カテゴリー別アーカイブ: 都商研ニュース

三越伊勢丹HD、ソシエをTBCに2021年7月売却-買収から僅か4年で、「SOCIE」「TBC」経営統合へ

大手百貨店グループ「三越伊勢丹HD」(本社:新宿区)は、同社傘下のエステサロン「ソシエ・ワールド(SOCIE)」(本社:渋谷区)を大手エステサロン「TBCグループ」(本社:新宿区)に2021年7月1日付で売却。これにより、ソシエはTBCグループとなる。

伊勢丹。

大手エステサロンのTBCと老舗エステサロンのソシエ

TBCグループは1976年3月に設立。日本国内47都道府県の駅周辺に立地するオフィスビルやショッピングセンターを中心に女性向けエステサロン「エステティックTBC」、男性向けエステサロン「MEN’S TBC」、脱毛サロン「エピレ」を約200店舗展開する。同社の2018年3月期売上高は約309億円。

「エステティックTBC」のサロン。(熊本県熊本市)

ソシエ・ワールドは、1960年5月に神奈川県大和市で「高橋理容店」として創業、1970年に「ワールド」として理容室・美容室を出店開始した。その後、1971年9月に現法人を設立、1982年に現社名に変更、1987年に台湾法人「台湾施舒雅美容世界股份有限公司」を設立、2013年2月には持株会社「SWPホールディングス」を設立した。

「SOCIE」台湾1号店が出店するそごう台北忠孝館。(台北市)

同社は国内外の百貨店やラグジュアリーホテルといった“一等地”を中心に、エステ・ヘアーサロン「SOCIE」「GUERLAIN PARIS」、眉毛・睫毛専門サロン「BEAUTY GENE professional」などを約140店舗展開する。三越伊勢丹HDの連結対象であるソシエ国内法人の2021年3月期売上高は83億2700万円、台湾法人の売上高は33億600万円。

ソシエ、国内店舗の業績不振が深刻化していた

三越伊勢丹HDは2017年1月に投資ファンドのポラリス・キャピタル・グループからソシエ・ワールドの持株会社「SWPホールディングス」全株式(61,400株)を取得。大西洋社長(当時)による“コト消費の強化”を目的とした多角化路線の一環として、トータル・ビューティ事業に参入することとなった。

SOCIEのサロン。

三越伊勢丹HDによるソシエ・ワールド買収当初、ソシエ国内法人の2017年3月期売上高は152億6700万円、台湾法人の2017年3月期売上高は28億2900万円とエステサロン業界上位の座を維持していた。

「SOCIE エステティック」「SOCIE AVEDA」。

しかし、翌年以降売上高は競争激化を背景に減少傾向にあり、2020年に本格化した新型コロナ感染拡大の影響(入居施設の休業など)を受け、売上高は買収当初から半減した。
三越伊勢丹HDは「本事業を取巻く環境変化、今後の事業の方向性を勘案した結果、今般当社が保有するSWP全株式をTBCに譲渡することが適切であると判断した」とコメントしており、ソシエ買収からわずか4年で事業撤退を強いられることとなった。
また、TBCは今回のソシエ買収により、同社が従来積極展開してこなかった百貨店・駅ビル・ホテルといったランドマーク施設や中国・台湾を始めとする海外に拠点を広げることとなる。

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ライフ学園前店、2021年8月31日閉店-学研奈良登美ヶ丘駅前の大型総合スーパー、規模縮小を経て23年の歴史に幕

奈良県奈良市の関西文化学術研究都市(けいはんな学研都市)にある大型総合スーパー(ショッピングセンター)「ライフ学園前店」が2021年8月31日午後6時をもって閉店する。

ライフ学園前店。

登美ヶ丘のライフ、1万㎡超える大型旗艦店だった

ライフ学園前店は、学園前の由来となった帝塚山学園(近鉄奈良線学園前駅)から3kmほどの距離にある登美ヶ丘に1998年5月に開店。建物は地上4階地下1階建、店舗面積は10,500㎡。
同社直営の食料品・衣料品・日用品・書籍・医薬品売場を核に、ワールドのニューファミリー層向けセレクトショップ「SHOO・LA・RUE」や100円ショップ「Seria」、バローグループのスポーツクラブ「AXTOS Will_G」といったテナントが入居している。             

