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アカシヤ淡路店・アカシヤ枚方長尾店、2025年1月21日新装開店-経営再建中の地場中堅、NEXTINNOVATION運営に

大阪府大阪市東淀川区に本社及び本店を置く関西地場中堅食品スーパー2店舗「アカシヤ淡路店」「アカシヤ枚方長尾店」が、新たな運営会社「株式会社NEXT INNOVATION」により2025年1月21日に新装開店した。

阪神間の地場中堅チェーン、大阪府内2店舗で再スタート

アカシヤは1781年に兵庫県出身の明石屋惣兵衛により「明石屋」として創業。1947年4月にスポーツ衣料品店として新創業し、1952年9月に「株式会社アカシヤ」を設立した。
同社は1963年の総合スーパー1号店「アカシヤ淡路店」開店を機に阪神間で多店舗化を開始、最盛期には100億円近い売上高と12店舗体制を敷いたが、新店出店の失敗や競争激化を背景に深刻な経営不振に陥った。その後は経営再建の一環として、既存店の段階的なリニューアルや全日食チェーン加盟による仕入調達の強化、不採算店舗の縮小を進めたもの、2024年12月に兵庫県全面撤退と自社電子マネー「a-ca」のサービス終了を発表。
2025年1月20日をもって兵庫県内2店舗「アカシヤJR西宮駅前店」「アカシヤ尼崎大庄店」を閉店し、法人化から72年の歴史に幕をおろした。

アカシヤJR西宮駅前店。

生鮮業者撤退で機能不全に陥ったアカシヤ、復活なるか

アカシヤ淡路店は1963年10月に開店。建物は地上4階建で営業フロアは1階、店舗面積は1,997㎡。
開店以来長らく、阪急淡路駅前有数の規模を誇る総合スーパー業態の店舗であったが、2011年6月に大阪市主導の都市計画「阪急電鉄京都線・千里線(淡路駅付近)連続立体交差事業」の一環として、本社及び淡路店(本店)の新装移転を実施。食品に特化した店舗となった。
アカシヤ枚方長尾店は1996年4月に開店。店舗面積は1,235㎡。
開店以来、長尾台では唯一の大型店としての役割を担っていたが、同店1km圏内のJR学研都市線長尾駅前に「フレスコ長尾店」「フレスト長尾店」といった同業が相次ぎ開店したことで、近年は商圏が狭まっていた。
NEXT INNOVATIONが引継いだ2店舗は、アカシヤ運営店舗のなかでも比較的新しい店舗であるが、同業競合店が多数存在する厳しい経営環境下にある。旧法人廃業末期は、各店舗で生鮮事業者の休業や撤退、仕入停止が見受けられるなど、食品スーパーとして機能不全に陥っており、新体制下での売場再構築や近隣競合店との差別化が急務となりそうだ。

アカシヤ淡路店。

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アカシヤ、2025年1月20日廃業-JR西宮駅前店と尼崎大庄店は同日閉店、大阪府内2店舗は新会社で存続めざす

大阪府大阪市東淀川区の阪急淡路駅前に本社及び本店を置く関西地場中堅食品スーパー「アカシヤ」が2025年1月20日をもって廃業した。

最盛期には12店舗した阪神間の地場中堅チェーン

アカシヤは1781年に現在の兵庫県出身の明石屋惣兵衛により「明石屋」として創業。1947年4月にスポーツ衣料品店として新創業し、1952年9月に現法人を設立した。
同社は1963年の総合スーパー1号店「アカシヤ淡路店」開店を機に阪神間で多店舗化を開始、2007年12月には大阪府吹田市佐井寺に「アカシヤ南千里店」を開店するなど、最盛期には100億円近い売上高と12店舗体制を敷いたが、新店出店の失敗や競争激化を背景に深刻な経営不振に陥った。

