バンダイナムコアミューズメントが運営する東京都新宿区西武新宿駅前にある仮想現実体験施設「VR ZONE SHINJUKU」が
2019年3月31日で閉館する。
VR ZONE、僅か1年半で閉館-超高層ビル建設で
VR ZONE SHINJUKUは映画館「東急ミラノ座」跡地に2017年7月に開業したもの。
広さ約3,500㎡にも及ぶ国内最大級のVRエンターテインメント施設で、飛行体験やアニメ作品コラボなど、様々なアトラクションが人気を集めていた。
かつてこの場所にあった「東急ミラノ座」は東急グループの映画館として「新宿東急文化会館」に1956年に開業。約60年に亘って親しまれたが、老朽化のため2014年に閉館し、VR ZONEの建物が建設された。

VR ZONE SHINJUKU。
VR ZONE SHINJUKUはもともと再開発までの暫定活用であった。
この地には東急グループにより地上40階地下5階建て、高さ約225メートルの超高層ビルが建設されることが決まっている。
再開発の概要に関する記事はこちら

再開発完成予想図(内閣府ウェブサイトより)。
関連記事:VR ZONE OSAKA、2018年秋開業-バンダイナムコ旗艦店、HEP FIVEのSEGA梅田ジョイポリス跡に
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京急ウィング新橋、2019年3月20日リニューアル-2018年からの改装、全面完成
東京都港区の新橋駅地下にある地下街「京急ウィング新橋」の全面リニューアルが完成し、2019年3月20日にリニューアルオープンした。

京急ウィング新橋。
京急ウィング新橋の全面改装、いよいよ完成
京急ウィング新橋は1972年に開業した地下商業施設。
新橋駅には京急線の駅は無いものの、1968年より相互乗り入れをおこなう都営浅草線が乗り入れている(開業当初は都営1号線)。
運営は京急グループの「京急ショッピングセンター」で、「Spice of days」をコンセプトに通勤者が日常遣いできるショッピングセンターとして親しまれてきた。
今回のリニューアルでは、第一段として2018年10月から11月にかけて「もとまちユニオン新橋店」など10店舗が開業。
改装第二弾となった今回は、3月20日までに新規3店舗、リニューアル4店舗の計7店舗が開業する。

もとまちユニオン新橋店。
開店当日は店員による呼び込みが行われた。
3月中に新規オープンしたのはレディスファッション「ストラ」、うどん居酒屋「カタソトデ」、チーズタルト専門店「パブロミニ」の3店舗。
パブロミニでは新橋限定フレーバー「純喫茶のカフェラテ」の販売もおこなわれる。
このほか、化粧品店「ザ・ボディショップ」、雑貨店「イッツデモ」、カフェバー「プロント イルバール」、茶漬け「だし茶漬け えん」がリニューアルオープンした。

リニューアルした店舗。
店舗前が駅の乗り換え通路となっていることもあり、開店当日から呼び込みの声に多くの人が足を留めていた。
これを以て、京急ウィング新橋の全面改装は完成を迎えることとなった。
関連記事:もとまちユニオン新橋店、2018年11月12日開店-改装進める京急ウィング、2019年春の全面開業めざす
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大沼、再び「地元資本」に-2019年3月から、企業再生ファンドとのトラブルで
企業再生ファンド「マイルストーンターンアラウンドマネジメント」(MTM社、東京都)の下で再建中であった山形県山形市の百貨店「大沼」の経営権を、2019年3月中に同社幹部が設立した新会社が取得したことが明らかになった。

大沼山形本店。改装予定だったが計画どおりに進んでいない。
創業318年の百貨店、経営難でファンド傘下となったが…
大沼は1700年に創業。1950年に百貨店となった。
1970年には支店として米沢店、1971年には酒田店を出店し、経営規模を拡大した(酒田店は酒田大火により移転、その後ダイエーに譲渡され閉店)。
2019年現在、大沼は山形本店、米沢店、新庄ショップの3店を展開する。

大沼百貨店米沢店。
同社は仙台市の百貨店などとの競争に加えて耐震補強・店舗改装に多額の資金が必要になることから、2017年に企業再生ファンド「MTM社」の傘下となり、その資金を活用して支店である米沢店の改装などが行われていた。
しかし、最近はMTM社による資金供給が予定通り行われておらず、計画されていた本店の改装などができない状態であるとされ、大沼経営陣とファンド側との対立が起きていたという。
さらに、MTM社は資金面の問題から傘下に収めた盛岡市の複合商業施設「ななっく」(旧中三盛岡店)を6月2日に閉館させることも決めており、大沼についても今後が不安視されていた。

