ショッパーズ福岡のフロア構成と新ロゴ。

上層階に入居する専門店街は今後は閉店もしくは移転することとなる。
このうち100円ショップ「ダイソー」については商業床に再出店するものとみられる。

天神ビッグバンに向けての「オフィス移転先」に

天神エリアでは福岡市が「天神ビッグバン」と称して高さ制限や容積率の規制緩和規制緩和による民間再開発促進事業を推進しており、福岡地所による「天神ビジネスセンター開発プロジェクト」、西日本鉄道による「福ビル街区建替プロジェクト」、積水ハウスによる大名小学校跡地再開発(ザ・リッツ・カールトンなどが進出)の大型再開発が相次ぎ進行している。
そのため、各ビルの建替え期間中のオフィス不足が懸念されていた。

今回、ショッパーズ福岡の高層階がオフィスに転用されることで、オフィス不足の解消やさらなる再開発の促進が期待される。
なお、ショッパーズ福岡自体も築50年近いため、2024年以降の建替・再開発が検討されているという。

続きの記事はこちら:変わる「天神のショッパーズ」(2)-「ミーナ」「ノース」、福岡スタンダード石油に売却・将来的には再開発検討へ

外部リンク:イオンショッパーズ福岡店公式ホームページ
外部リンク:新たな空間で天神ビッグバンを推進 イオンショッパーズ福岡店、オフィス・商業の複合施設へ
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イトーヨーカドー上大岡店(仮称)、2019年4月開業-旧店舗跡に

神奈川県横浜市港南区の上大岡駅近くにあったショッピングセンター「イトーヨーカドー上大岡店」跡地の一部にイトーヨーカドーが2019年3月に再出店する。

3月追記:4月開業となる模様。

イトーヨーカドー上大岡店、2年ぶり「復活」

旧・イトーヨーカドー上大岡店は1974年4月に開業。京急本線上大岡駅から南に徒歩10分ほどの住宅地に出店していた。建物はイトーヨーカドーが所有し、売場面積は16,146㎡。
yorkkamioooka
イトーヨーカドー上大岡店。

同店の1階には、イトーヨーカドー開店時からアメリカ発祥のファミリーレストラン「デニーズ」の日本1号店である「デニーズ上大岡店」が出店していることでも知られていたが、イトーヨーカドー・デニーズともに2017年3月20日に閉店していた。
imageかつて当地にあったデニーズ日本1号店。

「食品館イトーヨーカドー」か?

イトーヨーカドー上大岡SC計画によると、建物は地上2階、地下1階建て、売場面積は2,822㎡。設置者はイトーヨーカドー。申請当初は4,721㎡の予定だったがのちに縮小されているため、売場予定地の一部が物販店以外の用途になったと思われる。
核テナントはイトーヨーカドー。面積的に「食品館イトーヨーカドー」の屋号となる可能性も高い。
テナントとしては、スポーツクラブの「東急スポーツオアシス」、保育園「グローバルキッズ」などが出店する。2階の一部と屋上は駐車場となる。このほか、旧店の南側にはマンションが建設される予定となっている。残念ながらデニーズが再出店する予定は10月現在なさそうだ。
なお、1999年には上大岡店の約1km北に日揮が運営するショッピングセンター「イトーヨーカドー横浜別所店・ジョイフルガーデンシティ」(売場面積13,059㎡)が開業しているため、上大岡のヨーカドーは再び2店体制となる。

関連記事:イトーヨーカドー上大岡店、3月20日閉店-デニーズ日本1号店も歴史に幕
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【優勝セール情報】埼玉西武ライオンズ、10年ぶりのリーグ優勝で記念セール【2018年】

プロ野球「埼玉西武ライオンズ」が9月30日に10年ぶりとなるパ・リーグ優勝を決めたため、本拠地・埼玉県や西武ライオンズに関係する各地の大型店では優勝セールが開始される。
埼玉西武ライオンズ優勝セール」の実施が発表されている主な大型店・チェーン店は以下の通り。
(順次更新します)

