カテゴリー別アーカイブ: 都商研ニュース

無印良品、ファミリーマートでの取り扱いを終了-2019年1月28日で

大手雑貨店「無印良品」を運営する良品計画(東京都豊島区)は、かつて同グループであったコンビニエンスストア「ファミリーマート」(東京都豊島区)での商品取り扱いを2019年1月28日に終了したことを発表した。

ファミリーマートの店舗(港区)

ファミマと無印の提携関係、39年で終了

取り扱いの終了は無印良品の公式サイトで1月29日に発表されたもの。
無印良品はもともと西武セゾングループの中核企業の1つであった総合スーパー「西友ストアー」(現:西友)のプライベートブランドとして1980年に誕生。当時ファミリーマートは西友が運営していたため(1981年に西友の子会社として分社)、誕生とほぼ同時にファミリーマートでの販売が開始された。
西武セゾングループの解体後も多くのファミリーマートの店舗には無印良品コーナーが設置されるなど取り扱いが継続されていたものの、販売開始から39年で「取り扱い終了」となる。

販売終了の理由については明らかにされていない。
ファミリーマートの店頭では、すでに無印良品の棚を撤去したところもあるという。

空になった売場。

無印良品は地方ではまだまだ店舗が少ない地域もある。「販売終了」の影響は大きなものとなろう。

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天牛堺書店、2019年1月27日全店閉店-1月28日に破産申請

大阪府堺市を中心に展開する中堅書店「天牛堺書店」(大阪府堺市南区)が1月28日に大阪地裁堺支部から破産開始決定を受けた。店舗は1月27日の営業を以て全店閉店している。

天牛堺書店高石店(1月28日)。

堺市を中心に展開する老舗書店、創業56年で倒産

天牛堺書店は1963年に堺市津久野駅前で創業。新書に加えて文具、CD、DVD、古書の販売も行っていた。

創業の地・天牛堺書店津久野店。

堺市や大阪市南部の駅ビル、駅前や百貨店、ショッピングセンターへの出店を主体とし、かつては関西国際空港にも出店。近年は2016年にイオンモール堺鉄砲町に新店舗を出店していた(当記事ヘッダー写真の店舗)。

イオンモール堺鉄砲町。

東京商工リサーチによると、負債総額は約18億円。ピーク時の1999年5月期には売上高約29億900万円を計上していたが、2018年5月期の売上高は約16億8000万円になっていたという。
なお、天牛書店(吹田市)は無関係の企業であり、同社の2店舗(江坂、天神橋)は営業をおこなっている。

地域に衝撃「閉店は寝耳に水」

天牛堺書店は2019年1月27日の営業を以て全店閉店。1月28日朝には各店舗の前に破産を知らせる紙が貼り出された。

破産を知らせる貼り紙(高石店、撮影:おかみさん)。

店舗の近くに住むという高石市の女子高生は「近所の本屋さんってここしかなかったから確かに困る。文房具も大抵ここで買ってたからなぁ」と話した。

突然の閉店であったことが分かる(撮影:おかみさん)

堺市周辺の書店は同社の店舗が多く、ドミナント展開していただけに地域への影響は非常に大きいものとなるが、1月28日時点で店舗跡を引き継ぐ企業などは発表されていない。

外部リンク:なんばスカイオ、2018年10月17日開業-南海難波駅直結、南海本社跡の超高層複合ビル
外部リンク:イオンモール堺鉄砲町、2016年3月19日開業-旧ダイセル工場も一部活用