閉館を決めたななっく。
大沼幹部らが新会社を立ち上げ-再び地元資本に
大沼の経営権を引き継いだのは、同社の幹部ら9人が立ち上げた「大沼投資組合」。MTM社出身の社長ら5人は解任されることとなった。
再び地元資本に戻った大沼であるが、具体的な再生計画などはまだ発表されていない。特に稼ぎかしらである本店の早期改装は必須であると思われ、今後の動向が注目される。
関連記事:ななっく、2019年6月2日閉館-親会社の経営難で、大沼にも影響か
関連記事:中三青森本店、2019年4月30日閉店-再開発ビル下層階に再出店を検討
関連記事:大沼、企業再生ファンドに経営譲渡で再建へ
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サンリブおのだ(仮称)、2019年6月開店-おのだサンパークの新たな核店舗
山口県山陽小野田市のショッピングセンター「おのだサンパーク」の新たな核店舗としてサンリブ(北九州市)の総合スーパー「サンリブおのだ(仮称)」が、2019年6月に出店する。
追記:開店日は6月21日。食品・家庭用品のみ販売となる。

現在のおのだサンパーク・ゆめタウン小野田。
寿屋→フジ→イズミ→サンリブ
おのだサンパークは1983年10月に九州地盤の地場大手総合スーパー「寿屋」の山口1号店を核とする「サンパークおのだ」として開業。2002年の寿屋廃業を機に新たな核として「フジグラン」が出店、2008年には京阪流通システムと共同で施設の建替えを伴う大規模リニューアルを実施した。
現在の核店舗のイズミ「ゆめタウン小野田」は2012年6月20日にフジグラン小野田跡に開店。建物は地上2階建てで、営業面積は約8,000㎡だったが、2019年5月12日での閉店を決めている。
なお、イズミはこれに合わせて近隣に食品スーパー「ゆめマート南小野田」を出店することも決めている。
ゆめタウン小野田閉店の記事はこちら

ゆめマート南小野田。
「サンリブおのだ(仮称)」は2019年6月下旬に開店する予定。
サンパークへの出店により、サンリブは山陽小野田市では2店舗体制となる(過去に閉店した店舗もある)。
関連記事:ゆめタウン小野田、2019年5月12日閉店-おのだサンパークの核店舗
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紀伊國屋書店弘前店、2019年5月6日閉店-東北初の紀伊國屋、35年の歴史に幕
青森県弘前市土手町の「紀伊國屋書店弘前店」が、2019年5月6日をもって閉店する。
紀伊國屋書店弘前店。
東北初となる紀伊國屋書店、35年の歴史に幕
紀伊國屋書店弘前店は1983年9月、東北初となる紀伊國屋書店として「川嶋ビル」(ホテル法華クラブ弘前→弘前パークホテル)の1階に開店。
開店以来、地元資本の書店「ブックス弘前」が語学・学習参考書・漫画・和雑誌を販売するという特殊な営業形態を採用していたが、2013年に紀伊國屋書店が全フロアを直営化していた。
大型書店競争激化で苦境…東北の紀伊國屋は1店に
同店は長らく、青森県内最大規模の大型書店として営業を継続していたが、徒歩圏内の百貨店「中三弘前店」に「ジュンク堂書店弘前中三店」が2012年5月開店、ダイエー弘前店跡に開業した複合商業施設「ヒロロ」に「未来屋書店ヒロロ店」が2013年7月開店するなど競争が激化、Amazonなどネット通販の台頭もあり厳しい経営状況だったとみられる。
同店の閉店により、東北地方の紀伊國屋書店は仙台店のみとなる。
ジュンク堂書店が出店する中三弘前店。
関連記事:中三青森本店、2019年4月30日閉店-再開発ビル下層階に再出店を検討
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恵比寿三越、2019年3月27日リニューアル-食品売場全面改装で「大型イートイン」も
東京都渋谷区の恵比寿ガーデンプレイスにある百貨店「恵比寿三越」(三越恵比寿店)の全面リニューアルが完成し、3月27日にグランドオープンを迎えた。

恵比寿三越。
「くらしの館」コンセプトに2年弱に亘る改装を実施
恵比寿三越は1994年10月に恵比寿ガーデンプレイスの核店舗として開業。建物は地上2階・地下2階建てで、売場面積は18,318㎡。

1階・エントランス。
恵比寿三越の改装は「新・くらしの館」をコンセプトに2017年より順次おこなわれてきたもの。
今回の2019年3月までの改装では、地下2階の食品売場の全面リニューアルを中心に、地階ファッションフロアの一部、2階ファッションフロアの一部でもリニューアルが実施された。

