カテゴリー別アーカイブ: 都商研ニュース

イオンモール白山、2021年夏開業-北陸最大級のイオンモールに

石川県白山市横江町の北陸自動車道白山インターチェンジ近くに、「イオンモール白山(仮称)」が2021年夏に開業する。

金沢市から7キロの場所にイオンモール出店

イオンモール白山が出店するのは、金沢市中心部から南西約7kmに位置している白山市横江町土地区画整理事業内。
北陸自動車道白山インターチェンジから南500mの場所に位置しており、金沢外環状道路海側幹線や幹線道路の県道194号も近く、アクセスが良好なことから、北陸3県からの広域集客も期待できる立地となる。

(仮称)イオンモール白山・施設イメージ。

周辺には、土地区画整理事業によって「クスリのアオキ」本社やネッツトヨタ石川 GR Garage 白山インター店、コメリパワー白山店などが出店している。事業内には一般住宅地区の開発計画もあることから、地域の中核施設となることが期待される。

四季折々の季節らしさ感じられるモールへ

イオンモール白山のコンセプトは「地域とともに、地域のために、『かがやきたい』を叶える街を。
ハード・ソフト両面からこれまでにない「喜び」、「驚き」、「感動」の体験をご提供できるよう、季節や天候に関わらず快適で“年中お出かけ日和”な空間づくりに取り組んでいくとしている。

メインストリート。

メインエントランスの通りは、天候に左右されることのない街歩きの空間となり、メインストリートには木々を配置するほか、両サイドにライフスタイルファッションや雑貨などの専門店が出店し、四季折々の季節らしさ感じられるエリアになるとしている。

ライフスタイル・アミューズメントを充実

イオンモール白山の総賃貸面積は約73,000㎡、専門店は約220店舗。2019年9月に増床リニューアルした北陸最大のイオン「イオンモール高岡」に総面積は及ばないもののテナント数は白山のほうが多く、ほぼ同クラスの規模となる。
1階は「Dramatic Street(ドラマチック ストリート)」をコンセプトに、スイーツやベーカリー、生鮮食品、地元食材などが揃うフードゾーンや非日常を楽しめるレストラン、大型ファッションなどの四季折々のライフスタイルが楽しめるゾーンとなる。
2階は「Daytime Street(デイタイム ストリート)」をコンセプトに、ファミリーカジュアルを中心に、ライフスタイル雑貨、スポーツ、家電まで幅広い品揃えで日常に寄り添いライフスタイルをサポートするゾーンとなる。
3階は「Wonderland(ワンダーランド)」をコンセプトに、最新鋭のアミューズメントやシネマを導入するなど「体感」をキーワードにしたエリアや、子育て世代を応援するサービス・コミュニティ機能、話題の飲食店が集まるフードコートがあるゾーンとなる。
このほか、館内にはシネマコンプレックスが出店する計画。隣接する野々市市にあり2021年中に閉店するイオン御経塚店からイオンシネマが移転してくる可能性が高い。
なお、各フロアともに詳しいテナント構成については2020年8月時点では発表されていない。
イオンは「行政機関や地域事業者とも連携しながら、地域の交流拠点の一翼として、街のにぎわい創出の一助となる施設を目指していく」としている。

イオンモール白山(仮称)

住所:石川県白山市横江町土地区画整理事業施工地区内
営業時間:未定

関連記事:コメリパワー白山店、2020年9月10日開業-WITHコロナ・ニューノーマル対応型ショッピングセンター
関連記事:クスリのアオキ、ナルックスを2020年6月に買収-地場スーパー買収で「生鮮強化」へ
関連記事:平和堂フレンドマート野々市店、2019年9月7日開店-マルエー二日市店跡、石川県内初となるフレンドマートに
関連記事:フローリッシュタテマチ、2019年7月から解体-旧長崎屋・金沢テミス、ザイマックスが再開発へ

