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エキシティ・ヒロシマ、2017年4月14日開業-核店舗は「エディオン蔦屋家電」

広島県広島市南区に建設されていたJR広島駅前の大型複合商業施設「エキシティ・ヒロシマ」(EKICITY HIROSHIMA)の核店舗となる「エディオン蔦屋家電」が4月14日に開店し、エキシティはグランドオープンを迎えた。

エキシティ・ヒロシマ。

広島駅前再開発で生まれた超高層ビル

エキシティヒロシマは広島駅南口Cブロック第一種市街地再開発事業によって生まれた複合商業ビル。もともとこの位置には戦後の闇市を起源とする商店街「愛友市場」などの個人商店が多く並んでいた。
エキシティは「エキシティ・ウエスト」、「エキシティ・センター」、「エキシティ・イースト」の3街区の商業施設と立体駐車場、46階建・高さ167メートルの分譲マンション「グランクロスタワー広島」で構成される。
このうち、愛友市場を引き継いだ「愛友ウォーク」や広島初出店となる「ヱビスバー」などが出店する「エキシティ・ウエスト」、医療モールが核となる「エキシティ・イースト」など一部は2月10日にプレオープンを迎えていた。

愛友ウォーク。


愛友ウォーク内。

核店舗はエディオンの新業態「エディオン蔦屋家電」

エディオン蔦屋家電は「エキシティ・センター」の核テナントとして出店。
売場は1階~3階で、売場面積は7,494㎡。
エディオンが蔦屋を運営するカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)とフランチャイズ契約を組んだ初の店舗で、従来のエディオンの店舗と差別化を図り、家電に加えて美容や料理などの書籍を始め、文具や雑貨なども多く取り揃えることが特徴となっている。

エディオン蔦屋家電の館内。家電と書籍が並ぶ。


美容家電も充実。美容関連本とともに陳列。


家電「三種の神器」をモチーフにしたアート作品も。

館内にはソファを多く設置したほか、壁面は濃い茶色や薄い茶色など落ち着いた色合いを採用。
1階には「LE GARAGE FRESH FOOD MARKET」、2階には「スターバックスコーヒー」、3階には「マルデゴリ」と、各階に異なったカフェが出店、フロアをカップ片手で周回できるようになっているなど、くつろぎながら店内を回れる工夫がなされている。

各階に喫茶コーナーが設置される。 

エディオン広島本店本館は建替えへ

一方で、エディオンは「エディオン広島本店本館」の建替えをすることも決定している。
エディオングループの西日本旗艦店となるエディオン広島本店の本館は1975年6月に完成したもので、耐震性能不足や老朽化が深刻なものとなっていた。そのため、エディオンは第一産業設立70周年を迎える今年、建替えを決定した。新店舗の規模は現在の店舗と同等かそれ以上を計画しているという。

エディオン広島本店。左奥が本館。

ビックカメラ開店、ベスト電器閉店-激化する家電商戦

エディオン蔦屋家電の向かいの「ビッグフロントひろしま」(広島駅南口Cブロック)にはビックカメラが2016年9月に開業したばかり。また、近隣の八丁堀地区の天満屋百貨店跡には「ヤマダ電機LABI広島」も出店している。
一方で、広島駅近くでは2016年2月に「ベスト電器広島店」が閉店するなど、広島市中心部の家電商戦はますます激化している。
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エディオン蔦屋書店(左)とビックカメラ(右)の全面対決となる。

そうしたなか、地場最大手のエディオンが本店建替え計画を打ち出したことで、家電量販店同士の激しい商戦は当面続きそうだ。

エディオン蔦屋家電

〒732-0822
広島県広島市 南区松原町3番1-1号
EKICITY HIROSHIMA 1階-3階
営業時間:10:00~21:00

外部リンク:エディオン蔦屋家電
関連記事:ビックカメラ広島駅前店、9月14日開店-52階建「ビッグフロント」の核店舗
関連記事:ベスト電器広島店、2月末で閉店-ひろしまモール閉館へ
関連記事:【カープ優勝セールまとめ】広島東洋カープ、25年ぶり優勝で記念セール-広島県内各地で実施 

ヤマダ電機、ベスト電器を2017年7月に完全子会社化-「ベスト電器」としての営業は継続

ヤマダ電機は、連結子会社の「ベスト電器」を2017年7月1日付で完全子会社化することを発表した。
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ベスト電器福岡本店。

