カテゴリー別アーカイブ: 都商研ニュース

イオン茂原店、12月2日閉店-40年の歴史に幕、跡地に建て替え・再出店めざす

千葉県茂原市のJR茂原駅前の総合スーパー「イオン茂原店」が12月上旬で閉店する。

イオン茂原店。

追記:閉店日は12月2日となる。

旧・扇屋ジャスコ、40年の歴史に幕

イオン茂原店は1978年4月に扇屋ジャスコ茂原店として開業。
ジャスコ茂原店を経て2011年3月にイオン茂原店に改称された。
売場面積は8,895㎡、建物は3階建てだが、老朽化などにより近年は1階のみで一部売場しか使われておらず、屋上の広告塔屋も解体されている。また、隣接地には立体駐車場を備える。
隣接するJR茂原駅は1987年に高架化され、1992年には茂原そごうが開業したが、2000年に閉店している。

茂原駅とそごう跡。

跡地に新店舗を建設へ-移動販売車は継続運行

イオンリテールは2020年の完成を目指して跡地に新店舗を建設する予定だが、規模などは未定となっている。
なお、地元紙・千葉日報によると、イオンが茂原市郊外を中心に運行する移動販売車は今後も継続運行されるということで、新店舗完成まではこの移動販売車が新たに駅前地区を訪問する可能性もあろう。

外部リンク:イオン茂原店 | お買物情報やお得なチラシなど
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ラオックス銀座本店、2018年8月31日閉店ー「爆買い」の象徴、5年で終幕

中国・蘇寧易購(旧・蘇寧雲商、蘇寧電器)傘下で免税店大手の「ラオックス」(東京都港区)は、東京都中央区銀座で営業する大型免税店「ラオックス銀座本店」を8月31日に閉店する。

ラオックス銀座本店。(写真は公式サイトより)

「爆買い」を象徴したラオックス、5年の歴史に幕

ラオックスは2009年、中国の家電量販店最大手「蘇寧電器」(Suning)の傘下となっており、現在は「日本国内最大規模の免税店」として国内43店舗(仮設店舗2店舗含む)を展開している。
ラオックス銀座本店は、2010年11月に銀座エリア初となる百貨店内家電量販店としてオープンした「ラオックス銀座松坂屋店」の後継店としてブランド店「LANVIN」跡に2013年11月に開店した。

ラオックス銀座松坂屋店。

ラオックス銀座本店の建物は地上8階地下1階建(ラオックスの営業フロアは1~3階)で、売場面積は880㎡。
銀座初の本格的免税ストアを謳い、多言語対応販売員の常駐や高価格帯商品の充実を図るなど、外国人観光客の爆買い需要に特化した売場づくりを行っていた。
その後、2015年9月には近隣の名鉄系ファッションビル「イグジットメルサ」(旧・銀座ニューメルサ)5~6階に新たな旗艦店「ラオックス銀座EXITMELSA店」(売場面積約1,517㎡)が開店したが、銀座店は営業を続けていた。

EXITMELSA。

今回の営業終了は、5年間の定期建物賃貸借契約満了に伴うもの。
ラオックスは銀座本店の閉店に伴い、銀座EXITMELSA店のリニューアルを予定しているという。

近年、ラオックスは免税店事業の不振もあり、2017年3月に飲食業を手掛ける「フードクリエイションワークス」を設立、同年7月には「千葉ポートタウン ポートスクエア」を体験型複合レジャー施設として運営開始するなど、事業領域の拡大を図っている。

外部リンク:日本国内最大規模の免税店 ラオックス株式会社
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ドンキホーテ・ピカソ川崎銀柳街店、2018年8月31日開店-駅前アーケード内に

神奈川県川崎市のJR川崎駅東口の銀柳街商店街アーケード内に、ドン・キホーテグループのディスカウントストア「ピカソ川崎銀柳街店」が2018年8月31日に開店する。

ピカソ川崎銀柳街店。

駅前のアーケード内に出店-「ピカソ」の旗艦店に

ピカソ川崎銀柳街店の建物は地上5階地下1階建で、ゲームセンター「サムズタウン川崎店」(2018年1月閉店)跡に出店する。売場は地上1~3階の3フロアで、売場面積は606㎡。
過去1年以内に開店したピカソとしては最大の売場面積を持つ。
大型店の撤退が続く川崎駅東口であるが、川崎ゼロゲート出店に続く明るいニュースとなりそうだ。

出店地(左側)。店舗上アーケードにステンドグラスがある。

多様なニーズに24時間お応えする“驚安店舗”」として、商品数は約2万点のアイテム数を展開、繁華街の立地特性に合わせてブ
ランド品やパーティグッズ、訪日観光客向け商品、飲食店の仕入れ需要に対応した大容量タイプの酒、菓子、珍味を揃える。
また、川崎銀柳街の景観にあわせ、ステンドグラスをモチーフにエンターテイメント性溢れる装飾を施すという。

店内イメージ。

ピカソ川崎銀柳街店

住所:神奈川県川崎市川崎区駅前本町4-12
営業時間:24時間営業

ニュースリリース:2018年8月31日(金)『ピカソ川崎銀柳街店』オープン!~多様なニーズに24時間お応えする“驚安店舗”誕生~
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ドンキホーテ・ピカソ目黒駅前店、2018年8月24日開店-珍しい「ミニスーパー」業態、今後増える?

