カテゴリー別アーカイブ: 都商研ニュース

ニシザワデパート、2021年6月28日閉店ー地場大手スーパー「ニシザワ」創業の地、再開発で

長野県伊那市のJR飯田線伊那市駅近くにある百貨店(衣料品スーパーマーケット)「ニシザワデパート」が2021年6月28日に閉店する。

ニシザワデパート。

ニシザワ創業の地、最近は1階のみ営業だった

ニシザワデパートは1924年に「西澤書店」として開店。1967年に現在の建物となるとともに業態を百貨店に変更した。
建物は地下1階、地上6階建てで店舗面積は3,246㎡。現在は売り場を縮小し、1階のみの営業(2階はトイレのみ)で衣料品を中心に扱っていた。
店舗を運営する地場大手スーパー「ニシザワ」は1974年にダイエーとフランチャイズ契約を締結して以降、約30年間にわたって商品供給を受けていたほか、ダイエーの閉鎖店舗をニシザワが継承するなど深い関係にあった。

ダイエー提携時代のロゴタイプ。

そのため、ニシザワデパートには現在もダイエーが1975年まで使用していた旧旧シンボルマークが店内に残されている。

跡地は再開発へ、1階に再出店めざす

現在の建物は建設から50年以上が経ち、建物の老朽化が進んでいるほか、ニシザワデパートのある「伊那市通り町商店街」で再開発事業の計画があることから取り壊すことを決めたという。
地元メディアなどによると、新しい建物は4階建てで、1階に小売店舗、2~4階に賃貸住宅とする計画。
9月下旬から取り壊し工事を始め、2023年春の完成を予定している。
(写真協力:全国スーパーめぐりさん

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西武武蔵小杉ショップ、2021年4月28日再出店-4年ぶりに、グランツリー改装で

神奈川県川崎市中原区の武蔵小杉駅前にあるセブンアイグループのショッピングセンター「グランツリー武蔵小杉」に、百貨店「西武武蔵小杉ショップ」が2021年4月28日に再出店する。

グランツリー武蔵小杉。

開業時から出店していた西武、2017年に閉店していた

グランツリー武蔵小杉には2014年11月の開業時より準核店舗として「西武・そごう武蔵小杉」が出店。川崎駅前のさいか屋が閉店した直後の2015年6月には全面改装をおこなっていたが、そごう・西武の小型店事業縮小に伴い、2017年8月31日に閉店していた。

西武・そごう武蔵小杉ショップ。

4年ぶりの再出店となる「西武武蔵小杉ショップ」の店舗面積は旧店よりも狭い約120㎡。

西武武蔵小杉ショップ(リリースより)。

旧店は2階にあり、紳士服・婦人服の取り扱いをおこなっていたが、新店舗は1階への出店で、「デパ地下」で人気の食品とギフトを中心に「ショッピングセンター等では通常展開のない百貨店MDに特化」(そごう西武の発表)した店舗となる。

グランツリー全館でリニューアル実施-11月まで

グランツリー武蔵小杉では、2021年4月現在リニューアルを実施中。
4月28日までに西武百貨店のほかに北欧雑貨「フライングタイガー・コペンハーゲン」(4月16日開店)、コーセーのコスメショップ「cosmeteria」(4月23日開店)、製菓グッズ店「TOMIZ(富澤商店)」、広尾のフルーツサンド&ティー専門店「茶季」など新たに22店舗が新規出店。グランドオープンは2021年11月20日を予定している。

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金沢ロフト、2021年7月閉店-片町きららの核店舗

石川県金沢市の中心商業地・片町のファッションビル「片町きらら」にある大手雑貨店「金沢ロフト」が、2021年7月に閉店する。

2015年開店の金沢ロフト、近隣にハンズが出店していた

金沢ロフトは大和デパート系列のファッションビル「片町きらら」(旧ラブロ片町)の3階に核店舗の1つとして2015年5月に建物の開業と同時に開店。店舗面積は1,221㎡だった。
閉店は地元メディアが報じたもの。2016年には徒歩圏の「香林坊東急スクエア」に「東急ハンズ」が出店。同店はロフトより売場面積が広く、競合関係にあった。