「駅チカ」となるも2018年からは規模を大幅縮小していた

ライフ学園前店は開店当初、同社の看板店舗として直営の総合スーパーや各種専門店が入居する本館に加え、低層階に大型専門店としてホームセンター「コーナン学園前登美ケ丘店」が入居する立体駐車場2館を併設していた。
店舗徒歩圏内では2006年3月に近鉄けいはんな線学研奈良登美ヶ丘駅(生駒市)が開業し“駅近立地”になったが、同年7月にはより駅に近い場所にイオン奈良登美ヶ丘ショッピングセンター(現・イオンモール奈良登美ヶ丘)が開業するなど施設間競争が激化。2017年12月にはコーナンが撤退し、2018年1月からは立体駐車場2館が解体となるなど施設規模を大幅に縮小していた。

2018年に解体されたコーナンと立体駐車場。

閉店理由や跡地活用などは未発表

ライフ学園前店本館の閉店理由や建物の処遇、ライフネットスーパーの管轄エリア引継ぎなどは、2021年6月時点においては明らかになっていない。
学園前店の建物はいずれも築20年ほどであるが、同時期に建設された第1立体駐車場は解体後にマリモの分譲マンション(ポレスター)、第2立体駐車場は解体後にスギ薬局核のロードサイド店舗として跡地活用されており、本館についても「学研奈良登美ヶ丘駅徒歩圏内」という好立地を活かした跡地活用が図られるであろう。

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パレマルシェ神宮、2021年6月20日閉店-駅東口にミュープラット神宮前、7月21日開業

愛知県名古屋市熱田区の熱田神宮前・名鉄神宮前駅西口にある駅ビル「パレマルシェ神宮(名鉄神宮前百貨店、神宮前駅西ビル)」が、2021年6月20日に閉店し、7月21日に東口に開業する新たな駅ビル「ミュープラット神宮前」にその機能を移す。

パレマルシェ神宮(名鉄神宮前百貨店)。

名鉄神宮前百貨店から37年の歴史に幕

パレマルシェ神宮は1984年9月に「名鉄神宮前百貨店」として開店。2005年6月に運営会社の変更に伴い現在の名称となった。
売場は1階から6階、店舗面積は10,951㎡で、2021年時点ではオークワグループの総合スーパー「パレマルシェ」のほかスターバックス、マツモトキヨシ、ダイソー、名鉄カルチャースクールなどが出店。3階には神宮前駅連絡口が設けられている。

駅と直結されていた。

しかし、老朽化のため閉店し、駅東口に7月に開店する「ミュープラット神宮前」にその機能を移すこととなった。

新たな駅ビル「μPLAT神宮前」7月21日開業

名鉄神宮前駅東口に7月21日に開業する「ミュープラット神宮前」は12階建て、そのうち商業棟は4階までで店舗面積は3,019㎡。

ミュープラット神宮前・商業棟。

核店舗として1階に食品スーパー「パレマルシェ神宮前」が出店するほか、「スターバックス」「マツモトキヨシ」などが旧店舗から移転。そのほか「キャンドゥ」、無印良品の小型店「MUJI.com」、栄のベーカリー「ル・シュプレーム」新業態「ジャーマン・スープレックス.」など全21店舗が出店。2階には神宮前駅連絡口が設けられるほか、改札前もリニューアルして名鉄が運営するコンビニ「ファミリーマートエスタシオ」、三洋堂書店の小型店「スマ本屋」などが出店する。
また、12階建ての住居棟は賃貸マンション「メリブ神宮前」(1K:66 戸、2LDK:23 戸)となる。

ミュープラット神宮前 テナント一覧
店名 業種 フロア
パレマルシェ スーパーマーケット 1F
スターバックス カフェ 2F
MUJI.com(無印良品) 生活雑貨 2F
マツモトキヨシ ドラッグストア 2F
メガネの和光 メガネ 2F
ジュピター グロサリー 2F
German sup/ex. ベーカリー 2F
キャンドゥ 100円ショップ 3F
鈴の屋 豆腐料理 3F
嘉文 和食 3F
フジヤマ55 つけ麺・ラーメン・台湾まぜそば 3F
宮きしめん きしめん 3F
松月 天ぷら 3F
ゆうゆうパソコン教室 パソコン教室 4F
シャンティ ネイルサロン 4F
ワイ/ジングウ 美容室 4F
プルチーノ歯科・矯正歯科 クリニック 4F
ファミリーマート エスタシオ コンビニエンスストア
(7月13日先行開店)
2F改札前
スマ本屋(三洋堂書店) 書店 2F改札前
メゾンデュミエル 洋菓子・パン 2F改札前
十み果 和菓子 2F改札前
μPLAT神宮前

住所:愛知県名古屋市熱田区三本松町1801番

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ローソン マチの本屋さん、2021年6月3日出店開始-コンビニ+書店、狭山に1号店