高雄鐵路地下化展示館、2020年8月31日閉館-旧高雄駅舎、再び曳家へ

台湾・高雄市三民区にある旧・高雄駅舎を利用した「高雄鐵路地下化展示館」が、駅舎移設のため2020年8月31日に閉館する。

旧・高雄駅舎。

築80年の旧高雄駅舎、2度目の曳家へ

高雄駅は1900年に「打狗駅」として現在の高雄港駅跡の場所に開業。1920年に打狗が高雄と改名されたことに合わせて高雄駅と改称され、1941年に現在地へと移設された。
今回閉鎖される旧駅舎は駅移転にともない1941年に清水建設により建てられたもの。鉄筋コンクリートの建物に瓦屋根を乗せた和洋折衷の「帝冠様式」を採用しており、また、正面から見ると「高」の字を模していることが分かる。高雄港駅周辺は1944年以降の米軍による高雄大空襲の被害を受けたほか、高雄駅は1947年に228事件の舞台の1つとなり駅内にて多くの高雄市民が中華民国軍に殺害されるなど、様々な歴史の舞台となった。
旧駅舎は2002年に鉄道地下化工事のために仮駅舎が完成し、使用中止に。保存を求める声が多くあったことから、2003年に建物がレールに乗せられ、約82メートル曳家された。

高雄駅の工事フェンスに掲げられた曳家のようす。

その後、2013年からは鉄道地下化工事の進捗状況を伝える「高雄鐵路地下化展示館」として活用されていた。

展示館内のようす。

今回の旧駅舎閉鎖は、2018年10月に鉄道の地下化工事が完成したことによるもの。今後、旧駅舎は隣接地の高架道路を解体したのちに再び曳家され、新しいビルに囲まれた元の場所近くに移されることになる。
すべての工事が完成するのは、2023年8月の予定となっている。

完成予想図(高雄市)。

なお、台鉄の高雄駅では、高雄市が「打狗」から改名されて100周年であることを記念して、8月31日から高雄の古蹟や鉄道をテーマとした絵画展が開催されている。

関連記事:アイスモンスター、2020年9月に日本撤退-台湾大手のフルーツかき氷店
関連記事:台湾博物館鉄道部園区、2020年7月7日開館-台湾総督府鉄道部、鉄道博物館に
関連記事:台北三井倉庫、2018年11月1日移築・復原完成-築100年超の大型倉庫

JR東日本リテ、2020年7月より書店を「ブックコンパス」、薬店を「エキレスク」に-新業態「コレもう食べた?」も展開

JR東日本リテールネット(本社:東京都)は、同社が運営するエキナカ専門店の書店とドラッグストアにおいて、それぞれ「BOOK COMPASS(ブック コンパス)」、「Eki RESQ(エキ レスク)」にブランド刷新することを2020年7月17日に発表した。

JR東日本リテ、エキナカ店舗を刷新

JR東日本リテールネットはこれまでエキナカで書店の「BOOK EXPRESS」などを、ドラッグストア「くすりSTATION」などを展開してきた。
BOOK COMPASS(ブックコンパス)」は「BOOK EXPRESS」などをブランド刷新したもので、7月15日に1号店「BOOK COMPASSエキュート品川 サウス店」が開店した。
テーマは「スピーディかつコンパクトにわかりやすい本棚を!」で、ネーミングは「各業態が目指す方向と一致すること、お客に愛され、何度も呼ばれるような普遍性を表現すること、店舗で働く従業員が目指すべき姿の象徴となること」をポイントにしたという。今後、東京・大宮・新宿などの各駅で展開する。

ブックコンパス。

Eki RESQ(エキ レスク)」は「くすりSTAION」などをブランド刷新したもので、7月19日に「Eki RESQ」の1号店「Eki RESQ新宿南口店」が開店した。
ネーミングは、エキナカのレスキュースポットという意味を込めたもので、日常の中で起こる突然の体調不良や忘れ物など、移動中に起こる「困った…」の解決をサポートする店舗として「移動するお客のさまざまなトラブルの解決を手助けする場」として医薬品から化粧品、日用雑貨まで取扱うレスキュースポットを展開するとしている。
今後、東京・品川・上野・大宮などの各駅で展開する。

エキレスク。

コレもう食べた?など新業態も

JR東日本リテールネットでは展開店舗のブランド刷新をすすめており、このほかに2019年7月より土産品セレクトショップ「HANAGATAYA(ハナガタヤ)」を、2020年3月より出店店舗が期間限定で入れ替わる銘菓店「コレもう食べた?」を首都圏を中心に展開。そのうち「コレもう食べた?」は、9月時点では蕨、五反田、巣鴨、nonowa国立、ペリエ津田沼の5店舗体制となっている。期間限定銘菓店としては「京阪SWEETS BOX」などが有名であるが、それらに類似した業態になると思われる。
コレもう食べた?

