千葉ポートタウン、2017年夏よりラオックス主導の「体験型施設」順次開業-インバウンド狙い「サバゲー」や「カップ麺専門店」も

千葉市中央区の複合施設「千葉ポートスクエア」の商業棟「ポートタウン」がラオックスグループにより全面改装され、7月1日に第1期のリニューアルオープンを迎えた。千葉ポートスクエア。ポートタウンは右の建物。

ラオックスと中国・緑地集団による大型施設

千葉ポートタウンはオフィスや体育館、ホテルなどで構成される千葉ポートスクエアの商業棟として1993年に開業。建物は地上7階建てで、千葉ポートスクエア管理が所有している。
開業当初は「トイザらス」や「ラオックス」など大型テナントが出店していたが、アクセスの悪さなどから慢性的な集客力不足に陥り、施設を開発した千葉新都心開発は2005年に倒産。
その後は空きテナントが目立っていたものの、2016年2月に免税店大手のラオックスが中国の大手不動産会社「緑地集団」と合弁会社を設立し、ポートスクエアの一部施設を取得すると、ポートタウンは「日本初のインバウンド専門のアウトレットモール」として改装される予定となっていた。

インバウンドと家族連れ意識した「体験型レジャー施設」に

今回のリニューアルでは、当初掲げられた「インバウンド専門のアウトレットモール」ではなく、外国人観光客に加えて近隣ファミリー層の来客も意識した「体験型複合レジャー施設」への転換となった。

1階は大型免税店「ラオックス」を核に、ご当地ラーメンなど珍しいカップ麺約50種類を取り揃えた「3minutes kitchen」、千葉の逸品を中心に全国の物産品を集めた「日本いいもの物産展」、エリア最大級のペット用品店「Pet Spice」が出店した。3minitues kitchen。最も混み合う時間帯(土曜昼)のようす。

日本いいもの物産展。

3階の「リンクパーク」は乗り物体験や段ボールアートなどの子供の遊び場や、カフェ、スタジオ、サロンなどを集約。
1フロアが屋内サバイバルゲーム場となる4階「AIRSOFT ZONE DELTA」では、中東や東欧をイメージさせる広大なフィールドや、ドローン競技やコスプレ撮影などができる多目的フィールド、8歳以上の子供から楽しめるNERF試射場を完備する。AIRSOFT ZONE DELTA。
千葉エリアの商業サバイバルにも絶えられると良いのだが。

5階の「THE NEW YORK BAYSIDE KITCHEN」は、世界中の食が集まるニューヨークをイメージしたビュッフェレストラン。
約60種類の世界の料理や約40種類のスイーツを提供する一方で、積極的に千葉県産食材を用いる「地産地消」も推奨する。THE NEW YORK BAYSIDE KITCHEN。

残るフロアは秋以降に開業

今後、千葉ポートタウンでは残るフロアの改装を進め、秋以降に3階の「ANNEX」、4-5階のエンターテイメント施設「千葉ポートサークル」が順次開業する予定となっている。

駅ビル開業を控え、そごうジュンヌ館改装、三越とパルコの閉館など、周囲を取り巻く状況が大きく変化する千葉市中心部。
おもにインバウンド需要を見据えた「コト消費」を前面に押し出した施設となったが、外国人観光客が多い地区ではないだけに、今後順調に集客することができるのであろうか。

外部リンク:千葉ポートタウン ポートスクエア
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