コンビニ大手「ローソン」(東京都品川区)と書店取次大手「日本出版販売(日販)」(東京都千代田区)は、小型書店併設型ローソン「LAWSONマチの本屋さん」の出店を2021年6月3日に開始する。

ローソンと日販が連携、既存店を「書店併設」に

「LAWSONマチの本屋さん」1号店は「ローソン狭山南入曽店」(埼玉県狭山市)を改装したもので、通常のローソンの商品に加えて約9000タイトルを販売する約70㎡の書籍売場を設ける。営業時間は24時間となる。

LAWSONマチの本屋さん。

ローソンは一般書店と協業で書店併設型店舗を21店(2021年5月時点)出店しているが、同社によると2020年度の書籍・文庫本などの売上高は、前年実績を約2割も上回ったという。
ローソンは今後も書店併設型店舗の拡大を目指すとしており、ローソンの手によって書店が消えた町にも「書店復活」となる例が現れるかも知れない。

ローソン マチの本屋さん 狭山南入曽店

住所:埼玉県狭山市南入曽1018-2
面積:281㎡(約85坪)そのうち書店部分70㎡(約21坪)
24時間営業

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イオンビッグ、マックスバリュ長野を2021年6月1日吸収合併-イオンのディスカウント運営会社、さらなる再編も?

イオングループの「イオンビッグ」(本社:名古屋市中村区)は、同じくイオングループの「マックスバリュ長野」(本社:長野県松本市)を2021年6月1日に吸収合併する。
(以下、マックスバリュ=MV)

マックスバリュ長野運営のザ・ビッグ信濃大町店。
(旧・信州ジャスコ新大町店/転換1号店/長野県大町市)

イオンビッグ、さらにビッグに

「イオンビッグ」は2011年8月21日に設立。設立にあわせてイオンリテール運営の総合ディスカウントストア(北関東・中部・近畿エリアのザ・ビッグなど21店舗、すべて本州)を承継した。
同社は設立直後より「イオンスーパーセンター」「メガマート」をディスカウントスーパー「ザ・ビッグ」に一本化する業態転換を開始。2014年1月には関東・中部・近畿のザ・ビッグ運営に特化した事業会社となった。

イオンビッグ運営のザ・ビッグエクストラ平群店。
(奈良県生駒郡平群町)

「MV長野」は2009年12月4日に設立。2010年2月にイオンリテールから長野県内の中小型総合スーパー(中小規模のジャスコ4店舗)と食品スーパー(MV全店舗)を承継し事業を本格的に開始した。
同社は消費者の節約志向の高まりなどにより設立直後の2010年6月より「ジャスコ」「マックスバリュ」を、長野県内初出店の「ザ・ビッグ」に一本化する業態転換を開始。2011年8月にイオンリテールから新たに承継したメガマート信州池田店の業態転換を経て、2014年10月には長野県内のザ・ビッグ運営に特化した事業会社となったため、2021年時点では「全店舗がザ・ビッグの店舗」となっていた。

マックスバリュ長野のザ・ビッグ。(長野県大町市)
同社が運営するジャスコからの転換1号店だった。

イオンのディスカウント、さらなる再編も?

イオングループは、イオンリテールの総合スーパー事業会社化とMVの地域密着体制構築を目的として、2010年1月にリテール運営のMVをイオン100%出資の地域子会社6社(北東北・南東北・関東・中京・長野・北陸)に分割する機構改革を実施した。
MV地域子会社6社のうち「MV北陸」は石川県・富山県・新潟県の食品スーパー事業会社として存続、「MV関東」はイオン系スーパー2社(マルエツ・カスミ)と経営統合、「MV北東北」「MV中京」は近隣の地域子会社と合併するかたちで2021年5月現在もMVを運営している。一方「MV南東北」「MV長野」はディスカウント志向を強め、2015年までにザ・ビッグのみを運営する会社となった。

イオンビッグは2019年9月に行われたMV東海・MV中部の経営統合に先駆け、同年6月に東海運営のザ・ビッグ35店舗、同年7月に中部運営のザ・ビッグ13店舗を吸収分割により譲受するなど、東海地方のザ・ビッグ運営会社を統合するかたちで経営規模の拡大を図っている。

イオンビッグによる「MV長野」の吸収合併と同様、スケールメリットを活かした価格訴求の強化を目的として、ディスカウント事業会社のさらなる再編が行われる可能性が高いと見込まれる。

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岡ビル百貨店、2021年5月31日閉館-名鉄東岡崎駅ビル、63年の歴史に幕

