カテゴリー別アーカイブ: 都商研ニュース

イムズ(IMS)、2021年8月31日閉店-福岡・天神のシンボル、再開発で32年の歴史に幕

三菱地所(千代田区)は、福岡県福岡市中央区天神の大型商業施設(ファッションビル)「イムズ」(IMS:Inter Media Station)を再開発のため2021年度に閉館させることを発表した。
追記:閉館は2021年8月31日となる。

イムズ。

天神のシンボル的存在だったイムズ

イムズは1989年4月に開業した三菱地所系ファッションビル。西鉄福岡駅向かいに立地し、地下4階、地上14階建で、売場面積は17,109㎡。
当時流行した金色を用いた外装と豪華な内装は、天神のランドマークの1つとして30年近くに亘って親しまれており、最近では2017年春に紀伊國屋書店などが出店する大型改装をおこなっている

イムズ館内のようす。

「天神ビッグバン」期限の2024年までに新施設建設

閉館は再開発のためで、閉館後に建物は解体される。
天神エリアでは、福岡市が「天神ビッグバン」と称して高さ制限や容積率の規制緩和による民間再開発促進事業を推進しており、福岡地所による「天神ビジネスセンター開発プロジェクト」、西日本鉄道による「福ビル街区建替プロジェクト」、積水ハウスによる大名小学校跡地再開発(ザ・リッツ・カールトンなどが進出)の大型再開発が相次ぎ進行中だ。

天神コア。

この規制緩和は2024年12月までの予定であり、三菱地所はこの計画の期限に間に合わせるためにイムズの営業を2021年度中に終了させる。
新たな建物は2024年中に建設されるとみられ、規制緩和を活用して高層の建物となることが予想されるが、建物の概要などについては1月時点では発表されていない。
天神のシンボルとして約30年間にわたって親しまれてきたイムズ。予想外の「早期閉店」を惜しむ声も大きいであろう。

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微風南山アトレ、2019年1月10日開業-アトレ台湾初進出、台北南山廣場に

台湾・台北市信義区の複合超高層ビル「台北101」横にある「台北南山廣場」(Taipei Nanshan Plaza、台北微風広場)に、JR東日本グループのファッションビル「微風南山アトレ」(Breeze南山atre)が2019年1月10日に開業する。

微風南山アトレと台北101。

中文簡介(臺灣)

微風南山atre」(艾妥列)將於2019年1月10日開幕。
JR東日本集團在台灣的第一個大型投資計劃。國際知名品牌51家店鋪(日系品牌60%)進駐。

台北世貿2館跡地に誕生した「台北南山広場」

台北南山広場は2018年6月に一部開業。商業棟は地上7階地下2階建、オフィス棟は地上48階地下2階建、高さ272m、エントランス棟は地上3階地下1階建。全館の敷地面積は17,708㎡ 、延床面積は192,891㎡ 。
三菱地所設計により設計、現地企業により施工された。

台北101周辺。

台湾政府が所有する「台北世界貿易センター世貿2館」跡地を、南山人寿保険が借り受け、三菱地所グループと共同で「台北南山広場プロジェクト」(世貿二館地上權開發案)として定期借地方式(50年間)により開発が進められている。

南山広場オフィス棟の全景。

商業棟には台湾のファッションビル大手「微風集団」(長僑投資開發股份)の「微風南山」(専門店数約210店舗、アトレ内51店舗含む)が、オフィス棟には三菱地所の台湾法人「台湾三菱地所」、電通の台湾法人「台湾電通」、大手会計事務所「台湾デロイト勤業衆信聯合会計師事務所)などが入居、ダイヤモンド型のエントランス棟には文化施設芸術文化センター」が開設され、三菱地所グループと共同で「星藝術家の星畫展」といったイベントが開催されている。

芸術文化センター棟(リリースより)。

台湾のアトレ1号店は「微風広場」運営企業と合弁

微風南山アトレは微風南山の2階一部~4階部分に出店、店舗面積は約6,000㎡。アトレインターナショナル(アトレ51%、三井物産49%出資)と長僑投資開發股份(Breeze)の合弁会社「Breeze atre Holding」傘下の特別目的会社(SPC)「微風艾妥列南山股份有限公司が運営を行う。なお「艾妥列」は「アトレ」の当て字である。