百貨店・ファッションビルなど
  • そごう・西武
    2018年 パ・リーグ 埼玉西武ライオンズ 優勝セール
    :西武池袋本店、西武渋谷店、西武所沢店、西武東戸塚店、西武大津店、西武福井店、西武岡崎店、西武秋田店、そごう横浜店、そごう千葉店、そごう大宮店、そごう川口店、そごう西神店、そごう徳島店の計14店舗(除外する3店は後記)。
    :優勝翌日から7日間開催。
    :日替わりセール開催。
    :お楽しみ袋や監督背番号「85」にちなんだ「8,500円」「850円」の商品を販売。
    :レストラン街で期間限定のスペシャルメニューを販売、おかわり無料などのサービス実施。
    :西武ライオンズ40周年コラボレーション「おかいものクマトートバッグ」配布。(クラブ・オン/ミレニアムカード所有者のみ、先着10,000名)
    :「西武ライオンズ40周年コラボ nanacoカード」を300円で販売。(池袋本店、所沢店で1,000枚限定)
    :永久不滅ポイント2倍キャンペーン開催
    阪急阪神東宝グループ・H2Oリテイリング傘下の「そごう神戸店」「西武高槻店」、広島東洋カープ優勝セール中の「そごう広島店」では開催せず。
  • パルコ
    池袋PARCO
    新所沢PARCO
    :PARCO館地下1階「キッチンランド」(マックスバリュ関東、旧・つるかめ)で”85″セール開催。
    (85円セールや85円引き、85名様限定など)
    ひばりが丘PARCO
    :地下1階「ブルーミングブルーミー」(いなげや)では、セール初日限定で85円均一セールを開催。
    :5階「ズーカフェ」では、22回目の優勝を記念した「タコライス960円→850円」(22名限定、平日15時以降)など。
    宇都宮PARCO
    :7階「ときわスポーツ」では、野球用品全品定価から2割引。
    松本PARCO
  • 大宮アルシェ

西武鉄道系商業ビル
  • 西武新宿ペペ
  • 西武本川越ペペ
  • 西武飯能ペペ
  • 西武入間ペペ
  • 新横浜プリンスペペ
  • BIGBOX高田馬場
  • グランエミオ大泉学園
  • グランエミオ所沢
  • 西武鉄道系商業ビル全店共通
    :試合終了後より「埼玉西武ライオンズ 2018パ・リーグ優勝謝恩セール」を開催
スーパーなど
  • イトーヨーカドー
    ~2018パシフィック・リーグ~埼玉西武ライオンズ「優勝おめでとう」セール
    :優勝翌日から3日間、埼玉県内と東京都の一部店舗で実施
    (イトーヨーカドー30店舗、ザ・プライスは除く)
    :食料品や住まいの品などで「感謝の背番号企画 85 円、850 円均一」セール、各種割引を実施
  • ヨークマート
    2018ペナントレース 埼玉西武ライオンズ優勝おめでとうセール
    :優勝翌日から2日間、埼玉県内と東京都内の一部店舗で実施
    (東京都内は西武線沿線の5店舗のみ)
    :食料品や住まいの品などで「背番号企画 85 円均一」セール、各種割引を実施
コンビニエンスストア
  • セブンイレブン
    ~2018年度パシフィック・リーグ~埼玉西武ライオンズ優勝おめでとう!セール
    :埼玉県内1,203店舗で実施
    :優勝決定の翌々日から3日間、揚げもの・フランク を「全品10%引き」で販売
プリンスホテルズ&リゾーツ
  • プリンスホテル
    埼玉西武ライオンズ優勝記念キャンペーン
    10月10日12時(正午)から実施、詳細は特設サイトに掲載
  • グランドプリンスホテル広島
    埼玉西武ライオンズ「パ・リーグ優勝おめでとう
    :リーグ優勝を記念した「特別宿泊プラン」を特別価格で販売
    :レストランでは「本拠地移転40周年」と「10年ぶりのリーグ制覇」にちなみ、限定メニューを「4名さまのご利用で1名さま無料」で提供
そのほか
  • 西武鉄道
    :10月1日12時(正午)から、「埼玉西武ライオンズ パ・リーグ優勝記念乗車券」「拝島線開通50周年記念乗車券」を発売。(台風24号の進路次第で変更の可能性あり)
  • ヤマノススメ
    :優勝記念コラボグッズの制作を発表
    (10月14日)
  • ほほえみライフ
    :優勝決定翌日より10月8日(祝・日)まで、ご来店のうえアンケートにお答えいただいたお客さまへ各営業所先着10名さまにライオンズグッズをプレゼント
  • 所沢プロペ商店街
    :地元球団応援の一環で例年、西武ライオンズ関連イベントを実施(現時点でのセール開催は未定)
西武と関係があるが、優勝セールが行われない主な店舗
  • ファミリーマート
  • 無印良品
    (そごう・西武、イトーヨーカドー、西武鉄道駅構内、西武鉄道系商業施設内に出店する一部店舗を除く)
  • 西友
  • イオン所沢店(旧・ダイエー所沢店)
  • プリンスホテルズ&リゾーツ
    (グランドプリンスホテル広島では、広島東洋カープ優勝セール中
    :10月10日から優勝セール開催決定