愛知県岡崎市にある名鉄東岡崎駅ビルの商業施設「岡ビル百貨店」が、2021年5月31日に閉館する。

名鉄東岡崎駅・岡ビル百貨店。

東岡崎駅のレトロな駅ビル、63年の歴史に幕

岡ビル百貨店は1958年開業、1967年増築。
館内は1970年代前後の内装のまま改装されていない部分が多く、21世紀に入ると数店舗のみでの営業となっていた。

館内は昔の内装のままだった(2021年)。

東岡崎駅ビル再開発計画、いよいよ始動か

駅ビルは当面は駅機能のみ活用される。
将来的に再開発されるとみられるが、具体的な開発案などは5月時点で発表されていない。

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イオンモール川口、2021年6月8日再開業(テナント一覧)-建替え前の「グリーン」引継ぎ「本格スマートストア」掲げる

埼玉県川口市安行領根岸のイオングループ系ショッピングセンター「イオンモール川口」が、約3年間の建替え期間を経て2021年6月8日午前9時にグランドオープンする。

イオンモール川口。

「グリジャ」として親しまれた「グリーンシティ」

イオンモール川口は、1984年4月にジャスコ(現・イオン)と三菱商事の合弁会社として設立された「ダイヤモンドシティ」の首都圏1号店「川口グリーンシティ」(通称:グリジャ)として開業。2007年9月には運営会社の再編にともない施設名を「イオンモール川口グリーンシティ」に改称、2011年10月にはブランド名の変更にともない現在の名称に改称した。
建物は地上3階建(一部6階建)で、敷地面積は約49,900㎡、総賃貸面積は約34,000㎡、延床面積は約54,000㎡、施設所有者はサイボー(旧・埼玉紡績)。

2018年当時のイオンモール川口。

イオンモール川口は、長らく地域随一の大型商業施設として営業していたが、2000年11月にグループの「ダイヤモンドシティ・キャラ(現・イオンモール川口前川)」(サイボー所有)が1kmほどの距離に開業。その後もセブン&アイHDのアリオ川口や三井不動産グループのララガーデン川口など競合となる施設が相次ぎ進出したうえ、開業から築30年超経過していたこともあり、建替えのため2018年8月31日をもって閉店していた。
2019年3月からはマックスバリュ西日本(旧・広電ストア/マダムジョイ)の移動スーパーを活用した期間限定のバス型店舗「イオン川口前川 バスdeスーパー」を施設跡地近隣で営業開始。2021年5月28日には建替え再開業する予定であったが、埼玉県の蔓延防止等重点措置延長にともない、正式開業日を6月8日に延期していた。

建替え前の“グリーン”引き継ぎ、約3年ぶりに復活

イオンモール川口は地上4階建、敷地面積は約78,000㎡、総賃貸面積は約59,000㎡、延床面積は約126,000㎡。駐車台数は約2,800台、駐輪台数は約1,500台。設置者は建替え前の旧施設と同じくサイボー(旧・埼玉紡績)となる。
新施設は施設コンセプトに「Kawaguchi Green Park」、外装コンセプトに「川口GREEN HILL」、内装コンセプトに「「陽」-新たに生まれる「HIKARI」のような空間」を掲げるなど、旧施設と同じく“グリーン”を意識した施設づくりを行う。

イオンモール川口センターコート。

新施設にはイオンリテールの総合スーパー「イオンスタイル川口」を核に、埼玉県内初16店舗と地元企業10店舗を含む専門店約150店舗が出店する。
1階専門店街にはファストファッション「UNIQLO」の旗艦店(1,300㎡)やライフスタイルストア「無印良品」のイートイン併設店舗といった大型店に加え、「ABC-MART SPORTS」「AMERICAN HOLIC」「BAYFLOW」「CIAOPANIC TYPY」といったテナントが出店。イオンスタイルの食品売場に隣接するかたちで食物販ゾーン「Hills Kitchen(ヒルズキッチン)」やレストラン街「HILLS DINER(ヒルズダイナー)」を展開する。

無印良品イオンモール川口店。

Hills Kitchenには生鮮専門店「九州屋」「魚力」「タカギフーズ」やグロサリー「UNITED NATURE」「カルディコーヒーファーム」「久世福商店」を中心に、市内の洋菓子店やパン・ケーキショップなど14店舗が出店。
HILLS DINERには魚力直営海鮮丼店「魚力食堂」や北海道ローストビーフ・ザンギレストラン「北海道キッチンYOSHIMI」、中華・しゃぶしゃぶブッフェ「富沢屋本店」など県内初を含む10店舗が出店する。

