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岡山市民会館・岡山芸術創造劇場、2023年夏開館-千日前商店街に、路面電車の延伸も

岡山県岡山市の中心商店街である表町商店街エリアの南にある「千日前商店街」(岡山市北区)に、新たな岡山市民会館岡山芸術創造劇場(仮称)」が2023年夏の開業をめざして建設されている。
市民会館が立地する千日前商店街では建設に先駆けて2020年初めにイメージの一新を図るためアーケードを撤去。さらに、近い将来、新たな市民会館前を走る国道250号線東山通りには岡山電気軌道路面電車の新路線を開通させる計画も発表されている。

アーケード撤去前の岡山千日前商店街。
写真左奥が再開発エリア。

かつて賑わった岡山千日前、再び「演劇」の町に

千日前商店街はかつて映画館や劇場が集積しており多くの人で賑わったが、現在の表町商店街の中心や路面電車の電停から外れた場所にあり、約60年に亘って商店街の顔であった人気店「福福饅頭」も2019年3月に閉店するなど賑わいが失われつつあった。
特に、中心商店街の逆側にあたる商店街の南側では空き店舗が目立っていたため、再開発が検討されていた。

千日前商店街・福福饅頭前。

新たな市民会館「岡山芸術創造劇場(仮称)」が建設されているのは、この千日前商店街の南側・東山通り沿い。

岡山市による岡山芸術創造劇場(仮称)イメージ。

「岡山芸術創造劇場(仮称)」は地上6階、地下2階建て。延べ床面積1万9,700㎡で総工費は約235億円。大ホールは1750席、中ホールは800席規模で、立体駐車場や防災設備なども備える。
当初は2022年中の開館を目指していたが、工事の都合などから開館は2023年夏になる見込みだという。
なお、現在の岡山市民会館・市民ホールは老朽化しているため閉館する方針を発表している。

館内イメージ。

また、岡山芸術創造劇場に隣接してマンションを核にオフィスなどが入居する高層棟が設けられる。

路面電車も延伸-千日前は「電停前の商店街」に

千日前商店街では市民会館の進出を前に2020年はじめまでに老朽化したアーケードの撤去が行われた。近年、商店街内ではアジアン食堂「アジア市民会館」が開店するなど、市民会館の開業に期待する動きが高まっている。
さらに、岡山市は市内で路面電車を運行する岡山電気軌道と協力し、市民会館周辺の城下筋~国道250号線東山通りに路面電車の新路線を開通させる計画を発表している。

岡山電気軌道の路面電車。

新路線が建設されるのは、岡山電気軌道清輝橋線の大雲寺前電停と東山線西大寺町電停のあいだ、約600メートル。この区間を単線で結び、岡電が環状運転をおこなう計画だという。岡山市の総事業費は約9億円。軌道は札幌市電都心線でみられるような線路を歩道の片方に寄せるサイドリザベーション形式となり、市民会館前には電停が設けられる。

路線概要(グーグルマップに加筆)。

なお、新路線の開通は2023年の市民会館開館には間に合わないとみられる。

新たに路面電車の線路が敷かれる城下筋。
(2021年現在、右側にはマンションとラムーが立地)

近年、千日前商店街は人通りが少ない状況であったが、新たな市民会館と路面電車の新路線延伸に向けて、大きく姿を変える可能性もあろう。

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丸広百貨店日高店、2021年2月14日閉店-JR高麗川駅前、「ファミリーまるひろ」冠する最後の店舗

埼玉県日高市のJR高麗川駅前にある百貨店「丸広百貨店日高店(ファミリーまるひろ日高店)」が、2021年2月14日に閉店した。

丸広百貨店日高店。

JR高麗川駅前の丸広百貨店、22年の歴史に幕

丸広百貨店日高店は1999年10月開店。建物は2階建てで店舗面積は4,840㎡。建物は近隣住民が所有する。
丸広百貨店は地域密着型の中小規模百貨店に「ファミリーまるひろ」の愛称を冠しており、かつては「ファミリーまるひろ神明町」「ファミリーまるひろ新河岸店」を含め3店舗を展開していたがいずれも閉店済み。日高店はファミリー業態で最後の店舗となっていた。
日高店は2階建てながら日本百貨店協会に加盟しており、衣・食・住をフルラインで展開。1階にはフードコートも設けられており、駅前の核となっていた。

