長崎県長崎市のJR長崎本線(長与支線)道ノ尾駅近くにあるイズミ系ショッピングセンター「西友道の尾店」が「サニー道の尾店」として2024年11月1日に新装開店する。
旧西友の長崎旗艦店、イズミ系への運営移行で
西友道の尾店は1975年11月に開店。1989年10月に増床新装開業した。現在の建物は地上4階建で店舗面積は10,039㎡。
西友道の尾店は増床を機に、ライフスタイルストア「無印良品」を含む西武セゾン系専門店やサービスを導入するなど、グループの長崎における旗艦店としての役割を担った。
同店は西友のウォルマート傘下入り後も同様の体制を維持していたが、2017年9月に全館リニューアルを実施。直営衣料品フロアを維持しつつ、無印良品の取扱いを終了し、ファストファッション「ファッションセンターしまむら」やユーズドセレクトショップ「古着屋西海岸」、地場大手玩具店「おもちゃのあおき」、100円ショップ「Seria」といった専門店を新たに導入した。
西友道の尾店(2017年の全館リニューアル以前)。
西友道の尾店は2020年10月の「西友ザ・モール春日店」閉店(サニー春日店への業態転換)後、西友九州唯一の総合スーパーとなったが、イズミが2024年8月に熊本地域子会社「ゆめマート熊本」を介して西友九州事業(サニー67店舗/西友2店舗/若菜工場など含む)を承継したため、同年10月現時点ではゆめマート熊本運営店舗となっている。
「SEIYU」ブランドは九州1店舗のみに
西友道の尾店の屋号変更は、イズミ系による西友九州事業承継の一環であり、福岡地場老舗百貨店「岩田屋(現岩田屋三越)」の食品スーパー事業を母体とする「サニー」に一本化する方針を承継発表当初より明らかにしていた。西友道の尾店の屋号変更により、九州の西友は「西友長崎駅店」1店舗を残すのみとなる。
長崎県内に半世紀ぶり復活したサニー、拡大は未知数
岩田屋は1963年2月に長崎地場老舗百貨店「浜屋」と資本業務提携を結び、浜屋系食品スーパー「ハマヤショッピングセンター」への運営支援を行っていたが、岩田屋グループの解体にともない提携関係を縮小、2012年10月には老朽化や競争激化を背景に閉店した。また、サニーは創業初期の1968年10月に自社系複合店「サニーショッピングセンター(サニー長崎店)」を展開したが、同社のドミナント地域から離れていたこともあり、短命に終わっていた。
サニー屋号の店舗は長崎県内に半世紀ぶりに復活することとなるが、西友長崎駅店の転換を含め、今後の新規出店の方針は明らかとなっていない。
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