東京都目黒区のJR目黒駅前に、ドン・キホーテグループのディスカウントストア(ミニスーパー業態)「ピカソ目黒駅前店」が8月24日に開店する。

ピカソ目黒駅前店。

狭小店ながら生鮮扱う「ミニスーパー」業態

ピカソ目黒駅前店の建物は地上5階地下1階建で、大手パチンコ店「ガイア目黒店」(2018年3月閉店)跡に出店する。売場は地上3階〜地下1階の4フロアで、売場面積は483㎡。近隣にはJR目黒駅ビル「アトレ目黒」(ザ・ガーデン自由が丘・東急プレッセ・成城石井が入居)や東急ストア等も出店する。
地域のニーズに24時間お応えする駅前立地型店舗」として、ドン・キホーテの小型業態「ピカソ」では珍しい生鮮食品(青果・精肉)や惣菜売場を設け、地域住民の普段使いやランチ需要に対応する。また、オフィスが多い立地特性から領収書、メモなど事務用品の品揃えを強化し、買い忘れ需要にも対応するとしている。

ライバルは「まいばすけっと」?

ドン・キホーテはこれまでも買収した長崎屋などのノウハウを生かして大型店「メガドンキ」を中心に生鮮品売場の導入を進めてきたが、こうした狭小店舗に生鮮品売場を導入することは珍しい。
都心にイオングループの「まいばすけっと」「マルエツプチ」などが増えるなか、こうした店舗が増加していくのかどうかも注目される。

都心ではミニスーパーが増えている。

なお、同店の徒歩圏にも「まいばすけっと」があるものの、ピカソのほうが駅に近い好立地であり、営業時間も長い。

ピカソ目黒駅前店

住所:東京都目黒区下目黒1-1-15
営業時間:24時間営業

外部リンク:2018年8月24日(金)『ピカソ目黒駅前店』オープン!~地域のニーズに24時間お応えする駅前立地型店舗~
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サンエー石川シティ、2020年夏開業-旧石川浄水場跡地に

沖縄県うるま市の旧石川市エリアに大型ショッピングセンター「(仮称)サンエー石川シティ」が、2020年夏に開業する。
(仮称)サンエー石川シティ。

石川浄水場跡、サンエーに

サンエー石川シティの店舗面積は約13,190㎡。
沖縄県企業局が所有していた旧石川浄水場跡地への出店で、旧石川市の中心市街地からも近く、周辺には小・中学校や図書館、消防署などの公共施設も数多く設置されている。
館内には同社直営の食品館、衣料館に加え、テナントとして同社がFC展開するドラッグストア「マツモトキヨシ」、家電量販店「エディオン」などが出店する。

うるま市7店舗目となるサンエー

サンエー石川シティはサンエーとしてはうるま市7店舗目となる。
うるま市では2018年にカインズを核店舗とする「ABLOうるま店」が開店したばかりであり、大型店競争が激化しそうだ。

サンエー石川シティ

住所:沖縄県うるま市石川角石原 2565 番地 他

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サンクス、発祥の地・宮城県から8月23日に撤退-2018年度中を目途に「消滅」へ

ユニー・ファミリーマートHDのコンビニ「サンクス」 が、8月23日をもって発祥の地・宮城県から完全撤退する。
サークスKサンクスは2018年度末までに「全店消滅」となる計画であるが、ユニーファミマの発表によると消滅は予定より早まる可能性もあるという。

発祥の地近くにあったサンクス。(仙台市青葉区八幡、1号店ではありません)

長崎屋系のコンビニ、1号店は仙台市だった

サンクスは総合スーパー「サンバード長崎屋」のコンビニ事業として1980年7月に宮城県仙台市で設立。本社は1983年1月に東京・日本橋へ移転するまで、2年半ほど仙台市にあった。
同年11月に1号店「八幡店」(仙台市青葉区八幡、現存せず)を出店し、翌1981年からは関東地方へ進出。以降は全国へ展開していった。

2004年にユニー系の「サークルK」と合併すると、2016年にはユニーとファミリーマートの経営統合により、サークルK・サンクス店舗のファミリーマート転換と不採算店の整理が進められることとなった。
ファミリーマートに転換した旧サンクス。(仙台市青葉区八幡、1枚目と同じ店舗)

