カテゴリー別アーカイブ: 都商研ニュース

西友本八幡店、2019年11月14日再開店-旧店跡地に

千葉県市川市のJR本八幡駅前にあった総合スーパー「西友本八幡店」の建替え工事が終わり、2019年11月14日に再開店する。

西友本八幡店(公式サイトより・画像補正)。

1970年開店の老舗、老朽化・耐震不足で建替えしていた

旧・西友本八幡店は1970年5月開業。建物は地上4階建てで、店舗面積は3,918㎡。地元企業が所有しており、屋上にはフットサル場もあった。

旧・西友本八幡店。

本八幡駅周辺には多くの大型店が出店するが、西友は本八幡地区で初の大型総合スーパーとして47年に亘って親しまれてきた。しかし、老朽化による耐震性不足のため2017年8月31日に閉店していた。

新店舗は3階建て-西友は主に食品、3階には「しまむら」

新たな西友本八幡店は3階建てで、延床面積は5,902.98 ㎡、西友の売場面積は2,197㎡。建物は地元企業が所有する。
西友は24時間営業、売場は1階と2階で、取扱商品は食品、日用品、薬など。衣料品は一部のみしか取り扱わない。
駅前立地ということもあり、ミールキットやすぐに食べれる簡便商品など時短ニーズに対応する商品を充実させるほか、千葉県産の日本酒、落花生、ぬれせんべい、びわゼリーなど、地元の名産品もそろえるという。セルフレジは20台導入される。
また、1階には理容「QBハウス」、3階には「ファッションセンターしまむら」などのテナントも導入される。

西友本八幡店

住所:千葉県市川市南八幡3-6-1
営業時間:24時間営業(西友)

関連記事:西友本八幡店、2017年8月31日閉店-建て替えで再出店へ
関連記事:錦糸町パルコ、2019年3月16日開業-東京楽天地、西友リヴィン錦糸町跡

関連記事:船橋ロフト、2018年11月2日開店-西武からヨーカドーに移転・再出店

イオンタウン四日市泊、2019年11月16日建替え再開業-イオンタウン最大級、旧店の1.6倍に

三重県四日市市の国道1号線沿い・泊駅近くにあった「イオンタウン四日市泊」の建て替え工事が完了し、2019年11月16日に再開業する。

イオンタウン四日市泊。

旧「パワーシティー四日市」を建替え

イオンタウン四日市泊は「パワーシティー四日市」として1995年3月に開業。
四日市市はイオン創業の地であり、当初はマックスバリュ、メガマート、ビッグバーンなどイオン系列の大型店が数多く出店。マックスバリュは中部地方1号店(全国2号店)であった。
その後、2011年にイオンタウンの運営となったが、老朽化による建替えのため2018年2月に一旦閉店していた。

旧店の1.6倍の規模-イオンモールに近い形に

新しい「イオンタウン四日市泊」の総賃貸面積は約48,100㎡で、旧店の約1.6倍。
建物は2階建てのクロースドモール型で、テナント数は108店と、イオンタウンのなかでも最大級、「イオンモールに近い規模」のショッピングセンターとなる。
また、別棟としてホームセンター棟(ビバホーム)なども設けられる(後述)。

イオンタウン全景。

108店が出店-レストラン街、フードコートも

イオンタウン四日市泊の新たな核店舗は以前と同様の「マックスバリュ四日市泊店」で、館内にはドラッグストア「ウエルシア」、子供服「キッズリパブリック」、スポーツ用品「スポーツオーソリティー」、自転車「イオンバイク」、不動産「イオンハウジング」などイオングループの多くの店舗が出店。イオンラウンジイオンホールも併設される。
そのほか、食関連としては銘菓「芋や和真」、輸入食品「カルディーコーヒーファーム」などが、アパレルテナントとしてはファストファッションの「ハニーズ」「ユニクロ」「GU」「ライトオン」などが、住生活・雑貨関連テナントとしては家電「上新電機」、ホームリビング「ニトリデコホーム」、100円ショップ「ダイソー」、眼鏡「JINS」、各社携帯電話店などが出店。なかでも書店「BOOK PARK miyokka!?」はリブログループの新業態書店で、書店内に子供向けのプレイグラウンドを備える。 
館内にはレストラン街とフードコートも設けられ、併せて29店舗の飲食店が出店。喫茶店として「スターバックスコーヒー」、「倉式珈琲店」なども出店する。