関連記事:所沢ステーションビル、2月25日閉館-3月2日開業の新駅ビル「グランエミオ」拡張で解体へ
関連記事:浦和パルコに「ヤオコー」、2017年11月22日開店-大丸百貨店跡に
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ミチドンキNEOPASA清水店、2018年10月6日開店-ドンキ新業態、伊勢丹跡に

静岡県静岡市清水区の新東名高速道路・清水パーキングエリアの「静岡伊勢丹 エムアイプラザ清水」跡に、ドン・キホーテの期間限定新業態店舗「ミチドンキNEOPASA清水店」が10月6日に開店する。
ミチドンキNEOPASA清水店。

伊勢丹跡にドンキの「食のバラエティショップ」開店

清水パーキングエリア「NEOPASA清水」は上下線集約型のPAで、サンエー・インターナショナルの衣料・雑貨店「Free’s Mart」やデザインTシャツ専門店「グラニフ」、バイク用品を手掛ける「KUSHITANI」の新業態など、集客性の高いブランドも数多く出店。PAでありながら「旅の目的地の1つ」としても人気を集めている。
ドンキの出店予定区画には2015年4月から三越伊勢丹HD傘下の百貨店「静岡伊勢丹」が運営する百貨店ギフトサロン「エムアイプラザ清水」が出店していたが、2018年3月の閉店以降は空き店舗となっていた。伊勢丹跡へのドン・キホーテ出店は初となる。

エムアイプラザ清水。

ミチドンキNEOPASA清水店の売場面積は約113㎡。
コンセプトに「食のバラエティショップ」を掲げ、ドン・キホーテでも人気の高い「焼き芋」やモバイルフード、地域限定の菓子、季節に応じた地場のフルーツ、冷凍食品などを販売。「お祭りの屋台」をイメージした空間演出を行うことで、運転の合間に気分をリフレッシュすることができるスペースを目指すとしている。
なお、今回の「ミチドンキ」は期間限定ショップ、プロトタイプ店舗としての出店であり、6ヶ月後を目処に閉店する予定となっている。

ミチドンキのロゴ。

ドン・キホーテは2015年10月に駅構内向け業態「エキドンキ」をJR大阪駅に、2016年6月に空港向け業態「ソラドンキ」を羽田空港に出店しており、今後も小型店舗開設が進むとみられる。

ソラドンキ。

ミチドンキNEOPASA清水店

住所:静岡県静岡市清水区小河内885-15
営業時間:午前9時~午後9時

画像はリリースより。

関連記事:ファミリーマート、ドン・キホーテとの共同実験店舗を出店-6月から3店を「ファミマドンキ」に
関連記事:ソラドンキ羽田空港店、6月24日開店-ドンキ空港初出店、外国人客ターゲットに
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イオン小郡ショッピングセンター、2018年9月29日営業再開-西日本豪雨で約3ヶ月休業、全面再開は未定

福岡県小郡市の西鉄大保駅近くにある大型商業施設「イオン小郡ショッピングセンター」が9月29日、約3ヶ月ぶりに営業再開した。

営業再開当日のイオン小郡ショッピングセンター。

豪雨で長期休業続いた小郡のイオン

イオン小郡ショッピングセンターは2013年11月開業。建物は地上1階建(平屋)、延床面積は約33,000㎡。小郡市で最大の商業施設となっている。
かつてはイオン九州が運営する総合スーパー「イオン小郡店」を核に、農産物直売所「わいわいファーム」、カジュアルファッション「Right-on」、レディスファッション「Honeys」「Green Parks topic」、バッグ・カバン専門店「LAPAX WORLD」、ファンシー雑貨店「C&C」、靴量販店「ASBee」、「未来屋書店」、大型スポーツ用品店「スポーツオーソリティ」、アミューズメント施設「楽市楽座」、別棟には家電量販店「ケーズデンキ」、ホームセンター「ホームワイド」など約60の専門店が出店。地元住民からは広域集客型の「イオンモール筑紫野」(福岡県筑紫野市)と異なり、小商圏・地域密着型の普段使いのショッピングセンターとなっていたが、2018年7月の西日本豪雨で全館が水没し約3ヶ月間休業状態にあった。
RE:STARTを打ち出したイオン小郡ショッピングセンター。