改装告知ポスター。
改装の目玉「美食パラダイス」-イートインが充実
今回の改装の目玉となる食品フロア地下2階「フードガーデン」のコンセプトは「食を通じて暮らしに寄り添う”美食パラダイス”」。
「YEBISU(恵比寿で楽しむ)」と「at HOME(家で楽しめる)」をテーマに生鮮品売場、イートインコーナーの充実が図られた。
イートインコーナーは約100席と百貨店としては大規模なもので、ロサンゼルス発のハンバーガー店「UMAMI BURGER」、ベトナム料理「ニャーベトナム・フォー麺」、南インド料理「スワガット」、韓国料理「韓美膳DELI」、イタリア料理「アンディカフェデリカ」など、既存店も含めて世界各国の料理を楽しむことができる。
なお、これら地下2階のイートインコーナーは食品売場と同じく20時閉店となる(一部の地下1階飲食店などは21~22時まで営業)。

イートインコーナー(公式サイトより)。
新たな食品テナントとしてはオリーブの実専門店「オリーブマーケット」、手作りチーズ店「フェルミエ」、目黒の老舗銘菓店「玉川屋」、フランス発の洋菓子店「ベイユエール」、だし専門店「ゑびす山長」などが出店。
ベーカリーでは曜日ごとに7つのベーカリーが入れ替わる新コーナー「エブリデイズベーカリー」も開設される。

ベーカリーコーナー(公式サイトより)。
「ケーキ作り」「AIによる味覚判定」「本店から取寄」も
新たな試みとして、洋菓子店「コンフェクション西麻布」が運営する「エビススイーツクラブ”by me”」(5月開業予定)では、焼き菓子やケーキ作り体験ができるコーナーも設けられるほか、「未来日本酒店」(初夏開業予定)では、AIによる自分にあった日本酒の味覚タイプ判定を行うことができる。

3月24日まで地下2階に掲げられていたコンセプトボード。
また「O・TO・RI・YO・SE」コーナーを新たに開設。
日本橋三越本店で扱われている弁当、菓子などが恵比寿三越でオーダーできるようになる。
デイリーファッションとリフォームを強化
食品関連以外ではデイリーファッションを強化するほかほか、リメイク・リフォームコーナーの充実も図られた。
ファッションテナントとしては新たにアイウェアコーナー「アイスタイル」、子供服「ミキハウスプレミアキッズ」、ニット「クラフトヒロ」、ファッションブランド「POLOラルフローレン」(初夏開業予定)などが導入される。
ガーデンプレイス、再び存在感を示せるか
恵比寿駅から少し距離がある恵比寿ガーデンプレイス・恵比寿三越は、近年はアトレ恵比寿の増床・充実の影で売上の減少が囁かれていた。

駅直結で人気を集めるアトレ恵比寿。2015年に増床された。
今回の三越のフードガーデン改装は「ちょっと上質な日常遣い」を目指したものと考えられ、特にイートインコーナーの充実については、カフェとファーストフードを除けば「高級店」が中心であったこれまでのガーデンプレイスにおいて新たな強みになるものといえる。
周辺住民に三越のこうした「コンセプト」や「利便性」が広く周知されることとなれば、新たな客層の取り込みにも成功するであろう。
恵比寿三越
住所:東京都渋谷区恵比寿4-20-7
営業時間:午前11時~午後8時 (一部飲食店を除く)
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みさき公園、南海電鉄が2020年3月に撤退-「後継事業者探し」へ
南海電鉄(大阪府浪速区)は、大阪府岬町にある「みさき公園」の運営から2020年3月で撤退することを発表した。

みさき公園。
みさき公園、60年以上の歴史に一旦幕
みさき公園は1957年4月に開業。南海電鉄にとって「さやま遊園」(狭山遊園、2000年閉園)に次ぐ遊園地事業で、同社の70周年記念として設けられたものであった。
みさき公園は遊園地、野外ステージ、動物園、水族館、レジャープールが併設される複合施設で、南海みさき公園駅に隣接する。なお、同駅は遊園地開業前まで南淡輪駅という名称だった。
ジェットコースターは1957年の開業当時から運行されているもので、西日本で現役最古のものとなっている。