東急スクエア香林坊。

片町きららは営業を継続するが、ロフトの跡地の活用方法や、ロフトが金沢市周辺に移転・新規出店するかどうかなどは、4月時点では発表されていない。
片町きららには、4月時点で「スギ薬局」「H&M」が核テナントとして出店している。一方で、近隣にある百貨店「金沢エムザ(旧めいてつエムザ/名鉄丸越百貨店)」は3月に運営企業が変わったばかりであり、同店も近い将来の改装が見込まれるため、近隣商業施設のテナントの動向が注目される。
金沢ロフトの閉店により、北陸三県のロフトは、福井市の福井西武にある「福井ロフト」、富山市のフューチャーシティーファボーレ(核店舗:平和堂)にある「富山ロフト」の2店となる。

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とらのあな秋葉原店B館・C館、2021年4月6日までに閉店-同社旗艦店、女性向け同人誌は秋葉原での取扱終了

東京都千代田区のJR秋葉原駅近くにある大手漫画・同人誌専門店「虎の穴」(本社:東京都千代田区)の「コミックとらのあな秋葉原店C」が2021年4月4日に閉店、「コミックとらのあな秋葉原店B」が2021年4月6日に閉店した。

とらのあな秋葉原店A・とらのあな秋葉原店B。

角田無線電機本店跡の「C館」、ビル建替えで閉店

コミックとらのあな秋葉原店Cは、2013年11月に秋葉原店A・秋葉原店B正面の「東京角田ビル(旧・角田無線電機本店/カクタソフマップ本店)」に開店。
開店当初の営業フロアは1フロア(3階)かつ古書・古物専門の店舗であったが、うたわれるものシリーズで知られるゲーム会社「アクアプラス」(虎の穴グループ・ユメノソラHDと2013年10月資本業務提携)特設コーナーの開設などにより順次取扱い品目を拡大。当時、虎の穴やユメノソラHDの事務所があった4階・5階にイベントスペースを開設し、イベント重視の店舗となった。
東京角田ビルは、とらのあな秋葉原店Cに加えて、ビックカメラグループのPC専門店「ソフマップAKIBA2号店パソコン総合館」や、諏訪市公認キャラクターの諏訪姫で知られるPLUMのアンテナショップ「PLUM LIVE SHOP」、アイドル・モデル撮影イベント会場「Fresh! Akiba 新館」が出店するなど、秋葉原らしいPC・ホビー・イベント分野に特化したビルだった。

ソフマップAKIBA2号店パソコン総合館・とらのあな(上階)。

しかし、2021年2月にはPLUMが「東京角田ビル建て替えによる契約期間終了」を理由に撤退。さらに、3月にはソフマップがサポートカウンターやeスポーツ関連売場の移転を開始するなど、建替え・再開発される方針が明らかとなっていた。

閉店日のとらのあな秋葉原C館入口。

サトームセン跡の“とら”、女性専門「B館」だった

コミックとらのあな秋葉原店Bは、2006年8月に「コミックとらのあな秋葉原本店」として開店。2009年7月に現在の店舗名に改称した。
同店は2004年に閉店した家電量販店「サトームセン秋葉原中央通り2号店」跡への出店で、当時進めていた秋葉原地区における店舗再編の要であった。当初の営業フロアは6層(地上1~5階・地下1階)、従来の1号店(→A館)で取扱っていた映像ソフトやホビーに加え、女性向け商業誌・同人誌専門フロアや直営コンセプトカフェ「Café with Cat」(2009年5月閉店)を展開するなど意欲的な試みを行っていた。
その後も、2009年7月の店舗名改称にあわせて営業フロアを7層(地上1~7階)に拡大、低層を各種映像・音楽メディア(BD/DVD/CDなど)、高層を女性向けとする営業体制に移行。2019年6月には3階・4階にイラスト専門フロア「AKIBA ART STORE」「AKIBA ART GALLERY」を新設、同年12月には秋葉原唯一となる公認サンリオグッズ専門フロア「とらのあなサンリオ公認ショップ」を新設、2020年11月には3階をFateシリーズで知られる「TYPE-MOONフロア」に刷新するなど、女性特化・コンセプト重視の店舗に。2021年の閉店時点もサンリオとのコラボレーション看板が設置されていた。