飲食ゾーンイメージ。

なお、別棟として2019年4月24日に「スーパービバホーム」が、10月18日に海鮮居酒屋「海の台所 鱗屋」などが先行開業している。

別棟のスーパービバホーム。

四日市あすなろう鉄道コーナーやミニサーキットも

館内には地元に密着した施設も複数設けられ、三重県で盛んなモーターレーシングをテーマとしたファミリー向けのEVモータースポーツ施設「MIE ルート1サーキット」、四日市市の広報コーナー「市政インフォメーションコーナー」、そしてイオンタウンの最寄駅が近鉄と四日市市が出資する第三セクター「四日市あすなろう鉄道」の泊駅であることから「四日市あすなろう鉄道」の展示コーナーも設置される。

イオンタウン四日市泊

住所:三重県四日市市泊小柳町4番5号
営業時間:24時間営業(マックスバリュ)

関連記事:MEGAドン・キホーテUNY名張店、2019年9月3日開店-アピタ跡
関連記事:イオンモール津南、2018年11月9日開業-津南サンバレー跡地に

イオンタウン各務原鵜沼、2019年11月22日開業-鵜沼宿駅前に

岐阜県各務原市の名鉄鵜沼宿駅前・国道21号線鵜沼バイパス近くに「イオンタウン各務原鵜沼」が2019年11月22日に開業する。

鵜沼宿駅前から鵜沼バイパスの間に大型商業施設

イオンタウン各務原鵜沼が出店するのは鵜沼宿駅前の農地などであった場所。
建物は平屋ながら総賃貸面積は約17,900㎡、テナントは約30店舗で、イオンタウンのなかでも比較的規模が大きなものとなる。

イオンタウン各務原鵜沼。

核テナントはイオングループのディスカウントスーパー「ザ・ビッグ」。
そのほか、家電量販店「エディオン」、書籍「こみかるはうす」、100円ショップ「セリア」、古着・中古品「セカンドストリート」、楽器「松栄堂楽器」、24時間フィットネス施設「エニタイムフィットネス」、ステーキレストラン「やっぱりステーキ」などが出店する。
駅前かつ国道沿いということを活かし「コスモ石油」や「Jネットレンタカー」など、従来のイオンタウンではあまり見られなかった店舗も軒を連ねる。

イオンタウン各務原鵜沼

住所:岐阜県各務原市鵜沼西3丁目309
営業時間:8時~22時(専門店の多くは10時~21時)

関連記事:MEGAドン・キホーテUNY美濃加茂店、2019年10月29日開店-アピタ旗艦店級の大型店、ドンキに転換
関連記事:多治見駅前プラザ・テラ、2019年6月30日閉館-再開発で29階建てビル建設へ
関連記事:ドン・キホーテUNY可児店、2019年2月21日開店-ピアゴ跡に「ユニードンキ初」生鮮なし

ヨドバシ梅田タワーLINKS UMEDA、2019年11月16日開業-ヨドバシ核に専門店約200店舗が出店

大阪府大阪市北区のJR大阪駅前で建設中の複合商業施設「ヨドバシ梅田タワー」低層階(地下1階~地上8階)に、ヨドバシホールディングスの商業施設「LINKS UMEDA(リンクス梅田)」が2019年11月16日に開業する。

ヨドバシ梅田タワー「LINKS UMEDA」。

ヨドバシカメラ最大の店舗、さらに増床

ヨドバシ梅田ビル(既存館)は、旧・国鉄大阪鉄道管理局跡地に2001年11月開業。地上13階地下2階建、売場面積は50,093㎡。
開業発表当時、同社は西日本に店舗を持っていなかったため同地をヨドバシが落札したことは驚きを持って受け止められた。
詳細は過去記事を参照
ヨドバシ梅田ビル(ヨドバシカメラマルチメディア梅田)。

ヨドバシ梅田ビルは「ヨドバシカメラマルチメディア梅田」を核に100店舗前後の専門店が入居するなど、家電量販店が核の商業施設としては日本最大の売場面積となっているが、ヨドバシ梅田タワー建設に伴い、2019年9月1日以降5階専門店フロアを閉鎖、6階・7階専門店フロアも改装のため多くの区画が閉鎖状態にあった。