既存店リニューアル、仕入調達強化進めるも廃業に

アカシヤは、2011年6月に大阪市主導の都市計画「阪急電鉄京都線・千里線(淡路駅付近)連続立体交差事業」の一環として、本社及び淡路店(本店)の新装移転を実施。
他既存店に関しても段階的なリニューアルや全日食チェーン加盟による仕入調達の強化を打ち出したもの、2023年2月に大阪府内2店舗(豊中浜店・山本店)を閉店、2024年12月には2025年1月20日付で兵庫県2店舗「アカシヤJR西宮駅前店」「アカシヤ尼崎大庄店」を閉店し全面撤退する方針を発表するなど、最盛期の店舗網を「1/6」ほどに縮小していた。

アカシヤJR西宮駅前店。

また、アカシヤによる兵庫県内全面撤退発表時点において、同社運営全4店舗では、生鮮4品(青果・鮮魚・精肉・惣菜)の入荷停止やコンセッショナリー契約店舗の先行撤退が多数見受けられるなど、食品スーパーとしての機能を喪失していた。

大阪府内2店舗は新会社により運営継続へ

アカシヤが廃業時点で運営していた4店舗のうち、大阪府内2店舗「アカシヤ淡路店」「アカシヤ枚方長尾店」は新会社が運営を引継ぐかたちで存続を図るとしている。

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山形屋ストア西皇徳寺店、2025年2月24日閉店-皇徳寺ニュータウン商業施設の先駆け、事業再生ADRの一環で

鹿児島県鹿児島市の皇徳寺ニュータウンにある地場老舗百貨店系食品スーパー「山形屋ストア西皇徳寺店」が2025年2月24日をもって閉店する。

山形屋と協調路線で多店舗化図った老舗百貨店系スーパー

山形屋ストアは1969年4月1日に鹿児島地場老舗百貨店「山形屋」を母体に設立。同年10月25日に総合スーパー1号店となる谷山店(965㎡)を開店、1970年3月6日には同業の寿屋から不採算店舗を承継するかたちで2号店となる西田店(1,469㎡)を開店、1974年12月12日には宮崎山形屋ストア1号店となる大塚台店(2,644㎡)を開店するなど、最盛期にはグループ会社を通して南九州3県(沖縄県含む)に店舗網を敷いた。
2025年1月時点では設立以来のモットー「良い品・安い値・楽しい暮らしにお手伝い」を掲げ、南九州2県(鹿児島・宮崎)に22店舗体制を構築し、関連事業として「山形屋ストアネットスーパー」や自社PB商品「まるいわのさつま揚げ」を展開する。

皇徳寺ニュータウン商業施設の先駆け、40年の歴史に幕

山形屋ストア西皇徳寺店は1984年6月30日に開店。開店当初の店舗面積は99㎡と同社最小規模であったが、1987年2月9日に増床リニューアルを実施し現在の店舗となった。建物は平屋建で店舗面積は498㎡。
西皇徳寺店は、近隣の同社広域集客型ショッピングセンター1号店「山形屋ショッピングプラザ皇徳寺店」とともに、皇徳寺ニュータウンの生活を支える店舗であったが、2024年5月28日に成立した山形屋事業再生ADRの一環として、2025年1月8日に山形屋ストアが「令和7年2月24日(月・祝)午後6時をもちまして閉店」する方針を発表。40年の歴史に幕をおろすこととなった。

山形屋ストア西皇徳寺店(同社公式より)。

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トップマート、2025年2月24日全店閉店-伏見屋傘下の千葉地場大手、クスリのアオキHDへの事業譲渡に先駆け

千葉県千葉市中央区に本社及び本店を置く地場大手ディスカウント食品スーパー「トップマート」が全10店舗(グループ会社運営店舗含む)を2025年2月24日をもって閉店した。

精肉店として創業した千葉地場大手、全店閉店

トップマートは1973年6月に精肉店「肉の協伸」として創業、1977年6月に有限会社化、1979年8月に現法人を設立した。
1986年に生鮮卸値市場「トップマート蘇我店」を開店、1994年10月には扇屋ジャスコ跡に本社併設店舗「トップマート松ヶ丘店」を開店するなど、千葉市内を中心にディスカウント食品スーパーの多店舗展開を図るが、2012年3月に東北地場酒販大手「伏見屋」傘下となった。