ジュンテンドー西舞鶴モール、2019年2月21日開業-同社最大「旗艦店」、舞鶴初のユニクロも出店

京都府舞鶴市のダイワボウマテリアルズ舞鶴工場跡地に「ジュンテンドー西舞鶴モール」が2019年2月21日に開業する。

ジュンテンドー西舞鶴モール。

西舞鶴にジュンテンドー核の大型商業施設が誕生

ジュンテンドー西舞鶴モールの前身となる「ダイワボウマテリアルズ舞鶴工場」は、「日出紡績舞鶴第2工場」として1938年に操業開始。経営統合に伴い1941年に「大和紡績舞鶴工場」に改称して以降、ダイワボウグループ紡績部門の国内における重要拠点として操業していたが、2007年6月の火災事故により閉鎖。長らく更地の状態が続いていた。
ジュンテンドー(島根県益田市)は、工場跡地の約半分をダイワボウグループから賃借し、2017年から自社主導による大型ショッピングセンター「Jモール」(仮称)の開発を進めていた。

ジュンテンドーは近隣からの移転となる。

ユニクロなど京都府北部・舞鶴初の専門店が多数出店

ジュンテンドー西舞鶴モールの建物は平屋建6棟、開発区域面積は51,700㎡、店舗面積は10,604㎡。
ホームセンター「ジュンテンドー」の同社最大店舗(店舗面積6,158㎡)を核に、ファストファッション専門店「ユニクロ」、子供服・ベビー服・ベビー用品専門店「西松屋」、地場大手食品スーパー「さとうフレッシュバザール」、ドラッグストア「キリン堂」、100円ショップ「ダイソー」など3月までに6店舗が出店する。この他にも店舗出店スペースがあるとみられる。
そのうち、「ユニクロ」「西松屋」「キリン堂」は舞鶴初出店であり、京都府北部でも店舗がほとんどみられないことから、商圏を舞鶴市、綾部市全域、宮津市の一部に加え、福井県西部(小浜市、大飯郡)まで設定するなど、広域集客を目指す。
また「さとうフレッシュバザール舞鶴京田店」は食品専門の小型店となるが、1月に閉店した西舞鶴店の代替店舗としての機能を果たす。

西舞鶴店の店頭に掲げられた開店告知。

ジュンテンドーは先行開業-ユニクロは3月

多くのテナントは2月21日に開業するが、核テナントの「ジュンテンドー」は2月20日に先行開店。
「ユニクロ」は3月下旬の開店を予定している。

外部リンク:『ジュンテンドー西舞鶴モール』 オープンのお知らせ
関連記事:さとう西舞鶴駅前店、1月27日閉店
関連記事:さとう福知山駅前店、2019年秋閉店-さとう本店、48年の歴史に幕

さとう西舞鶴駅前店、2019年1月27日閉店-41年の歴史に幕

京都府舞鶴市のJR西舞鶴駅西口にある総合スーパー「さとう西舞鶴駅前店」が、2019年1月27日午後8時をもって閉店した。

さとう西舞鶴駅前店。

西舞鶴駅西口を代表する大型店、41年の歴史に幕

さとう西舞鶴駅前店は「さとう舞鶴店」(さとう舞鶴ショッピングプラザ)として1977年11月に開店。建物は地上5階建で、売場面積は7,703㎡。
JR西舞鶴駅前を代表する大型店として永年に亘って親しまれていたが、東口に「さとうバザールタウン舞鶴」(売場面積11,874㎡)が2000年11月に開業してからは旗艦店の役割を新店舗に譲り、売場を3フロアに縮小。地域密着型の店舗「さとう西舞鶴駅前店」に業態転換していた。
かつては看板に「舞鶴ショッピングプラザ」の文字もあった。

近年は直営食品売場、衣料品売場、催事場に加え、テナントとして100円ショップ「meets by wants」、JEUGIAの文化教室「JEUGIA西舞鶴センター」「JEUGIAヤマハ音楽教室」が営業を続けていたが、これらの専門店は閉店発表後にバザールタウン舞鶴に移転した。
さとうは近隣への新規出店を予定している。

ジュンテンドーモールに「代替店舗」

さとうは2015年に「さとうバザールタウン舞鶴」の大規模改装を実施。
また、2019年2月には西舞鶴駅前店から南に2kmほどある「ジュンテンドー西舞鶴モール」に新店舗「さとうフレッシュバザール舞鶴京田店」の開店を予定している。
西舞鶴駅前店跡地の利用方法については1月現在発表されていない。

