長崎浜屋屋上プレイランド、2024年5月6日閉店-九州最後の百貨店屋上遊園地、50年近い歴史に幕

長崎県長崎市浜町の地場老舗百貨店「浜屋百貨店」屋上遊園地「長崎浜屋屋上プレイランド」が2024年5月6日午後5時をもって完全閉店する。

岩田屋とも縁の深い長崎地場老舗百貨店

浜屋百貨店は1937年6月に設立、1939年12月に開業。建物は2棟地上8階地下1階建で店舗面積は16,764㎡。
浜屋は長崎財界の共同出資に基づき創業した百貨店であり、屋号も同社が所在する長崎随一の繁華街「浜町」に由来するものであった。同社は1963年2月に岩田屋(現岩田屋三越)と資本業務提携を締結して以来長らく、クレジットや友の会サービスを相互利用可能としていたなど関係が深く、2024年4月現在も旧岩田屋と共通デザインの紙袋(岡田謙三)やロゴタイプを採用している。

長崎浜屋。

浜屋の名物だった屋上遊園地、23年12月から休業していた

長崎浜屋屋上プレイランドは、1974年10月の浜屋百貨店増床リニューアルにあわせて開業。ゴーカートやクレーンゲーム、エレメカといった各種遊具に加え、軽食コーナーや稲荷神社(正一位浜屋稲荷大明神)を備えるなど、長崎市内を代表する老舗百貨店に相応しい業容であった。
屋上プレイランドは8階ファミリーレストランとともに、昭和レトロを体現する施設として、地元長崎市内のみならず、全国から来場客がみられたが、プレイランド運営会社の都合により、2023年12月1日より臨時休業状態にあった。 
長崎浜屋屋上プレイランド。

大型連休中に期間限定で再開、5月6日に完全閉店

浜屋百貨店は、2023年12月1日より臨時休業状態にあった屋上プレイランドを大型連休(GW)期間中の2024年5月2日から期間限定で再開放したのち、5月6日午後5時をもって正式に営業終了する。
期間中は各種遊具の稼働に加えて、2010年代初頭に営業終了した屋上軽食コーナーでのうどんの提供、8階と屋上遊園地を結ぶ階段室「ステップギャラリー」での「屋上懐かし写真展」といった催事を行う。

長崎浜屋屋上プレイランド軽食コーナー。

最盛期には九州全県の百貨店に屋上遊園地が存在したもの、2020年9月末の佐世保玉屋屋上遊園地閉店後は、長崎浜屋屋上プレイランド1店舗を残すのみとなっていた。
浜屋百貨店自身も施設の老朽化を背景に、建替再開発と耐震補強の二案を検討しており、浜町のシンボルはその姿を大きく変えることとなりそうだ。

関連記事:S東美浜町店、2024年2月29日閉店-地場老舗総合スーパー本店、旧長崎松竹会館建替えで
関連記事:ジョイフルサン木鉢店、2024年2月29日閉店-改装相次ぎ打ち出していた木鉢唯一の大型店
関連記事:長崎マリオットホテル、2024年1月16日開業-JR九州グループ運営、マリオット九州初進出
関連記事:アミュプラザ長崎新館、2023年11月10日開業-JR長崎駅ビル増床部分に86の専門店、本館も開業以来最大の全面刷新
関連記事:ファンスクエア新大工町、2022年11月19日開業-長崎玉屋を建替え、ライオンズタワー下層に玉屋・ジョイフルサンなど出店
関連記事:長崎西洋館、2023年5月閉館-長崎電気軌道運営、路面電車資料館も入居する商業ビル

関連記事:プラットモール長崎、2021年10月29日開業-長崎西洋館となりにJR西日本系モール

このエントリーをはてなブックマークに追加