トップマート作草部店(2017年8月閉店/現ヤオコー作草部店)。

その後も伏見屋主導による新店舗出店やグループ店舗「グリーンマート」(旧太伸食品系/東京都葛飾区)の運営統合により、千葉県内全域に店舗網を拡大することとなったが、2024年4月期売上高は59億9900万円、経常利益はマイナス1億8300万円と厳しい経営環境にあった。2024年12月には親会社の伏見屋がクスリのアオキHDと「トップマート」を含む食品スーパー46店舗の事業譲渡契約を締結しており、2025年2月28日を目処に現体制下での営業を終了することとなった。

クスリのアオキHDへの承継店舗は未定

伏見屋系食品スーパー各社のうち、本間物産はクスリのアオキHDへの事業譲渡に先駆け、2025年2月5日にプロマート今泉店を閉店、2月10日にモリヤ大学病院前店を閉店するなど、段階的な店舗網の整理に取組んでいるが、トップマート全店閉店発表時点において、クスリのアオキHDに引継がれる46店舗の内訳は発表されていない。

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スピカビル、2025年中に閉館-松本駅前の顔だった大型複合ビル、約半世紀の歴史に幕

長野県松本市のJR松本駅前にある大型複合ビル「スピカビル」が、2025年中に閉館する。

スピカビル。隣接するのはアルピコプラザ。

半世紀に亘って松本駅前の顔だったスピカビル

松本スピカビルは地上10階、地下1階建て。JR松本駅前にあり、隣接地にはアルピコプラザ(旧イトーヨーカドー)が立地する。
1977年に開業したのち、低層階は商業施設や飲食店、高層階はホテルとして活用されてきた。

スピカビル1階に出店するアメリカンドラッグ。閉店予定。

スピカビル高層階のホテル部分は当初は「東急イン松本」が出店しており、開店当時は松本駅前では数少ない10階建て以上の高層ビルだったため、眺めのいいホテルとしても知られた。
ホテルはのちに「スピカイン」「ホテル123」などを経て現在は「プレミアホテル-CABIN-松本」となっている。また、下層階には現在は「アメリカンドラッグ」「ファミリーマート」など複数の店舗が出店している。かつてはドトールなども出店していた。

スピカビル、老朽化で再開発へ

複数の地元メディアによると、スピカビルの閉館は建物の老朽化に伴うもの。所有する「ケン・コーポレーション」(東京都)が再開発をおこなう計画だとしている。
松本市では2025年中に「井上百貨店本店」「松本パルコ」「イトーヨーカドー南松本店」が相次いで閉店、もしくは閉店する予定となっており、さらなる「街の顔」の変化が起きることとなった。

2月に閉店する井上百貨店本店。

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ドン・キホーテ清水店、2025年2月4日開店-フィットハウス静岡店跡、清水区内初のロードサイド型ドンキに

静岡県静岡市清水区の国道1号線沿いにあったコナカ系総合ファッションショップ「フィットハウス静岡店」跡に、パン・パシフィック・インターナショナルHD(PPIH)系ディスカウントストア「ドン・キホーテ清水店」が2025年2月4日に開店する。

サマンサタバサと経営統合したフィットハウス

フィットハウスは1991年12月に岐阜県美濃加茂市で設立。1992年6月に同社1号店となる各務原店、2005年11月には首都圏1号店となる東京八王子店、2006年4月にショッピングセンター内1号店となる浦和美園SC店を開店した。2008年1月には紳士服大手「コナカ」と資本業務提携を締結し同社傘下となったが、同時期の為替変動が災いとなり評価損94億円が発生。
2010年代にはスクラップ&ビルドによる商業施設内店舗網の強化に取組んだが、2020年7月にコナカ系「サマンサタバサジャパンリミテッド」と経営統合し、新体制で店舗整理に取組んでいる。2025年2月現在の店舗数は19店舗(nano業態1店舗含む)。