閉店直前のB館・サンリオとシャニマスの看板(2021年4月4日)。

しかし、2020年からはコロナ禍により営業時間を段階的に短縮、2021年1月14日からは緊急事態宣言発令を受けて営業時間を同社全店舗最短となる4時間(15時~19時)に短縮。さらに、1月31日には秋葉原店Bのシンボルだった女性向け同人誌・商業誌の取扱いを終了(池袋店への移転統合扱い、一部一般商業誌のみ秋葉原店Aで取扱継続)するなど、規模の縮小が続いていた。

縮小続くとらのあな、秋葉原も大幅縮小に

虎の穴は2009年7月からの同人取扱い拡大以降、2016年に末広町駅前にあった若松通商ビル(現・秋葉原虎ビル)を取得、その後も中古ホビー専門店「とらのあな2nd」やバー併設の酒類販売店「とらのも(トラ(ノ)アナNOMOO)」、“オタク婚活”に強みをもつ結婚相談所「とら婚」を相次ぎ出店するなど、秋葉原を拠点とした事業多角化をおこなっていた。
しかし、2018年11月には「とらのも」を無期限営業休止(後に閉店)、2019年4月には「とらのあな2nd(本店)」を無期限営業休止。さらに、2020年にはコロナ禍を受け地方店の大半を閉店、2021年2月には古書・古物専門業態だった「とらのあな2nd PREMIUM 秋葉原ラジオ会館出張所」を閉店するなど、一連の多角化と経営規模の拡大で出店した店舗の大半を閉鎖。本業である「コミックとらのあな」についても秋葉原の店舗をA館に集約、さらには集客の要の1つだった女性向け同人の取扱いを終了することとなった。

秋葉原の「とらのあな」3店(A・B・C館)。

とらのあな秋葉原店は、今後A館のみで営業をおこなうとみられる。なお、女性向け同人誌については池袋店か同社の通販を利用するように案内されている。
それぞれの店舗跡地の活用方法は未定となっている(先述したとおり「角田ビル」は建て替えの方針)。

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ヤマダデンキLABI新橋、2021年中に閉店-旧・キムラヤ新橋本店

東京都港区の新橋駅前にある大型家電量販店「ヤマダデンキLABI新橋」が、2021年中に閉店する。
追記:2021年10月1日に閉店することとなった。

ヤマダデンキLABI新橋。

かつて「キムラヤ旗艦店」だった

ヤマダデンキLABI新橋」は、2007年にヤマダ電機(2020年よりヤマダHD・ヤマダデンキ)傘下となったディスカウントストア「キムラヤ」の旗艦店「セレクトイン・キムラヤ新橋本店(1999年5月開店)」を同年12月に改装するかたちで、キムラヤ運営のヤマダ電機「LABI新橋デジタル館」として開店。のちに、ヤマダ電機直営となり、法人窓口なども備える総合家電量販店「LABI新橋」となっていた。

キムラヤ秋葉原店。
現在、キムラヤはくすりを中心とした小型店として存続。

また、2018年1月から2020年6月までは、高層階にヤマダ傘下のPC店「ツクモ」が出店していた。建物は地上6階、地下1階建て、売場面積は4,479㎡。
同店の閉店は、建物を所有する「森トラスト総合リート投資法人」の発表によって明らかになったもの。
賃貸契約の解除時期は2021年12月31日としており、ヤマダデンキはそれより前に閉店するとみられる。
なお、発表によると月額賃料(家賃)は7,650万円だという。

開業当初「LABI新橋デジタル館」だったころ。

ヤマダグループは、コロナ禍の影響もあり2020年中に旗艦店である「ツクモ秋葉原店(LABI秋葉原パソコン館)」、「LABI新宿東口店」を相次いで閉店。首都圏中心に展開する傘下のパソコン店「ツクモ」などでも、閉店・店舗統合が加速している。

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阪急阪神第一ホテルグループ、6ホテルの営業終了を2021年3月31日に発表-大阪新阪急ホテル、再開発へ