台北南山廣場と台北101。右下がアトレ棟。

微風廣場は長僑投資開發グループが展開する台湾大手のショッピングセンターで、同地にも隣接して出店している。

台北101近くに出店する微風廣場の「微風信義」。

51店舗が出店-JR東日本の「情報発信カフェ」も

微風南山アトレはコンセプトに「SLOW TIME, SLOW LIFE」を掲げ、館内には回遊を促す「街の小径」のような商業環境を創出。

「Breeze Nanshan atre」キービジュアル。

イベントを実施可能なスペースを13ヶ所を設け、テラスには屋外デッキを設置。大手日系百貨店「新光三越」など周辺のビルと接続される。

デッキで周辺ビルと連結される。右がアトレ棟。

テナントとしては、大手セレクトショップ「BEAMS」「UNITED ARROWS BEAUTY&YOUTH」、アダストリアの「niko and」、モデル・梨花がトータルプロデューサーを務める「MAISON DE REEFUR」、住友商事グループのドラッグストア「Tomod’s」、サードウェーブ系コーヒーの代表格として知られる「Blue Bottle Coffee」、九州屋の海外1号店となるフルーツパーラー「9 Palette Parlor」、九州の素材100%を売りにする「九州パンケーキカフェ」「FRUTA FRUTA Acai café」など51店舗が出店する。ブランドの国別構成比は日本60%、台湾20%、その他20%となり、日本発のブランドが半数以上を占める結果となった。
また、JR東日本グループの訪日台湾人旅行者に向けた情報発信カフェ「JAPAN RAIL CAFÉ」の2号店(1号店はシンガポール)も設けられる。

館内のようす。

アトレは「台北の赤峰街の街並みのようなデイリーな雰囲気だけでなく、ラグジュアリーな雰囲気も体験できるような商業施設」を目指しているとしており、微風のブランド力、ネットワークを活かして「日常の暮らしをちょっと豊かにする『高感度&デイリーなアトレスタイル』」という風潮を台湾市場で創出するとしている。

館内のようす(ニュースリリースより)。

微風南山は台湾を代表する観光地の1つとして知られる超高層ビル「台北101」(高さ509m)と隣接しており、台北捷運(MRT、地下鉄)の台北101/世界貿易センター駅とも近接しているものの、日本のアトレと同様に「駅ビル」としての展開ではない。
これは2017年に開業したシンガポールのルミネも同様であり、首都圏の駅ビルとして親しまれてきた「ルミネ」「アトレ」が「アジアを代表するショッピングセンター」として認知される日も近いかも知れない。

微風南山アトレ

住所(地址):台北市信義區松智路17號
(No.17, Songzhi Rd., Xinyi Dist., Taipei City 110, Taiwan)
営業時間:午前11時〜午後9時30分(日~水曜日)
営業時間:午前11時〜午後10時(木~土曜日)

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イトーヨーカドー新田店、2019年2月24日閉店

埼玉県草加市の東武新田駅前にある総合スーパー「イトーヨーカドー新田店」が2019年2月24日に閉店する。

イトーヨーカドー新田店。

東武新田駅前のヨーカドー、閉店へ

イトーヨーカドー新田店は1972年12月に開店。売場面積は5,039㎡で、建物はイトーヨーカドーが所有する。

テナントとしてはサンドラッグ、100円ショップワッツなどが出店する。
また、向かいには同系列であるセブンイレブンも出店する。

向かいにセブンイレブンが立地する。

ヨーカドー屈指の古参店舗、47年の歴史に幕

同店は築47年とイトーヨーカドーのなかでもかなりの古参店舗であった。

閉店セール中の館内。

向かいにはダイエー系のディスカウントスーパー「ビッグエー」が立地するなど近年は競合店も増えて来ており、老朽化した建物は解体される可能性が高いと思われるが、建物の活用方法などは1月現在まだ発表されていない。
追記:何らかのかたちで建て替え・再出店も検討されるという。

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京都経済センター・すいな室町、2019年3月16日開業-京都産業会館跡、ポケモンセンターが移転

京都市下京区の京都産業会館跡地で建設が進められている「京都経済センター」に、 野村不動産グループのジオ・アカマツが手掛ける都市型商業施設「SUINA室町」(すいな室町)が、2019年3月16日に開業する。
京都経済センター「SUINA室町」。