フィットハウス静岡1号店跡、ドンキに

フィットハウス静岡店は2003年5月に開店。建物は地上3階建で店舗面積は3,260㎡。同社としては県内2店舗目、市内初の店舗だった。
静岡店は「ワンストップ総合ファッションストア」として、祖業の靴・鞄をはじめ、国内外ブランドを含む衣料雑貨を幅広く展開。2010年代のスクラップ&ビルドや運営体制変更後も存続したが、2023年12月に同業態初の「Reborn店舗」としてマークイズ静岡に移転、空き店舗となった。

ドン・キホーテ清水店。

ドン・キホーテ清水店は、フィットハウス静岡店跡を活用するもので、建物は鉄骨造3階建で営業フロアは2~3階、売場面積は2,351㎡。
ドンキとしては2018年10月開店の「ミチドンキNEOPASA清水店」に次ぐ清水区内2号店、店舗近隣に大学が多く製造業が盛んなロードサイドという地域特性を活かし、食品・日用品といった生活必需品に加え、市内最大級のペット用品やキャンパスライフをより楽しめるグッズ、作業着や安全靴を強化する。
また、地元で有名な祭りの踊りから名付けたコーナー「かっぽれ市場」では季節に沿ったトレンドアイテムを展開。開店記念で「様々な商品カテゴリーや価格のおトクな福袋」を販売するなど、サプライズ感のあるお買い物時間を提供するとしている。

ドン・キホーテ清水店

住所:静岡県静岡市清水区長崎南町5-33
営業時間:9時~27時(翌3時)

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春木川パーク、2024年12月以降順次開業-西日本初のPark-PFIによる立体都市公園、別府国際観光港前に

大分県別府市の別府国際観光港前・国道10号線と国道500号線交差点近くにある「春木川公園」を重層化した複合商業施設「春木川パーク」が、2024年12月7日以降より順次開業している。

別府市・春木川パーク。

大部分が「荒地」だった春木川公園

別府市立春木川公園は別府国際観光港の建設に合わせて1960年に都市計画決定。その後順次整備されたものの、敷地の大部分は暫定的に苗圃・花壇・荒地・駐車場などとなっており、実際には一般的な公園としては利用されていなかった。
一方、周辺では別府大学駅が開設されるなど都市化が進んでいたものの同地は近隣1km圏内にスーパーがなかったため、住民からスーパーマーケット誘致の要望が出ていた。

荒地となっていた市立春木川公園。(2021年12月撮影)

こうした状況を踏まえ、別府市では春木川公園を都市公園として整備すべく、2021年にPark-PFI(公園の民間資金活用整備)に基づく公募設置管理制度により管理・運営者を公募していた。渋谷区のミヤシタパークと同様の手法であり、西日本初のPark-PFIによる立体都市公園となった。
「公園整備」と「商業施設出店」の双方が望まれていた同地だけに、「春木川パーク」は地域住民にとって待望の施設となる。
また、観光港の前にあるため、フェリー利用客にとっても便利な施設となりそうだ。

公園用地を重層化、住民待望の商業施設も

管理・運営者に選定されたのは別府市で少年サッカークラブなどを行う団体や、市内の太陽光発電会社が中心となって設立した「ミネルバ株式会社」。
春木川パークは長らく利用されていなかった春木川公園の敷地を重層・複合商業施設化し、最上階を公園としたもの。街区は国道を挟んで2つに分かれており、総敷地面積は11,737㎡となる。
当初は2023年中の開業が見込まれていたが、資材高騰のため着工が遅れたという。
西側街区は立体化されており、2024年12月中に順次開業。
1階には核店舗としてサンドラックグループのドラッグストア併設型の総合スーパー「ダイレックス春木川パーク店」が出店。店舗面積は1,794㎡となる。