阪急阪神ホールディングスは、子会社の「阪急阪神ホテルズ」(阪急阪神第一ホテルグループ)が運営する6ホテルの営業を終了することを2021年3月31日に発表した。

近く創業100年を迎える阪急阪神第一ホテルグループ

阪急グループのホテル事業は、1926年5月に「宝塚ホテル」(兵庫県宝塚市、2020年6月移転)を開業させたことを起源とする。2002年には「阪急ホテルズ」と、阪急創業者である小林一三氏が設立に関わった「第一ホテルグループ」が経営統合。2006年には「ホテル阪神」を傘下に収めてグループ名を「阪急阪神第一ホテルグループ」とし、2008年には傘下ホテルの経営統合により設立された株式会社阪急阪神ホテルズの運営となった。

本社所在地であり、2024年までに閉館する「大阪新阪急ホテル」。

3月31日に閉店を発表したホテルは以下の6店。

  • 第一ホテルアネックス
    :東京都千代田区、2021年度末閉館
  • 吉祥寺第一ホテル
    :東京都武蔵野市、2021年度末閉館
  • 梅田OSホテル
    :大阪府大阪市北区、遅くとも2021年度末までに閉館
  • 第一ホテル東京シーフォート
    :東京都品川区、2022年度末閉館
  • 大阪新阪急ホテル
    :大阪府大阪市北区、2024年度末ごろ閉館、解体
  • 千里阪急ホテル
    :大阪府豊中市、2025年度末ごろ閉館、解体

そのうち、同社の旗艦店的老舗ホテルであるものの築年数が高い「大阪新阪急ホテル」(1964年築)と「千里阪急ホテル」(1970年築)については建物を解体する。
また「レム鹿児島」(鹿児島県鹿児島市)は別のチェーンホテルの運営となる。

コロナ禍のなか動き出すことになる梅田の大型再開発

阪急阪神ホテルズは閉店の原因を新型コロナウイルスの感染拡大によるものだとしており、同社はあわせて従業員数を2025年度初めまでに現在の2,300人から約1,500人に削減することも発表している。
2024年度末までの営業終了・解体を発表した「大阪新阪急ホテル」は大阪駅・梅田駅に隣接する大阪の一等地に立地しており、阪急阪神ホテルズの本社も置かれている。
同ホテルは解体されることが決まっているものの、跡地の活用方法は未定だとしている。新たな「大阪の顔」となるべき大型再開発が期待される。

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パワースーパーピアゴ富士宮店、2021年3月31日開店-ユニーのドンキ流スーパーセンター型新業態に

静岡県富士宮市のピアゴ富士宮店跡に、パン・パシフィック・インターナショナルHD(PPIH)のユニーが運営する総合ディスカウントストア「パワースーパーピアゴ富士宮店」が2021年3月31日に開店した。

パワースーパーピアゴ富士宮店。

富士宮のサンテラス、昨年12月にはニトリが撤退していた

パワースーパーピアゴ富士宮店は、1994年12月にユニーのショッピングセンター「サンテラス富士宮」として開業。建物は地上1階地下1階建、売場面積は5,860㎡。
核店舗の総合スーパー「ユニー富士宮店」は、2009年2月のグループ店舗ブランド再編にあわせて「ピアゴ富士宮店」に改称。2015年11月の大型家具・インテリア雑貨店「ニトリ」開店にあわせて食品中心の店舗に刷新を図った。その後、2020年12月にニトリが近隣への新築移転のため撤退、2021年3月21日には新業態への転換のためユニー直営売場を閉店していた。

富士山を見渡すことができるピアゴ富士宮店。

直営売場を従来比2倍に拡大、靴専門店や医薬品の導入も

パワースーパーピアゴ富士宮店の直営売場面積は4,420㎡(従来比2倍)。駐車台数は361台、駐輪台数は19台。
富士宮店は、ユニー初となる“食料品、衣料・住居関連品、靴などの品揃えを強化したスーパーセンター型DS”として、店舗コンセプトに「常にお買い得感がストレートに伝わる店づくり」を掲げ、直営売場を“食品量販ゾーン”、“衣料・住居関連量販ゾーン”として展開。

パワースーパーピアゴ。

食品量販ゾーンでは生鮮4品(青果・鮮魚・精肉・惣菜)や酒・菓子・冷凍食品・加工食品、衣料・住居関連量販ゾーンではインナーウェア・靴下などの取扱いを拡大。あわせて、新たに医薬品・化粧品・健康食品などの取扱いを開始した。
また、両ゾーンの“アウトスペース”には、シューズ専門店「Walk Away(ウォークアウェイ)」を導入。スニーカーやサンダルなどを中心に品揃えるなど、ニューファミリー層向けの品揃えを図った。