約200店舗が出店、食物販フロアも約14年ぶりに復活

今回全館開業する「ヨドバシ梅田タワー」は地上35階地下4階塔屋2階建、延床面積は約110,100㎡。
低層階(地下1階~地上8階)が商業フロア「リンクス梅田」、高層階(地上9階~35階)が阪急阪神ホテルズの宿泊主体型ホテル1号店「ホテル阪急レスパイア大阪」(11月27日開業予定)となる。
リンクス梅田の施設名称は「たくさんの“LINK”が生まれる場所」という意味が込められたもので、コンセプトに「つながる、ひろがる。ヨドバシカメラ&LINKSが巻き起こす新梅田ライフスタイル革命」を掲げ、日本初8店舗、関西初24店舗、大阪初13店舗を含む約200店舗が出店する。

フロア概要
8階 出会いがある、ビジネスが生まれる、
イノベーションとコミュニケーションのフロア
7階 家のこと何でも。大型インテリアショップと通うことが習慣となるサービスのフロア
6階 総合スポーツに加え地域最大のアウトドア、キャンプコーナーとアウトドアアパレルが出現!!
スポーツとアウトドア売場が地域最大の品揃え!!
5階 約5,300㎡(約1,600坪)のヨドバシカメラ玩具・ホビーコーナーとつながる!全部が揃う、キッズコンシャスなファミリー天国のフロア
4階 揃える、整える、デイリーなショッピングのフロア
3階 揃える、整える、デイリーなショッピングのフロア
2階 LIVE ACTIVE!ファッション×スポーツ×ビューティのフロア
1階 人々が行き来し、賑わいと旅の拠点となるグランドフロア
B1階 あらゆる梅田人の胃袋を満たす、梅田の新名所・食のエンターテイメントフロア
約200店舗が出店、高速バスターミナルや食物販フロアも

地下1階「あらゆる梅田人の胃袋を満たす、梅田の新名所・食のエンターテイメントフロア」には、「LINKS MARCHE Eat&Walk」「オイシイもの横丁」と名付けられた2つの食品関連フロアを展開。LINKS MARCHE Eat&Walkには近鉄グループの近商ストアが運営する「食品専門館ハーベス」や明治屋の体験型飲食物販店舗「明治屋PROVISIONS & WINES LINKS UMEDA」といった高級食品スーパー2店舗や食物販関連店舗が出店する。
オイシイもの横丁にはスペインバル「LA BODEGA」の新業態「Bar Español PEQUEÑO」や関西初となる博多もつ鍋焼酎居酒屋「もつ焼 もつ福」、福岡の長浜鮮魚卸直営店「博多魚助」が手掛けるビストロ新業態「BISTORO UOSUKE」、ミシュランガイドにも掲載された鶏白湯泡系ラーメン店「ふく流らーめん轍」など飲食店約20店舗が出店する。
ヨドバシカメラは開業当初、本館地下2階に大手鮮魚店「魚喜」が運営する食品フロア「グルメディア食品館」を導入、北野エースの前身となる「テルミニ」を中心とした生鮮食品売場を形成していたが、魚喜子会社の債務超過を理由に2005年6月をもって閉鎖、ヨドバシ直営の家電売場に転換していたため、ヨドバシ梅田に食品フロアが約14年ぶりに復活することとなる。

食品専門館Harves LINKS UMEDA店。


アマノフリーズドライステーション LINKS UMEDA店。

1階「人々が行き来し、賑わいと旅の拠点となるグランドフロア」には、ファストファッション「ユニクロ」の大型店(本館7階から移転、約2,300㎡)や関西初となる台湾ティーショップ「呷茶(JIATE)」、スイーツパーラー&ブレッド専門店「SEASON No.1」、ロールアイス専門店「マンハッタンロールアイスクリーム」が出店。高速バスや観光バスが発着可能なバスターミナルも設ける。

2階「LIVE ACTIVE!ファッション×スポーツ×ビューティのフロア」には、ヨドバシ傘下となったランニング用品店「アートスポーツ」が大阪初出店するほか、セブン&アイHD傘下のトータルビューティー専門店「アインズ&トルペ」、アーバンリサーチが手掛けるアメリカ西海岸テイストのコンセプトショップ「URBAN RESEARCH Sonny Label」、現代のバザールを体現する「BONbazaar」が出店。JR大阪駅や阪急大阪梅田駅、グランフロント大阪とはペデストリアンデッキを通して接続する。

3階・4階「揃える、整える、デイリーなショッピングのフロア」には、靴量販店「ABC-MART GRAND STAGE」や宇宙ステーションにあるショップをイメージした雑貨店「U.F.O. by Francfranc」が出店。

