新潟市中心部の「万代シテイ」にある三越伊勢丹グループの専門店街(ファッションビル)「新潟アルタ」が2019年3月に閉店する。
新潟アルタ。
旧三越エレガンス、アルタ転換は2002年
新潟アルタは三越の小型店「新潟三越エレガンス」として1975年11月に開業。古町の「小林百貨店」が三越グループ入り後、現在の「新潟三越」に転換したのが1980年であるため、三越にとってはエレガンスが「新潟初進出」の店舗だった。
その後、古町の新潟三越との区別化で「新潟三越万代店」に改称、さらに新潟駅前の「三越ブラザービル」にも小型店を出店し3館体制となったが、自社競合や同じ万代地区の「新潟伊勢丹」(1984年開業)との競合もあり、2002年に若者向け専門店街「新潟アルタ」に業態転換した。
古町の新潟三越。
アルタは新潟交通系の宿泊施設「万代シルバーホテルビル」(地下1階、地上10階建て)の地下1階〜地上2階に展開。売場面積は1,871㎡で、運営は三越伊勢丹プロマティ・デザイン。
アルタ転換当初は紀伊國屋書店を核に、高校生から大学生をターゲットとしたファッションテナントがメインであったが、現在は「マウジー」、「スーツセレクト」、「ダイソー」など20店が出店。また、路面店形式の別館「新潟アルタⅡ」には全床アパレルの「ウィゴー」が出店している。店舗入口の連絡橋前はNGT48「青春時計」のMVロケ地としても知られる。
築43年で老朽化、ビルの今後に向けた動きはあるか?
新潟アルタ閉店の理由について、施設を運営する三越伊勢丹HDや土地・建物を所有する新潟交通グループから公式なアナウンスはない。(8月6日現在)
しかし、アルタが出店する万代シルバーホテルビルは築年数約43年で、自治体のよる耐震診断が義務付けられる「要緊急安全確認大規模建築物」に指定されていた。(診断結果は「震度6強以上の地震に対し倒壊する危険性が低い」)
また、万代シテイ一帯の土地を所有する新潟交通グループは、隣接する「万代シテイバスセンタービル」(1973年開業)の大規模改修工事と「レインボータワー」の撤去を予定しており、同じく築年数の長いシルバーホテルビルでも、ビルの今後を左右する大きな動きがあるかもしれない。
万代バスセンターと解体予定のレインボータワー。
新潟アルタの閉館後、アルタは東京都内の店舗のみとなる。
外部リンク:新潟アルタ 営業終了のお知らせ(アルタ公式サイト)
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