かつての家電量販店最大手、ヤマダの完全子会社に

ベスト電器は1953年に福岡県で創業、1956年に家電量販店に参入した。
家電量販店の草分け的存在として1979年に業界首位となり、1985年には流通大手「ヤオハングループ」との業務提携により海外進出を果たした。その後も「ダイエー」、「長崎屋」、「マルショクサンリブグループ」、「琉球ジャスコ」など総合スーパー・百貨店各社との提携により専門店としての店舗モデルを確立したが、1990年代後半に入ると、地盤である九州・中国・四国地方にヤマダ電機、コジマ、ケーズデンキなど、「北関東のYKK」と呼ばれたロードサイド型店舗を得意とする競合他社が相次ぎ出店攻勢を仕掛けたため苦戦を強いられるようになった。
2000年代には店舗の活性化を図るべく、各種専門店(ゲオ、ダイソー、ファミリーマート、マツモトキヨシなど)の導入を進めたほか、2006年には都市型店舗を得意とする首都圏の家電量販店「さくらや」を買収、2007年にはビックカメラと資本業務提携を締結するなど生き残りに向けた動きが見られたものの、その多くが失敗に終わり、2012年にヤマダ電機と業務資本提携を結ぶこととなった。

かつて日本最大の家電量販店だった広島本店も2016年に閉店。

ベスト電器、屋号は維持-これまでと変わらず営業継続

全国殆どの都道府県と東南アジアから中東にかけた幅広い地域に出店していたベスト電器であったが、2012年以降は本州・四国店舗のテックランド化や不採算店舗の整理を推し進めるなどヤマダ電機主導の経営再建策が行われ、おもな店舗網(FC地区含む)は北海道、岡山県、山口県、高知県、福岡県、佐賀県、長崎県、大分県、熊本県、宮崎県、沖縄県と、台湾、シンガポール、インドネシア、マレーシアに縮小した。

首都圏の店舗は多くがヤマダ電機に転換した。

その一方で、残った店舗では改装を進めるとともに、九州地区では新規出店を再開。従来通りの店舗スタイル、販促が維持されるなど、現在も独自性を保っている。また、旗艦店である福岡本店では2016年12月にヤマダ電機傘下のPCパーツ専門店「ツクモ電機」や、アニメショップ「らしんばん」などの導入が行われた。
ヤマダ電機による完全子会社化後も「ベスト電器」の屋号は維持される方針だという。

今後も屋号は維持される。

外部リンク:株式会社ヤマダ電機による株式会社ベスト電器の簡易株式交換による完全子会社化に関するお知らせ
関連記事:ベスト電器福岡本店、12月17日リニューアル-大手アニメショップなど出店、ツクモも増床

スリーエフ、店舗の大半を「ローソン・スリーエフ」に転換-スリーエフ単独店舗は消滅へ

首都圏を地盤とする中堅コンビニ「スリーエフ」(横浜市中区)は、店舗の大半をコンビニ業界3位の「ローソン」とのダブルブランド店舗「ローソン・スリーエフ」に転換させることを発表した。
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スリーエフの店舗。

首都圏地盤の「スリーエフ」、ホットスナックやスイーツに定評

「スリーエフ」は1979年に横浜市に本社を置くスーパー「富士シティオ」(当時は富士スーパー)のコンビニ事業部として創業。「ローソン・スリーエフ」 1号店ができる前の2016年8月末時点で首都圏の1都3県に約540店舗を展開していた。
なお、2015年までは高知県の地場スーパー「サニーマート」と提携し、四国3県にも店舗展開していたが、サニーマートのフランチャイズ離脱に伴い四国から撤退、四国の店舗は殆どがローソンに転換した。
スリーエフは、自社開発商品「F-STYLE」に定評があり、よこすか海軍カレーを再現したチルド弁当など地域色の濃い商品や、もちもち食感が特徴のスイーツ「もちぽにょ」などといった個性的な商品を展開し、根強い支持があった。

両社の強み活かす-「スリーエフ」単独店は消滅

スリーエフとローソンは、2016年4月に資本・業務提携を締結しており、一部店舗がスリーエフからローソンへと転換されていた。
また、2016年9月からは約540店の一部の店舗のうち約90店舗を新会社に移管した上で「ローソン・スリーエフ」に転換していた。
ローソン・スリーエフは、通常のローソン店舗の機能に加えて、スリーエフの独自商品(焼鳥、チルド弁当、スイーツなど)の販売も行う新業態で、転換後の業績が好調なことから、今後も転換をすすめることにしたという。
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ローソン・スリーエフ(公式サイトより)。

