長崎県長崎市浜町にある老舗総合スーパー「S東美浜町店」が2024年2月29日をもって閉店する。
長崎浜町を代表する老舗総合スーパー
東美は1947年6月に雨合羽店「佐々木商店」を前身とする衣料雑貨美術品店「東洋美装店」として設立。1966年10月に本店を現在の「長崎松竹会館(当時)」に移転、屋号を東洋美装店の略称である「東美」に改めた。
建替構想もあり売場集約進めていた
S東美が入居する複合商業施設「TG浜町ビル(旧長崎松竹会館)」の建物は地上8階地下1階建で店舗面積は㎡。地場建設会社の谷川建設が所有する。
S東美は開業当初、大手百貨店系仕入機構に加盟するなど百貨店に近い業態であったが、1968年3月の食品スーパー子会社「エスマート」設立後はチェーンストア志向を徐々に高め、総合スーパーへの業態転換を進めた。同店は長崎市中心部を代表する大型店のひとつとして専門店比率を高めるなど存在感を保ち続けたが、施設老朽化による建替構想を背景として、2023年2月にヤマダデンキ系家電量販店「ベスト電器S東美店」を閉店、直営衣料雑貨フロアの大部分を2階に移設集約するなど営業規模を縮小していた。
また、東美運営フロア以外でも2023年9月に九州地場大手複合カフェ「フリースペース」(西九州メディア運営、現在は浜町店1店舗のみ)が近隣に移転するなど専門店の撤退がみられていた。
S東美。(2022年当時)
東美・スタバ・ミスドも後継店出店は現時点未定
都商研によるTG浜町ビル(旧長崎松竹会館)入居店舗への取材によると「2023年秋には解体が決まっていた」とのこと。
東美はTG浜町ビル内に本社を置いているが、施設建替えにともない移転する予定。なお、S東美を始め、スターバックスコーヒーやミスタードーナツなど入居専門店の多くは2024年2月時点において浜町での後継店出店の方針を明らかにしていない。
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