残り500店切る-2018年度末までに消滅へ

サンクスは多賀城市の「多賀城鶴ヶ谷店」が8月23日に閉店するのをもって、発祥の地であった宮城県から完全撤退する。既に閉店した宮城県内のサンクス店舗の多くは、改装工事や建て替えなどでファミリーマートに転換した。
なお、2018年7月31日時点で営業中のサークルK・サンクスは全国490店舗となっており、今年に入ってからも既に福島、栃木、奈良、和歌山、香川、北海道の6道県でファミリーマートへの転換や店舗整理が完了している。
ユニーファミマは、サークルK・サンクスの屋号を2018年度末までに消滅させる計画だが、7月12日の発表では11月中に全店をファミマ転換、もしくは閉店させる計画を示しており、予定より早くの「見納め」となる可能性もある。

関連記事:サークルK・サンクス、約1000店を閉店へ-残る店舗はファミマに転換
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コトブキヤ秋葉原エキナカ店、2018年9月30日閉店-秋葉原らしい「ホーム上のホビー店」、見納めに

フィギュアを中心としたアニメグッズ大手の「壽屋」(コトブキヤ)は、秋葉原駅5番ホームにある直営店「コトブキヤ秋葉原エキナカ店」を2018年9月30日に閉店させる。

コトブキヤ秋葉原エキナカ店。

秋葉原駅ホームの壽屋、2年で閉店-無印跡地だった

コトブキヤ秋葉原エキナカ店は2016年9月15日に秋葉原駅5番ホーム(中央総武線、新宿方面)上に開店。隣接してブシロードの店舗「TCGステーション」がある。この場所にはもともと無印良品の小型店舗「MUJIcom」があった。
駅ホームへのホビーショップの出店は非常に珍しく、出店当時は「秋葉原らしい光景」であるとして話題となった。
店内には壽屋製品のほか、ヌイグルミやクリアファイルなども数多く販売されており、幅広い世代が気軽に楽しめる店舗となっていたが、僅か2年での閉店となってしまった。
跡地の活用方法などについては発表されておらず、再び「秋葉原らしい店舗」となるのかどうかも注目される。

外部リンク:コトブキヤ エキナカ 秋葉原閉店のお知らせ
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歴史的建造物「ハヤシ百貨店」前に野党・中国国民党が慰安婦像設置へ-台湾初

日本統治時代に建設された百貨店「ハヤシ百貨店」(林百貨、台南市中西区)の前に、親中派の野党・中国国民党が台湾初となる従軍慰安婦像と、南京大虐殺を紹介する看板を設置する方針であることが分かった。
産経新聞、複数の台湾メディアなどが報じた。

林百貨(公式サイトより)。

日本統治時代の建物が並ぶ繁華街に設置

産経新聞と地元メディアなどによると、慰安婦像の設置場所は林百貨の前にある野党・中国国民党の台南市支部前。慰安婦像に加えて、南京大虐殺など日中戦争について中国の立場から紹介する多言語看板も設置するという。
ハヤシ百貨店は1932年に台南市末廣町に開店。戦後は軍隊や警察により使われたのち永年空きビルとなっていたが、台南市により古蹟に指定され、2014年に台南市に本社を置く小売業「高青開発」を指定管理者とし、「林百貨」(HAYASHI DEPARTMENT STORE)として営業を再開した。屋上には神社も設置されている。

屋上にある末廣神社。一部壊れているがそのまま保存されている。
(公式サイトより)

周辺は日本統治時代の繁華街であり、戦前からの建物が多く並ぶ立地だ。

「古蹟修復」などに対する報復の意図も?

林百貨の修復が完了して再開店した際の台南市長は親日派として知られる医師・頼清徳氏。同氏は与党「民主進歩党」に属しており、現在は台湾の行政院長を勤める実力者だ。
台南市では、日本統治時代の面影が残る街並みを活かした街づくりを進めており、2018年現在も旧台南警察署、台南州会、台南公園、新化公会堂など多くの建物の修復を行っている。その一方で、近年は蒋介石像の撤去を進めるなど、中国国民党独裁時代の「負の遺産」の清算も進めている。
中国国民党が日本統治時代の象徴である林百貨前を反日活動の象徴的な場とすることは、単にそこに党支部があったからという理由のみならず、日本統治時代の面影を大切にしつつ中国国民党独裁時代を否定するという民主進歩党の政策に対する報復であるとも受け取られる。
設置場所は日本人観光客も非常に多い場所であるため、今後の動きが注目される。
(現地報道があり次第、更新することがあります)

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ドンキCEO「西友買収に興味」-2018年8月13日の事業説明会で、「ドンキユニー」の更なる展開も

ディスカウントストアやスーパーを展開する「ドンキホーテHD」(目黒区)の大原CEOは、8月13日の事業説明会において、米ウォルマートグループが売却を検討していると報道されている大手スーパー「西友」(北区)の買収について「(売却となるならば)興味はある」と述べた。