5階「約5,300㎡(約1,600坪)のヨドバシカメラ玩具・ホビーコーナーとつながる!全部が揃う、キッズコンシャスなファミリー天国のフロア」には、ミキハウスの姉妹ブランド「HOT BISCUITS」全国初となるテナントショップ国内最大規模の「モーリーファンタジー」、西日本初となるミニストップのスイーツ専門店「Softcream Time by MINISTOP」などが出店。

モーリーファンタジーLINKS UMEDA店。

6階は「総合スポーツに加え地域最大のアウトドア、キャンプコーナーとアウトドアアパレルが出現!!スポーツとアウトドア売場が地域最大の品揃え!!」を謳い、総合スポーツ用品店「スーパースポーツゼビオ」(フロア内移転増床)やヨドバシ傘下となったアウトドア用品店「Mt.石井スポーツ」の大阪本店(大阪駅前第2ビルから移転)が出店。

7階「家のこと何でも。大型インテリアショップと通うことが習慣となるサービスのフロア」には、セルフエステ、整体・骨盤調整の健康総合サロン、ネイルサロンなどが集まった「SALON de LINKS」を新たに展開。大型家具・インテリア雑貨専門店「ニトリ」 “西日本のハイパーフラッグ”となる生活提案型店舗(約2,600㎡)など19店舗が出店する。

8階「出会いがある、ビジネスが生まれる、イノベーションとコミュニケーションのフロア」には、コミュニティ型ワークスペースを称するソフトバンク傘下の大規模シェアオフィス「WeWork LINKS UMEDA」が新設、旧来からの飲食店街も拡大リニューアルする。

LINKS UMEDAのテナント一覧・館内の様子はこちら
ヨドバシ梅田タワー「LINKS UMEDA」

住所:大阪府大阪市北区大深町1-1
営業時間:9:30~22:00

関連記事:阪急・阪神、梅田駅・河原町駅など5駅を2019年10月1日改称-「大阪・京都のターミナル」明確化
関連記事:淀屋橋駅前にツインタワー建設へー大阪市が都市計画発表、2025年の完成めざす
関連記事:大阪・福島ふくまる通り57、2019年5月15日開業-JR西日本と阪神電鉄、複合商業施設で初コラボ
関連記事:ホテル阪急レスパイア大阪、2019年11月開業-阪急阪神ホテルズの新ブランド1号店、ヨドバシ梅田タワーに
関連記事:ダイソー梅田OPA店、2019年4月12日開店-ダイソー「新ロゴ」採用1号店、関西最大級
関連記事:「うめきた2期」概要を発表-梅田貨物駅跡に「巨大な公園」、「北梅田駅」も
関連記事:(仮称)梅田曽根崎計画、2022年完成-大阪北小跡、梅田最高層の複合ビルに

 

ヤフオクドーム、ペイペイドームに2020年改称へ-福岡ドームの愛称

ソフトバンクは、福岡ソフトバンクホークスの本拠地である「福岡ドーム」(福岡市中央区地行浜)の愛称「ヤフオクドーム」を、2020年から「ペイペイドーム」(PayPayドーム)に改称する。

福岡ドーム、「ペイペイドーム」に

ヤフオクドームは1993年3月に福岡ドームとして開業。当初はダイエーが所有していた。
2003年にダイエーの経営不振から投資ファンドに売却。2005年には「福岡 Yahoo! JAPANドーム」(通称「ヤフードーム」)の愛称に、2013年には「福岡 ヤフオク!ドーム」(通称「ヤフオクドーム」)の愛称になった。

福岡ドーム。

電子決済サービス「ペイペイ」はソフトバンクグループが50パーセント、ヤフーが25パーセント、ソフトバンクが25パーセントを出資しており、キャッシュバックサービスなどにより利用者の獲得をはかっている。
ソフトバンクグループではドームに直結させるかたちで、2020年春の全面開業を目指して「HKT48劇場」や王貞治氏の記念館などが入居するエンターテイメントビルの建設も進めている。

関連記事:HKT48劇場、ヤフオクドーム前に2020年「復活」-ソフトバンクが建設する新ビルに
関連記事:マークイズ福岡ももち、2018年11月21日開業-旧・ホークスタウン跡地
関連記事:【優勝セール情報】福岡ソフトバンクホークス、3年連続の日本シリーズ優勝で記念セール【2019年】