帆船のモチーフが印象的なみさき公園駅。
南海電鉄は近年も2009年にイルカショーを行う「シャイニースタジアム」を、2014年に鉄道体験施設「わくわく電車ランド」を開設するなど改装・経営改革を続けていたが、少なくとも過去10年に亘って営業赤字が続いていたという。
活用方法は未定-後継事業者を探していく考えだが…
南海電鉄撤退後のみさき公園の活用方法は未定だという。
南海電鉄は今後の活用方法について岬町と協議をしていきたいとしており、地元メディアの報道によると岬町も新たな事業者の下で存続できるように努力していきたいとしているが、関西屈指の大型複合施設だけにそのままの規模で運営できる事業者は少ないと思われ、「閉園」となる可能性も捨てきれないであろう。
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新宿伊勢丹メンズ館、2019年3月16日リニューアル
東京都新宿区にあるメンズ百貨店「新宿伊勢丹メンズ館(ISETAN MEN’S)」が2019年3月16日にリニューアルオープンした。
新宿伊勢丹メンズ館。
伊勢丹メンズ館、更に”高感度”な売場に
伊勢丹メンズ館の前身となる「伊勢丹男の新館」は1968年9月に伊勢丹新宿本店本館の北側に位置する新宿靖国通り沿いに開業。開店以来、都心で勤務するビジネスマンを主なターゲットとし、2003年9月に耐震工事に合わせて「伊勢丹メンズ館」として、約35年ぶりの全面リニューアルを実施した。売場面積は9,900㎡。
開業当時の伊勢丹メンズ館は「自主編集売場」とラグジュアリー性の高い空間が特徴で、「ファッションの伊勢丹」を印象づける店舗が特徴であった。
今回の大規模リニューアルは「メンズ館」への改名以来約15年ぶりとなるもので、新ステートメントに「男として、そして、人として」(As a man, and As a human)を掲げる。
館内にはメンズ館らしさを表現した「SI」と称するアート作品を展示、2階は売場の真ん中にDJブースが鎮座するなど、“○○らしさ”を叶えるメンズファッションストアを目指した工夫がなされている。目標年商は500億円。

エントランスのようす。
売場はさらに「伊勢丹らしい高感度な空気」が感じられる雰囲気となった。ビジネスウェアとその関連売場が縮小された反面、オーダー商品とメンズ化粧品の充実が図られ、体験ブースなども新設されている。
関連記事:阪急メンズ東京、2019年3月15日リニューアル-「TENGA」百貨店初出店
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阪急メンズ東京、2019年3月15日リニューアル-「TENGA」百貨店初出店
東京都千代田区にある複合商業施設「有楽町マリオン」の核店舗「阪急メンズ東京(HANKYU MEN’S TOKYO)」が2019年3月15日にリニューアルオープンした。

阪急メンズ東京。
阪急メンズ東京、開業以来初の大規模改装
阪急メンズ東京(HANKYU MEN’S TOKYO)の前身となる「有楽町阪急」は1984年9月に朝日新聞東京本社、日本劇場、丸の内ピカデリー跡地を再開発し誕生した複合商業施設「有楽町マリオン」の核テナントの1つとして「有楽町西武」とともに開業。「マリオン現象」と呼ばれる一大ムーブメントを引き起こしたが、東京都心部における商環境の変化、消費者嗜好の変化を受けて2011年7月をもって一時閉店。2011年10月に阪急百貨店としては大阪・梅田の「阪急メンズ大阪」(2008年2月開業)に次ぐメンズ専門館「阪急メンズ東京」に業態転換した。売場面積は14,721㎡、営業面積は約11,000㎡。

有楽町マリオン。
今回の大規模リニューアルは、2011年10月の業態転換以来初となるもので、2019年1月から3月にかけて地下1階~地上3階の一部フロア及び4~7階の全フロアを閉鎖、全面改装を実施した。
「冒険基地」テーマに「尖ったカジュアル」を強化
阪急メンズ東京の改装後のコンセプトは「クリエイティブコンシャスな男たちの冒険基地」。
キービジュアルに往年の大スター・石原裕次郎氏を起用し、靴が誕生したといわれる紀元前3,500年を表現したシューズ専門フロア「3500 BCE」(5階)、映画「2001年宇宙の旅」「西部開拓史」をインスパイアした「HOW THE MAN WAS WON」(地下1階)など、各階毎にテーマ性を持たせた売場づくりを目指したという。目標年商は170億円。

各階入口に掲示されるフロアコンセプト。
「”イイ男”にはインテリジェンスとエロスが必要」だという。
館内で特に目を惹くのは百貨店初の常設店となるTENGA専門店「テンガ ストア トーキョー」(6階)。このほかにも、同じく百貨店初となるリスニングルームを導入したレコード・オーディオ専門店「ギンザレコード」、東京のフードカルチャーを代表するトップシェフが喫茶店メニューを現代解釈し再構築したラインナップを展開する「ネオ喫茶 KING」などが出店する。