館内入口には寄せ書きメッセージが掲げられた。

ほぼ「売り切れ」となった最終営業日

最終営業日となった2月14日は、前日に地震があったにも関わらず閉店を惜しむ多くの客が訪れ、夕方には多くの売場の棚が空となった。

閉店直前の日高店店内。


殆どの売場では商品が売り切れとなった。

閉店時間になると、1階入口で閉店セレモニーが行われた。
日高店店長は同店の閉店理由の1つとして「食品が売上中心の店舗だったため競合店進出の影響を受けていた」ことを挙げたうえで、「21年間日高の人にお世話になったことに感謝を申し上げる。」「今後も川越店などの近隣の他の店舗を利用してほしい。」と締めくくった。

閉店の挨拶がおこなわれた。

店舗跡地の活用方法などについては、2月時点は発表されていない。
テナントについては、2階婦人服「アルファキュービック」「プチオンフルール」は2月18日に丸広百貨店東松山店2階で営業を再開するほか、飲食店「インディアンキッチン」、生花「アンジェフルール」、クリーニング「ラビット21」についても、旧店の近隣等に移転するとしている。

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渋谷マークシティ、2021年7月リニューアル開業-東急百貨店「フードショー」増床、1階に「ダイソー」大型店も

東京都渋谷区の渋谷駅前にある複合商業施設「渋谷マークシティ」の商業ゾーンが、2021年6月までにリニューアルオープンする。

渋谷マークシティ。

開業21年を迎える井の頭線ターミナル・マークシティ

渋谷マークシティは東京地下鉄・東京急行電鉄・京王電鉄が主体となって開発した地上25階・地下2階建ての複合ビルで、2000年4月に開業。
建物は2街区に分かれており、東側(JR渋谷駅側)はおもに京王井の頭線渋谷駅渋谷エクセルホテル東急が入居する「マークシティイースト」、西側はおもにバスターミナル、東京メトロ車両基地、オフィスが入居する「マークシティウエスト」と呼ばれる。
また、両街区の下層階は商業ゾーンとなっており、そのうち地階・1階はおもに物販店が、2階の一部・3階の一部はおもにサービス店が、4階はおもに飲食店が出店する。

東横店閉店でフードショー増床-大型「ダイソー」も

今回、大型リニューアルがおこなわれているのは地階と1階。
そのうち、地階の核店舗である「東急百貨店 渋谷東急フードショー」は、2020年3月の「東急百貨店東横店」の閉店を受けて増床リニューアルされる。

旧・東横店。

「東急百貨店 渋谷東急フードショー」のリニューアルコンセプトは「SHIBUYA “ ENTERTAINMENT ”FOODSHOW」。
2020年9月より一部の売場を東横店からマークシティ地階に移設して暫定営業していたが、改装後はイースト・ウエストの地階、イーストの1階の殆どが東急フードショーの売場となる。
そのうち、仮営業中のウエスト地階は「生鮮・グロサリーゾーン」として2021年7月にグランドオープンするほか、イースト1階は「スイーツゾーン」となり、2021年6月にオープン。さらに、渋谷地下街には総菜などを販売する「デリゾーン」も展開し、2021年7月にオープンさせる。いずれも運営は東急百貨店となる。

渋谷マークシティの東急百貨店フードショーは増床へ。

なお、今回の改装に伴い銘店ゾーン「東急のれん街」は、2020年5月に「渋谷ヒカリエ ShinQs 東横のれん街」として移転リニューアルしたほか、2021年1月までに「アクアガール」「ユナイテッドアローズグリーンレーベル」「フライングタイガー」などが閉店している。

渋谷ヒカリエShinQs 東横のれん街 地下2階

このほか、ウエスト1階の大部分はあらたな核店舗として渋谷最大級の100円ショップダイソー 渋谷マークシティ店」が、2021年春にオープンする予定となっている。
ウエスト1階の延床面積は推定で6,000㎡ほどであり、ダイソーとしては都内屈指の大型店となることが予想される。
マークシティは渋谷駅前でありながら京王線やバスターミナル利用客以外は足を運ぶことが少なかった印象であるが、「東急百貨店の増床」に加えて「渋谷駅前では貴重な存在となる100円ショップの開業」によって、集客力が大きく増すことになろう。
追記:ダイソー新業態「スタンダードプロダクツ バイ ダイソー(Standard Products by DAISO)」も出店する。