富士市3店舗と異なる“ピアゴ”活かしたリニューアルに

PPIHは富士宮市に隣接する富士市内において、2019年2月から2020年4月にかけてユニーの総合スーパー全3店舗を順次「MEGAドン・キホーテUNY」「ドン・キホーテUNY」に業態転換(UDリテールに運営移行)、2020年8月にはドンキ直営の富士店を閉店するなど、ユニーが運営する比較的大きな店舗にドンキ店舗を事実上統廃合するスキームによる店舗網の再構築を進めていた。
ピアゴ富士宮店は、地域唯一となったピアゴ屋号の店舗かつ、施設の半分ほどを占める大型テナント(ニトリ)の撤退という課題を抱えていたが、富士市内の3店舗と異なり、ドンキが得意とする圧縮陳列といったノウハウを活かしつつピアゴの屋号を維持する新業態として生まれ変わることとなった。

パワースーパーピアゴ富士宮店

住所:静岡県富士宮市東阿幸地541番地
営業時間:午前8時~午後11時

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【4月1日】グランモール水巻、2011年7月1日全面開業-「生活城塞都市メルカート」予定地、17年越しで大型ショッピングセンターに

福岡県北九州市八幡西区と遠賀郡水巻町をまたぐ国道3号線と国道199号線沿いの分岐点に、豊田通商グループの大型ショッピングセンター「グランモール(GRANDMALL/グランモール水巻)」が2011年7月1日にグランドオープンした。

グランモール水巻。

前身はバブル期の「生活城塞都市メルカート」計画

グランモール水巻の事実上の前身となる「生活城塞都市メルカート」は、1993年に北九州の地場不動産ディベロッパー「ダイフク興産」が出店計画を表明、1994年に九州最大規模の複合商業施設として全面開業する予定だった。延床面積は約110,000㎡。
計画当初は外資系大型玩具店「トイザらス」を核に専門店300店舗が出店。宿泊施設の併設も予定されていた。
1994年には「メルカートモール」として出店計画を変更。地場大手ディスカウント「オサダ」(ハイパーセンターオサダ)を核に専門店130店舗が出店する施設として事業規模の見直しを進めたが、度重なる開業延期と開発主体の経営破綻により白紙となった。
佐世保市で営業するハイパーセンターオサダ。

不動産バブルで奇跡の計画復活、“三度目の正直”に

九州最大規模の複合商業施設が予定されていた当地は、2008年に新興不動産ディベロッパー「ゼクス」が取得。同社主導のもと大型商業施設「ヒルトップテラス(Hilltop Terrace)」(延床面積約50,000㎡)として、再び出店計画が復活することとなった。
しかし、同施設もメルカートと同様に開業時期を相次ぎ延期、リーマンショックの影響などにより、ゼクス自身も経営悪化(2010年6月東証一部上場廃止)したため、2008年4月にはトヨタグループの総合商社「豊田通商」が出店計画を引き継ぐこととなった。
豊田通商は2010年5月に施設を一部先行開業、同年秋に全面開業する方針を発表。当初はDCMグループのホームセンター「ダイキ」(九州1号店)と地場大手スーパー「サンリブ」が出店する方針を示していたが、後に両社ともに出店を白紙撤回した。
そこで、新たな施設名「グランモール」を冠し、2010年5月に第1期開業、同年12月に第2期開業していた。

グランモール水巻。

第1期開業時点では、大黒天物産運営の食品ディスカウント「ラ・ムー」九州1号店を核に3店舗が出店。第2期開業時点においても、ナフコとサイゼリヤの2店舗に出店が留まったため、フロアの大半がシャッターに囲われる状態が続いていたが、2011年7月には多くの専門店が出店し、無事に第3期開業(グランドオープン)を迎えることとなった。