関連記事:さとう福知山駅前店、2019年秋閉店-さとう本店、48年の歴史に幕

江刺ツインプラザ(イオンタウン江刺SC)、建て替えで2019年2月1日から休業-「マックスバリュ1号店」閉店

岩手県奥州市江刺区のイオンタウンが運営するショッピングセンター「江刺ツインプラザ」(江刺ショッピングセンター)が店舗建て替えのため2019年1月31日18時に一時閉店し、2月1日から長期休業に入る。
江刺ショッピングセンターにはマックスバリュ1号店が出店していたが、同店は閉店となる。

江刺ツインプラザ・マックスバリュ1号店の江刺店。

江刺ツインプラザ、建替へ-ホーマックのみ営業継続

江刺ツインプラザは1994年10月に開店。売場面積は7,002㎡で、建物は平屋建て。現在はマックスバリュ、ホーマックなどが出店。かつてはグルメドール、アスビーなども出店していた。テナントの減少に伴い一部建物は既に解体されている。
当ショッピングセンター届出上の正式名称は江刺ツインプラザであるが、イオンタウンへの運営移管後は「江刺ショッピングセンター」となった。なお、ツインプラザの徒歩圏にある総合スーパー「イオン江刺ショッピングセンター」についても届出上の正式名は「江刺ショッピングセンター」であるため、本項では区別のため「江刺ツインプラザ」と表記する。

イオン江刺店も1km弱の徒歩圏に立地。

江刺ツインプラザの休業は店舗の建て替えのため。「DCMホーマック」を除く店舗は閉店となり、建物は解体されるとみられる。ホーマックのみ改装中も営業を継続する。
建て替え後は増床し、新たなテナントを導入する計画。
2019年11月のリニューアルオープンを目指して工事が進められる。

マックスバリュ1号店、閉店に

江刺ツインプラザの核店舗「マックスバリュ江刺店」はマックスバリュ1号店として知られる。
同店はそれまでジャスコグループが展開していた食品スーパー「ウエルマート」と比較して面積がかなり大きく「フード&ドラッグ」を標榜して日用品や薬の取り扱いを増やした業態であり、同店の成功がイオングループの全国展開にも大きな役割を果たしたとも言える。
マックスバリュ江刺店は1994年10月の江刺ツインプラザ開業と同時に「マックスバリュー江刺店」として開店。建物は平屋建で売場面積は2,006㎡。のちに「マックスバリュ江刺店」に改称した。

建物には「マックスバリュー」時代の旧ロゴが残る。

開店当初はジャスコ(現・イオン)直営店舗であったが、2007年の持株会社化に伴いイオンリテールに運営を移管、数度の運営会社再編を経て、2014年からはマックスバリュ東北により運営が行われている。

店頭に掲出された閉店告知。

先述したとおり、閉店後は店舗建て替えのために解体されるとみられる。
江刺ツインプラザ建替え後の新たなテナント構成については、2019年1月現在はホーマックを除いて発表されていないが、マックスバリュ東北の店舗が再出店する可能性もある。
(撮影:趣味沢山のお店巡りさん(@syumitaku_omise ))

関連記事:マックスバリュ東北、イオンリテール東北カンパニーと2020年3月を目処に経営統合へ
関連記事:イオン「ウエルマート」全店舗、マックスバリュへの転換完了

さとう福知山駅前店、2019年秋閉店-さとう本店、48年の歴史に幕

京都府福知山市のJR福知山駅近くの通称サーファー通りにある総合スーパー「さとう福知山駅前店(福知山ショッピングプラザ)」が2019年秋に閉店し、近隣に食品スーパー「さとうフレッシュバザールお城通り店(仮称)」として移転する。
同店は、大手スーパー「さとう」(京都府福知山市)の本店であった。