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オークワオーシティ田辺、2021年2月20日閉店-跡地は田辺市役所、隣接地にオークワ田辺東山店が3月6日開店

和歌山県田辺市東山のオークワ系複合商業施設「オーシティ田辺」が、2021年2月20日をもって閉店する。

オークワオーシティ田辺店。

オークワグループの旗艦店として開業-約40年の歴史に幕

オーシティ田辺は1982年4月に開業。建物は地上7階建、敷地面積は約22,579㎡、店舗面積は7,499㎡。
開業当初は、低層商業棟(1~3階)に直営総合スーパー「オークワオーシティ田辺店」や市内初となるミスタードーナツ、高層ホテル棟(1~7階)にはオークフーズ運営の「紀伊田辺シティプラザホテル」が出店。
建物が高低差を活かした複雑な構造であったため、店舗正面には和歌山県道31号線田辺白浜線を跨ぐ「オークワ礫坂陸橋」を整備、県道側1階2階・ホテルエントランス側3階にそれぞれ玄関を設置。店内には3層を貫く吹き抜けと噴水、ホテルには和洋食レストランや結婚式場・宴会場・会議室を備えるなど、同社の旗艦店の1つだった。

県道31号線を跨ぐ「オークワ礫坂陸橋」。

オークワはオーシティ田辺の出店を機に、わくわくシティ尾崎(1986年11月)やスカイシティ泉南(1992年12月)、パームシティ和歌山(1993年11月)といった愛称に“シティ”を冠する郊外型ショッピングセンターの開発を進めた。
一方で、オーシティは1996年10月の「オークワパビリオンシティ田辺」の開業もあり、2000年代初頭までにグループ内外の専門店が撤退を開始。さらに、再開発構想が持ち上がったこともあり、高層階のホテルは2019年9月30日に閉館していた。

オークワオーシティ田辺店。

2021年2月現在のテナントはメガネ館ヤマナカが運営する眼鏡店「眼鏡市場」や1,100円カット専門店「カットコムズ」など4店舗のみとなっている。

オーシティ、市役所用地に-敷地に小型のオークワ開店

オーシティが立地する田辺市は、南海トラフ地震対策として老朽化した市庁舎を高台移転する方針を決定。
新庁舎整備計画地として「オーシティ田辺」の地権者である紀州のドンファンこと故・野崎幸助氏らとの交渉を開始、2017年8月に「田辺市新庁舎整備事業に係る基本協定書」を締結、2018年3月に「田辺市新庁舎整備事業に係る土地及び建物等の取扱いに関する確認書」を締結。そして、オークワの閉店・解体撤去と跡地への新庁舎整備、敷地内へのオークワ再出店の方針が決まった。

敷地は3分割され、その一部にはすでに「オークワ田辺東山店」(地上4階建、売場1階、建築面積は約2,149㎡、延床面積約7,995㎡)の建設が進められている。同店は3月6日に開店する予定。
また、オーシティの別館的存在だった「TSUTAYA WAYオーシティ前店」(イズミヤ紀伊田辺店跡)は「WAY書店 TSUTAYA田辺東山店」として2020年11月にリニューアルオープンしており、こちらも併せて営業を継続することとなる。

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いかり摂津本山駅前店、2021年2月11日開店-ガーデンライフ岡本に

兵庫県神戸市東灘区のJR摂津本山駅近くの「ガーデンライフ岡本」に、いかりスーパーマーケットの高級食品スーパー「いかり摂津本山駅前店」が2021年2月11日に開店する。

いかり摂津本山駅前店。

有名惣菜店やベーカリー立ち並ぶ摂津本山にいかり出店

ガーデンライフ岡本は2000年9月に竣工。建物は地上14階建。
2021年現在は、低層階に化粧品店「POLA THE BEAUTY」やファストフード「マクドナルド」、カフェ「スターバックス」、地場生花チェーン「二楽園」の本店など出店。高層階は分譲マンションとなっている。
いかり摂津本山駅前店は、ガーデンライフ岡本1階の「ブックフォーラム岡本」跡に出店するもので、同社店舗としては神戸市内7店舗目、JR摂津本山駅/岡本駅周辺では2店舗目となる。
摂津本山駅前店では、生鮮食品(青果・精肉・鮮魚)に加え、店内製造のデリカコーナーを導入。同社が得意とする直輸入のグロサリー商品や自社製造の和食・洋食・中華惣菜・ベーカリーを取扱うことで、コンパクトながら充実の品揃えを目指す。
摂津本山駅前店店長は「いかりを育てていただいた岡本の地に、より便利でより上質で豊かな食生活をお届けしたい」とコメント。既存店舗(岡本店)は阪急神戸本線岡本駅・JR摂津本山駅ともに1kmほどの距離があったため、近隣のDONQグルメ館やグリーングルメ(旧・RF1)の路面店とともに、こだわりの食材を求める地域住民の需要を満たす駅近店舗として営業していくこととなる。