関連記事:JR飯田橋駅、2020年7月12日移設リニューアル-「エキュートエディション飯田橋」は8月25日開業
関連記事:シークベース アキオカ マニュファクチュア、2019年12月12日第1期開業-秋葉原・御徒町駅間の高架下に

エーランドトウキョウ、2020年10月8日開店-韓国系セレクトショップの日本1号店、グローバルワークの渋谷旗艦店跡に

東京都渋谷区の渋谷センター街・井の頭通りに、韓国のセレクト雑貨店「A LAND(エーランド)」の日本1号店「A LAND TOKYO(エーランドトウキョウ)」が2020年10月8日に開店する。

韓国のセレクトショップ日本1号店、アダストリアが展開

エーランドは2005年に韓国・ソウル市で創業。主にファッション雑貨・コスメを販売するセレクトショップで、ソウル市内を中心にアメリカ、香港などに店舗を持つ。
エーランドトウキョウが出店するのは、渋谷・井の頭通りの渋谷三葉ビルにあった「グローバルワーク」の旗艦店跡。同店は2018年3月に開店したばかりだったが、2020年8月に閉店していた。

閉店前のグローバルワーク渋谷(今年冬に撮影)。

日本店舗の運営は、グローバルワークなどを展開するアダストリア。
店舗面積は627㎡で、QT8 GARMENTS、COVERNAT、NASTYKICK、VIVA STUDIO、GROUND WORK、WKNDRS、RSVP、EYEEYE、CLOTTY、MAHAGRID、wondervisitor、ISTKUNST、Ooh Ahh、YOUTHBATH、CHUCK、WIGGLE WIGGLEなどのブランドを扱うとしている。

A LAND TOKYO

住所:東京都渋谷区宇田川町20-11 渋谷三葉ビル
営業時間:11時~21時

関連記事:ジョイポリスVR渋谷、2020年6月30日閉店-SHIBUYA109のVR特化JOYPOLIS、突然の閉幕
関連記事:イケア渋谷、2020年冬開業-IKEA、渋谷センター街に都心旗艦店
関連記事:渋谷駅前の「青ガエル」、2020年7月までに大館市に譲渡
関連記事:コロンバン原宿本店、2020年2月16日閉店-東急・神宮前再開発で「オリンピアアネックス」と共に解体へ

佐世保玉屋、2020年10月1日から「3フロア」に縮小-新型コロナで退店相次ぐ

長崎県佐世保市の百貨店「佐世保玉屋」の営業フロアが、2020年10月から「1階から3階まで」の3フロアに縮小されることが分かった。

佐世保玉屋。

佐世保玉屋、3フロアに縮小-建物は9階建て

佐世保玉屋は1918年10月に開業。建物は9階建てで、店舗面積(1階-9階)は13,363㎡。長崎県北部で唯一の百貨店となっている。
営業フロアの大幅縮小は都商研と文鉄の取材で判明したもの。佐世保玉屋は新型コロナウイルスの感染拡大などによりテナント撤退が相次いでおり、縮小に踏み切ったものと思われる。
改装後は、1階では現在と同様に食品や化粧品を扱う一方、2階に4階以上にあった「スコッチハウス」(紳士服)や旅行鞄売場が移設されるなど、2階・3階にこれまで高層フロアにあった売場を移設し、婦人服・紳士服・服飾雑貨を中心に販売するものとみられる。

閉鎖となる前の5階・6階。

この改装とコロナ禍に伴い、直営家電売場、「サンリオ」「ファミリア」「アクアスキュータム」など多くの売場やテナントが営業終了となっている(後述)。

空きフロアとなった5階(撮影:文鉄・お札とコインの資料館)。

なお、新型コロナウイルスの感染拡大にともない長期閉鎖されている高層階のファミリーレストラン、屋上遊園地などの営業再開予定については、9月時点で明らかにされていない。