イオン、新商標「AEON Pay」を2019年10月7日出願-サービス開始は未定、普及進まぬイオンの「Pay」

大手流通グループ「イオン」は、商標「AEON Pay(イオンペイ)」を2019年10月7日に出願した。

AEON Pay(特許情報プラットフォームより)。

4月にPayPay導入のイオン、利用可能店舗は一部のみ

イオングループは2007年4月に自社グループ主導の電子マネー「WAON」をサービス開始して以降、「Suica」を始めとする各種交通系電子マネー、「iD」「QUICPay」など後払い方式の電子マネーを順次導入するなど、競合他社と比較し早くから複数の決済手段を導入していた。
その一方、スマホ決済については2019年4月17日にイオンリテールが関東1都6県・山梨県の総合スーパー32店舗に「PayPay」を導入、4月25日にはイオン九州がイオンショッパーズ福岡店(旧・ダイエーショッパーズ福岡店)に「PayPay」「LINEPay」「OrigamiPay」を導入したが、利用可能店舗数は増加しておらず、9月にPayPayの全店導入を開始したイトーヨーカドー、西友、ライフといった競合企業と比較したても、大きく出遅れている現状がある。
また、2020年までにイオングループ約16,700店舗(10万台のレジ)に導入予定の大手クレジットカード会社による「NFC決済」についても、イオンカードへの「Visaのタッチ決済(コンタクトレス決済)」標準搭載が始まったもの、実店舗での普及は進んでいない。

相次ぐ「Pay」出願、イオンペイのサービス開始は未定

小売業各社では以前より、顧客の囲い込みを目的とした利用可能店舗が自社店舗に限られる競合との優位性の乏しい独自電子マネーの発行が数多くみられる。
2019年7月にセブン&アイHDがサービスを開始した「7Pay」についても、スマートフォン端末によるキャッシュレス決済普及による既存のグループ共通電子マネー「nanaco」からの顧客流出を防ぐ狙いがあったとされるが、不正アクセス問題により9月30日をもってサービスを終了している。
2019年1月28日には大手家電量販店「ヨドバシカメラ」が商標「ヨドペイ」を出願、7月1日にはファーストリテイリングが商標「UNIQLOPay(ユニクロペイ)」を出願しているが、どちらもサービス開始に至っておらず、ファーストリテイリングは8月以降「ユニクロ」「GU」へのPayPayの全店導入を進めているため、イオンが新たな決済サービスとして直ちにAEON Payをサービス開始する可能性は低く、当面の商標保護を目的としたものと考えられる。

関連記事:イトーヨーカドー・イズミ・ライフ・東急ストアなど「PayPay」導入-2019年9月の 「スーパーマーケット大還元祭」に合わせて
関連記事:7pay、2019年9月30日廃止-問題相次ぎ僅か3ヶ月で終了、nanacoポイント還元率見直しも検討
関連記事:コープさっぽろ、スマホ決済「PayPay」2019年7月22日から導入-国内生協初、北海道内全108店舗に
関連記事:コープ東北、スマホ決済「CooPay」(コープペイ)2019年7月22日から導入-将来的には東北6県の生協と日専連加盟店舗で利用可能に
関連記事:イオン、電子決済「PayPay」2019年4月17日から導入-大手スーパー初、一部店舗から

セガ福岡天神、2019年11月1日開店-約10年ぶりの復活

福岡県福岡市中央区天神のサザン通りで営業する「DADAビル」に、セガエンタテインメントの大型アミューズメント施設「SEGA福岡天神(セガ福岡天神)」が2019年11月1日に開業する。

SEGA福岡天神。

天神サザン通りの旧DADAビル、SEGA再出店

DADAビルは1990年11月に地場百貨店「岩田屋(現・岩田屋三越)」の別館として開業。建物は地上10階地下2階建、下層階の店舗面積は1,399㎡。
開業当初は岩田屋グループのジャズライブハウス「ブルーノート福岡」や高級ファッションブランドを中心とした商業施設であったが、経営不振のため1994年8月にセガの九州旗艦店「天神GIGO」を中心とした施設に刷新していた。その後、施設を所有する岩田屋グループの経営悪化もあり、2000年にブルーノート福岡の運営権を阪神コンテンツリンクに売却、2002年には土地・建物を東京建物グループに売却していた。
DADAビルが東京建物系となって以降は、開業当初からのテナントであったブルーノート福岡が「ビルボードライブ福岡」にリブランドしたのち2009年8月に閉館。天神サザン通りでは最も歴史のある大型アミューズメント施設であった天神GIGOも2010年2月に閉店した。