いかり摂津本山駅前店

住所:神戸市東灘区岡本1丁目2-18 ガーデンライフ岡本1階
営業時間:午前10時~午後9時

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スイートデコレーション本庄店、2021年2月11日開店-北海道のインテリア大手「スイデコ」、首都圏初出店

埼玉県本庄市のJR本庄駅近くにあるベルクのショッピングセンター「フォルテ本庄」に、北海道の大手家具店「長谷川産業グループ」が運営するインテリア店「スイートデコレーション」の首都圏1号店となる「スイートデコレーション本庄店(スイデコ・本庄店)」が、2021年2月11日午前10時に開店する。

スイートデコレーション本庄店(公式サイトより)。

フォルテ本庄、建替リニューアル進めていた

フォルテ本庄は、1999年4月に埼玉地盤のスーパー「ベルク」(現在はイオン系)がダイエーの総合ディスカウント「Dマート本庄店」(旧・忠実屋本庄店)を居抜き出店するかたちで開業。店舗面積は11,293㎡。熊谷市に本社を置く不動産会社(バナーズ)が所有する。
核店舗のベルクは2019年6月に敷地内で新築移転、8月からは別棟にドラッグストア「マツモトキヨシ」やファッションストア「パシオス」、100円ショップ「Seria」が順次開店するなど、建替えをともなう大規模リニューアルを進めていた。

本州で店舗網拡大に挑む道内大手家具店「スイデコ」

長谷川産業は1950年に創業、1953年6月に設立。
北海道内を中心に大型家具店「住まいのデパート長谷川」「スイートデコレーション」17店舗や住宅設計監理販売・建設資材卸売事業などを展開する。
スイデコは長谷川産業グループのなかでも、コンセプトに「やさしい♡かわいい♡きれい♡」を掲げる家具・雑貨・ホームファニシング専門店。長らく道内に特化した店舗展開を行っていたが、2016年3月には道外初・関西初となる神戸店(アグロガーデン神戸駒ヶ林内)、2017年10月には東北初となる新青森店(ガーラタウン青森内)を出店、2020年11月には首都圏初となる本庄店の出店に向けてバナーズと20年間の定期建物賃貸借契約を締結していた。

スイデコ首都圏1号店は「ビバホーム」跡

スイートデコレーション本庄店は、LIXILビバのホームセンター「ビバホーム本庄店」(2019年10月に増床移転のため閉店)跡に出店するもので、建物は地上2階建、延床面積は6,372㎡。

ビバホームは「ビバモール本庄」として移転した。
(撮影:たいせさん)。

スイデコ本庄店は、首都圏初の店舗として大型家具やインテリアに加え、アパレルや雑貨やガーデングッズなどを展開。スイデコが得意とする“かわいい”を強調した店づくりで差別化を図っていく。

スイートデコレーション スイデコ・本庄店

住所:埼玉県本庄市本庄2丁目3-37
営業時間:午前10時~午後8時

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カノン千住/千住ザ・タワー、2021年1月完成-トポス跡を再開発、東武ストア北千住店は2月11日開店

東京都足立区北千住の商店街「千住本町センター街」沿いの再開発事業「千住一丁目地区第一種市街地再開発事業」によって高層複合ビル「カノン千住」が2021年1月に完成した。
核店舗の「東武ストア北千住店」は2021年2月11日に開業する。

カノン千住。

全国最後のトポス、再開発のため2016年に閉店していた

カノン北千住の建設地の大部分にあった「トポス北千住店」は山口県のスーパー「丸信」(2000年倒産)がダイエーとの提携により「丸信千住店」として出店。建物は地下1階、地上4階建で、売場面積は4,137㎡。
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トポス北千住店。