屋上遊園地。9月現在は閉鎖されている。

近い将来の「建替え」意向示すも詳細は未定

佐世保玉屋を巡っては、建物の老朽化による耐震性の無さが指摘されており、玉屋は佐世保市に対して「2022年3月までに現店舗の営業を終えて建て替えに入る」方針を示している。
そのため、現店舗は2年以内に閉鎖される可能性が高く、今後の行方が注目されている。

佐世保玉屋・主な閉店テナント(詳細は要問合わせ)
※随時更新することあり/更新日:10月上旬時点
2階
  • エンスウィート(婦人服)7月31日退店
  • トゥービーシック(婦人服)8月27日退店
  • 23区(婦人服)8月31日退店
  • 自由区(婦人服)8月31日退店
  • MKミッシェルクラン(婦人服)8月31日退店 ※但し、9月25日より佐世保駅ビル・えきマチ1丁目佐世保1階にて営業再開。
  • イッツインターナショナル(婦人服) 9月中旬退店 ※但し、商品の一部は1階のフランドルショップで販売継続
3階
  • セシオセラ(婦人服)2月27日退店
  • マリサグレーズ(婦人服)7月20日退店
  • 銀座ヨシノヤ(婦人靴)7月31日退店
  • シンプルライフ(婦人服)7月31日退店
  • アクアスキュータム(婦人服)7月31日退店
  • プリマティーボハナエモリドゥ(婦人服)7月31日退店
  • メゾンドゥサンク(小さいサイズの婦人服)8月31日退店 ※但し、9月25日より佐世保駅ビル・えきマチ1丁目佐世保1階にて営業再開。
  • リフォームコーナー 既に終了済み
4階
  • シンプルライフ(紳士服)7月31日退店
  • インターメッツオ(紳士服)7月31日退店
  • ダーバン(紳士服)7月31日退店
  • 23区オム(紳士服)8月31日退店
  • アラミス(紳士服)8月31日退店
  • アラミス(化粧品) 既に退店済み
5階
  • 日用雑貨売場 3月8日終了
  • 家電売場 3月8日終了
  • ちふれ(化粧品)3月31日終了
  • サンリオ 5月26日退店(在庫処分実施)
  • ポンポネットJr(子供服)6月30日退店
  • ブルークロス(子供服)6月30日退店
  • ブルークロスガールズ(子供服)6月30日退店
  • ファミリア(子供服)8月26日退店
  • ポロラルフローレン(子供服)8月31日退店
  • エムズキッズ(子供服) 既に退店済み
  • 玩具売場 9月下旬終了
  • 文具売場 9月下旬終了
  • 子供雑貨売場 既に終了済み
  • 美術サロン 既に終了済み
  • 茶道具売場 既に終了済み
  • 学生服売場 既に終了済み
  • マンシングウェア(ゴルフウェア) 既に退店済み
  • ハートフルプラザ(介護用品) 既に終了済み

※6階以上については休業中(9月時点)
※改装後に移設・営業再開する可能性もあるため、詳細は店舗に問い合わせをお願いします。

関連記事:佐世保市交通局、2019年3月に事業廃止-西肥バスに移管、一部はさせぼバスが運行
関連記事:玉屋マルタマ住吉店、2019年8月31日閉店-かつての九州大手、最後の店舗
関連記事:伊万里玉屋、2016年1月31日閉店-50年の歴史に幕

吉四六漬、2020年9月末製造中止-九州で人気の漬物、売上減で農協合併を機に

大分県玖珠町の名産で九州各地で販売されるもろみ漬け「吉四六漬(きっちょむづけ)」が、2020年9月末で製造中止となる。

吉四六漬。

九州に根付いた「吉四六漬」

吉四六漬は1978年に玖珠町農協が製造を開始。パッケージイラストは大分県出身の漫画家・イラストレーター富永一朗氏が担当した。玖珠町を代表する特産品として同町の「一村一品」にも選ばれている。

販売される吉四六漬。

玖珠町農協は合併により玖珠九重農協(JA玖珠九重)となったのちも、定番の「胡瓜」「大根」「人参」以外に「椎茸」「セロリ」「こんにゃく」など大分県産野菜を中心に様々なバリエーションを展開することで観光客にも人気を集め、大分県・福岡県を中心として九州各地の百貨店やスーパーマーケット、駅、土産品店などで販売されるようになった。