今後、ローソン・スリーエフに転換するのは、現在「スリーエフ」、「q’s mart」、「gooz」の屋号で展開する神奈川県・東京都・千葉県・埼玉県の348店舗のうち、281店舗になる予定。これにより、ローソン・スリーエフは400店舗近い規模に拡大。将来的に「スリーエフ」の単独店舗は消滅することになる。
これらの店舗は、スリーエフが51パーセント、ローソンが49パーセントを出資する新会社「エル・ティーエフ」によって運営される。
なお、24時間営業をおこなわず惣菜販売を中心としている「gooz」の一部店舗はそのまま存続する予定。

追記:スリーエフ単独店舗は2018年1月末で消滅することになった。
殆どの店舗が「ローソン・スリーエフ」「ローソン」に転換、一部は閉店する。

外部リンク:株式会社ローソンとの事業統合契約締結のお知らせ
外部リンク:スリーエフとローソンによる新型店舗「ローソン・スリーエフ」 9月9日(金)から順次オープン
関連記事:ココストア、2016年末までに「タックメイト」「RICストア」に改称-業態は変わらず 
関連記事:RICストア(旧エブリワン、ココストア)、残存店舗を整理してポプラグループと提携
関連記事:サークルK・サンクス、約1000店を閉店へ-残る店舗はファミマに転換
関連記事:「ローソン・スリーエフ」1号店、9月9日開店-約90店舗を転換
関連記事:セーブオン、2018年中に全店舗をローソンに転換-屋号消滅へ 

西鉄8000形、2017年夏で引退へ-太宰府・柳川観光列車としても活躍

西日本鉄道の特急型車両「8000形」が2017年夏で引退することとなった。 

西鉄8000形。

西鉄を代表する車両、近年は太宰府・柳川観光列車で活躍

西鉄8000形は西鉄創業80周年となった1989年にデビュー。
6両編成で、主に大牟田線(天神大牟田線)の特急電車として活躍。福岡都市圏の通勤・通学の足としても親しまれ、眺めがいい先頭車両は人気となった。
また、2014年からは太宰府観光列車「旅人」、2015年からは柳川観光列車「水都」として改装された編成がデビュー。
観光列車ながら追加料金なしで乗れ、太宰府観光・柳川観光の集客に貢献した。車内には観光PRコーナーも設けられている。

柳川観光列車「水都」。


車内のようす。

具体的な引退日は4月時点で発表されていないものの、西鉄では8月に特急を大橋駅に停車させる大規模なダイヤ改正を実施する予定で、これに合わせた時期の引退となる可能性が高い。

水都には「柳川の四季」がラッピングされる。

「旅人」「水都」は別編成に-新たな観光列車導入も

西鉄は、今後「旅人」と「水都」については別の形式を改装して運行するという。
また、2018年度には「LOCAL to TRAIN~街を繋いできたレールは人をつなぐ時代へ~」をコンセプトに、旅人・水都に続く新たな観光列車の導入をおこなう予定となっている。

水都バス・旅人バスも運行されている。

追記:水都は3000形に-7月22日デビュー

「水都」は7月22日から3000形にバトンタッチされる。
10時25分から西鉄福岡駅で引継式典が開催される。

プレスリリースより。

関連記事:西鉄ストア、ネットスーパー商品の駅受取を開始-電鉄系スーパーの駅受取、今後広がるか
関連記事:西鉄・田川後藤寺バスセンター、2016年9月30日閉鎖
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マクドナルド熊本新市街店、2017年4月19日全面再開へ-通称「角マック」、3月31日に一部営業再開

“角マック”の愛称で親しまれる熊本県熊本市中心部のファストフード店「マクドナルド熊本新市街店」が、熊本地震発生から1年を迎える4月19日に全面再開することになり、3月31日からは店舗の一部での営業を再開した。

再開したマクドナルド熊本新市街店。

熊本の繁華街を代表する待ち合せスポット復活

マクドナルド熊本新市街店は1980年に開業。
 熊本市では旧・大洋デパート1階に出店していたマクドナルドの九州1号店「マクドナルド熊本大洋店」(1975年開業)が人気を博していたものの、デパートの経営破綻を受け1979年に閉店しており、熊本大洋店の後継店として出店した経緯がある。マクドナルド熊本大洋店が出店していた建物(解体済み)。