1977年にダイエー単独での運営になり、1981年からはダイエーのディスカウントストア「トポス」となったが、再開発のため2016年11月に閉店していた。
同店は全国で最後のトポスでもあった。
このほか、再開発エリアには「第一生命千住営業オフィス」、「東京都足立都税事務所(森鴎外旧居)」などがあった。

トポス跡、三菱地所のタワーマンションに

カノン千住」の開発事業者は千住一丁目地区第一種市街地再開発事業組合と三菱地所レジデンス、三菱倉庫、杉本興業で、総事業費は約116億円。建物は地上30階・地下1階建て、高さ約112メートル。
そのうち、高層階は三菱地所レジデンスが事業主体となり、タワーマンション「千住・ザ・タワー」となる。
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再開発実施計画地図。
(東京都ウェブサイトより引用)

1~2階には商業ゾーン「かのんSENJU」と認可保育園「ちぐさ保育園 カノン千住園」が入居。商業ゾーンには「しゃぶ葉」(3月18日開店)などが出店するほか、店舗向けの駐輪場なども設けられる。
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カノン千住・フロアイメージ図。
(東京都ウェブサイトより引用)

核テナント、ダイエーから東武ストアにーUber導入

商業フロア1階には核店舗としてミニスーパー「東武ストア北千住店」が2021年2月11日に開店する。

東武ストア北千住店。

東武ストア北千住店の店舗面積は846㎡で、目標年商は19億円。
地域特性などから、生鮮食品は店内加工を中心とした商品を提供。高温のピザ窯で時間帯ごとに焼き上げるピザ、洋風カジュアルデリ、本格中華商品をコーナーとして展開するほか、セミセルフレジによるキャッシュレス決済、来店宅配サービス(買い物お届け便)、時間限定のウーバーイーツのデリバリーサービス(2月下旬開始・時間限定)を実施するとしている。

東武ストア北千住店

住所:東京都足立区千住一丁目30番3号
営業時間:9:00~22:00

(画像は東京都/東武ストアのリリースによる)

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マクドナルド大分オーパ店、2021年4月28日開店-退店続きの大分OPA、1階の新たな核店舗に

テナントの撤退が目立っていた大分県大分市のJR大分駅近くにあるイオン系列の食品販売店「大分オーパ」1階に、新たな核店舗として「マクドナルド大分オーパ店」が出店する。

大分OPA。

イオン最大の食品館・大分OPA、空き店舗が多かった

大分オーパの前身「大分フォーラス」は1973年3月に総合スーパー「ジャスコ大分店」として開店。建物は地上8階地下1階建で、売場面積は12,097㎡。1993年10月にファッションビル「大分フォーラス」となりタワーレコード、島村楽器、無印良品、淳久堂書店などが出店したが、老朽化による建て替えのため2017年2月に閉店。2019年6月に新たなビルが完成して「大分オーパ」となった。
大分フォーラス
大分フォーラス。

これまでのオーパはファッションビルであったため、当初は同業態の店舗になると期待されていたものの、イオングループは同店をオーパ史上初かつイオン最大級の「食品館」としたため、市民からは落胆の声が多く聞かれていた。
なお、フォーラス時代の核店舗であった淳久堂書店大分店は近隣に移転している。

移転したジュンク堂。

大分オーパは百貨店「トキハ」と百貨店系スーパーマーケット「トキハインダストリー」に挟まれた立地であり、その他にも競合店が多いことから個性の創出が求められていたものの、コロナ禍前にも関わらず空き床が複数ある状態での開業となったほか(フロアガイドには店舗が一度も入居していないため掲載されていない区画もあるとみられる)、当初発表では食関連売場となる予定だった3階は猫カフェや雑貨店に保険代理店などの非物販店が混在し、コンセプトが定まらない状態での開業となった。

大分OPAの1階。

オーパの開業直後は1階の一部の店舗が人気を集めたものの、当初から客の入りが芳しくなかったとみられ、すぐに(コロナ禍の前から)テナントの撤退が相次いだ。とくに2階のフードコートは開業1年ほどで2店をのぞいて殆どが空き店舗となっていた。

6年ぶりの駅前マック、OPA立て直しに繋がるか

マクドナルドは大分オーパの1階に2021年4月28日開店。
2月現在、セントポルタ中央町商店街側のエントランスに大きな空き床があり、空き床の全体に1階の核テナントとして出店する可能性が高い。