JA統合のタイミングで終売-コロナ禍も影響か

吉四六漬の製造終了は、2021年度にJA玖珠九重がJAおおいたと合併するタイミングに合わせたもの。
吉四六漬は近年売り上げの減少が続いていたといい、地元紙・大分合同新聞によると最盛期の売り上げは約7億円であったが、2019年度は約1億円ほど。JAの大規模統合を前に事業整理に踏み切ったものと思われる。
さらに、吉四六漬は大分県内では土産品売場の定番商品であり、コロナ禍による土産品需要の減少も大きな影響を与えることになったことが推測される。

大分県の土産品売場で販売される吉四六漬。

なお、吉四六漬に類似する漬物としては、福岡県上毛町の二反田醤油店が製造し、福岡県豊前市・大分県中津市周辺で食べられているもろみ漬け「求菩提漬」がある。吉四六漬の味が恋しくなったならば、この求菩提漬を購入し、昔を懐かしむのも良いであろう。

関連記事:ゆめマート日田、2019年4月12日開店-イズミ、大分県西部初出店
関連記事:ジョイフル、2020年7月から約200店を閉店-新型コロナで、全店の約3割

米・シズラー、2020年9月22日倒産-世界展開する大手レストラン、日本の店舗は営業継続

米国大手のレストランチェーン「シズラー(Sizzler)」(米国・カリフォルニア州)が、日本の民事再生法に相当する連邦破産法11条の適用を申請し、2020年9月22日に経営破綻した。
日本法人は米国法人破綻の影響を受けず営業を継続するとしている。

シズラーの店舗(押上店)。

世界大手飲食店のシズラー、新型コロナで経営破綻

シズラーは1958年にカリフォルニア州で創業。2020年現在は米国を中心としてアジア太平洋地域に展開をおこなっており、グリルメニューとサラダバー(実施は店舗による)で人気を集めた。
しかし、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け経営が悪化。経営破綻に至ったものとみられる。

日本のシズラーはロイヤルHD運営・営業継続

日本のシズラーは1991年にロイヤルホストを展開するロイヤルグループが展開を開始。かつては大阪や福岡にも出店していたが、2020年現在は首都圏のみで10店舗を展開する。
2020年現在、国内のシズラーはロイヤルHD(本社:福岡市博多区)の傘下でキリンビールとの合弁企業である「アールアンドケーフードサービス」(シェーキーズなどを展開)が運営している。同社によると日本の店舗はオーストラリアのコリンズフーズから商標ライセンスを取得しているため、直接的な影響はないとしている。
ロイヤルHDは新型コロナウイルスの感染拡大により「てんや」「カウボーイ家族」などを中心に系列一部店舗の閉鎖を発表しているが、その閉鎖店舗に該当しない限りは営業を続けるとみられる。

関連記事:ブルックスブラザーズ、2020年8月31日までに国内15店閉店-米法人は7月8日倒産
関連記事:米・MUJI USA、2020年7月9日倒産-米国で無印良品を展開する良品計画子会社、再建めざす
関連記事:米・JCペニー、2020年5月15日倒産-米国の大手大衆百貨店、新型コロナ影響でさらなる店舗閉鎖も
関連記事:米・ニーマン・マーカス、2020年5月7日倒産-米国大手高級百貨店初となる新型コロナ関連破綻
関連記事:米・Jクルー、2020年5月4日倒産-米大手小売初となる新型コロナ関連破綻

久屋大通公園・レイヤードヒサヤオオドオリパーク、2020年9月18日開業-公園内に商業ゾーン、名古屋テレビ塔もリニューアル

名古屋市中区にある久屋大通公園(北側)のリニューアルが完成し、公園内に三井不動産の商業施設併設型公園「RAYARD Hisaya-odori Park(レイヤード・ヒサヤオオドオリパーク)」が2020年9月18日に開業。同日に「名古屋テレビ塔」もリニューアルオープンした。