京都産業会館跡に新たな複合商業施設

京都経済センターの建物は地上7階地下2階建、延床面積は約28,992㎡。
京都市などが所有する土地を、官民協働事業(PPP)の一環として大成建設主導の特別目的会社(SPC)「京都経済センター(仮称)整備共同事業体」が借り受け、定期借地方式(50年間)により開発する。
低層階は商業フロア「すいな室町」として運営され、高層階は「京都商工会議所」「京都信用保証協会」の事務所や多目的ホール、展示場が整備されるなど、旧京都産業会館の後継施設として中小企業の総合支援拠点としての役割を備える。

大垣書店旗艦店、ポケモンセンター、飲食街など出店

すいな室町の営業フロアは、地上2階~地下1階、店舗面積は約3,304㎡で、コンセプトに「おいしい古都(コト)がはじまる」を掲げる。
地下1階には、飲食エリア「SUINA室町 FOOD HALL」が導入され、スター(京都市中京区)が手掛けるアメリカンステーキダイナー「STEAK&STEAK」、そば居酒屋「清修庵」、中華料理「⻘冥」(ちんみん)、JACKRABBIT SLIMSのメキシカンバル、アルバータ ダイニング(兵庫県姫路市)のイタリアンバル、フジオフードシステムの和食店など6店舗が出店する。
関西、京都の人気店6店舗が出店するFOODHALL。

1階には、地場大手書店「大垣書店」の旗艦店「大垣書店京都本店」が出店。コンセプトに「京都暮らし‥‥京都で暮らしたい」を掲げ、「京町家」をモチーフに「」を表現した店内には、京都の魅力を発信するための書籍売場を展開、京都の雑貨販売やイベント開催により地元事業者との連携も行う。
また、京都経済センターという立地からビジネス、経済関連の商品、政府刊行物や国唯一の機関紙「官報」を取扱い、官報掲載公告の申込み受付にも対応する。その他、雑貨、飲食店、食品スーパーなども出店、京都織物卸商業組合運営の「きものステーション京都」も併設される。
大垣書店37店舗目の店舗となる「大垣書店京都本店」。

2階には、ポケモンのオフィシャルショップ「ポケモンセンターキョウト」(売場面積381㎡)が河原町の百貨店「高島屋京都店」から移転する。ポケモンセンターでは、2020年東京五輪開催による外国人観光客増加に合わせ、店内に京都にちなんだオブジェを設置、地元企業とのコラボレーションを検討しているという。なお、ポケモンセンターキョウトは新店舗への移転に伴い、現店舗を2月17日午後8時をもって閉店する予定。

ポケモンセンターキョウト新店舗。

すいな京都は阪急烏丸駅、京都市営地下鉄四条駅とも地下通路を通じて接続されており、観光客の新たな立ち寄りスポットとしても期待される。

京都経済センター「すいな室町」

住所:京都市下京区四条通室町東入函谷鉾町78番
営業時間:未定

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イトーヨーカドー東大阪店、2019年2月17日閉店

大阪府東大阪市河内の花園ラグビー場近くにある大型ショッピングセンター「東大阪花園ショッピングセンター」に出店する「イトーヨーカドー東大阪店」が2019年2月17日に閉店する。

花園のヨーカドー、18年の歴史に幕

イトーヨーカドー店は2000年11月に開店。売場面積は19,770㎡で、建物は大手不動産会社「平和不動産」(東京都中央区)が所有する。
テナントとしてハニーズ、洋服の青山、アカチャンホンポ、Seria、スタジオマリオ、JTB、そして飲食店街などが出店する。
建物はヨーカドーに一括賃貸されており、各テナントについても基本的に閉店すると思われる。
イトーヨーカドー東大阪店。
(画像はテナントである「JJコレクション」(サカイ引越センターグループ)公式サイトより引用(画質補正))。

同店は築18年ほどとまだ新しく、大手不動産会社が所有するため新たな商業施設として再生される可能性が高いと思われるが、後継テナントなどについては1月現在まだ発表されていない。

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イトーヨーカドー古河店、2019年2月17日閉店

茨城県古河市のJR古河駅近くにある総合スーパー「イトーヨーカドー古河店」が2019年2月17日に閉店する。

イトーヨーカドー古河店。

古河駅近くのヨーカドー、43年の歴史に幕

イトーヨーカドー古河店は1976年5月に開店。のちに増築されている。売場面積は15,291㎡で、建物は亀屋商事(前身:飯島製糸所)が所有する。
テナントとして宮脇書店、ダイソー、スタジオアリス、JTB、プレイランドジャンボリーなどが出店する。
同店は古河市で2番目に大きな商業施設であるが、建物の活用方法などは1月現在まだ発表されていない。