さとう福知山駅前店。

さとうの本店、48年の歴史に幕

さとうは1666年に「佐藤呉服店」として創業。2019年で創業453年を迎える。2019年現在は関西地方と福井県に約70店を展開しており、イズミ(ゆめタウン)、平和堂、オークワ、ライフなどとともに「ニチリウグループ」の中核を担う。
さとう福知山ショッピングプラザは1971年4月に同社の本店格の旗艦店として開店した。建物は地下1階、地上4階で、売場面積は4,883㎡。現在は1階から3階までで営業している。テナントとして、セリア、手芸の丸十、フジタ時計店などが出店している。

現在は3フロアのみ営業している。

向かいには2010年までショッピングセンター「福知山ファミリー」も立地しており「サーファー通り」という通称の由来にもなったが、現在は解体されて駐車場となっている。

サーファー通りに面する入口。

さとうの建物も築48年を経て老朽化しており、解体されるとみられる。跡地の活用方法などは1月現在発表されていない。

徒歩圏に食品スーパー出店へ-事実上の移店

さとうは、福知山駅前店の閉店に合わせて同店から徒歩すぐの場所に「さとうフレッシュバザールお城通り店(仮称)」を出店することも併せて発表している。
同店はJR福知山駅そば、コーナン福知山店や北都信金近くのお城通りに面した場所に出店する。
平屋の食品スーパーではあるが、同社の創業の地・福知山の中心部の店舗は維持されることとなり、また買い物難民の発生も避けられることになる。

さとう、西舞鶴店も閉店-1月27日に

さとうは、舞鶴市における旗艦店であった「さとう西舞鶴駅前店」(旧・舞鶴ショッピングプラザ、1977年11月開店、売場面積7,703㎡)を2019年1月27日に閉店することも決めており、永年に亘って同社を支えてきた大型店の閉店が続くこととなった。

こちらも同市内に食品スーパーを出店させるほか、2000年より徒歩圏にショッピングセンター「さとうバザールタウン舞鶴」(売場面積11,874㎡)が出店している。

関連記事:MEGAドン・キホーテ福知山店、2016年9月22日開店-京都府北部初出店

レッドキャベツ、山口県から2019年2月撤退-創業の地、イオン入りから約4年で

イオングループのスーパー「レッドキャベツ」(本社:福岡県福岡市博多区、以前は山口県下関市)は、創業の地である山口県の店舗を全店閉店させ2019年2月中に撤退する。

レッドキャベツ本社。

創業の地から撤退-成長力のある福岡シフト強める

レッドキャベツは1984年8月に下関市で創業したスーパーマーケット。2014年にイオングループ入りし、イオンの連結子会社になるとともに2015年に旧・レッドキャベツ福岡空港店跡に本社機能を移した。
レッドキャベツではイオングループ入り後に店舗の改装とともに店舗整理を進めており、2017年8月には下関市の山の田店(本店)を閉店。同年10月には熊本県から全撤退。成長余地のある福岡へのシフトを進めていた。


レッドキャベツ本店(下関市)。2017年に閉店した。

今回閉店するのは下熊野店、新地店、上田中店、小月店(以上、下関市)、埴生店(山陽小野田市)、新天町店(宇部市)。
埴生店、新天町店は2000年に経営破綻した丸信の店舗であった。
イオングループは2020年までに系列各社の再編を進めているが、レッドキャベツはこのなかに含まれていない。一方で、今回の山口県からの撤退により全ての店舗が九州内となるため、何らかのかたちでイオングループの地域会社再編に関与するかどうかも注目される。

宇部市、中心部の琴芝・新天町エリアから大型店消える

宇部市では1990年代まで宇部新川駅・宇部中央エリアが中心商店街であったが、駅前大和、レッツ09(丸久)の閉店、セントラル大和の縮小(その後2006年に閉店)により大型店が全て消滅。中心商店街の宇部中央銀天街は半分以上が空き店舗となった。
一方、1キロメートルほど離れた琴芝・新天町エリアには近年まで複数の大型店があり、さらに市役所や数多くの銀行などあることから新川地区に変わって中心商店街としての様相を呈していた。