DADAビル・SEGA天神GIGO。(2010年3月)

その後、2009年5月には「洋服の青山」の九州旗艦店「洋服の青山天神総本店」(ダイソー併設)が核店舗となり、店舗構成が大きく変わったこともあって東京建物は2012年に北九州市に本社を置く地場大手パチンコチェーン「ゾーン」に土地・建物を再売却した。

DADAビル・洋服の青山天神総本店。(2010年5月)

その後、洋服の青山は2019年3月に閉店している。

「コラボカフェ」や「インスタ映え」

セガ福岡天神は2019年3月に閉店した洋服の青山天神総本店の跡地に出店。営業フロアは天神GIGO時代と同様に1~3階、営業面積は1,200㎡。
セガグループがサザン通りに出店するのは約10年ぶり、福岡市近郊に出店するのは2015年3月の「ハイテクランド天神(旧・ハイテクセガ天神)」閉店以来約4年ぶりとなる。
同店はコンセプトに「あいらしか SEGAかしら」を掲げ、店頭にセガを漢字で表現した「世嘉」から「世」の字をあしらった「これから天神の地で大きく羽ばたくという想い」「地域のさらなる繁栄を願う想い」が込められた暖簾やボタニカルな印象の木造オブジェで囲んだ看板、ウッドデッキを設ける。

天神の地で大きく羽ばたくという想いを表現した暖簾。

1階にはUFOキャッチャーを中心とした「クレーンゲームコーナー」を展開。2階にはプリントシール機やインスタ映えを意識したフォトスポットにより構成される「sepurish(セプリッシュ)」とアニメ・ゲーム作品とのコラボ商品・コラボメニューを販売する「セガ コラボカフェスタンド」を九州初導入。3階には「レトロゲームコーナー」を展開、最新のビデオゲームや音楽ゲームも設置する。

館内。

福岡市に久々の復活となったセガ

天神サザン通りでは、セガ福岡天神の事実上の前身となる天神GIGO時代から、1999年9月に西鉄グループ主導の天神ソラリア計画に伴う仮店舗整備の一環として建設された「サザンクロスビル(西鉄バスセンター味のタウン)」店舗跡全館を活用し「タイトーステーション福岡天神店」(通称天タイ、地上5階地下1階建)が開業、2004年3月にはラウンドワンの九州1号店「ラウンドワン福岡天神店」(24時間営業、地上8階建)が開業するなど、競合する大型アミューズメント施設が複数存在している。
セガグループは2000年代後半から競合企業を上回るペースでの店舗閉鎖を進めており、店舗数は10年前と比較した場合においても半数ほどとなっていた。福岡県内においてもキャナルシティ博多の「福岡ジョイポリス」を筆頭に数多くのセガ系アミューズメント施設が存在したが、2015年3月のハイテクランド天神閉店によってショッパーズモールなかまの「セガワールド中間」1店舗となっていた。
約10年ぶりの復活となった九州都心旗艦店では、セガが以前より得意とする食物販やコラボ企画の積極展開、レトロゲームの設置で競合施設との差別化を図るとみられる。競争が激しい天神エリアへの再出店により、セガが再び九州での勢いを取り戻すことができるか注目したい。
2019年11月3日更新:現地写真を追加

SEGA福岡天神

住所:福岡県福岡市中央区天神2丁目7-6(1~3階)
営業時間:10時~25時

関連記事:都ホテル博多、2019年9月22日開業-近鉄博多ビルの再開発完成、滝の流れるホテルとして復活
関連記事:天神コア、2020年3月31日閉館-西鉄「天神一高い」複合ビル建設へ
関連記事:天神ショッパーズ福岡、2019年4月25日開業-旧ダイエー、複合商業施設に
関連記事:レイリア大橋、2019年4月26日開業-旧・大橋西鉄名店街
関連記事:福岡ビル、2019年3月末閉館-TSUTAYAはショッパーズに、西鉄本社は博多に移転
関連記事:イムズ(IMS)、2021年度閉店-福岡・天神のシンボル、再開発で32年の歴史に幕