直営売場を中心に営業再開-一部休業のまま

今回営業再開したのは、イオン及び専門店26店舗。(ATM含む)核テナントである「イオン小郡店」では、今回の営業再開にあたり直営売場を全面改装、キッズ売場の拡大やイートインスペース(約50席)の新設が行われた。一部の専門店でも、店舗の内装や取扱商品がリニューアルされている。
また、西日本豪雨の教訓を活かし、地下調整池水位センサーの監視体制強化や小郡市の支援を受け「水害を想定した防災訓練」も新たに行われるという。
ミスタードーナツはパスタ取扱店舗にリニューアル。

営業再開当日となった9月29日は、加地良光小郡市長や小郡市観光大使「おりりん」「ひこりん」も参加する式典が開催。小郡市長による挨拶では、イオンの撤退、閉店を危惧する市民の声、営業再開を待ち望んだ市民の声がそれぞれ紹介され、豪雨の対応については「まだまだこの問題は済んだわけではありませんが、これからもしっかりと皆さんとお話をしながら災害に対する対応については継続的に取り組んでいきたい」としつつ、「これからもこのショッピングセンター、そして街がともに栄えていきますように」と、イオン及び地域住民への感謝の言葉で締めくくられた。
食品レジでも1時間30分~2時間待ちの精算待機列が生じ、専門店街も買物客で溢れかえった

全面復旧は時期未定

イオン小郡ショッピングセンターでは、10月以降も「未来屋書店」を始めとする約20店舗の新規出店、営業再開が予定されている一方で、「ホームワイド」を始めとする相当数の専門店では、完全閉店もしくは営業休止の継続を発表している。
施設中央(おりひめ広場)周辺は専門店の再開・新規出店未定。

競合が激しく商圏の狭さが指摘されていた同店だけに、集客力のあるテナントの復活と早期の全面営業再開が待たれる。

外部リンク:イオン小郡ショッピングセンター公式ホームページ
関連記事:西日本豪雨で営業休止中の主な大型店
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関連記事:イオン乙金ショッピングセンター、7月29日開店

ローソン「スマホ充電器貸出サービス」を開始-10月上旬から都内店舗で

大手コンビニ「ローソン」(品川区)は、10月上旬から東京都内の一部店舗で「スマホ充電器貸出サービス」を開始する。

ローソンの店舗。

他店舗でも返却可能-デポジット金+100円から

充電器貸出サービス事業は「インフォリッチ」(渋谷区)と提携しておこなうもの。同社は、これまでも都内の観光案内所などで類似の充電器貸出サービスを行っていた。
サービスを利用するためには、会員登録に加えて保証金としてデポジット金2139円の預け入れが必要となる。料金は最初の1時間が108円、48時間までは216円。48時間を超えた場合、預け入れ金(2139円)は返還されない。その場合は充電器も返却する必要がなくなる。
ローソンには専用の貸出スタンドが設置され、借りた充電器は、スタンドが設置してある別の店舗に返却することも可能となる。

2019年2月には100店舗にサービス拡大

充電器貸出スタンドは2018年10月上旬から都内のローソン6店舗に設置される予定。2019年2月までには、サービスを約100店舗に拡大する方針だとしている。

関連記事:セーブオン、8月31日で「完全消滅」-ローソンに転換で
関連記事:ローソン銀行、2018年秋開業へ-進む大手小売チェーンの「銀行化」

天神TOIRO、2018年9月28日開業-西鉄福岡駅北口改札外コンコースに

福岡県福岡市中央区天神の西鉄福岡(天神)駅併設の都市型ショッピングセンター「ソラリアステージ」が、駅北口改札外コンコース2階・M3階に増床し、増床ゾーンが「天神TOIRO」として9月28日午前10時にオープンした。
西鉄福岡(天神)駅北口改札外コンコース「天神TOIRO」。