宇部新天町商店街。

しかし、琴芝・新天町エリアでも2008年に大型衣料スーパー「エムラ」が、2018年12月に百貨店「宇部井筒屋」が閉店。今回のレッドキャベツ新天町店の閉店により食品スーパー、100円ショップなどが中心商店街から消滅することとなる。

レッドキャベツ新天町店。

新天町から1kmほど西側には「トライアル宇部中央店」が立地するため買い物難民の発生は限定的なものとなろうが、レッドキャベツは中心商店街のアーケード内に、井筒屋はアーケード向かいに立地していただけに、商店街に与える影響は非常に大きいであろう。

宇部井筒屋。

関連記事:レッドキャベツ南長崎店、2018年11月18日閉店-イオン傘下の同社、マックスバリュ九州への”移管”進む
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ホワイティうめだ・泉の広場、2019年度中に撤去へ-「泉の広場で最後にしたいこと」を募集

梅田地下街・ホワイティうめだのシンボル的存在であった「泉の広場」(大阪府大阪市北区)が2019年度中に撤去されることになり、それに合わせて「泉の広場で最後にしたいこと」の募集が行われている。

ホワイティうめだ「泉の広場」。

約50年に亘って親しまれた「泉の広場」撤去へ

泉の広場は地下鉄・大阪メトロ東梅田駅から東側の地点に立地。
梅田地下街は1962年に整備され、泉の広場は1度目の大阪万博が開催された1970年に設置された。
現在のヨーロッパ調の外観が特徴の噴水は三代目で、大阪市の姉妹都市であるミラノ市の彫刻家が設計に関わっているという。
噴水の撤去は地下街の全面改装のため。改装・撤去工事は2019年中に開始され、旧・噴水の周辺は新たな飲食店街に生まれ変わるという。

「梅田ダンジョンのセーブポイント」惜しむ声も

梅田の地下街といえば「梅田ダンジョン」と呼ばれるほど複雑であり、一度では覚えられない複雑な構造が特徴だった。そのため、噴水は「ダンジョンのセーブポイント」と呼ばれることもあり、また「心霊現象」などの都市伝説もあった。
それだけ大阪市民に親しまれてきた噴水であったがゆえ、撤去を惜しむ声は非常に多い。

「泉の広場で最後にしたいこと」を募集

現在、梅田地下街「ホワイティうめだ」では「泉の広場で最後にしたいこと」を募集中。

「したいこと」の募集告知。

応募方法は、ホワイティうめだのSNSアカウントをフォローしハッシュタグ「#泉の広場で最後にしたいこと」をつけてSNSへ投稿するか、ホワイティうめだ内に設置された応募箱に投函するだけ。応募締め切りは1月31日となっている。

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元祖大阪梅田ミックスジュース、2019年春移転-閉店危機の日本初「駅ナカジューススタンド」存続へ

存続が危惧されていた阪神梅田駅地下2階東改札口にある梅田ジュースコーナー「元祖大阪梅田ミックスジュース」(大阪府大阪市北区)が、現店舗を閉店させるとともに2019年春を目処に移転・新装することを発表した。

阪神梅田駅「元祖大阪梅田ミックスジュース」。

閉店危機の「日本初の駅ナカジューススタンド」移転へ

元祖大阪梅田ミックスジュースを運営するサカイは1951年4月に坂井飲料として設立。設立当初は、西日本初となる「噴水型ジュース自動販売機」によるジュース販売を主力事業としていたが、大手飲料メーカーとの競争激化に伴い阪神駅構内での飲食店運営に主力事業を転換していた。
2019年1月現在は阪神電鉄3駅で「元祖大阪梅田ミックスジュース」「阪神そば」「カレーショップミンガス」などを展開している。