イオンモール川口1階レストラン街「HILLS DINER」。

2階専門店街には大型家具・インテリア雑貨専門店「マナベインテリアハーツ」やフィットネスクラブ「ティップネス」、総合スポーツ用品店「スーパースポーツゼビオ」といった大型テナントに加え、大阪・アメリカ村で古着屋として創業したストリートファッションストア「WEGO」、カジュアルファッションストア「Right-on」、均一ショップ「3COINS+plus」「390 サンキューマート」、靴量販店「ASBee」といったテナントが出店。館内中央にはフードコート「FOOD FOREST(フードフォレスト)」を展開する。
FOOD FORESTには手作り餃子専門店「良記餃子軒」といった県内初の店舗、中華そば葵のつけ麺新業態「葵製麺」や「武蔵野うどん澤村」といった地元企業の店舗、「マクドナルド」「ミスタードーナツ」「KFC」「31アイスクリーム」「ディッパーダン」といったファストフード店などを含む15店舗が出店する。

イオンモール川口2階フードコート「FOOD FOREST」。

3階には家電量販店「ヤマダデンキ・テックランド」や「トイザらス」、イオングループの複合書店「未来屋書店」といった大型テナントに加え、東急ハンズの期間限定店舗「TRUCK MARKET」、インテリア雑貨店「HIDE AND SEEK」「じぶんまくら」、菓子店「おかしのまちおか」、東京・下北沢で創業した眼鏡店「Zoff」、川口市内で創業した低価格眼鏡店「東京スターメガネ」、手芸用品店「手芸の丸十」、バラエティ雑貨・書店「ヴィレッジヴァンガード」、イオングループの総合ペットショップ「PETEMO」、鉄道グッズ店「ポポンデッタ」「モーリーファンタジー」、JR九州グループの「シナボン・シアトルズベストコーヒー」といったテナントが出店。4階にはイオングループの映画館・シネマコンプレックス「イオンシネマ川口」(10スクリーン)が出店する。
そのほか、フロアを跨ぐかたちで1~2階に総合型フィットネスクラブ「ティップネス」、2~3階にアミューズメント施設「SEGA」が出店する。

イオンシネマとSEGA。

核店舗はイオン初の本格スマートストアに

新施設の核となるイオンスタイル川口は、コンセプトに「~365日毎日の暮らしに寄り添う~“健康・便利”で“新しい出会い”が体感できる“初”の本格スマートストア」を掲げ、イオンスタイル有明でのDX(デジタルトランスフォーメーション)実証実験(2020年10月開始)を活かした、在館人数や年齢認証が可能な「AIカメラ」や陳列棚での商品情報・販促動画配信「シェルフサイネージ」、大型モニターでの「店内調理ライブ配信」を導入する。

イオンスタイル川口。

1階食品売場には同社県内店舗では最大級となる対面鮮魚コーナーを開設するほか、近隣店舗(イオン川口前川店・イオンスタイル新井宿駅前)でも取扱いのあるご当地メニューや川口・鳩ヶ谷ならではの地物(じもの)商品、インストアベーカリー「CANTEVOLE(カンテボーレ)」を導入。

イオンスタイル川口1階食品フロア。

2階にはバラエティドラッグストア「Glam Beautique(グラムビューティーク)」と住生活ブランド「HOME COORDY(ホームコーディ)」の融合店舗、3階には子供用品店「KIDS REPUBLIC(キッズリパブリック)」、ウエルネススポーツ専門店「sporsium(スポージアム)」を導入。
イオンスタイル川口2階フロア。

イオンスタイルや専門店街の弁当・惣菜・テイクアウト商品などを事前注文可能な「モバイルオーダーサービス」に加え、フードデリバリーサービス「出前館」と連携するなど、「地域に根差したより便利で豊かな暮らしを体感できる商品やサービスを提案する」としている。

