福岡市・箱崎地域のシンボルであった「筥崎宮大鳥居」の解体工事が進んでいる。
3月28日からは本格的な解体が開始され、工事現場から鳥居の断片の搬出が始まった。
筥崎宮大鳥居(3月28日)。
老朽化で解体に-再建の予定なし
筥崎宮は921年創建(諸説あり)。筑前國一之宮で、宇佐、岩清水とともに日本三大八幡宮の1つとされる。
現在の本殿と拝殿は1546年に大内義隆が、楼門は1594年に小早川隆景が、一の鳥居は1609年に黒田長政が、石灯籠の一部は千利休らが寄進・建立したもので、それぞれ国の重要文化財に指定されている。
拝殿には「敵國降伏」の文字。元寇に由来するもの。
黒田長政が寄進した一の鳥居。大鳥居はこの形状を模したもの。
今回解体される大鳥居は1930年に建設。高さは16mもあり、国道3号線からも良く見えることから、箱崎地域のシンボルとして長年親しまれてきた。
地元紙などによると、解体は大地震が来た際に一部が損壊する恐れがあるためだという。解体工事は3月初めから開始されており、4月末まで続く。
大鳥居解体後の再建は、資金面などから今のところ予定されていないといい、90年近くに亘って親しまれた地域のシンボルは姿を消す。
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