開業記念バナー(豊田通商ウェブサイトより)。

九州初出店「ラ・ムー」核の巨大モール

グランモール水巻の建物は2009年5月に竣工、地上2階建で、敷地面積は約69,600㎡、延床面積は約52,300㎡。
キャッチコピーに「ほら、ワクワクは、近くにあるよ 365days happy!」を掲げた“光と風がゆれる丘の上の地域密着型モール”として、専門店61店舗が出店する。(2011年7月1日時点)

グランモールコンセプト(豊田通商ウェブサイトより)。

1階には、核店舗として九州初出店となる大黒天物産の食品ディスカウント「ラ・ムー」が出店。
そのほか、ナフコのホームセンター「ホームプラザナフコ」を準核に、100円ショップ「ダイソー」や銀座伊勢由のレディスファッション「apartment market」、インテリア雑貨店「MAMAIKUKO」、地場眼鏡店「メガネの正視堂」、イタリアンレストラン「サイゼリヤ」、地場カレー料理専門店「アバシ(亞橋)」などが出店する。

DS激戦区の北九州に殴り込みをかけるかたちとなったラ・ムー。

2階にはナフコの家具インテリア店「ナフコTWO-ONE STYLE」や四国のファンシー雑貨店「スペース田中」、地場総合衣料・生活雑貨店「ひつじや」、地場買取販売店「古恵良販売(こえらッキー)」に加え、コシダカHD傘下のボウリング場「スポルト北九州」や旧・ラララグループ寿屋系のアミューズメント施設「ピノキオランド」などが出店した。
スポルト北九州。
三井物産からコシダカHD傘下になって初の新設出店だった。

グランモール水巻の全面開業当日には約4万人が来店、館内では最大70%OFFのセールが行われるなど地元住民を中心に賑わいをみせた。

記念式典(豊田通商ウェブサイトより)。。

「地域密着」「ディスカウント」で地域の覇権めざす

グランモール水巻は、国道3号線と国道199号線沿いの分岐点という“交通の要衝”に位置するが、周辺では以前からの総合スーパー(ダイエー・サンリブ・イズミゆめタウン)に加えて、2009年5月にルミエール水巻店が、2010年3月にトライアル水巻店が、同年4月にはトライアル遠賀店といった3,000㎡~5,000㎡ほどの大型ディスカウント店が開店するなど、“九州有数のディスカウント激戦区”となりつつある。
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グランモールはダイエーに代わり町内最大の商業施設となった。

当初計画の「生活城塞都市メルカート」は超広域集客施設となる計画であった一方、グランモール水巻は北九州市内にはイオン系のショッピングモールなどと差別化を図るべく「九州初出店のディスカウントストア」を核に据えることとなった。
グランモールでは近く和食ファミレス「庄屋」や法人向けPCの再生品販売店「パソコン市場(メディエイター)」、携帯電話キャリアショップ「Softbank」など20店舗ほどが出店を予定しており、競争が激しい水巻地域において、地域最大のショッピングセンターとして商業戦争の覇権を握ることとなりそうだ。

グランモール水巻、2021年2月以降は商業テナント「1店」のみに-核テナントは「バナナ畑」

グランモール水巻

住所:福岡県遠賀郡水巻町頃末南2丁目13番1号
営業時間:7時~24時(ラ・ムー水巻店)

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グランモール水巻、2021年2月以降は商業テナント「1店」のみに-核テナントは「バナナ畑」

福岡県北九州市と遠賀郡水巻町をまたぐ、国道3号線と国道199号線沿いの分岐点にある元・大型商業施設(現・バナナ畑)「グランモール(GRANDMALL)」の商業ゾーンが、2021年1月17日の「Kid’s US.LANDグランモール水巻店」閉店にともない僅か1店舗のみとなった。

バナナ畑として営業するグランモール水巻。

バブル期から計画、2011年にようやく開業したが…

グランモール水巻の事実上の前身となる「生活城塞都市メルカート」は、1993年に北九州の地場不動産ディベロッパー「ダイフク興産」が出店計画を表明したもの。
その後、経済状況の変化などから開発計画は幾度となく延期。
2010年5月に九州初出店となるディスカウントスーパー「ラ・ムー」を核店舗とする豊田通商運営のショッピングセンター「グランモール」として2010年5月に第1期プレ開業、同年12月に第2期開業。そして2011年7月に約60店舗を要する大型ショッピングセンターとして17年越しにグランドオープン(第3期開業)していた。
建物は地上2階建で、敷地面積約69,600㎡、延床面積約52,300㎡であった。
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植物状態のグランモール、植物工場に-残るは1店舗