イオンモール川口 テナント一覧
階数 店名 業種
核店舗 イオンスタイル川口 総合スーパー
1階 グレディ  ブリリアン レディス
1階 in the groove LAB. レディス
1階 ベイフロー レディス・メンズ
1階 チャオパニックティピー レディス・メンズ・キッズ
1階 ユニクロ レディス・メンズ・キッズ
1階 サマンサモスモス  ケイッティオ レディス
1階 アメリカンホリック レディス
1階 サックスバー 鞄・財布・小物
1階 ワンズテラス 生活雑貨
1階 オンネマトカ  シューズ 婦人靴
1階 ABC-MART  SPORTS 靴・レディス・メンズ
1階 ogawa  GRAND  lodge  川口 キャンプ用品
1階 イオンバイク 自転車
1階 キソラ 鞄・財布・小物
1階 ブランドショップハピネス ブランド品
1階 モノアース 雑貨・コスメ
1階 ジュエリーツツミ 宝飾
1階 無印良品 生活雑貨・食品
1階 ラフィネ/無重力マッサージ リラクゼーション
1階 美容室APOLLO 美容室
1階 PAPATTO STATION 宅配受付カウンター
配送資材販売
1階 イオン銀行ATM ATM
1階 埼玉県縣信用金庫ATM ATM
1階 埼玉りそな銀行ATM ATM
1階 ティップネス フィットネスクラブ
1階 ワンダープライス 買取
1階 リアット リペア
1階 銀座グラティア・ラココ エステ・脱毛
1階 Michinowa  ネッツトヨタ東埼玉 自動車販売
1階 イオンクレジットサービス 金融サービス
1階 ゴト―クリーニング クリーニング
1階 宝くじチャンスセンター 宝くじ
1階 九州屋 青果
1階 魚力 鮮魚・鮨
1階 タカギフーズ 精肉
1階 日本一 焼き鳥・鰻
1階 とんかつ新宿さぼてん とんかつ
1階 おめで鯛焼き本舗 たい焼き
1階 果汁工房果琳 フルーツジュース
1階 デイジイ ベーカリー・洋菓子
1階 カルディーコーヒーファーム 輸入食品
1階 久世福商店 食品
1階 ㊇ユナイテッドネイチャー フルーツサンド・グロッサリー
1階 フロプレステージュ 洋菓子
1階 シャンドワゾーグラシエショコラティエ チョコレート・ジェラート
1階 AENA 自然食品
1階 スターバックスコーヒー カフェ
1階 北海道キッチンYOSHIMI 洋食
1階 熟成豚とんかつ  わか葉 とんかつ
1階 魚力食堂 和食
1階 カウアイダイナー&フードボートカフェ ハワイアンレストラン
1階 コメダ珈琲店 カフェ
1階 富沢屋本店 中華ブッフェ・しゃぶしゃぶ
1階 築地飛賀屋 和食
1階 承知の助byがってん寿司 回転寿司
2階 ビービーキューオリーブチキンカフェ フライドチキン
2階 アンソレイユ レディス
2階 グイオ アクセサリー
2階 たまゆう 呉服
2階 チュチュアンナ  グランデ ランファン
2階 ハニーズ レディス
2階 ema&agreable レディス
2階 WEGO レディス・メンズ
2階 ライトオン レディス・メンズ・キッズ
2階 アンサーガレージ レディス・メンズ
2階 中央コンタクト コンタクトレンズ
2階 スリーコインズ  プラス 生活雑貨
2階 mio mio バラエティ雑貨
2階 ココヒルズ 服飾雑貨
2階 ASBee
2階 チェルシーニューヨーク 生活雑貨・服飾雑貨
2階 eyevory by ビジョンメガネ 眼鏡
2階 サンキューマート バラエティ雑貨
2階 ザ・クロックハウス 時計
2階 マナベインテリアハーツ 家具
2階 足道楽プラス 靴・インソール
2階 ミルフローラ 宝飾
2階 スーパースポーツゼビオ スポーツ用品
2階 セイハイングリッシュアカデミー 英会話教室
2階 そろばん教室88くん そろばん教室
2階 au style 携帯電話
2階 ドコモショップ 携帯電話
2階 KA・RA・DAファクトリー リラクゼーション
2階 マジックミシン 洋服お直し
2階 イオンのほけん相談 保険
2階 セガ アミューズメント
2階 築地銀だこ たこ焼き
2階 葵製麵 つけ麺
2階 武蔵野うどん  澤村 うどん
2階 モンスターグリル ステーキ
2階 広島お好み焼  ちんちくりん お好み焼き
2階 京都北白川ラーメン魁力屋 ラーメン
2階 吾照里(オジョリ) 韓国料理
2階 びっくりドンキー  ポケットキッチン ハンバーグ
2階 鳥さく 唐揚げ
2階 良記餃子軒 中華
2階 ケンタッキー・フライド・チキン フライドチキン
2階 マクドナルド ハンバーガー
2階 ミスタードーナツ ドーナツ
2階 サーティワンアイスクリーム アイスクリーム
3階 ディッパーダン タピオカ/クレープ
3階 おかしのまちおか お菓子
3階 positiva レディス
3階 ファム  バイ  アレイル 鞄・靴
3階 coca レディス・メンズ
3階 ハイドアンドシーク 生活雑貨
3階 フクスケ 靴下・ルームウェア・インナー
3階 東急ハンズトラックマーケット バラエティ雑貨
3階 ヴィレッジヴァンガード バラエティ雑貨
3階 ロセルプラス 雑貨
3階 Purse バラエティ雑貨
3階 アクアシルバー アクセサリー
3階 トイザらス 玩具
3階 東京スターメガネ 眼鏡
3階 PETEMO ペット用品
3階 セリア 均一雑貨
3階 手芸の丸十 手芸
3階 #C-Pla カプセルトイショップ
3階 じぶんまくら 寝具
3階 コドモディーポ ホビー
3階 iPhone 修理プラント 携帯修理
3階 未来屋書店 書籍
3階 Zoff 眼鏡
3階 ポポンデッタ 鉄道模型・N ゲージ
3階 シナボン  シアトルズベストコーヒー カフェ
3階 サイゼリヤ イタリアン
3階 スタジオシエル 写真スタジオ
3階 学研スクエア 学習塾
3階 スマプラ 携帯アクセサリー
3階 楽天モバイル 携帯電話
3階 ソフトバンク 携帯電話
3階 QBハウス ヘアカット
3階 ZEN  GOLF RANGE シュミレーションゴルフ
3階 イオンハウジング 不動産
3階 ほけんの窓口 保険
3階 ネイス体操教室 体操教室
3階 保険クリニック 保険
3階 ヘアカラー専門店  ファーストカラー ヘアカラー
3階 ヤマダデンキ  テックランド 家電
3階 ひらいし眼科 眼科
3階 川口サンデー歯科・矯正歯科 歯科
3階 モーリーファンタジー アミューズメント
3階 リトルプラネット アミュ―ズメント
4階 イオンシネマ シネマ
イオンモール川口

