ヤマダ、ベスト電器・ツクモ・マツヤデンキ・星電社などの運営会社を2021年7月吸収合併-事業再編で、レオハウスなども統合・消滅

家電国内最大手のヤマダデンキを傘下に持つ「ヤマダHD」(群馬県高崎市)は、2021年7月1日でに傘下企業の再編をおこなうことを発表した。
これにより、傘下の「ベスト電器」「マツヤデンキ」「レオハウス」などといった多くの老舗企業が消滅する。
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運営会社が消滅する「ベスト電器」の福岡本店。

ヤマダ傘下の大手チェーン、永年の歴史に幕

ヤマダ電機は今回の再編に先立ち、2020年10月1日に「ヤマダHD」を持株会社とする持株会社体制へと移行していた。
今回の再編では「ベスト電器」(福岡県福岡市)、「マツヤデンキ」(大阪府大阪市)、「星電社」(兵庫県神戸市)、ツクモを運営する「Project White」(旧九十九電機、東京都千代田区→群馬県高崎市、百から一を引くと白/99になることから命名)などの傘下となっている大手家電チェーンを「ヤマダデンキ(昨秋まではヤマダ電機)」に吸収合併する。

運営会社が消滅する「ツクモ」の大阪日本橋店。


運営会社が消滅する
「マツヤデンキ」のCaDen十三店。


運営会社が消滅する
「星電社」のせいでんLABI三宮店。

また、住宅関連事業でも、「ヤマダホームズ」(エス・バイ・エル)、「ヤマダレオハウス」(レオハウス)などを「ヤマダホームズ」に吸収合併し、新たに設立する「ヤマダ住建HD」を中間持株会社とするかたちで再編する。
そのほか、金融・サービスセグメント等でも、ベスト電器などの傘下となっている企業を解体し、ヤマダHD傘下へと再編を行う。
なお、ヤマダ傘下となっている企業でも今回の経営統合には住宅大手「ヒノキヤグループ」、家具大手「大塚家具」、キムラヤを運営する「ワイズセレクト」などは参加しておらず、ぞれらの企業はいずれもヤマダHD傘下の企業となって存続することになる。

存続することになる大塚家具。ヤマダの看板が設置された。

ヤマダHDは今回の再編に際し「本件再編は、各セグメントによる主体的な事業活動を加速するとともに、グループガバナンスをより一層強化する体制を構築することで、当社グループの「暮らしまるごと」戦略の迅速な推進及びSDGs、ESGの取り組みを通じた企業価値の向上を図るもの」であるとしている。

再編後のヤマダHDグループ。

屋号の変更などは未定

それぞれの店舗の「屋号」や「サービス」の変更、さらにベスト電器がネーミングライツを取得している「ベスト電器スタジアム」(博多の森球技場)や、ベスト電器本店「天神ベストホール」などの処遇については2021年1月時点では発表されておらず、今後の動向が注目される。
追記:ツクモは今後も「ツクモ」屋号のまま営業をおこなうことを発表した。

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