2階にある人工芝のグラウンド。

2階は海と川を望むことができる公園「春木川パーク」として、フットサルやサッカーに対応した全天候型人工芝グラウンド「みんなの広場」「ふれあい広場」、さらにリハビリテーション⽤運動施設などを備えたクラブハウスなどが設けられる。また、災害時・津波時の避難所としても利用できるようにする。
このほか2階には焼きそば「かどや」、整骨院「三好整骨院」、福祉施設「オリーブの樹」が出店・入居する。
なお、駐車場は無料となっている。

国道10号線を挟んで海側の街区。

国道10号線を挟んで海側(西側)には公園「育てる花壇広場」が整備された。こちらは2023年1月に先行開業済みで「資さんうどん」(24時間営業)、「春木川スポーツ」と無料駐車場で構成されている。

敷地概要。(トライアルはダイレックスに変更)

PFIを活用した整備のため、別府市は建物の建設事業費を支出しない。市に入る年間使用料は約1,400万円となる見込みだ。

別府湾と春木川を望む立地。別府大学駅から徒歩10分ほど。

春木川パーク
ダイレックス春木川パーク店

住所:大分県別府市汐見町4
ダイレックスは9時~22時/資さんは24時間営業など。

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イオンタウン東浦和、2026年春開業-伊勢丹アイプラザ跡地、ワンランク上の都市型商業施設めざす

埼玉県さいたま市緑区の三越伊勢丹HD系複合商業施設「伊勢丹アイプラザ東浦和店」跡地に、イオングループの近隣商圏型商業施設「イオンタウン東浦和」が2026年春に開業する。

イオンタウン東浦和。

東浦和駅前にあった伊勢丹核のショッピングセンター

伊勢丹アイプラザ東浦和店は、1991年5月に伊勢丹(現三越伊勢丹)初の複合商業施設新業態「アイプラザ」1号店として開店。
開業以来、三越伊勢丹直営の百貨店ギフトショップを核とした施設構成であり、ミキハウス系幼児教室「キッズパル」や美容室「TAYA」、一言伊左衛門の日本茶抹茶カフェ「CAFE伊左衛門」といった飲食サービス系専門店を最末期まで展開するなど、首都圏近郊の住宅街という立地特性を活かした上質な施設づくりを打ち出していた。

イオンタウンの都市型ショッピングセンターに

イオンタウン東浦和の建物は地上4階建で敷地面積は約2,802㎡、延床面積は約5,600㎡。コンセプトに「ウェルネス・ステーション」を掲げた都市型ショッピングセンターとして、食品スーパーを核にドラッグストアや飲食店など専門店20店舗ほどを展開。駅前立地を活かした「コンパクトながらワンランク上のライフスタイルを提案するショッピングセンター」を目指すとしている。

イオンタウン東浦和

住所:埼玉県さいたま市緑区東浦和一丁目1番6、7、8、9

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平和堂フレンドマート岸辺店、2025年2月16日閉店-同社大阪府初の近隣商圏型施設、再開発も視野に

大阪府吹田市のJR京都線岸辺駅と阪急京都線正雀駅に挟まれた平和堂系近隣商圏型ショッピングセンター「平和堂フレンドマート岸辺店」が2025年2月16日をもって閉店する。

岸辺駅前再開発の先駆け

平和堂フレンドマート岸辺店は、2005年11月に関西電力系コンクリート製販会社「近畿コンクリート工業吹田工場」跡地再開発「岸辺駅前プロジェクト」の一環として開店。建物は鉄骨造平屋建で店舗面積は2,253㎡。
フレンドマート岸辺店は「大阪府下初の平和堂のネバーフッド型SSM店舗」として、コンセプトに「地域のお客様の生活便利店」を掲げ、直営総合スーパー(生鮮食品・化粧品・肌着衣料・雑貨など)を核に、ドラッグストア「セガミ(現ココカラファイン)」や飲食店「ガスト」、カラオケ店「ビッグエコー」、スーパー銭湯「極楽湯」など専門店10店舗超を展開するなど、同地域の都市基盤整備に大きな役割を担った。