新市街店は「サンロード新市街」、「下通新天街」、「シャワー通り」の3商店街が交差する角地に位置しているため、熊本市民から「角マック」と呼ばれており、500mほど離れた「マクドナルド熊本下通店」(通称:下マック)とともに、中心商店街のランドマーク的存在として親しまれている。

1階のみ営業再開した角マック、今後は2〜3階も再開

2015年12月に改装が行われたばかりの新市街店だったが、2016年4月に発生した熊本地震により建物が被災。店舗は休業を余儀なくされた。
震災後は同じく地震で被災したロードサイド店舗や下通店が次々と営業再開を迎えたが、新市街店は再開のめどが立たず、角マックの今後を案じる市民が後を立たなかった。
しかし、2017年1月に店頭で「3月末の営業再開」が告知されると安堵の声が挙がった。

4月19日に全面再開へ

マクドナルド熊本新市街店は2017年4月19日の全面再開に先駆けて、30日に1階のみで短時間のプレ営業を実施、31日より1階での通常営業を再開した。
約11ヶ月ぶりに営業再開を果たした熊本新市街店では、耐震性増強のための制震ダンパーの設置や東側入口を常時開放から自動ドアに変更、南東側の入口を閉鎖などの改装工事が行われた。
その一方で、店舗内ではカウンター上部に商品宣伝用の液晶ディスプレイや注文番号案内の新設、コンセント設置席の増設など、更なるサービス面の増強が図られた。
今後は、4月13日に上層階を一部オープンさせるなど、19日の全面開業に向けた工事を進めるという。

リニューアルオープンを告げる告知。

熊本県のマクドナルドはサンリブ清水建替えのため閉店した「マクドナルド清水サンリブ店」を除き、全店が営業再開を果たすことになる。
※ヘッダー画像は被災前のもの。

外部リンク:熊本新市街店 | 店舗検索 | お店をさがす | McDonald’s
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平和堂・アルプラザ小牧、 2017年度中に閉店-名鉄小牧駅前「ラピオ」の核店舗

名鉄小牧駅前の再開発ビル「ラピオ」の核店舗である平和堂の総合スーパー「アル・プラザ小牧」が、2017年11月7日に迎える賃貸契約の更新を行わず、近く閉店する見通しであることがわかった。
追記:閉店日は2018年1月20日に決定した。跡地のうち1階には「三河屋」が出店する。

アル・プラザ小牧が出店するラピオ。(GoogleMapより)

イトーヨーカドー跡に出店するも10年で撤退へ

ラピオは商業機能と公共機能が複合した再開発ビルとして1995年6月に開業。元々の計画はバブル真っ最中の1988年に行われたものであった。
建物は地下2階、地上5階建てで、売場面積は14,400㎡、うち平和堂は11,000㎡。施設の管理・運営は小牧市などが出資する第三セクターの小牧都市開発がおこなっている。
開業当時の核店舗は総合スーパー「イトーヨーカドー小牧店」であったが、営業不振のため2007年9月に撤退。同年11月に「アル・プラザ小牧」が1-3階に居抜きで出店すると、2011年には3階のアル・プラザの直営売場と4階を安井家具の家具専門店「ファニチャードーム小牧店」に転換した。
なお、平和堂は提携していた「グランドタマコシ」が愛知県で営業していたため愛知県内には出店していなかったが、2004年に同社が経営破綻したあとは東海地方への出店をすすめており、「アル・プラザ小牧」は平和堂にとって愛知県初出店の記念すべき店舗であった。
しかし、2016年12月にはファニチャードームが営業不振のため閉店。
また、近年は核店舗であるアル・プラザも、近隣の食品スーパー「マックスバリュ小牧駅西店」や郊外大型店との競争激化もあり苦境に立たされていたとみられる。

ビルの大半が公共施設化の可能性も

アル・プラザの撤退を報じた地元紙・中部経済新聞によると、4月現在で正式な閉店日や後継店舗は未定だという。
また、ビルを運営する小牧都市開発はアル・プラザの後継テナント誘致に早急に動き出す一方で、小牧市は後継店の誘致が難航すれば空洞化した2階の一部と3階への公共施設の導入も検討しているといい、4階の小牧市立図書館「えほん図書館」や5階の小牧市運営の複合施設「まなび創造館」と合わせ、ラピオの大半が公共施設化する可能性もある。
追記:閉店日は2018年1月20日に決定した。跡地のうち1階には「三河屋」が出店する。

外部リンク:ラピオ
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関連記事:アウガ・ショッピングフロア、2月28日閉館-2018年3月に公共施設化へ