「天神」の玄関口、開業20年でリニューアル

ソラリアステージビルは1999年4月に開業。建物は地上6階地下2階建で、売場面積は11,710㎡。
現在は、西鉄グループの食品スーパー「レガネット天神」、大型雑貨店「雑貨館インキューブ」を核に、多種多様なファッションブランド、飲食店(味のタウン)が出店。HKT48の劇場公演も行われる多目的イベントスペース「西鉄ホール」も併設されており、天神エリアの商業核のひとつとなっている。
西鉄は九州最大規模のバスセンター「西鉄天神高速バスターミナル」を2015年3月に、駅直結のファッションビル「ソラリアプラザ」を同年4月に全面リニューアルするなど、開業から15~20年経過した施設の刷新を進めていたが、これまで駅北口改札周辺は小規模な施設改修工事、専門店の入替え程度に留まっていた。

全国区の有名店から地元の人気店まで24店舗が出店

ソラリアステージ「天神TOIRO」の店舗面積は約1,099㎡。
施設名称の由来は「10人10 色」で、コンセプトに「大人の毎日をコスパの高い裏技で応援する天神スーパーデイリーマーケット」を掲げ、内装デザインをレンガ調に一新、30代以上の「大人」を主なターゲットにした施設づくりを目指すという。
にしてつストアレガネットキュートソラリアステージ店。

天神TOIROには、西鉄ストアの都市型食品スーパー「レガネットキュート」を核に、福岡市中央区平尾に本店を置く高品質スーパー「マキイ」、西日本初となる東京・白金のスイーツ店「Libre」(リーブル)、福岡初となるワッフル専門店「Manneken」(マネケン)、阪急阪神百貨店系の稲荷寿司専門店「豆狸」、福岡市中央区薬院のサンドイッチ専門店「take a sandwich locavorism」、エヴァダイニングの新業態「NATURAL DELI EVAH」、磯貝製作所のバル「しらく」、日比谷花壇が手掛けるお手頃価格「Hibiya-Kadan Style」、西鉄沿線の土産物を取扱うアンテナショップ「西鉄縁線駅みやげ」など、地域初出店のブランドから地元の人気店まで24店舗が出店。
改装前と同様に、期間限定のポップアップ店舗スペースやイベントスペースも併設される。
マキイ天神店

西鉄縁線駅みやげ

開業記念式典を開催-記念セールも

開業当日の午前9時55分から、関係者による開業記念式典が始まり、テープカットや各店舗の代表者が出席する撮影会が執り行われた。
天神TOIRO開業記念式典。

天神TOIRO開業を記念して、マネケンなど一部店舗でオープン記念商品が販売されるほか、ソラリアステージ全館では30日までnimocaポイント10倍セールも行われる。
天神エリア初となる豆狸では、20人ほどの待機列が生じていた。

外部リンク:SOLARIA STAGE/ソラリアステージ|西鉄福岡(天神)駅から徒歩0分のショッピングステージ
外部リンク:天神TOIRO|ソラリアステージ|西鉄福岡(天神)駅北口改札外コンコースに21店舗がNEW OPEN
関連記事:天神ビブレホール、福岡よしもと専用劇場に-2018年9月開館
関連記事:福岡パルコ、2017年冬リニューアルー進む新館の「脱商業」化、ホテル・シェアオフィスも2017年
関連記事:HKT48劇場、天神「西鉄ホール」に移転へ-西鉄福岡駅直結

ニューコースト新浦安、2018年9月27日開業-イトーヨーカドー跡、全面開業は11月予定

千葉県浦安市の明海地区にあった総合スーパー「イトーヨーカドー新浦安店」跡に、新たなショッピングセンター「ニューコースト新浦安」が9月27日に開業した。

開業を迎えたニューコースト新浦安。

ヨーカドー跡、スターツ運営の新商業施設として再生

前身となるイトーヨーカドー新浦安店は2000年10月に開業。建物は地上5階建てで、売場面積は23,360㎡。競争の激化などによる経営不振から2017年5月28日で一旦閉店したものの、買い物難民の発生を危惧する地元からの要請もあり、2017年6月28日より食品を中心に取り扱う「食品館イトーヨーカドー新浦安店」として1階のみで暫定的に営業を再開していた。
食品館イトーヨーカドー新浦安店。