住所:埼玉県川口市安行領根岸3180番地
営業時間(イオンモール専門店街):午前10時~午後8時
営業時間(イオンスタイル1階):午前8時~午後11時
営業時間(イオンスタイル2階):午前9時~午後10時
営業時間(イオンスタイル3階):午前10時~午後10時

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別府近鉄百貨店跡地に大型リゾートホテル、2021年5月26日着工-タワマン計画から宿泊施設に

大分県別府市のJR別府駅前にあった「別府近鉄百貨店」跡地に、「共立メンテナンスグループ」(東京都)の大型リゾートホテルが2021年5月26日に着工された。

ホテル建設工事が着工された近鉄別府店の跡地。
左側の建物は立駐・別館跡、向かいは開業したばかりのスーパーホテル。

1994年閉店の近鉄百貨店跡、タワマン計画があったが…

別府近鉄百貨店は1958年に中村呉服店(1990年代廃業)の支店「中村百貨店」として開業。1960年に近鉄百貨店が購入し「別府近鉄会館」に、のち「別府近鉄百貨店」となった。
なお、一時期は館内地階に温泉が併設されていたが、のちに食品売場となった。
しかし1988年10月にすぐ近くにトキハ別府店(現:トキハ別府店東館)と別府ショッピングプラザコスモピア専門店街(現:トキハ別府店西館専門店街)が開業。売り上げが低下したため、1994年8月に閉店した。

トキハ別府店

その後、大分県宇佐市に本社を置くディベロッパー「本多産建」が本館跡地を買収し、温泉付きタワーマンションの建設計画を発表。再開発に向けて近隣のビル数軒も解体がおこなわれた。
2011年にはリーマンショックの影響を受け階数を15階建てに削減したものの、リーマンショックによって会社が事実上破綻状態となったことから着工されなかった。

本多産建(宇佐市、解体済み)。

跡地は更地のまま2014年に福岡県の不動産会社「樹」が購入し、賃貸駐車場「トラストパーク別府駅前」となった。
なお、別館・立駐は「つるみカーパークプラザ」として営業しており、1階は専門店街となっている。

「ドーミーイン」の共立メンテ、リゾートホテル建設

共立メンテナンスはビジネスホテル「ドーミーイン」で知られるほか、全国各地に共立リゾートなどが運営するリゾートホテルを約1200室展開している。
別府駅前に建設されるホテルは地上13階建て・客室数282室で、同社のリゾートホテルのなかでもかなり大規模なものとなる。建設主は土地を所有する「樹」。
敷地内には源泉があることから温泉が設けられると見られ、1階にはテナントゾーンも設けられる予定。