元祖大阪梅田ミックスジュースは1969年秋に噴水型ジュース自動販売機跡に開店。当時は「日本初の駅ナカジューススタンド」であった。
現在も阪神梅田駅改札前という好立地に位置し、主力商品を1杯150円という低価格で迅速に提供することから、駅利用客を中心に親しまれており、阪神梅田駅のシンボルの1つとなっている。
同店は、大阪神ビル(阪神百貨店梅田本店)建替えに伴う駅改修工事により閉店が危惧されていた。しかし、1月22日の同店公式Twitter開始に合わせて現店舗の閉店と「現在地から徒歩10秒ほどの距離」に移転・存続することが発表された。

ミックスジュース(150円)。並々と注がれる。

創業50年を迎える阪神梅田駅の名物ジューススタンド。今後も駅利用客の喉を潤してくれるであろう。

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琉球王国市場、2018年12月から順次開店-沖縄三越跡

沖縄県那覇市国際通りの「沖縄三越」跡に新たな商業施設「琉球王国市場」が2018年12月1日から順次開店しつつある。

琉球王国市場。

沖縄三越→ハピナハ、再開発延期で再活用へ

沖縄三越は1957年に大越として開店。1970年に沖縄三越となったが、経営不振のため2014年9月に閉店。
2015年春からリウボウが運営する観光客向け商業施設「ハピナハ」となった。

沖縄三越。

ハピナハは再開発のため2017年6月に閉館していたが、地権者の同意が得られなかったため、地元企業が「琉球王国市場」として再生することとなった。

飲食店、劇場などが順次開業

琉球王国市場のコンセプトは「美味しいと楽しいを結ぶマーケット」。
地階、1階、2階は観光客をターゲットとした飲食店(レストラン、フードコート)とお土産品、銘菓など関連物販店ゾーンとなり、12月1日より順次開業している。
テナントとしては和歌山で飲食店を経営する「HIROYA」、シンガポールの和食・鉄板焼き店「TEPPEI」、韓式ハットグ店「粉助」なども出店。日本、アジア各地のグルメを味わうことができる。
また、オリオンビールのコーナーやフードコート形式店舗、弁当・惣菜店などもあり、那覇を訪れたビジネスマンや周辺オフィス勤務者にとっても便利な施設になろう。

館内のようす。

このほか、KADOKAWA作品を中心に漫画・アニメ関連商品を扱う「ジャパンアニメマーケット」も出店する。館内にはイベントステージなども設置されており、観光客をターゲットとしたイベント、ワークショップなども開催する計画。
3階には2019年3月(2月プレオープン)に劇場「TEE!Family」が開業する。こちらも外国人観光客をターゲットに、言葉を使わないノンバーバル演劇などをおこなう計画。
営業中のフロアの空きスペース、4階以上にも飲食店、大型テナントなどを誘致する予定で、今後順次開業予定だという。

JAPAN ANIME MARET。Re:ゼロから始めるデパート再生。
果たして鬼がかった成功となるか…。
(画像は琉球王国市場公式Twitterより)

同店の飲食街はQRコードが書かれたカードで決済し、退店時に一括支払する方式を採る方針であることも特徴として挙げられる。(システムに不具合が生じたため1月現在は実施されていないとみられる)

変わる国際通り周辺、牧志も再開発へ

国際通り周辺は観光客の増加とともに地元民向けの店舗が減りつつあるが、この琉球王国市場も観光客をターゲットにした店舗となった。
近隣の牧志地区でも大型再開発が計画されるなど、国際通り周辺は大きく姿を変えつつある。

国際通り。

琉球王国市場の館内にはまだ空きスペースも多いが、観光客への知名度上昇、そして集客の成功なるかどうか、また早期の「再開発決定」による発展的営業終了とすることができるかどうかも注目される。
(店舗の写真は地理人研究所提供)

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