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ダイエーグルメシティ四条大宮店、2019年2月11日閉店-京都市中心部で最後のダイエー

京都府京都市中京区の阪急大宮駅、嵐電四条大宮駅近くにある総合スーパー「ダイエーグルメシティ四条大宮店」が、2019年2月11日に閉店する。

ダイエーグルメシティ四条大宮店。

旧・サカエ四条大宮店、19年の歴史に幕

ダイエーグルメシティ四条大宮店は1999年、ダイエーグループの「サカエ四条大宮店」として開店。グループ経営再建の過程で2007年に「グルメシティ四条大宮店」に改称、運営会社の再編に伴い2015年にダイエー本体直営店舗となった。
建物は平屋建てで、売場面積は998㎡。(屋上駐車場併設)
2018年現在、直営食品売場に加え、衣料品(公式サイトには未記載)や日用雑貨、文具用品売場を展開している。

京都市中心部最後のダイエー

ダイエーは、かつて京都市内に数多くのグループ運営店舗を展開していたが、公設小売市場を母体とする地場大手食品スーパー「フレスコ」といった競合他社の台頭もあり、年々店舗網を縮小していた。

2014年7月には京都市における旗艦店である河原町エリアの「グルメシティ京極店」(京都松竹ビル)を閉店、2018年12月には京都駅近くの「グルメシティ九条東寺店」を閉店しており、今回の四条大宮店の閉店をもって同社は京都市中心部から完全撤退することとなる。

営業終了の告知、再出店の案内は記載されていない。

ダイエーは脱総合スーパーを目指し、既存店のイオンフードスタイル業態への転換、施設の老朽化が進む店舗の建替えを進めている。
グルメシティ四条大宮店は、阪急大宮駅、嵐電四条大宮駅の徒歩圏内にあり、近隣では外国人観光客の増加を受けて、宿泊施設の建設が相次いで進められている。そのため、平屋建ての同店跡は築年数20年に満たないもの解体される可能性が高い。
建替え後の再出店も期待されるが、1月現在閉店後の跡地の活用方法などは発表されていない。

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名古屋テレビ塔、2019年1月7日から長期休業-2020年夏の営業再開めざす

名古屋市中区栄にある展望タワー「名古屋テレビ塔」が全面改修のため2019年1月7日から長期休業する。

名古屋テレビ塔。

「タワー六兄弟」の長男、既に「テレビ塔」機能は終了

名古屋テレビ塔は日本初の展望台付きテレビ塔として1954年6月に開業。
設計者の内藤多仲博士は「塔博士」とも称され、同塔を皮切りに「タワー六兄弟」と呼ばれる通天閣(2代目)、別府タワー、さっぽろテレビ塔、東京タワー、博多ポートタワーを相次いで設計している。
2005年には国の登録有形文化財に指定された一方、テレビ塔としての機能は2011年のアナログテレビ放送と2012~2016年まで行われたNOTTVの放送終了を以て終了している。

2020年夏に営業再開-ホテルなど入居へ

今回の営業終了後は、建物の改修・耐震補強が行われる。
名古屋テレビ塔は放送タワーとしての営業を終了したため賃貸収入が減っており、全面改修後により新たなテナントを導入することで、事業の継続を図る。
かつて放送関連設備、オフィスなどがあったフロアには飲食店、高級ホテルなどが進出する予定で、館内は一新されることになる。
また、ライトアップも1月7日から一時中断されることになるという。
今後は東京オリンピック・パラリンピック開催に合わせた2020年7月の再開業を目指して工事が進められる。

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パピヨンプラザ、2019年春閉館-再開発で、2020年までに新施設の開業目指す

福岡市博多区のJR吉塚駅近くにあるショッピングセンター「パピヨンプラザ」が、再開発に伴い2019年4月前後までに大部分が閉館する。
追記:建て替え後の新店舗「ブランチ博多パピヨンガーデン」のテナント一覧などはこちら