JR九州沖縄支店、3月31日閉鎖-ネットに押され利用減、沖縄での小売業には積極投資つづける

沖縄県那覇市壺川の「JR九州沖縄支店」が3月31日をもって閉鎖され、沖縄県内からJRグループの窓口が全面撤退することとなった。

JR九州沖縄支店が入居するパークサイド壺川。

沖縄におけるJRグループ唯一の沖縄の拠点だったが

JR九州沖縄支店は1988年5月に開設。JR九州の旅行代理店(ジョイロード→JR九州旅行)も併設されており、沖縄県におけるJRグループ唯一の拠点として主に乗車券・旅行商品の販売や沖縄観光の調査、開発業務を行っていた。
また、2011年12月からJR九州が発行する交通系ICカード「SUGOCA」(沖縄限定デザイン)の販売を開始、沖縄県における交通系電子マネーの普及、利用店舗の開拓にも貢献するなど大きな役割を担っていた。
2012年には利用者数の減少に伴う運営効率化のため、那覇市中心部のオフィスビルからJR九州グループのドラッグストア「ドラッグイレブン壺川店」2階に事務所を移転。しかし、インターネット予約の浸透により利用客がさらに減少したため、3月17日に窓口を閉鎖。3月31日まで撤退業務に専念していた。
閉鎖されたJR九州沖縄支店。

沖縄での小売・宿泊事業には積極投資-6月にはホテルも

窓口は閉鎖された一方で、JR九州は沖縄支店閉鎖後もグループを通じて沖縄県内への積極的な投資を続ける方針だ。
JR九州ドラッグイレブンは2016年度中に石垣空港や天久、奥武山に相次ぎ新規出店しており、2017年6月にはJR九州ホテルズが那覇市の沖映跡地に都市型ホテル「JR九州ブラッサム那覇」を開業させることを決めている。

関連記事:JR筑豊本線、若松-直方間を3月から「スマートサポートステーション」に-遠隔サポートで無人化 

ビックカメラ船橋東武店、2017年11月17日開店-ビックカメラ2館体制に

大手家電量販店のビックカメラは、船橋駅北口の百貨店「東武百貨店船橋店」2階・3階に「ビックカメラ船橋東武店」を2017年秋に出店する。
追記:11月17日の開店が発表された。

東武百貨店船橋店。

船橋東武の2・3階に出店

ビックカメラが出店する東武百貨店船橋店は1977年10月開業。
東武野田線船橋駅ビルも兼ねる建物は地下2階、地上8階建てで、売場面積は36,439㎡。そのうち東武百貨店が28,960㎡を占める。
ビックカメラは東武船橋駅からのエントランスにあたる、現在婦人服売場として営業している2階・3階の一部(売場面積:約4,200㎡)に新店舗を出店する。

船橋駅店も営業継続、ビックカメラ2館体制へ

ビックカメラは既に船橋駅南口の再開発ビル「船橋フェイス」2階・4階に「ビックカメラ船橋駅店」を出店しているが、船橋東武店の開業後も営業を継続するといい、船橋駅周辺のビックカメラは南北2館体制となる。ビックカメラ船橋駅店が出店する船橋フェイス。

ニュースリリース:新規出店について(ビックカメラ公式サイト)
外部リンク:東武百貨店船橋店
外部リンク:ビックカメラ船橋駅店
関連記事:西友津田沼パルコ店、2017年1月31日閉店-津田沼パルコB館地階
関連記事:Dila津田沼、10月1日全面リニューアル-「ペリエ津田沼エキナカ」に改称

セブン、米大手コンビニ買収を2017年4月に発表-1100店、約3700億円で

セブンアンドアイホールディングスは、コンビニエンスストアやガソリンスタンドを運営する「スノコ」(Sunoco LP、テキサス州)を買収することを発表した。

3700億円規模の大型買収-北米で1万店体制へ

スノコはガソリンスタンドを併設したコンビニエンスストアを運営しており、テキサス州を中心に1108店舗を運営する。
セブンアンドアイホールディングスは、セブンイレブンの米法人を通してこれらを約33億ドル(約3,700億円)で買収するという。
セブンイレブンは北米地区で8707店(2016年12月時点)を運営。
2019年度中に1万店規模に増やす計画を発表していた。

ニュースリリース:当社子会社による米国Sunoco LP 社からの一部事業取得に関するお知らせ
関連記事:サークルK・サンクス、約1000店を閉店へ
関連記事:三菱商事、ローソンを子会社化へ