6階・TENGA。
従来の「ビジネスウェア」中心のメンズ百貨店から大きな路線転換を行った阪急メンズ東京。
館内各所に百貨店らしからぬカジュアルかつマニアックなアイテムが並び、まさに「冒険基地」さながらの売場となった。
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川崎ルフロン、大規模リニューアルへ-2019年4月27日Ⅰ期開業、目玉は2020年開業「水族館」
神奈川県川崎市川崎区のJR川崎駅にある都市型ショッピングセンター
「川崎ルフロン」が、大規模改装をおこない2019年4月から2020年夏にかけて順次リニューアルオープンする。

リニューアル後の川崎ルフロン(イメージ)。
かつては「丸井」「西武」が核店舗だった
川崎ルフロンは旧三菱電線工業川崎工場跡地に建設されたショッピングセンターで、1988年3月開業。建物は地上10階地下2階建、売場面積42,500㎡。三菱商事系の日本リテールファンド投資法人が建物を所有し、住友商事系の住商アーバン開発が管理・運営を行う。
当初は「丸井川崎店」「西武百貨店川崎店」(川崎西武)を核店舗としていたが、2003年に西武百貨店が閉店したため、2004年に「ヨドバシカメラ マルチメディア川崎ルフロン」が出店。その後、2018年1月に丸井が閉店し、跡地の改装計画に注目が集まっていた。

2018年1月に閉店した丸井川崎店。
4月27日1期開業-日常と非日常を兼ね備えた施設に
今回のリニューアルでは、コンセプトに「Live’n Exciting-日常利用する施設が非日常空間に-」を掲げ、館内環境を“コントラストを効かせたデザイン”に刷新、日常と非日常がクロスする商空間の創出を目指す。
新たなテナントとしては、2019年中に約60店舗が出店する。
そのうち、2019年4月27日の第Ⅰ期リニューアルオープンとして2階にフードコート「FOOD VILLAGE」が開業。フードコートは約350席で、グランピングをイメージした空間となる。テナントとしては、スシローのフードコート業態「スシローコノミ」、川崎の名店「らーめん玉」などが出店する。
そのほか、館内にはニトリの雑貨・インテリア専門店「デコホーム」やアウトドア用品店「モンベル」といった専門店が新規出店する。

2階フードコート(イメージ)。
6階は川崎駅東口エリア最大級となる「ママ&キッズフロア」として、室内遊び場併設の玩具店「ボーネルンドあそびのせかい」(9階から移転)など、キッズ向けファッション、知育玩具、サービステナントが導入され、遊び場やフォトエリア、授乳室も整備されるなど、家族で楽しめる空間づくりが行われる。
6階ママ&キッズフロア(イメージ)。
2019年中に「ライフ」が出店、2020年には「水族館」も
2019年夏には新たな核店舗として1階に三菱商事系の食品スーパー「ライフ」が出店。秋から冬にかけても専門店が順次オープンする。
また、2020年夏には目玉施設として9階・10階に、日本初となる「駅前既存商業施設一体型の水族館」(詳細未定)が開業する。この水族館では、さまざまな特徴を持たせたコンセプトゾーンを設け、霧や滝などの自然環境を様々な手法を用いて表現するほか、AIとIoT技術を用いたインタラクティブな展示も行われる計画となっている。

駅前既存商業施設一体型の水族館(イメージ)。
大型店撤退が相次ぐ川崎駅東口の起爆剤となるか
川崎駅周辺では、西口の東芝工場跡地に三井不動産グループの「ラゾーナ川崎プラザ」が2006年に開業して以降、東口では地元・川崎を代表する百貨店として親しまれていた「さいか屋川崎店」が2015年に閉店、先述した「丸井川崎店」も2018年に閉店しており、大型店の撤退が相次いでいる。

さいか屋(解体済み)。
東口では、ラゾーナ川崎プラザに対抗する形で地下街「川崎アゼリア」が2016年3月に大規模改装、JR川崎駅ビル「アトレ川崎」が2018年2月に増床を実施しているほか、さいか屋跡の大部分がパルコの小型商業施設「川崎ゼロゲート」となることが決まったものの、商業の重心は未だ西口に偏っている。
今回の川崎ルフロンの大規模リニューアル計画により、川崎駅東口の「復権」が期待される。
川崎ルフロン
住所:神奈川県川崎市川崎区日進町1-11
営業時間:9時半~22時(ヨドバシカメラ)
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