MEGAドンキ渋谷本店。

「西友は好立地」-ドンキUNYは20店舗増加へ

8月13日の事業説明会において、ドンキホーテHDの大原社長は
報道陣に西友売却について質問を受け「マスコミで情報を見た」としたうえで「(西友の店舗は)今では手に入らないような立地が多数ある。」と述べ、細かい精査が必要としながらも西友の買収について興味を示した。
8月13日の事業説明会では、このほかに既報の渋谷超高層ホテル計画についての説明が行われたほか、ユニーが展開するスーパー「アピタ」「ピアゴ」20店舗を2019年中にドンキホーテスタイルの店舗MEGAドンキホーテUNY」(8月現在は6店舗を展開)に転換させる方針も明らかにされた。

MEGAドン・キホーテUNY(ニュースリリースより)。

2019年6月期、初の売上高1兆円超えへ

ドンキホーテHDは、2019年6月期に連結売上高1兆円(前年比6.2%増)、営業利益530億円(同2.8%増)を見込んでいるが、大原CEOは将来的に連結売上高2兆円を目指すとしており、今後も同社の経営規模の拡大は止まらないものと思われる。

外部リンク:驚安の殿堂 ドン・キホーテ
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二重橋スクエア、2018年11月8日開業-旧「東京會舘」など跡地、三菱「丸の内二重橋ビル」下層階に

東京都千代田区丸の内の「丸の内二重橋ビル」に、三菱地所の都市型商業施設「二重橋スクエア」が11月8日に開業する。

二重橋スクエアが開業する「丸の内二重橋ビル」

東京會舘ビル跡などで進められていた再開発、ついに完成

丸の内二重橋ビルは東京會舘ビル、東京商工会議所ビル、富士ビル跡を再開発し10月15日に竣工。建物は地上30階建地下4階建で、高さは150m、延床面積は約173,000㎡。
再開発以前の東京會舘ビル

二重橋スクエアはビル低層フロア(地下1階~地上2階)の商業ゾーンとして開業、店舗面積は約2,700㎡。日本初や新業態の店舗を含む25店舗が出店する。高層階はオフィスなどとなる。
1階は、コンセプトに「Urban Gallery~華やかで上質感あふれる、都会のギャラリー~」を掲げ、イタリアを代表する高級紳士服ブランド「Ermenegildo Zegna」やフレンチトラッドシューズブランド「J.M. WESTON」、フランスの有名パティシエが手掛けるカフェ・グロサリー専門店「PIERRE HERMÉ」など10店舗が出店。
なかでも「PIERRE HERMÉ」は、菓子以外にも全国のこだわりの特産品、生産者とのコラボ商品を「ピエール・エルメ」ブランドで販売するなど、日本の素晴らしいものを東京丸の内から世界へ発信するコンセプトショップを目指すという。

1階で営業するショップはいずれも路面店となる。

2階は、コンセプトに「Marunouchi Resort~テラスに降り注ぐ光、都会の中のリゾート~」を掲げ、著名レストラン経営者「ALAN YAU」が手掛ける点心専門店「YAUMAY」(丘如春)、ミシュランスターシェフ「David Myers」が手掛けるアメリカンステーキハウス「Morton’s The Steakhouse Marunouchi」といった上質指向の2店舗が出店する。
地下1階は、コンセプトに「Downtown Marunouchi~新たな丸の内の食文化を発信する“ダウンタウン”~」を掲げ、福岡の焼鳥専門店「焼き鳥松元」、海鮮酒場「長浜鮮魚卸直営店 博多 魚助」、大阪・鶴橋の「お好み焼・鉄板焼 オモニ」など、就業者や来街者が日常的に利用可能な飲食店を中心に13店舗が出店する。

丸の内の最南端、「日比谷エリア」との懸け橋に

二重橋スクエアの開業後も、丸の内二重橋ビル館内には大規模複合施設として東京商工会議所運営の国際会議対応貸会議室「東商グランドホール」(500席)や老舗ホテル「東京會舘」運営の大バンケットルーム(2,000名規模)、披露宴会場、チャペル、高級レストランが順次オープンする予定となっている。

丸の内二重橋ビル(2017年撮影)。

丸の内地区では三菱地所主導の再開発プロジェクトが相次いで進められているが、二重橋スクエアはその最も南に位置する建物の1つであり、最寄駅は東京メトロ日比谷駅となる。
日比谷地区の周辺では「東京ミッドタウン日比谷」をはじめ三井不動産グループなどによる再開発が進められており、両者の再開発エリアが1つに繋がることによって都市の魅力向上、回遊性向上が期待される。

二重橋スクエア

住所:東京都千代田区丸の内三丁目2番3号
営業時間:店舗により異なる

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