錦糸町パルコ(仮称)、2018年秋ごろ開店-西友リヴィン錦糸町(旧・西武)は2017年10月9日閉店へ

大手ファッションビルの「パルコ」と東京楽天地は、JR錦糸町駅前の総合スーパー「西友リヴィン錦糸町店」(LIVIN、旧・西友錦糸町西武店)が出店している「東京楽天地ビル」の一部をパルコが賃借し、パルコ運営の新たな商業施設を2018年度下半期(秋以降ごろ)にオープンさせることを発表した。
追記:地階の西友は2018年秋に先行開業。パルコは2019年春開業へ。

リヴィンが出店する東京楽天地ビル。

錦糸町駅南口の「楽天地ビル」にパルコ出店

パルコが出店する東京楽天地ビルはJR錦糸町駅南口に立地。
建物は地下2階、地上9階建てで、売場面積は24,725㎡。施設は「リヴィン館」(うち西友の売場面積21,175㎡)、「本館」、「別館」の3館に区分されており、いずれも株式会社東京楽天地が所有する。
当地は昭和期に複数の映画館やキャバレー、温浴施設などを擁する一大娯楽施設「江東楽天地」として営業していたが、再開発により1986年11月に西友運営の百貨店「西友錦糸町西武店」(現:西友リヴィン錦糸町店)を核とする商業施設に転換していた。
その一方で、現在も本館には映画館「楽天地シネマズ錦糸町」や温浴施設「天然温泉 楽天地スパ」などの娯楽施設が営業しており、かつて江東地区を代表する“遊び場”として栄えた歴史を伺わせる施設となっている。

東京楽天地エントランス。

リヴィン錦糸町店、2017年10月閉店-地階に再出店へ

今回、パルコは楽天地ビルのリヴィン館(地上1階〜7階)、及び別館(地上3階〜6階)における賃借契約の合意書を締結し、パルコが手がける「新たな商業施設」に刷新すると発表した。
新たな商業施設はファッションビル「パルコ」となる可能性が高く、パルコに今後は施設の改修及び店舗企画・テナントリーシングなどの出店準備を進め、2018年度下半期の開業を目指す。
これにより、現在営業している「西友リヴィン錦糸町店」は2017年10月に閉店する。なお、リヴィンを運営する西友とパルコはかつてともに旧・西武セゾングループに所属していたが、現在は西友がアメリカの大手ディスカウントスーパー「ウォルマート」の、パルコが大丸松坂屋百貨店を運営する「J.フロントリテイリング」の傘下となっている。
リヴィン錦糸町店は、リヴィン化後も一部の銘店やブランド品売場が残るなど、当初は百貨店らしい売場づくりを継承していたが、西友のディスカウント指向とともに近年はテナントの撤退が相次いでいた。現在、テナントとしては「ブックセンターリブロ」、「無印良品」、「島村楽器」、「100円ショップダイソー」、レストラン街「おなかスクエア」などが出店している。

現在の地階・西友LIVINエントランス。24時間営業となっている。

なお、パルコ出店後に西友は地階部分に食品スーパーを再出店するという。パルコへの賃貸面積は約26,654㎡、西友への賃貸面積は約4,864㎡となる(いずれも売場面積ではない)。
追記:閉店日は10月9日となる。

激戦区と化する錦糸町

錦糸町駅の周辺には、都電錦糸堀車庫跡地に出店する老舗ファッションビルの「錦糸町マルイ」(1983年開店、売場面積22,987㎡)をはじめ、「錦糸町オリナス」(2006年開店、売場面積30,604㎡)、「アルカキット錦糸町」(2001年開店、売場面積7,761㎡、旧「錦糸町そごう」)など多くの競合店がひしめき合っている。

錦糸町駅前。左は錦糸町マルイ。

マルイは2017年中に地階に食品売場の開設(食品スーパーの出店)を発表するなど改装を進めているが、パルコの出店によりさらなる激戦区と化することは必至だ。

ニュースリリース:錦糸町駅前商業施設への新規出店について(パルコ公式サイト)
ニュースリリース:楽天ビルの主要テナント異動に関するお知らせ(東京楽天地)
外部リンク:楽天地ビル
外部リンク:リヴィン錦糸町店
関連記事:渋谷パルコ、建替えで2016年8月7日閉館-2019年再開業へ
関連記事:千葉パルコ、2016年11月閉店
関連記事:大津パルコ、2017年8月閉店