スルガ銀行、ノジマが筆頭株主に-2019年10月29日までに株式の約2割取得

首都圏を中心に展開する家電量販店「ノジマ」(本社:神奈川県横浜市、本店:神奈川県相模原市)は、2019年10月29日付で「スルガ銀行」(静岡県沼津市、旧社名・駿河銀行)の大株主である創業家とファミリー企業などから、13.52%(議決権比率)の株式を取得する契約を締結したことを2019年10月25日に発表した。

スルガ銀行東京支店(東京都中央区)。

ノジマはすでにスルガ銀行株を5パーセント保有しており、同行の筆頭株主となる。

ノジマ、スルガ銀行の約2割を取得

不動産審査書類の改竄といった不正融資などの相次ぐ不祥事により経営再建中であったスルガ銀行は、2019年5月にノジマ、そして新生銀行との業務提携を発表していた。

スルガ銀行沼津駅支店。

今回、ノジマは約141億円でスルガ銀行の創業家とファミリー企業「エス・ジー・インベストメント」などが保有する株式を取得。これまでの取得分と合わせて議決権比率で18.52%の株式を保有することになり、スルガ銀行の筆頭株主となる。

ノジマは首都圏の商業施設に多く出店する。

また、日本橋三越本店前にあり、マスメディアなどにしばしば登場することで知られるスルガ銀行東京支店の建物も売却される。現在、建物は創業家のファミリー企業が所有する。

売却されるスルガ銀行日本橋ビル。

今回の株式取得により、将来的にはノジマの金融業本格参入などといった協業も予想され、今後の展開が注目される。

関連記事:ららぽーと沼津、2019年10月4日開業-「ライブモール」コンセプトに「ラブライブ!」コラボも
関連記事:ローソン銀行、2018年秋開業へ-進む大手小売チェーンの「銀行化」

浅草六区- Connect with the world -、2019年10月25日開始-毎週末に歩行天でイベント開催、「興行街」復活めざす

東京都台東区浅草の「浅草六区エリアマネジメント協会」(代表理事:安田 和章)は、浅草六区ブロードウェイを活用したイベント事業「浅草六区 – Connect with the world –」を10月25日に開始した。
今後、浅草六区ブロードウェイ商店街の道路上では、国家戦略特区の道路占有事業として、ほぼ毎週末、全国の祭りなどを誘致したイベントや、外国人向けイベント「TOMODACHI STREET」などが開催されることになる。

イベントが実施される浅草六区・まるごとにっぽん前。

浅草六区で2013年から始まっていた活性化事業

浅草六区再生プロジェクトは、2013年9月26日に六区ブロードウェイ商店街振興組合による浅草六区誕生130周年記念事業として開始されたもの。
2014年からは国家戦略特区事業認定に向けた浅草六区ブロードウェイの道路空間を活用した社会実験として「浅草六区オープンカフェ」が複数回開催されたほか、訪日外国人観光客を対象とした観光案内所や無線LANの整備が進められている。
さらに、2017年4月には浅草六区の活性化を目的とした一般社団法人「浅草六区エリアマネジメント協会」が設立されていた。

浅草六区・ドンキホーテ浅草店

毎週末「歩行者天国」に-祭りを開催、屋台街も

今回の新プロジェクト「浅草六区 – Connect with the world -」の目的は日本随一の“興行街”浅草六区を復活させること。
2019年9月30日に浅草六区エリア一帯が国家戦略道路占用事業の認定を受けたことから、道路占用事業に認定された浅草六区ブロードウェイ商店街を道路上も含めて全面開放し、国内外とつながり、共存、還元していける持続可能な文化を発信する様々な取り組みを行っていくことになる。

浅草六区 -Connect with the world-」記者会見。

「浅草六区 – Connect with the world -」の目玉は、毎週金・土・日曜日・祝日に周辺を歩行者天国にし、地方の「祭り」などを誘致するかたちでイベントを開催すること。イベントには自治体PRブースなども設置される。
さらに、毎週金・土・日曜日・祝日の11時~21時には、キャッシュレス決済への対応が可能な道路空間を活用した「TOMODACHI STREET」(トモダチストリート)を開設。このトモダチストリートには、最大19台のキッチンカーによる屋台街が形成される。
各キッチンカーにはプットメニュー社(東京都大田区)のモバイルセルフオーダー「Putmenu(プットメニュー)」を導入。プットメニューは専用タブレットを用いて来店者のスマートフォンを通した12言語での注文に対応するもので、外国人とのコミュニケーションの円滑化を図りつつ、夜間まで営業することで新たなナイトライフの創出にもつなげたい考えだ。
さらに、2019年12月からは訪日外国人観光客が不満として挙げる「日本人とのコミュニケーション不足」を解消すべく、道路上の各テーブルに翻訳機を設置するなど、国籍を問わず気軽に国際交流が楽しめる仕掛けづくりが行なわれる。
また、日本たばこ産業(JT)との連携により、街の美化事業や喫煙スペース「NO SMOKING LOW HEAT ONLY」の整備も実施される。