レイヤード・ヒサヤオオドオリパークと名古屋テレビ塔。

久屋大通公園の北側、三井不動産などがリニューアル

Hisaya-odori Parkは、名古屋都心のシンボルロード「久屋大通」の中央部にある久屋大通公園の北側部分(面積約54,000㎡)をリニューアルしたもの。

公園に設置されたロゴタイプ。

パーク内はテーマごとに、大型の芝生広場・けやき広場を擁する「学びの森ゾーン」(ZONE1)、自然豊かな小径でそぞろ歩きを楽しむことができる「アーバンリゾートゾーン」(ZONE2)、テレビ塔近くにあり、日常をより豊かにする店舗が並ぶ「コミュニケーションゾーン」(ZONE3)、名古屋の魅力を発信する新たな「シンボルゾーン」(ZONE4)の4街区で構成。ゾーン4には水辺広場を設置。ミストの演出もおこなわれる。
指定管理者は三井不動産。2017年の都市公園法改正では、規制緩和により公園内に民間事業者の収益施設の設置を促進する「公募設置管理制度(Park-PFI)」が創設されたが、このヒサヤオオドオリパークは日本最大級のPark-PFI事業になるという。

4つの街区・ゾーン構成(三井不動産)。


4つの街区・ゾーン構成(三井不動産)。

商業ゾーンは「レイヤード」2号店

商業施設は三井不動産が運営。商業ブランド「RAYARD(レイヤード)」としては、2020年7月に開業した渋谷区立宮下公園に併設される商業施設「RAYARD MIYASHITA PARK」に続く2号店となった。
店舗ゾーンは24の独立棟で構成され、テナントは飲食店を中心に全35店舗。そのうちスヌーピーをテーマとしたカフェ「PEANUTS Cafe」、軽井沢発のカフェレストラン「Eloise’s Café」、ポロ ラルフローレンの店舗とカフェの複合店「ラルフズ コーヒー」、池袋発のセレクト書店・ブックカフェ「天狼院書店」、アウトドア用品「Snow Peak」のカフェ・コワーキングスペース併設業態、卓球場「T4 NAGOYA」など22店舗が名古屋初出店となった。

店舗ゾーン。

三井不動産は指定管理者として、久屋大通公園を「発信性と日常性を併せ持つ名古屋の新しいシンボル」にするとしている。
コロナ禍のなかではあるが、公園は屋外ということもあり開業時から多くの人が訪れている。とくにテレビ塔と水盤は名古屋を代表する記念撮影スポットになるであろう。

COACHなども出店する。

名古屋テレビ塔もリニューアル-館内にホテルも

9月18日には名古屋テレビ塔もリニューアルオープンした。
名古屋テレビ塔は日本初の展望台付きテレビ塔として1954年6月に開業。設計者の内藤多仲博士は同塔を皮切りに「タワー六兄弟」と呼ばれる通天閣(2代目)、別府タワー、さっぽろテレビ塔、東京タワー、博多ポートタワーを相次いで設計。名古屋テレビ塔は「六兄弟の長男」となっている。
2005年には国の登録有形文化財に指定された一方、テレビ塔機能は2011年のアナログテレビ放送と2012~2016年まで行われたNOTTVの放送終了を以て終了。さらに2019年1月にはリニューアルと耐震工事のため長期休業に入っていた。


水盤に写るテレビ塔をカメラに収めようとする人々。

今回の改装の目玉は、10月に中層部の4・5階に開業する「ザ・タワーホテル・ナゴヤ」。ホテル内には4階に13部屋、5階の南北にデッキテラス付きのスイートルーム2部屋が設けられる。館内には多治見焼のタイルが使われるなど、地場産品をアピールする働きも併せ持つ。
また、1階から4階には、Jリーグ「名古屋グランパスエイト」と英国風パブ「ハブ」のコラボ店舗「HUB GRAMPUS PUB 名古屋テレビ塔店」などの飲食店を中心とした店舗が新たに出店している。
(撮影:hirotti…さん

久屋大通公園

住所:愛知県名古屋市中区
営業時間:公園:24時間開放/パーク内の店舗:11時~23時
名古屋テレビ塔は10時~21時(夏季など21時40分まで)/飲食店は店舗による。