平和堂フレンドマート岸辺店。

18年からは健都との2店舗体制化したが…

平和堂は2018年11月にJR西日本系商業施設の食品核として「フレンドマート健都店」を開店するなど、岸辺駅周辺でドミナント化を図ることとなったが、2025年1月15日に岸辺店を「2月16日をもちまして営業を終了」する方針を発表した。同店敷地内の専門店各店舗も閉店を明らかにしており、地域随一の商業ゾーンは19年の歴史に幕をおろすこととなる。
閉店発表時点において跡地活用の詳細など未発表となっているが、大阪市中心部へのアクセスが良好なJR京都線と阪急京都線に挟まれた交通至便な立地を活かした再・再開発が期待される。

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ウエルシアプラス新宮杜の宮店、2025年1月16日開店-NTT西日本APタウンの核店舗、同業態初の100円ショップ「キャンドゥ」導入も

福岡県糟屋郡新宮町の西鉄新宮駅近くにあるNTT西日本(NTTアセットプランニング)系商業施設「NTT西日本APタウン新宮杜の宮」に、イオングループのフード&ドラッグストア「ウエルシアプラス新宮杜の宮店」が2025年1月16日午前9時に開店した。

APタウン新宮杜の宮、ドラッグストア核に新装開業

NTT西日本APタウン新宮杜の宮は、2007年10月にNTT都市開発が街開きを行ったNTT新宮無線送信所・運動グラウンド跡地再開発プロジェクト「ウェリスパーク新宮杜の宮」(総開発面積206,890㎡)の商業核として2013年4月に開業。
建物は平屋建で店舗面積は1,570㎡。施設の管理は地場建設会社「大石企画」が担う。
開業以来、イオン系大型食品スーパー「マックスバリュ新宮杜の宮店」を核に、歯科医院や整骨院などサービス系専門店が入居したが、2024年9月20日にマックスバリュが後継店未定のまま閉店。街区内から食品スーパーが消滅していた。

イオン九州とウエルシアの新業態に

イオンウエルシア九州は、2022年9月1日にイオン系地域子会社「イオン九州」とイオン系ドラッグストア持株会社「ウエルシアHD」が出資する合弁会社として設立。(出資比率は51%:49%)
設立の理由として「生鮮・惣菜を含めたスーパーマーケット運営に関するイオン九州の知見と、調剤薬局の運営を含めたドラッグストア運営に関するウエルシアの知見を相互に共有し、両社の事業を発展的に融合し、双方にとって利益となる新業態の開発と運営を行うこと」を掲げ、2023年4月に1号店「ウエルシアプラス大野城若草店」を開店。
イオン九州の前身企業でもある旧レッドキャベツ(朝倉甘木駅前店・鳥栖蔵上店)や旧クリエイトさが旬鮮市場(鳥栖店)運営食品スーパーの業態転換、同業他社跡地への新築/居抜き出店により、2025年1月10日時点では8店舗を展開する。

生鮮強化型ドラッグストア、初のキャンドゥ導入も

ウエルシアプラス新宮杜の宮店は、マックスバリュ新宮杜の宮店跡を全面刷新するもので、建物は平屋建、売場面積は約1,157㎡。
イオンウエルシア九州としては2024年12月開店の永江団地店に次ぐ9店舗目、福岡県内5店舗目となる。

ウエルシアプラス新宮杜の宮店。

ウエルシアプラス新宮杜の宮店は「地域のお客さまのWell-Beingの実現をお手伝いし、地域の健康ステーションを目指す新しいスタイルの店舗」として、マックスバリュ時代から引続き生鮮4品(青果・鮮魚・精肉・惣菜)をフルラインで展開しつつ、ウエルシアならではの食料品や医薬品、化粧品、日用雑貨、調剤薬局を新たに展開。同業態初となるイオン系100円ショップ「キャンドゥ」を導入するなど、ウエルシアプラス既存店と比べ幅広い商品をカバーする。

ウエルシアプラス新宮杜の宮店

住所:福岡県粕屋郡新宮町杜の宮4丁目5-6 
営業時間:9時~22時

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