パピヨンプラザ。

吉塚エリアを代表する商業施設、再開発で閉館へ

パピヨンプラザは1993年12月、日本たばこ産業(JT)福岡工場跡地再開発の一環として開業。建物は全13棟、延床面積は約17,037㎡でフロンティア不動産投資法人が建物を所有(2004年JTから取得)、大和情報サービスが管理・運営を行う。売場面積は12,416㎡。
開業当初は大型玩具店「トイザらス」を核に、ファストファッション「ユニクロ」、ゲームセンター「セガ」などが営業していたが、2018年現在は大型食品スーパー「マックスバリュ」(1月6日閉店済み)を核に、大和ハウスグループの「ロイヤルホームセンター」(2月11日閉店予定、全テナントで最大の売場面積4,746㎡)、100円ショップ「ダイソー&アオヤマ」、ゲームセンター「タイトーステーション」、中古リサイクルショップ「ブックオフ&エコモール」、自動車用品店「オートバックス」など17の専門店が出店する。

ロイヤルホームセンター吉塚店。

跡地は大和リースが再開発-新商業施設を建設へ

パピヨンプラザは、2019年4月に現在の施設所有者である「フロンティア不動産投資法人」から大和リースが施設を購入。閉館後に「(仮称)パピヨンプラザバリューアップ計画」と称する建物解体を伴う大規模増改築を実施する。
新施設の建物は地上2階建、延床面積20,542㎡、35の専門店が入居する予定。
2020年3月の営業開始後も、大和リースが継続して管理・運営を行うが、建物については投資法人への再売却も検討しているという。なお、2018年11月に東区に開業した「ブランチ福岡下原」は大和リースの運営であり、同系列のショッピングセンターとなる。

(仮称)パピヨンプラザバリューアップ計画イメージ。
2階建ての建物となる。

また、一部の建物は「バリューアップ後」も存続するとみられるため、一部店舗は建て替え中も営業を続ける可能性がある。

福岡市内各地で始動する再開発、吉塚でも

パピヨンプラザが立地する千代・吉塚地区は博多駅から電車でわずか3分(吉塚駅)という立地の良さから1980年代の福岡県庁移転に合わせて大規模都市開発が実施され、西部ガスグループによる大型複合商業施設「パピヨン24」(1988年1月開店、博多大丸の小型店などが出店)の建設や住宅整備などが進められていたが、2000年代以降は目立った開発の動きが見られなかった。

福岡都市圏では、福岡市主導による天神地区再開発促進事業「天神ビッグバン」、JR九州による博多駅地区の大規模開発に加え、三菱地所によるホークスタウンモール跡へのマークイズ進出、三井不動産による竹下駅前へのららぽーと級大型商業施設進出、東京建物による西新プラリバ跡への複合商業施設進出も計画されるなど、大型プロジェクトが相次ぎ打ち出されている。
パピヨンプラザも今回の再開発によって、同施設のみならず千代・吉塚エリア全体の価値向上につながることが期待される。

追記:新施設名は「ブランチ博多パピヨンガーデン」となる。

関連記事:ブランチ福岡下原、11月30日開業-福岡市東部市場跡再開発
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外部リンク:
パピヨンプラザの増改築事業に係る基本協定書締結に関するお知らせ

マックスバリュ吉塚店、2019年1月6日閉店-旧・トイザらス→ダイエー

福岡市博多区のショッピングセンター「パピヨンプラザ」に出店する大型食品スーパー「マックスバリュ吉塚店」が、2019年1月6日午後6時をもって閉店する。
ダイエー時代のマックスバリュ吉塚店。

パピヨンプラザの元ダイエー、僅か10年で閉店

マックスバリュ吉塚店は総合スーパー「ダイエー吉塚店」(ダイエー吉塚パピヨンプラザ店)として2009年4月に「トイザらス博多店」(1993年開店)跡に出店。建物は平屋建で売場面積は2,939㎡。
ダイエー時代は直営の食品、化粧品、日用衣料、小物雑貨、生活用品売場が設けられていたが、ダイエーの九州地方撤退に伴い、2015年9月に「マックスバリュ九州」に運営移管され、現在の店舗名に改称、食品スーパーに業態転換していた。
マックスバリュへの転換後は、阪急阪神百貨店グループの100円パン専門店「阪急ベーカリー」の導入やイートインの整備といったリニューアルが行われたが、契約期間の満了に伴い、ダイエー時代から約10年の歴史に幕をおろすこととなった。
パピヨンプラザは、2019年春から2020年3月にかけて「(仮称)パピヨンプラザバリューアップ計画」と称する大型再開発を予定しており、今回の閉店はその一環。マックスバリュの建物は解体されるとみられる。

外部リンク:マックスバリュ吉塚店 | マックスバリュ九州株式会社
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関連記事:マークイズ福岡ももち、11月21日開業-旧・ホークスタウン跡地

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