2017年7月には、スターツコーポレーション傘下の不動産ディベロッパー「スターツデベロップメント」(東京都中央区)が土地建物の取得を発表。当初は同社による住宅主体の複合再開発が計画されていたが、近隣に競合するスーパーが少なく、空白期間を最小限にするため、既存の建物を再活用する方針に転換した。
同社の再活用を受けて「食品館イトーヨーカドー新浦安店」は約9ヶ月営業したのち2018年4月8日に閉店していた。
なお、同社は新浦安駅近くでも「タイムレスタウン新浦安」「クオン新浦安」などの大型開発をおこなっている。

ヤオコーを核に29店舗が出店-全面開業は11月

ニューコースト新浦安の核店舗は食品スーパー「ヤオコー」。
そのほか、ファームドゥ運営の農産物直売所「食の駅」、住友商事系のドラッグストア「Tomod’s」大型カジュアルファッション専門店「Mac-House SUPER STORE」、レディスファッション「Green Parks topic」、東京靴流通センターの「TOKYO SHOES RETAILING CENTER」、イオングループのペット専門店「PeTeMo」、家具・インテリア専門店「ニトリ」、輸入車ディーラー「ボルボ・カー浦安」、フードコートなど29店舗が出店する。

館内フロア案内。

フードコートにはイトーヨーカドー時代から営業していた7&iHD系のファストフード店「ポッポ」(新装移転)のほか、「タリーズコーヒー」、「バーガーキング」、「はなまるうどん」などが出店している。

フードコート。

開業を迎えた9月27日午前9時には多くの客が列を作った。

開業を迎えたニューコースト新浦安。

9月27日時点では、2階一部フロア、3階全フロアは空き床となっているが、3階は100円ショップ「ダイソー」のほかフィットネス「カーブス」、英会話「NOVA」などといったスクール、クリニック分野を中心に新規テナントの導入が行われ、2018年11月下旬にグランドオープンを迎える予定となっている。

3階は11月開業予定。ダイソーなどが出店する。
(撮影:@west221223225さん

ニューコースト新浦安

住所:千葉県浦安市明海4丁目1−4−1−1
営業時間:9:00 〜 21:30(ヤオコー)

外部リンク:ニューコースト新浦安- NEW COAST SHIN-URAYASU
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そごう神戸店・西武高槻店、「神戸阪急」「高槻阪急」に-2019年10月から

阪急阪神百貨店を傘下に持つエイチ・ツー・オー リテイリング(大阪市)は、そごう・西武から経営譲渡を受けた「そごう神戸店」「西武高槻店」を「阪急百貨店」に屋号変更することを発表した。

そごう神戸店(神戸市中央区)。

そごう神戸店・西武高槻店、2019年秋までに「歴史に幕」

そごう神戸店は1899年6月開店、現在の店舗は1933年開店。売場面積は43,093㎡。そごうで唯一、戦前から営業する店舗であった。別館にはロフトの神戸旗艦店も出店する。
西武高槻店は1974年11月開店。33,353㎡。「西武高槻ショッピングセンター」として、西武百貨店を核店舗にオーロラモール高槻を形成。関西スーパー、ユニクロ、ロフトなど数多くのテナントが出店する。

西武百貨店高槻店・オーロラモール高槻(大阪府高槻市)。

売却から2年で「阪急百貨店」に

そごう・西武の親会社であるセブン&アイ・ホールディングスは経営構造の改革のため、両店舗を2017年10月にエイチ・ツー・オー アセットマネジメント(法人格は旧・イズミヤ)に売却。その後は阪急阪神百貨店のグループ店舗として屋号はそのまま運営されていた。売却額は151億円であった。
改称時期は2019年10月で、両店舗の新名称は「神戸阪急」「高槻阪急」ととなる。また、エイチ・ツー・オー アセットマネジメントから阪急阪神百貨店に経営移管される。改称・改装にともなう休業もあると思われるが、そうした情報などは9月現在は発表されていない。
阪急百貨店は関西において「名門」であるものの、「そごう」「西武」という永年親しまれた屋号を惜しむ声も少なくないであろう。

外部リンク:そごう神戸店及び西武高槻店に関するグループ内事業再編及び再編に伴う屋号の変更に関するお知らせ
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