山形屋、事業再生ADRによる私的整理を開始-2024年5月10日発表、鹿児島銀行主導で再建めざす

鹿児島県鹿児島市の地場老舗百貨店グループ「山形屋」(ヤマカタヤ)は、2023年12月28日に事業再生ADR手続による私的整理を開始したことを2024年5月10日に発表した。

鹿児島天文館のシンボル的役割担う老舗百貨店

山形屋は1751年に現在の鹿児島県鹿児島市で呉服店として創業。1917年6月に法人化。県内外百貨店の買収により最盛期には鹿児島・宮崎・沖縄・熊本の4県に店舗を展開していた。

日南山形屋(宮崎県日南市)。

山形屋本店は1954年7月にはバスセンターを開設、1998年には設立80周年記念事業として1号館(本館)外壁をルネッサンス様式に復元するなど、鹿児島を代表する百貨店として、天文館のシンボル的役割を果たしている。

山形屋(鹿児島市)。

競争激化や耐震改修に加えコロナ禍、鹿銀主導で私的整理

山形屋は2009年5月の鹿児島三越閉店により、県内唯一の百貨店となったが、大型商業施設進出による競争激化や店舗老朽化にともなう設備投資(耐震工事・フロアリモデル)に加え、新型コロナウイルス感染症拡大の影響が重なるなど経営状態が悪化していた。そのため、同社のメインバンクである鹿児島銀行を始めとする取引金融機関との協議のもと、事業再生ADR手続を活用し、事業再生計画案の策定に取組んでいたとしている。

2006年開業の国分山形屋は専門店の導入を進めている。

今後は山形屋グループ各店舗の営業を継続しつつ、事業再生計画案の成立による経営再建をめざすとしている。

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