1階にある大型空き床のうちの1つ。パネルで覆われている。

マクドナルドはかつてオーパ(当時:フォーラス)向かい(現:シアトルズベストコーヒー)にマクドナルド大分店として出店していたが2015年11月に閉店。JR大分駅周辺にはマクドナルドが存在しない状態となっていた。

マクドナルド大分店。

空き店舗が目立っており客がまばらであった大分オーパだけに、マクドナルド出店によりビルの集客力が大きく増すことは間違いない。
一方で、マクドナルドは1階への出店となるため、いかにして館内の回遊性を創出し、全館の活性化や新たなテナント誘致に繋げるかが課題となるであろう。

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イトーヨーカドー平店、2021年2月28日閉店-築50年の老舗店、跡地に複合商業施設を検討

福島県いわき市のJRいわき駅近くにある総合スーパー「イトーヨーカドー平店」が2021年2月28日に閉店する。

イトーヨーカドー平店。

浜通り唯一のヨーカドー、築46年の「古参店」

イトーヨーカドー平店は1971年4月に開業、1993年2月にエントランス部分などを増築した。
建物は地上5階建て、店舗面積は14,452㎡で、イトーヨーカドーと真砂不動産(本社:いわき市)が所有しており、テナントとしては、ファストフードの「ポッポ」、「マクドナルド」、100円ショップ「ダイソー」などが出店している。
また、2013年からはいわき市内を中心とした郊外の買い物困難地域や、震災からの復興地域を対象に、4トントラックによる移動販売「イトーヨーカドーあんしんお届け便」を行っていることも特徴だったが、平店ではすでに終了している。

平店を拠点に行っているヨーカドーの移動販売。
(富岡町のさくらモールとみおかにて)

老朽化で複合商業施設に建替え目指す-2020年までに

福島県浜通り地方唯一のイトーヨーカドーだった平店だが、大部分が築50年を迎えて老朽化。さらに2011年に発生した東日本大震災による損傷も問題視されていたという。

イトーヨーカドー屈指の古参店だった。

2017年3月24日に国の認定を受けたいわき市中心市街地活性化基本計画によると、平店の一部を所有者する真砂不動産はイトーヨーカドーを核に子育てや地域のコミュニティ機能を持った複合商業施設への建て替えを目指すとしている。
平店の閉店により、福島県のイトーヨーカドーは郡山店、福島店の2店舗となる。
閉店・解体後に設けられる新たな商業施設の概要などについては、2月時点では発表されていない。いわき市を含む福島県ではセブン&アイグループのスーパー「ヨークベニマル」(本社:郡山市)もドミナント展開されているため、同社による事実上の再出店も考えられるであろう。

外部リンク:いわき市中心市街地活性化基本計画の認定について(いわき市公式サイト)
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ライフ朝潮橋駅前店、2021年2月10日開店-「大阪メトロ朝潮橋変電所」再開発の商業核

大阪府大阪市港区の大阪メトロ朝潮橋駅前に、ライフコーポレーションの食品スーパー「ライフ朝潮橋駅前店」が2021年2月9日午前9時30分にプレオープン、2月10日午前9時30分にグランドオープンする。

旧・大阪市交通局朝潮橋変電所跡地に食品スーパー

ライフ朝潮橋駅前店は、大阪メトログループ(旧・大阪市交通局)既存資産・遊休資産活用事業「朝潮橋変電所プロジェクト」の一環として整備されるもので、建物は地上2階建、営業フロアは1階、売場面積は991㎡、年間売上目標は14億円。

ライフ朝潮橋駅前店。

幅広い世代のご要望を叶える地域に密着した駅前店」を掲げ、少人数世帯のシニア層の居住者が多い住宅街、ミドルファミリー層にも人気のエリアという立地特性を活かし、時短・簡便商品や体に優しい商品(低糖質コーナーなど)、店内製造の惣菜やパン(小麦の郷)を強化。

ライフ朝潮橋駅前店フロアマップ。

青果売場では地元・大阪産の農産物を取り入れた直売広場、水産売場・惣菜売場では対面調理場、そのほか焼き芋機を導入するなど、コンパクトながら活気ある売場づくりを心がけるとしている。

ライフ朝潮橋駅前店

住所:大阪府大阪市港区夕凪2ー18ー49
営業時間:9時30分~24時

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