雨にたたられた第一弾イベント

イベント第一弾として、2019年10月25日・26日には「桐生八木節まつりin浅草」が開催されたものの、残念ながらイベントは雨天のため一部のみ実施に留まり、賑わい創出とはいかなかった。

イベント第一弾となった「桐生八木節まつりin浅草」

今後、こうした取り組みが定着し、浅草六区が週末に世界各国の人々で大きな賑わいを見せるようになるかどうかが注目される。
なお、まるごとにっぽんは2020年11月での閉館を発表している。

関連記事:パーツクラブ本店、2018年11月1日開店-浅草橋駅前の新本社ビルに
関連記事:上野フロンティアタワー、2017年11月4日開業-パルコヤ・松坂屋・TOHOシネマズ出店

イオン九州、2019年10月までにイオンスーパーセンターから撤退-イオン大木店の業態転換で

福岡県三潴郡大木町の「イオンスーパーセンター大木店」がテナント中心の店舗へと転換し、2019年10月25日に「イオン大木店」・「スーパービバホーム大木店」へと業態転換した。
これにより、北部九州各地にあった「イオンスーパーセンター」は全店がイオンの屋号となり、イオン九州からイオンスーパーセンターが消滅した。

イオンスーパーセンター志摩店(業態転換前)。

九州のイオンスーパーセンター、16年で完全消滅

イオン九州は、2003年8月に「マックスバリュ九州」とイオン九州が傘下に収めたホームセンター「ホームワイド」(同年、イオン九州に経営統合)が運営していた「スーパーセンターホームワイド古賀店」(旧・ダイエー跡、のちの「イオンスーパーセンター古賀店、閉店済み」)を傘下に収めることでイオンスーパーセンター事業に参入。
2008年までの5年間に佐賀店、志摩店、岡垣店、大木店を相次いで開業させたものの、その後は差別化の困難さなどもあったと思われ出店を凍結。類似業態の店舗であってもイオンの屋号で出店していた。

イオンスーパーセンター古賀店(閉店済み)。

イオン九州のスーパーセンター事業は不振であったと思われ、近年は多くの店舗で営業時間を短縮。また、空きテナントが目立つ店舗も少なくなく、別棟が完全閉鎖されたところもあった。
2015年8月にはイオンスーパーセンター古賀店を閉店させ、2018年8月からはイオンスーパーセンター佐賀店を皮切りに直営売場と一部のテナントを閉鎖、店舗の大部分をLIXIL傘下のホームセンター「スーパービバホーム」への転換を開始した。
現在、九州内の旧イオンスーパーセンターの各店舗は基本的に売場面積の殆どをスーパービバホームが占め、その他は「イオン九州の食品売場」と「少数のテナント」で構成されるかたちとなった。

現在のイオン志摩店。売場の大部分はビバホームとなった。

イオン九州は先述したとおりもともとホームセンター「ホームワイド」を運営しているものの、ホームセンター業態の各店は閉店が相次いでおり不調を極めているとみられ、九州での展開をおこなっていなかったビバホームを入居させることになったと考えられる。

10月25日開業のイオン大木店は一部テナントも存続

2019年10月25日に業態転換した「イオン大木店」は、九州のイオンスーパーセンターのなかでも単独館としては最大級の店舗であったことから、イオン九州の食品売場とスーパービバホームのほかに既存のファストファッション「Honeys」、イオン系列の靴量販店「ASBee fam.」、イオングループの書店「未来屋書店」、100円ショップ「Seria」ゲームセンター「モーリーファンタジー」、「キッズUSランド」など一部のテナントも営業を継続する。
なお、イオン大木店では改装工事に伴い、ソフトバンクホークスが日本シリーズで優勝を決定した日に休業していたことから、10月27日までセールを開催する。

関連記事:ニコキッチン六本松店、2019年5月24日開店-イオン九州の新業態小型店
関連記事:イオンスーパーセンター佐賀店、2018年7月10日閉店ー全面改装し「イオン佐賀店」に7月18日業態転換