グランモール水巻では、2011年7月のグランドオープン後もテナントの出店が続き、最盛期には専門店80店舗ほどが出店することとなった。
しかし、競合店の多さや(道路構造上の問題による)寄り付きの悪さなどが祟って集客が芳しくなかったとみられ、2014年6月に専門店10店舗超が一斉撤退(スポルトなどは近隣商業施設へ移転)するなどテナントの撤退が続出。同年9月には大規模減床リニューアル(リフレッシュオープン)に至った。

「ボウリング場開業準備中」。

その後も、核テナントの1つであったナフコが施設正面に学研都市店(北九州市若松区)の案内看板を設置したのち2015年11月に、ダイソー・ピノキオランド・サイゼリヤといった主力テナントも2016年6月に撤退し、地元金融機関各行もATMを撤去。同年7月9日には2階で唯一残っていたKid’s US.LANDが施設西側の1階ダイソー跡に移転、同年8月31日には美容室のイッツスタイルが撤退したため、第1期のプレ開業時点と同様に施設西側(水巻町側/ラ・ムー区画一帯)のみの営業となった。
ラ・ムー水巻店。

殆どのテナントが撤退し「植物状態」となったグランモールは、2018年に、投資アパート開発「明豊エンタープライズ」を経て不動産投資会社「都市綜研インベストファンド」(本社:大阪市北区)が取得。施設の大部分を、同社が投資物件(みんなで大家さん)として取り扱う屋内型バナナ栽培工場(植物工場)「アグレボバイオテクノロジーセンター」に転換された。

バナナ畑となったグランモール水巻。

その後は大部分がバナナ畑となり、2020年時点にはグランモール水巻の商業区画は建物西側のごく一部のみ、テナントは時間制屋内型遊園地「Kid’s US.LAND」とディスカウントスーパー「ラ・ムー」のみとなっていた。
しかし、2021年1月17日には「Kid’s US.LAND」が撤退。2021年3月現在、商業区画はラ・ムー1店舗だけが営業を続けている。
かつて多くの店舗が出店していた館内は、殆どの区画でバナナが生い茂っているものと思われる。

かつての駐車場入り口。

商業テナントが殆ど撤退したことにより、バナナ畑・植物工場の更なる増床などもおこなわれる可能性があり、建物全体の今後についても注目される。

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イオンスタイル千葉みなと、2021年4月16日開業-新決済システム導入の食品スーパー

千葉県千葉市中央区にあるJR本千葉駅近くの国道357号線沿いに、イオンリテールのスーパーマーケット「イオンスタイル千葉みなと」が2021年4月16日に開業する。

イオンスタイル千葉みなと。

スマホでバーコードをスキャン→並ばず決済

イオンスタイル千葉みなとが出店するのはポリテクカレッジ千葉のグラウンド跡地。建物は平屋で、売場面積は約3280㎡。
同店では新たに、貸出用の専用スマホで客自身がバーコードをスキャンしながら買物し、専用端末機で支払いをする形式の「どこでもレジ レジゴー」を導入。また、レジの精算機には非接触型パネルを導入した。

どこでもレジ レジゴー。


非接触型のレジパネル。

生鮮では、JA千葉みらい農産物直売所「しょいか~ご」が設けられるほか、内房・外房で獲れた鮮魚、千葉県産銘柄豚「いも豚」など、県産品の品揃えを強化する。また、ミニストップのソフトクリームの販売もおこなう。

生鮮品売場。

食品以外のイオングループの売場としては、美と健康をサポートする日用品・化粧品・一般用医薬品売場「グラムビューティーク」、調剤薬局「イオン薬局」が設置される。

日用品・化粧品・一般用医薬品売場「グラムビューティーク」。

テナントとしては「ダイソー」と「ポニークリーニング」が出店する。

イオンスタイル千葉みなと

住所:千葉県千葉市中央区問屋町2-29
営業時間:9時~22時
イオン薬局(調剤薬局):10時~19時
ダイソー:9時~21時
ポニークリーニング:9時~20時

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