別府近鉄百貨店跡地に掲げられた建設計画。
奥に建設中のビルは「ホテルアマネク別府」。

近鉄跡では2021年5月26日ごろよりトラストパーク設備の撤去作業がおこなわれており、7月1日から本格的に着工される予定となっている。

徒歩圏に「星野リゾート」「アマネク」「アパ」建設中

近鉄跡の向かいには2020年7月に「スーパーホテル別府駅前」が開業したほか(1階テナントゾーンはテナント募集中)、徒歩圏には2021年6月に「星野リゾート界別府」が、2021年12月ごろに「ホテルアマネク別府」が、2022年春に「アパホテル別府駅前」が開業する予定で、駅前のホテル地図が大きく塗り替えられることとなる。

追記:建設計画図(2021年8月時点)


作成:都商研/元図:GoogleMap/出典:現地調査による。

ホテル名は「御宿 野乃 別府」が見込まれる。

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イオンそよら上飯田、2022年春開業-ダイエー跡、旧店よりも縮小に

名古屋市北区の上飯田駅近くにあった総合スーパー「イオン上飯田店(旧・ダイエー上飯田店)」跡地の東半分に、イオンの都市型商業施設「イオンそよら上飯田」が、2022年春に開業する。

イオンそよら上飯田。

47年の歴史に幕を下ろしたダイエー跡地

イオン上飯田店は1973年4月にダイトウオリベックビルの核店舗「ダイエー上飯田店(上飯田ショッパーズプラザ)」として開店。1984年に増床リニューアルした。

イオン上飯田店。

その後、ダイエーの総合スーパー事業縮小に伴い2016年3月をもってイオンリテールに運営移管され、イオン上飯田店となった。
建物は売場面積は13,036㎡で、未来屋書店、マツヤデンキ、カルディーコーヒーファーム、メガネの三城、キャンドゥ、モーリーファンタジーなど多くのテナントが出店していたが、老朽化のため2020年2月29日に閉店していた。
イオンは閉店に際し、新店舗はシニアをターゲットとした「食と健康」がテーマの商業施設を建設するとしていた。

ダイエー時代より縮小-核店舗はイオンスタイル

「そよら」はイオンの都市型店舗で、由来は「そら、寄って、楽しんでって!」。「イオンそよら上飯田」は3号店で、東海地方には初出店となる。

「イオンそよら」ロゴ。

イオンそよら上飯田の売場は1階と2階、延床面積は約9,163㎡。コンセプトは「暮らしの利便性を高めるコンパクトなまちの生活拠点」。コンパクトでありながらワンストップで買物できる「時短での買物」と、野外のテラススペースなどでの「時間消費」という、2つの「時間価値」を提供するとしている。
核店舗はスーパー「イオンスタイル上飯田(仮称)」。
「食と健康」をテーマとし、「採れたて地場野菜」「対面鮮魚コーナー」をはじめ、ベーカリー・サラダ・スイーツなどのデリカ商品を豊富に品揃えし「おいしく健康になる」売場を目指すという。
なお、敷地の西半分は長谷工グループの不動産大手「総合地所」の所有となっており、分譲マンションが建設される可能性が高い。

イオンそよら上飯田

住所 : 愛知県名古屋市北区織部町1丁目1番
営業時間:未定

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イオンモールダゴンセイカン、着工延期-2023年度のミャンマー1号店、クーデターで

イオンモール(千葉県千葉市)は、2023年度に開業予定だったミャンマー(ビルマ)初のイオンモール「(仮称)イオンモールダゴンセイカン」の着工を延期することを2021年5月に発表した。

ミャンマー初出店予定だったイオンモール

イオンモールが出店予定だったのは、ヤンゴン郊外のヤンゴン管区ダゴンセイカン郡区(タウンシップ)。
ダゴンセイカン郡区では新たな副都心計画の一つとして、2014年からミャンマー最大の不動産ディベロッパー「SHWE TAUNG(シュエタン)」グループにより新都市開発が進められている。

イオンモールダゴンセイカンの出店地。

イオンとイオンモールは、ミャンマー連邦共和国でショッピングモール事業を展開するためにシュエタングループとの合弁会社「AEON MALL MYANMAR CO.,LTD.(イオンモールミャンマー)」を設立。2021年夏ごろに1号店の着工を予定していた。
(詳しくは前記事を参照)

(仮称)イオンモールダゴンセイカン。

軍政による政変で着工延期に

着工の延期は、軍事政権下で先行きが見通せなくなったため。
イオンは、2016年からミャンマー各地でスーパーマーケット「イオンオレンジ」の運営もおこなっており、クーデターによる影響は大きいと考えられる。
一方で、イオンは「撤退は考えていない」としているといい、現時点では情勢が落ち着き次第イオンモールも着工されるとみられる。

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