関連記事:ベルシュカ名古屋店・GAP名古屋栄店、2020年8月閉店-松坂屋前のファストファッション旗艦店、相次ぎ撤退
関連記事:名古屋ブルーノート、2020年8月15日閉館-世界的ライブハウスの支店、新型コロナ影響で
関連記事:イセタンハウス、2020年8月31日閉店-大名古屋ビルヂングの伊勢丹、僅か4年で

サンサンプラザ、2020年10月12日閉館-御殿場の旧・忠実屋→ダイエー、45年の歴史に幕

静岡県御殿場市のショッピングセンター「サンサンプラザ」が2020年10月12日に閉館する。

サンサンプラザ。

旧忠実屋からダイエーを経てサンサンプラザに

サンサンプラザは1975年7月に忠実屋御殿場店として開店。1994年のダイエーとの合併によりダイエー御殿場店となったのち、2010年に閉店した。
その後、市内のスーパー「ミートピアホートク」を核に西松屋、オギノ、ダイソーなどが出店する商業施設として再出発していた。

閉店告知(オギノ)。

近年、サンサンプラザでは耐震改修促進法に基づく耐震診断結果の公表によって老朽化による耐震性不足が発覚。対応を迫られていた。
建物は築45年が経過しており、閉館後に解体される可能性が高い。
跡地については9月時点は発表されていない。
(写真:全国スーパーめぐりさん)

関連記事:ミトワみしま、2020年6月30日開業-三島駅前再開発、東急グループの複合商業施設に
関連記事:スルガ銀行、ノジマが筆頭株主に-2019年10月29日までに株式の約2割取得
関連記事:サントムーン柿田川オアシス館、2020年3月開業-大東紡織三島100年記念事業、3館を「連絡通路で接続」

DCM、島忠を買収へ-TOB実施、ホームセンター業界首位に

大手ホームセンター「ホーマック」「カーマ」「ダイキ」などを傘下に持つ「DCMホールディングス」(東京都品川区)は、首都圏を中心に「島忠ホームズ」を展開する「島忠」(埼玉県さいたま市)に対しTOBを実施し、傘下に収める方針であることが2020年9月に分かった。

DCMの店舗(2020年9月開業のダイキ尾道店)。

DCM、島忠買収でホームセンター首位へ

DCMホールディングス(以下DCM)は2006年9月に大手ホームセンター「カーマ」「ダイキ」「ホーマック」の経営統合により設立。その後「サンワ」「くろがねや」などを傘下に収めたほか「ケイヨーD2」と資本業務提携関係にある。2020年現在、東日本では全都道県に出店している。
なお、DCMはイオンと資本業務提携関係にあり、イオンはDCM株式の約4%を保有する。
IMG_1499-
DCMの店舗・ホーマック。

島忠は1893年に家具製造として創業。首都圏を中心に、関西地方にもホームセンターを展開しており、家具を祖業とすることから家具に強いことで知られる。1991年に東証一部に上場しており、年商は1500億円前後で推移している。

島忠ホームズ。

共同通信社の報道によると、DCMは島忠に対しTOBを実施、傘下に収める方針。
DCMは、2018年度には国内ホームセンター業界において売り上げ首位であったが、2019年度はカインズ(売上高:約4410億円)がDCM(売上高:4300億円)を抜き首位となっていた(以下:コーナン、コメリ、ナフコ)。
今回の経営統合が実現すれば、売上高は約5,800億円となり、DCMが首位に返り咲くこととなる。
daiki_namba
大阪の都市型旗艦店であるDCMダイキなんば店。

ホームセンター業界を巡っては、複数の大手・中堅各社が経営統合して生まれたDCM以外にも経営統合の動きが続いている。
2020年にはドンキグループであった「ドイト」を「コーナン」が買収したほか、「ムサシ」を展開する「アークランドサカモト」が「LIXILビバ」を買収する方針を発表している。

関連記事:PPIHグループ(ドンキ)、ドイトの主力事業をコーナンに2020年2月売却-ドンキ傘下となっていた「日本初のホームセンター」
関連記事:ビバホーム、「ムサシ」展開のアークランドサカモトが買収へ-発端は「LIXILの御家騒動」
関連記事:DCM、ケーヨーD2と資本業務提携-ホームセンター最大手の地位かためる